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Oracle® Fusion Middleware高可用性ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B55898-08
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G MDSに対する分散通知の構成

MDSデータベース・リポジトリには、MetadataObjectとそれらのコンテンツをキャッシュするためにJavaオブジェクト・キャッシュを使用する機能があります。MDSを使用する各ノードには独自のJavaオブジェクト・キャッシュ・インスタンスがあり、そのノードによってリポジトリからMetadataObjectが読み取られるとそれらがキャッシュされ、そのMetadataObjectを構成するドキュメントに対するローカルな更新が行われるとそのローカル・キャッシュでそれらが無効化されます。

MDSでは、 MetadataObjectをレプリケートするために分散Javaオブジェクト・キャッシュが使用されることはありません。MDSは、そのリポジトリにローカルな変更がフラッシュされるたびに、他のノードによって行われたリポジトリに対する変更を検出し、それに従って関連するローカル・キャッシュ・エントリを無効化するようになります。さらに、各クラスタ・メンバーによって30秒ごとに(これはデフォルトの間隔であり、構成可能です)リポジトリへのポーリングが行われ、ドキュメントが変更されたかどうかが検知され、同様の方法でローカル・キャッシュ・エントリが無効化されます。

ただし、MDSデータベース・リポジトリには、そのリポジトリ内のドキュメントがクラスタ・メンバーによって変更されたときにクラスタワイドの通知を送信する機能があります。この機能が有効化されている場合は、すべてのクラスタ・メンバーは、ローカル・コミットやリポジトリのポーリングが実行されるまで待つことなく、変更が行われた時点でドキュメントに対する変更を通知されます。したがって、高可用性環境では、パフォーマンス上の理由により、分散通知を有効化することをお薦めします。各クラスタ・メンバー上で分散Javaオブジェクト・キャッシュを構成すると、分散通知が使用可能になります。クラスタ・メンバーがドキュメントに対する変更の通知を受信すると、そのドキュメントの現在のローカル・バージョンは無効化され、更新されたドキュメントがかわりに使用されます。

この機能が動作するためには、各ノードでJavaオブジェクト・キャッシュを構成し、各ノードがそのリポジトリを指すために使用するJNDI名をすべてのノードで同一にして、ポーリングを有効化する必要があります(これはデフォルトで有効化されていますが、無効化しないでください)。

クラスタ内のノード上での分散Javaオブジェクト・キャッシュの構成の説明は、第F.1項「Javaオブジェクト・キャッシュの構成」を参照してください。