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Oracle® Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B61006-10
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28 Oracle WebCenter Portalのパフォーマンス・チューニング

この章では、WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションを構成してパフォーマンスを向上させる方法について概説します。これには、アプリケーションのインストール先のオペレーティング・システム、および使用しているその他のバックエンド・サーバーとコンポーネントをチューニングする方法が含まれます。

28.1 Oracle WebCenter Portalについて

Oracle WebCenter Portal 11gは、標準ベースのサービス指向アーキテクチャ(SOA)上にソーシャル・アプリケーション、エンタープライズ・ポータル、コミュニティ、コンポジット・アプリケーション、およびインターネットまたはイントラネットのWebサイトを構築するために使用する統合製品スイートです。Oracle WebCenter Portalは、リッチ・インターネット・アプリケーションの開発、マルチチャネルのポータル・フレームワーク、および水平型のEnterprise 2.0アプリケーション・スイートを一体化し、非常にインタラクティブなユーザー体験を生み出すコンテンツ機能、プレゼンス機能、およびソーシャル・ネットワーキング機能を備えています。ポータルまたはアプリケーションのコンテキスト内で、インスタント・メッセージ、ブログ、Wiki、RSS、タグ、ディスカッション・フォーラム、アクティビティ、ソーシャル・ネットワークなどのサービスと直接やり取りすることで、ユーザーやグループの生産性が向上し、IT投資回収率も高まります。

WebCenter Portalは、ソーシャル・ネットワーキング、通信、コラボレーション、個人生産性に関して、最新テクノロジを提供する、すぐに使用可能なアプリケーションで、開発作業は必要ありません。WebCenter Portalを使用すると、コミュニティ・ポータル、チーム・サイト、およびその他のコラボレーション・アプリケーションを即時にデプロイできます。

Oracle WebCenter Portalの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』および『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』を参照してください。

28.2 チューニングに関する基本的な考慮事項

この項のチューニングの考慮事項は、ほとんどのWebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションのデプロイメント・シナリオに当てはまります。これらの各構成を検討し、特定の使用要件を満たしたものを実装することを強くお薦めします。

28.2.1 システム制限の設定

適度な負荷でWebCenter PortalまたはPortal Frameworkアプリケーションを実行するには、open-files-limit4096に設定します。ファイル・ディスクリプタの不足などのエラーが発生した場合は、システム制限を増やします。

たとえば、Linuxでは次のコマンドを使用します。

ulimit -n 8192

このシステム制限を変更する方法については、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

28.2.2 JDBCデータ・ソースの設定

JDBCデータ・ソースの正しい設定を決定するには、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、「JDBCデータ・ソースの構成」の説明に従って実行システムのデータベース接続の使用率を監視します。接続待機の失敗の割合が著しく高く、現在アクティブな接続の数が最大許容数に近づいている場合、発生の可能性のあるデータベース接続の競合を回避するため、許容数を増やすことを検討してください。

ただし、現在アクティブな接続の数が日常的に最大許容数よりも低い場合、許容数を減らしてメモリーを節約することを検討してください。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』の接続プール機能の構成に関する項を参照してください。

次のデータ・ソース設定は、mds-SpacesDSおよびWebCenterDSデータ・ソースのWebCenter Portalにおけるデフォルトです。これらの設定は、アプリケーションの使用パターンおよび負荷に応じて調整可能です。

    <jdbc-connection-pool-params>
        <initial-capacity>10</initial-capacity> 
        <max-capacity>50</max-capacity> 
        <capacity-increment>1</capacity-increment> 
        <shrink-frequency-seconds>0</shrink-frequency-seconds> 
        <highest-num-waiters>2147483647</highest-num-waiters> 
        <connection-creation-retry-frequency-seconds>0</connection-creation-retry-frequency-seconds> 
        <connection-reserve-timeout-seconds>60</connection-reserve-timeout-seconds>
        <test-frequency-seconds>0</test-frequency-seconds> 
        <test-connections-on-reserve>true</test-connections-on-reserve> 
        <ignore-in-use-connections-enabled>true</ignore-in-use-connections-enabled>
       <inactive-connection-timeout-seconds>0</inactive-connection-timeout-seconds>
        <test-table-name>SQL SELECT 1 FROM DUAL</test-table-name> 
        <login-delay-seconds>0</login-delay-seconds>
        <statement-cache-size>5</statement-cache-size> 
        <statement-cache-type>LRU</statement-cache-type> 
        <remove-infected-connections>true</remove-infected-connections> 
        <seconds-to-trust-an-idle-pool-connection>60</seconds-to-trust-an-idle-pool-connection> 
        <statement-timeout>-1</statement-timeout> 
        <pinned-to-thread>false</pinned-to-thread> 
    </jdbc-connection-pool-params>

MDSデータ・ソース設定の編集方法については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』の「データ・ソース接続プールのチューニング」を参照してください。

