Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド リリース11g (11.1.1) B66709-03 |
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この付録では、サポートされている各データベースにBI Publisherスケジューラを構成する方法、およびActiveMQをJMSプロバイダとして構成する方法について説明します。
内容は次のとおりです。
Oracle Business Intelligenceプラットフォーム・インストーラによって、スケジューラへの接続が構成され、選択したスケジューラ・データベースにスケジューラ・スキーマがインストールされます。インストールが完了し、サーバーが起動すると、WebLogic JMSキューが設定され、スケジューラが起動します。
この付録の情報は、スケジューラを手動で構成する場合やActiveMQを代替のJMSプロバイダとして設定する場合の参照用です。
スケジューラに関する概念的な情報、追加の管理対象サーバーのインストールと構成に関する情報、およびスケジューラ診断ページの説明については、第7章「スケジューラの構成」を参照してください。
スケジューラは、デフォルトでWebLogic JMSを使用するように構成されます。また、スケジューラはActiveMQを代替のJMSプロバイダとしてサポートします。ActiveMQをJMSプロバイダとして使用する場合は、BI Publisherを構成する際に、ActiveMQのドキュメントとともに、次のガイドラインも参照してください。
ActiveMQバージョン5.2.0以上をインストールすることをお薦めします。Windows、UNIX、またはLinuxにインストールできます。次の場所にあるドキュメントのインストール手順に従ってください。
ActiveMQを起動すると、JNDIサービスを使用してキューにアクセスできます。
このサービスにアクセスするためのデフォルトのURLは、次のとおりです。
failover://tcp://localhost:61616
この構成を変更するには、apache-activemq-x.x.x\conf(例: apache-activemq-5.2.0\conf)にあるactivemq.xml構成ファイルを更新します。
スケジューラ構成ページを更新する手順は次のとおりです。
BI Publisherの「管理」ページで、「システム・メンテナンス」の下の「スケジューラ構成」をクリックします。
「JMS構成」リージョンでActiveMQを選択します。
ActiveMQのJNDI URLを入力します。たとえば、failover://tcp://localhost:61616です。
プロセッサ当たりのスレッド数を入力します(例: 5)。
共有一時ディレクトリへのパスを入力します。
「JMSのテスト」をクリックして、接続をテストします。
「適用」をクリックして、このページに変更を適用します。
ActiveMQ URLは動的に適用されます。キューとトピックがActiveMQに自動的に作成され、いつでもスケジューリングできる状態になります。「スケジューラ診断」ページでチェックすることで、キューを確認できます。または、ActiveMQ Webコンソール(http://localhost:8161/admin)でステータスを確認することもできます。
BI Publisherには、HyperionブランドのDataDirect Connect for JDBCドライバが付属しており、このドライバを使用して、データベースにスケジューラ表をインストールし、それらを使用するための接続を設定します。このドライバは、データベース・ベンダーが用意したネイティブJDBCドライバの代替ドライバとして使用できます。DataDirectドライバを使用可能にするデータベースを選択すると、データベース・ドライバ・クラスの情報が設定画面に自動的に入力されます。ドライバ・ファイルについて必要な追加設定はありません。
BIプラットフォーム・インストーラによって提供されていないDataDirectドライバを使用する場合は、ドライバを手動でダウンロード、インストールおよび構成する必要があります。
DataDirect Connect for JDBCドライバは、次のデータベース用に提供されています。
IBM DB2 v8.1、v9.1
Microsoft SQL Server 2000、SQL Server 2005
Sybase Adaptive Server Enterprise
Oracle 9i、Oracle 10g,、Oracle 11g
注意: 「スケジューラ」ページとここに示す一部のデータベース・オプションは、このリリースでサポートされていない場合があります。サポートされるハードウェアとソフトウェアの最新情報は、「システム要件と動作要件」を参照してください。 |
表B-1に、サポートされるスケジューラ・データベース用のドライバの推奨事項を示します。
スケジューラ・データベースへの接続を設定するには、選択したデータベースでユーザーを作成しておく必要があります。BI Publisherはこのユーザーを使用してデータベースに接続します。データベースのタイプによっては、このユーザーに特定の権限が必要になる場合があります。詳細は、後述のデータベース固有の項を参照してください。
スケジューラのデータベースを設定する一般的な手順は、次のとおりです。後続の各データベースに固有の項も参照してください。
スケジューラ・データベースを設定する手順は次のとおりです。
管理者資格証明を使用してBI Publisherにログインし、「管理」タブを選択します。
「システム・メンテナンス」の下の「スケジューラ構成」をクリックします。
「スケジューラ選択」リージョンで、Quartzを選択します。
注意: 「エンタープライズ・スケジューラ・サービス」オプションはOracle Fusion Applications用に予約されています。 |
「データベース接続」の次のフィールドに入力します。
データベース・タイプ: リストからデータベースを選択します。選択すると、「データベース・ドライバ・クラス」フィールドが、推奨されるドライバ・クラスに自動的に更新されます。
接続文字列: 選択したデータベースの接続文字列を入力します。データベース固有のサンプル文字列は、後述の項を参照してください。
