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Oracle® Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B72431-01
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9 インライン・サービスのコマンドライン・デプロイメント

デシジョン・スタジオからのデプロイメントに加えて、インライン・サービスのデプロイメントはコマンドラインからも可能です。インライン・サービスのこのタイプのデプロイメントは、コマンドライン・ウインドウ内のコマンドによって直接実行することも、そのコマンドを呼び出すスクリプトから実行することもできます。この章では、Oracle RTDコマンドライン・デプロイメント・ツールの設定方法と使用方法について説明します。

これは、ファイルがソース管理システムに格納されているインライン・サービス上で複数の開発者が作業する状況で役立ちます。スケジュールに従って(またはオンデマンドで)、インライン・サービスをソース管理システムから取り出して本番マシンに、または本番マシンにインライン・サービスをデプロイできる別のマシンに移します。次に、プログラムによって、本番RTDサーバーにインライン・サービスをデプロイします。

この章には次のトピックが含まれます:

9.1 コマンドライン・デプロイメント・ツールの設定

リリース時点では、コマンドライン・デプロイメント・ツールは、ディレクトリRTD_HOME\client\CommandLineDeploy内のzipファイルrtd-deploytool-11.1.1.zipの中にあります。

最初に、ファイルrtd-deploytool-11.1.1.zipを解凍します。このファイルは、LinuxまたはWindowsが稼動している任意のマシンに解凍できます。マシンには、JDKがインストールされている必要があります。コマンドライン・デプロイ・ツールの実行に使用されるJDKのバージョンは、RTDサーバーで使用されているJDKのバージョンと一致している必要があります。

この章では、rtd-deploytool-11.1.1.zipの解凍先ディレクトリをRTD_DEPLOYTOOL_DIRとして示しています。解凍によって、RTD_DEPLOYTOOL_DIRの下にフォルダ構造OracleBI/RTD/deploytoolが作成されます。コマンドライン・デプロイメントを実行する主要なコマンドライン・デプロイメント・ツールdeploytool.jarは、RTDdeploytoolフォルダの中にあります。


注意:

コマンドライン・デプロイメント・ツールを使用するには、インライン・サービスのデプロイを許可するアプリケーション・サーバー・ロールにユーザーが関連付けられている必要があります。

たとえば、Oracle RTDの簡易インストールまたはエンタープライズ・インストール後にデフォルトのロールから権限割当てが何も削除されていない場合、BIAuthorまたはBIAdministratorロールを持つユーザーは、コマンドライン・デプロイメント・ツールの使用を許可されます。


9.2 コマンドラインでのインライン・サービスのデプロイ

コマンドラインからインライン・サービスをデプロイするには、次の手順を実行します:

  1. deploytool.jarファイルが含まれているディレクトリに移動します。

    cd RTD_DEPLOYTOOL_DIR/OracleBI/RTD/deploytool/
    
  2. 次のコマンドを実行します。

    java [-Djavax.net.ssl.trustStore="<trust_store_location>"] -jar deploytool.jar -deploy [[<named_option>...] source [<positional_option> [...]]
    

    deploytool.jarのパラメータは、次のとおりです。

    • <named_option>... - 表9-1に一覧表示されている名前と値の1つ以上のペア。

    表9-1 コマンドライン・デプロイメントの名前付きオプション

    書式 説明

    -server address

    RTDサーバーのホスト名またはIPアドレス。

    デフォルトはlocalhostです。

    -port number

    RTDサーバーで使用するポート。

    デフォルトは8080です。

    -sslConnection bool

    接続にSSLを使用するかどうかを指定します。

    デフォルトはfalseです。

    -deploymentState name

    このインライン・サービスのデプロイメント状態。デフォルトはDevelopmentです。

    -releaseLock bool

    ロックを解除すると、他のユーザーがデシジョン・センターでインライン・サービスを編集したり、デシジョン・スタジオからインライン・サービスをデプロイできます。デフォルトはtrueです。

    -terminateSessions bool

    デシジョン・サーバーのアクティブなセッションを終了します。

    必要のない場合は、本番サーバーにデプロイするときにこのオプションは使用しないでください。

    デフォルトはfalseです。


    • source - 次のいずれかです。

      • ディレクトリ: デプロイするインライン・サービスが格納されている、インライン・サービスのプロジェクト・フォルダのフルパス。

      • zipファイル: デプロイするインライン・サービスが格納されている、インライン・サービスのプロジェクト・フォルダが含まれているzipファイルのフルパス。

        zipファイルには、1レベル上までの親フォルダとともにインライン・サービスを1つのみ格納できます。

      空白を含むパスは、二重引用符で囲む必要があります(例、"C:\My Projects\CrossSell")。

    • <positional_option>[...] - 次の書式の位置指定パラメータ・リスト。

      [username password [server[port[ssl[state[unlock[endsessions]]]]]]]

      エントリの内容は、表9-2に一覧表示されているとおりです。

    表9-2 コマンドライン・デプロイメントの位置指定オプション

    パラメータ 説明(表9-1の「書式」エントリの参照を含む)

    username

    RTDサーバーにログインするユーザーの名前。

    password

    ユーザーのパスワード。パスワードを空白にしておくには、""を指定します。

    server

    位置指定-server

    port

    位置指定-port

    ssl

    位置指定-sslConnection

    state

    位置指定-deploymentState

    unlock

    位置指定-releaseLock

    endsessions

    位置指定-terminateSessions


    コマンドライン・デプロイメントのプログラムでは、ソース内にあるOracle RTDインライン・サービスが、コマンドラインからサーバーにデプロイされます。

    パラメータ-deployは、最初に必要となる引数です。

    sourceusernamepasswordの各パラメータは必須パラメータであり、また位置指定のパラメータでもあります。usernameパラメータおよびpasswordパラメータの値が最初に指定されていない場合には、値を入力するように要求されます。

    名前付きオプションとその対応する位置指定オプションに値が指定された場合、その位置指定オプションの値は名前付きオプションの値より優先されます。


    注意:

    1. パラメータを指定しないでjarファイルを呼び出すと(例、java -jar deploytool.jar)、パラメータの一覧と説明が記載されているヘルプ・テキストが表示されます。

    2. <trust_store_location> は、トラストストア・ファイルのフルパスです。-Djavax.net.ssl.trustStoreパラメータは、-sslConnection(または同等の位置指定パラメータssl)がtrueに設定されている場合にのみ使用します。


名前付きオプションを使用しない場合の例

java -jar deploytool.jar -deploy "c:\my workspace\CrossSell" scott brighton 192.168.0.15 8080 true Production false

java -jar deploytool.jar -deploy CrossSell sp34kc slater

java -jar deploytool.jar -deploy
c:\OracleBI\RTD\examples\CrossSell sdsu b21k7e false QA

名前付きオプションを使用する場合の例

java -jar deploytool.jar -deploy -server 192.168.0.15 -port 8081 c:\OracleBI\RTD\examples\CrossSell sysman mi22ty

java -jar deploytool.jar -deploy -port 8081 -server 192.168.0.15 c:\OracleBI\RTD\examples\DC_Demo sonar chimney

java -jar deploytool.jar -deploy -sslConnection true CrossSell.zip calzone twostep

java -Djavax.net.ssl.trustStore="C:\OracleBI\RTDdeploytool\etc\ssl\sdtrust.store" -jar deploytool.jar -deploy -sslConnection true -port 8443 "C:\OracleBI\RTD\examples\CrossSell" ssluser psword