28.2.3 JRockit仮想マシン(JVM)引数の設定

JVM引数は、UNIXオペレーティング・システムのsetDomainEnv.shファイルおよびWindowsオペレーティング・システムのsetDomainEnv.cmdに設定されます。setDomainEnvファイルは、<domain_dir>/binディレクトリにあります。

  • WebLogic Server本番モード: WebCenter Portal (または各自のPortal Frameworkアプリケーション)を本番デプロイメント用にインストールすると、WebLogic Serverは本番モードに設定されます。しかし、デプロイメント用にインストールした後に、パフォーマンスを向上させるために本番モードに切り替える場合は、次のパラメータを起動コマンドに含める必要があります。

    -Dweblogic.ProductionModeEnabled=true
    

    管理コンソールを使用した本番モードのドメインの設定の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプの本番モードへの変更に関する項を参照してください。

  • ヒープ・サイズ: ガベージが収集されたり、メモリー不足のエラーが頻繁に発生したりしてサーバーがオーバーロードしている場合、サーバーの使用できる物理メモリーに応じてヒープ・サイズを増やします。

    詳細は、第2.4項「Java仮想マシン(JVM)のチューニング」と、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのノード・マネージャで起動したサーバーのJavaオプションの設定に関する項を参照してください。

    サーバーの起動コマンドまたは管理コンソールで次のパラメータを変更して、ヒープ・サイズを増やすことができます。

    jrockit vm: -Xms2048M -Xmx2048M -Xns512M
    
    hotspot vm: -Xms2048M -Xmx2048M -XX:MaxPermSize512M
    

28.2.4 コンテンツの圧縮を使用したダウンロードの削減

クライアントがリモートの場所からモデムやVPNを利用して比較的遅い接続を使用するサーバーに接続する場合、クライアントにダウンロードする前にコンテンツを圧縮することを検討してください。コンテンツの圧縮でサーバーの負荷が高まりますが、クライアントのダウンロード体験が大幅に改善されます。


注意:

リリース11.1.1.8.0以降、WebCenter Portalにはadfキャッシュ・フィルタが事前構成されるようになりました。これにより、静的リソースのキャッシュが自動設定され、圧縮が実行されます。この事前構成されたadfキャッシュ・フィルタは、WebLogic Serverでのみ使用できます。


いくつかのコンテンツの圧縮方法を使用できます。次の手順は、Apacheのmod_deflateモジュールの使用方法を示しています。

  1. Apacheのmod_deflateモジュールを有効にします。

    これを実行するには、次の内容をhttpd.conf ($OH/instances/$INSTANCE_NAME/config/OHS/$OHS_NAME)に追加します。

    LoadModule deflate_module "${ORACLE_HOME}/ohs/modules/mod_deflate.so"

  2. 出力フィルタを設定して、圧縮のルールを指定します。

    次に示すのは、httpd.conf(上記の場所と同じ)に追加できるサンプル・スニペットです。コンテンツおよび圧縮要件に基づいて、コンテンツを変更します。

    <IfModule mod_deflate.c>
    SetOutputFilter DEFLATE
    AddOutputFilterByType DEFLATE text/plain
    AddOutputFilterByType DEFLATE text/xml
    AddOutputFilterByType DEFLATE application/xhtml+xml
    AddOutputFilterByType DEFLATE text/css
    AddOutputFilterByType DEFLATE application/xml
    AddOutputFilterByType DEFLATE image/svg+xml
    AddOutputFilterByType DEFLATE application/rss+xml
    AddOutputFilterByType DEFLATE application/atom+xml
    AddOutputFilterByType DEFLATE application/x-javascript
    AddOutputFilterByType DEFLATE text/html
    SetEnvIfNoCase Request_URI \.(?:gif|jpe?g|png)$ no-gzip dont-vary
    SetEnvIfNoCase Request_URI \.(?:exe|t?gz|zip|bz2|sit|rar)$ no-gzip dont-vary
    SetEnvIfNoCase Request_URI \.(?:pdf|doc?x|ppt?x|xls?x)$ no-gzip dont-vary
    SetEnvIfNoCase Request_URI \.avi$ no-gzip dont-vary
    SetEnvIfNoCase Request_URI \.mov$ no-gzip dont-vary
    SetEnvIfNoCase Request_URI \.mp3$ no-gzip dont-vary
    SetEnvIfNoCase Request_URI \.mp4$ no-gzip dont-vary
    </IfModule>

mod_deflateの詳細は、http://httpd.apache.org/docs/2.0/mod/mod_deflate.htmlを参照してください。

28.3 WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションのチューニング構成

この項では、WebCenter PortalまたはPortal Frameworkアプリケーションのパフォーマンスを向上させるためにチューニングできる構成パラメータについて説明します。

この項の内容は次のとおりです。

28.3.1 WebCenter Portalのセッション・タイムアウトの設定

WebCenter Portalアプリケーションのデフォルトのセッション・タイムアウトは45分です。管理者は、それぞれのインストールに適したセッション時間をカスタマイズできます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』のセッション・タイムアウト設定の指定に関する項を参照してください。

