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Oracle® Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B61006-10
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20 Oracle B2Bのパフォーマンス・チューニング

この章では、Oracle B2Bのパフォーマンスをチューニングする方法について説明します。内容は次のとおりです。

20.1 Oracle B2Bについて

Oracle B2B (Business to Business)は、企業と取引パートナ間におけるセキュアで信頼性の高いビジネス・ドキュメントの交信を可能にするE-Commerceゲートウェイです。Oracle B2Bは、Business-to-Businessのドキュメント標準、セキュリティ、トランスポート、メッセージング・サービス、および取引パートナ管理をサポートしています。Oracle B2BをOracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーション内でバインディング・コンポーネントとして使用すると、エンドツーエンドのビジネス・プロセスを実装できます。

Oracle SOA Suiteの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。

20.2 チューニングに関する基本的な考慮事項

次の項では、チューニング中にも考慮する必要がある、基本的なチューニング構成について説明します。

20.2.1 B2B用のデータ・ストレージ構成のチューニング

B2B_DATA_STORAGE表属性をチューニングすると、一部のデプロイメントでパフォーマンスを向上できます。ユースケース・シナリオを確認し、パフォーマンスを向上させるために次のことを検討します。

  • B2B_DATA_STORAGE表のロギング属性がNOLOGGINGに設定されている場合は、LOGGINGへの変更を検討してください。

    NOLOGGINGオプションを使用するDML操作の実行中に、制御ファイルに回復不可能なシステム変更番号(SCN)が記録され、データの負荷が高い場合に制御ファイルの競合が発生する場合があります。

  • B2B_DATA_STORAGE表のLOB列をSecureFilesに移行させることを検討してください。

  • 128パーティションのHASH(ID)を使用してB2B_DATA_STORAGE表をパーティション化します。

  • 64パーティションのグローバルHASH(ID)を使用してPK索引をパーティション化します。

20.2.2 MDSキャッシュ・サイズのチューニング

メタデータ・サービス(MDS)インスタンスのキャッシュ・サイズの値を変更すると、パフォーマンスを改善できます。xmx-to-mdsCache値の比率として5:1をお薦めします。たとえば、xmxサイズが1024の場合、mdsCacheに200MBを維持します。

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、これらの設定を変更できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』のOracle B2Bの構成に関する項を参照してください。

20.2.3 スレッド数のチューニング

b2b.inboundThreadCountおよびb2b.outboundThreadCountの値を変更すると、Oracle B2Bのメッセージ処理を改善できます。推奨値は、使用しているシステムによって異なります。たとえば、2GBのコンピュータの場合、3から5の間の設定をお薦めします。b2b.inboundThreadSleepTimeおよびb2b.outboundThreadSleepTimeプロパティは、メッセージ処理後にスレッドをスリープします。10から1000(ミリ秒)の間の設定をお薦めします。

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、これらの設定を変更できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』のOracle B2Bの構成に関する項を参照してください。

20.2.4 JMSの複数のアウト・キュー設定のチューニング

JMSアウト・キュー・コンポーネントは、B2BでJMSキューからデータを受け取れるようにする要素です。パフォーマンスを最大化するには、複数のJMSOUTQUEUESを有効にすることを検討し、対応するリスニング・チャネルをB2Bに作成してください。