デシジョン・スタジオからのデプロイメントに加えて、インライン・サービスのデプロイメントはコマンドラインからも可能です。インライン・サービスのこのタイプのデプロイメントは、コマンドライン・ウインドウ内のコマンドによって直接実行することも、そのコマンドを呼び出すスクリプトから実行することもできます。この章では、Oracle RTDコマンドライン・デプロイメント・ツールの設定方法と使用方法について説明します。
これは、ファイルがソース管理システムに格納されているインライン・サービス上で複数の開発者が作業する状況で役立ちます。スケジュールに従って(またはオンデマンドで)、インライン・サービスをソース管理システムから取り出して本番マシンに、または本番マシンにインライン・サービスをデプロイできる別のマシンに移します。次に、プログラムによって、本番RTDサーバーにインライン・サービスをデプロイします。
この章には次のトピックが含まれます:
リリース時点では、コマンドライン・デプロイメント・ツールは、ディレクトリRTD_HOME
\client\CommandLineDeploy
内のzipファイルrtd-deploytool-11.1.1.
zip
の中にあります。
最初に、ファイルrtd-deploytool-11.1.1.
zip
を解凍します。このファイルは、LinuxまたはWindowsが稼動している任意のマシンに解凍できます。マシンには、JDKがインストールされている必要があります。コマンドライン・デプロイ・ツールの実行に使用されるJDKのバージョンは、RTDサーバーで使用されているJDKのバージョンと一致している必要があります。
この章では、rtd-deploytool-11.1.1.
zip
の解凍先ディレクトリをRTD_DEPLOYTOOL_DIR
として示しています。解凍によって、RTD_DEPLOYTOOL_DIR
の下にフォルダ構造OracleBI/RTD/deploytool
が作成されます。コマンドライン・デプロイメントを実行する主要なコマンドライン・デプロイメント・ツールdeploytool.jar
は、RTDdeploytool
フォルダの中にあります。
注意: コマンドライン・デプロイメント・ツールを使用するには、インライン・サービスのデプロイを許可するアプリケーション・サーバー・ロールにユーザーが関連付けられている必要があります。 たとえば、Oracle RTDの簡易インストールまたはエンタープライズ・インストール後にデフォルトのロールから権限割当てが何も削除されていない場合、BIAuthorまたはBIAdministratorロールを持つユーザーは、コマンドライン・デプロイメント・ツールの使用を許可されます。 |
コマンドラインからインライン・サービスをデプロイするには、次の手順を実行します:
deploytool.jar
ファイルが含まれているディレクトリに移動します。
cd RTD_DEPLOYTOOL_DIR/OracleBI/RTD/deploytool/
次のコマンドを実行します。
java [-Djavax.net.ssl.trustStore="<trust_store_location>
"] -jar deploytool.jar -deploy[[<named_option>...]
source [<positional_option> [...]]
deploytool.jar
のパラメータは、次のとおりです。
<named_option>...
- 表9-1に一覧表示されている名前と値の1つ以上のペア。
表9-1 コマンドライン・デプロイメントの名前付きオプション
書式 | 説明 |
---|---|
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RTDサーバーのホスト名またはIPアドレス。 デフォルトはlocalhostです。 |
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RTDサーバーで使用するポート。 デフォルトは8080です。 |
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接続にSSLを使用するかどうかを指定します。 デフォルトはfalseです。 |
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このインライン・サービスのデプロイメント状態。デフォルトはDevelopmentです。 |
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ロックを解除すると、他のユーザーがデシジョン・センターでインライン・サービスを編集したり、デシジョン・スタジオからインライン・サービスをデプロイできます。デフォルトはtrueです。 |
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デシジョン・サーバーのアクティブなセッションを終了します。 必要のない場合は、本番サーバーにデプロイするときにこのオプションは使用しないでください。 デフォルトはfalseです。 |
source
- 次のいずれかです。
ディレクトリ: デプロイするインライン・サービスが格納されている、インライン・サービスのプロジェクト・フォルダのフルパス。
zipファイル: デプロイするインライン・サービスが格納されている、インライン・サービスのプロジェクト・フォルダが含まれているzipファイルのフルパス。
zipファイルには、1レベル上までの親フォルダとともにインライン・サービスを1つのみ格納できます。
空白を含むパスは、二重引用符で囲む必要があります(例、"C:\My Projects\CrossSell"
)。
<positional_option>[...]
- 次の書式の位置指定パラメータ・リスト。
[username password [server[port[ssl[state[unlock[endsessions]]]]]]]
エントリの内容は、表9-2に一覧表示されているとおりです。
表9-2 コマンドライン・デプロイメントの位置指定オプション
パラメータ | 説明(表9-1の「書式」エントリの参照を含む) |
---|---|
|
RTDサーバーにログインするユーザーの名前。 |
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ユーザーのパスワード。パスワードを空白にしておくには、""を指定します。 |
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位置指定 |
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位置指定 |
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位置指定 |
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位置指定 |
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位置指定 |
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位置指定 |
コマンドライン・デプロイメントのプログラムでは、ソース内にあるOracle RTDインライン・サービスが、コマンドラインからサーバーにデプロイされます。
パラメータ-deploy
は、最初に必要となる引数です。
source
、username
、password
の各パラメータは必須パラメータであり、また位置指定のパラメータでもあります。username
パラメータおよびpassword
パラメータの値が最初に指定されていない場合には、値を入力するように要求されます。
名前付きオプションとその対応する位置指定オプションに値が指定された場合、その位置指定オプションの値は名前付きオプションの値より優先されます。
注意:
|
名前付きオプションを使用しない場合の例
java -jar deploytool.jar -deploy "c:\my workspace\CrossSell" scott brighton 192.168.0.15 8080 true Production false
java -jar deploytool.jar -deploy CrossSell sp34kc slate
r
java -jar deploytool.jar -deploy
c:\OracleBI\RTD\examples\CrossSell sdsu b21k7e false QA
名前付きオプションを使用する場合の例
java -jar deploytool.jar -deploy
-server 192.168.0.15 -port 8081
c:\OracleBI\RTD\examples\CrossSell sysman mi22ty
java -jar deploytool.jar -deploy
-port 8081
-server 192.168.0.15 c:\OracleBI\RTD\examples\DC_Demo sonar chimney
java -jar deploytool.jar -deploy
-sslConnection true
CrossSell.zip calzone twostep
java -Djavax.net.ssl.trustStore="C:\OracleBI\RTDdeploytool\etc\ssl\sdtrust.store" -jar deploytool.jar -deploy
-sslConnection true -port 8443
"C:\OracleBI\RTD\examples\CrossSell" ssluser psword