ユーザー名およびパスワード: データベースに設定するスケジューラ・ユーザーを入力します。ユーザーは、データベースに接続してテーブルを作成する権限を付与されている必要があります。データベースのタイプによっては、その他の権限が必要となる場合もあります。この章で後述する、該当データベースに固有の項を参照してください。
データベース・ドライバ・クラス: データベース・タイプを選択すると、このフィールドは推奨されるドライバに自動的に更新されます。別のドライバを使用する場合は、そのドライバをこのフィールドに指定します。
注意: 注意: Oracleデータベース・ドライバおよびDataDirectドライバは、BI Publisherとともにインストールされており、これ以外の設定は必要ありません。その他のデータベースでは、推奨されるネイティブ・ドライバがこのフィールドに自動的に移入されますが、BI Publisherでそのドライバを使用可能にするには、さらに設定が必要となります。 |
「接続のテスト」をクリックし、BI Publisherがデータベースに接続できることを確認します。接続に失敗した場合、指示のとおりにフィールドに入力し、適切にデータベースを設定したことを確認します。
「スキーマのインストール」をクリックし、BI Publisherスケジューラのスキーマをデータベースにインストールします。
前提条件: 入力するデータベース・ユーザーに、接続またはセッション作成の権限と表作成の権限があり、そのユーザーに割当て制限が割り当てられていることを確認します(割り当てられていない場合、割当て制限は0になります)。
たとえば、次の例は、ユーザーbipuserを作成します。
SQL> CREATE USER bipuser 2 IDENTIFIED BY welcome 3 DEFAULT TABLESPACE USERS 4 TEMPORARY TABLESPACE TEMP 5 QUOTA 20G ON USERS 6 QUOTA 1M ON TEMP; User created. SQL> GRANT CREATE SESSION TO bipuser; -- or "GRANT CONNECT TO bipuser;" Grant succeeded. SQL> grant create table to bipuser; Grant succeeded.
表B-2に、Oracleデータベースに接続する場合の、Oracleネイティブ・ドライバのフィールドを説明します。
前提条件: スケジューラを構成するために入力するユーザーが、32Kページのサイズの表領域で設定されていることを確認してください。設定されていない場合、テーブルを作成してユーザーに割り当てます。またユーザーは、データベースに接続しテーブルを作成できる権限が付与されている必要があります。
表B-3に、IBM DB2 v8またはIBM DB2 v9データベースに接続する場合の、DataDirectドライバのフィールドを説明します。
表B-3 IBMデータベース用のDataDirectドライバのフィールド
フィールド | 入力内容 |
---|---|
データベース・タイプ: |
「IBM DB2 v9」または「IBM DB2 v8」をリストから選択します。 |
接続文字列: |
次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:hyperion:db2://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>例:jdbc:hyperion:db2:// mydatabaseserver.com:1433;DatabaseName=bipscheduler |
データベース・ドライバ・クラス: |
hyperion.jdbc.db2.DB2Driver |
前提条件: Microsoft SQL Serverが混合モード認証で設定されていることを確認してください。また、スケジューラを構成するために入力するユーザーが、db_ownerロールを持っていることも確認します。
表B-4に、Microsoft SQL Server 2000または2005のデータベースに接続する場合の、DataDirectドライバのフィールドを説明します。
表B-4 SQL Serverデータベース用のDataDirectドライバのフィールド
フィールド | 入力内容 |
---|---|
データベース・タイプ: |
「Microsoft SQL Server 2000」または「Microsoft SQL Server 2005」をリストから選択します。 |
接続文字列: |
次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:hyperion:sqlserver://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>次に例を示します。jdbc:hyperion:sqlserver:// mydatabaseserver.com:1433;DatabaseName=bipscheduler |
データベース・ドライバ・クラス: |
hyperion.jdbc.sqlserver.SQLServerDriver |
前提条件: データベースでddl in tranモードがtrueに設定されていることを確認してください。このオプションを有効にする方法については、Sybaseのドキュメントを参照するか、データベースの管理者に問い合せてください。
表B-5に、Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースに接続する場合の、DataDirectドライバのフィールドを説明します。
表B-5 Sybaseデータベース用のDataDirectドライバのフィールド
フィールド | 入力内容 |
---|---|
データベース・タイプ: |
「Sybase Adaptive Server Enterprise」をリストから選択します。 |
接続文字列: |
次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:hyperion:sybase://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>次に例を示します。jdbc:hyperion:sybase://mydatabaseserver.com:4100;DatabaseName=bipscheduler |
データベース・ドライバ・クラス: |
hyperion.jdbc.sybase.SybaseDriver |