28.3.2 Portal FrameworkアプリケーションのHTTPセッション・タイムアウトの設定

Portal Frameworkアプリケーションのリソース全体の使用率を管理するには、web.xmlファイルにあるアプリケーションのHTTPセッション・タイムアウトの値を分単位で調整します。一般に、短いセッション・タイムアウト値は、サーバー上のメモリーおよびCPUの使用が少なくなります。

次に示すのは、web.xmlのサンプル・スニペットです。

<session-config>
   <session-timeout>
       45
    </session-timeout>
</session-config>

注意:

このタイムアウト設定は、オラクル社のすぐに使用可能なポータル・アプリケーションであるWebCenter Portalには当てはまりません。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のweb.xmlプロパティの編集に関する項も参照してください。


28.3.3 JSPページ・タイムアウトの設定

Portal Frameworkアプリケーションでは、web.xmlファイルでリクエストされていないJSPページがメモリーから削除されるまでの時間を、秒単位の整数値で指定できます。こうすると、頻繁にコールされないページがある場合にリソースが解放されます。

値を大きくするとユーザー・レスポンス時間が短縮され、値を小さくするとアプリケーションのメモリー・フットプリントが減少します。デフォルト値は600秒(10分)です。jsp_timeoutが指定されていないと、タイムアウトがないことになります。頻繁な再コンパイルを回避しつつ、メモリーを効率的に使用するため、より長いJSPタイムアウトの使用を検討してください。

次に示すのは、web.xmlのサンプル・スニペットです。

<servlet>
         <servlet-name>
            oraclejsp
  <init-param>
            <param-name>
                  jsp_timeout
            </param-name>
            <param-value>
                  3600
            </param-value>
      </init-param>
      <init-param>
            <param-name>
                  jsp_idle_entry_count
            </param-name>
            <param-value>
                  2000
            </param-value>
      </init-param>
      <init-param>
            <param-name>
                  jsp_max_entry_count
            </param-name>
            <param-value>
                  4000
            </param-value>
      </init-param>

28.3.4 ADFクライアント状態トークンの設定

Portal Frameworkアプリケーションでは、この設定を使用して、ユーザーがページ状態を失わずにブラウザの「戻る」ボタンで移動できるページの数を制御できます。CPUおよびメモリーの使用率を下げるには、web.xmlファイルで値を小さくします。

次に示すのは、web.xmlのサンプル・コード・スニペットです。

<context-param>
       <param-name>
          org.apache.myfaces.trinidad.CLIENT_STATE_MAX_TOKENS
       </param-name>
       <param-value>
          3
       </param-value>
</context-param>

28.3.5 ADFビュー状態圧縮の設定

一部のPortal Frameworkアプリケーションでは、ADFビュー状態圧縮を有効にするとパフォーマンスが向上しますが、次の点を考慮してください。

  • COMPRESS_VIEW_STATEを有効にすると、ヒープの使用率を節約できますが、圧縮および復元がCPUリソースに影響を与える可能性があります。

  • COMPRESS_VIEW_STATEをクラスタ環境で有効にすると、送信されるデータがより少なくなるため、セッション・レプリケーションの間のパフォーマンスを向上させることができます。

  • COMPRESS_VIEW_STATEの単一ノード環境での有効化は、CPUとメモリーの使用率とのトレードオフが許容できる場合にのみ検討の対象となります。

web.xmlでパラメータを有効化するサンプル・コードのスニペットは次のとおりです。

<context-param>
       <param-name> org.apache.myfaces.trinidad.COMPRESS_VIEW_STATE
      </param-name>
       <param-value> true </param-value>
</context-param>

28.3.6 MDSキャッシュ・サイズおよびパージ頻度の設定

次のいずれかの状況が発生した場合、adf-config.xmlファイルのMDSキャッシュ・サイズを増やすことができます。デフォルトのMDSキャッシュ・サイズは100MBです。

  • JOCリージョンが一杯ですというエラー・メッセージ

  • ページのウォームアップ後の頻繁なMDSデータベース・アクセス

  • ADFアプリケーションの保持メモリーがmax-size-kbに近い

デプロイ後は、システムMBeanブラウザを使用してこれらのプロパティを変更します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のデプロイ済アプリケーションのMDS構成属性の変更に関する項を参照してください。

次に示すのは、adf-config.xmlのサンプル・スニペットです。

<cache-config> 
<max-size-kb>150000</max-size-kb> 
</cache-config>

MDSデータをパージするとMDS問合せが改善されます。ポータル・サイトの変更の頻度が高い場合は、パージする間隔を短縮して古いMDSのパージ頻度をより高くすることができます。

MDSのauto-purge seconds-to-liveパラメータを(次の例に示すように)設定し、毎時、古いバージョンのメタデータを自動的に削除することを検討してください。デフォルトでは、古いバージョンのメタデータは1時間ごとに自動的にパージされます。つまり、auto-purge seconds-to-liveパラメータが3600秒に(次の例に示すように)設定されています。


注意:

パージするたびに、データベースのCPU使用率が上がります。データベースのCPUに対する影響の方が、パージにより得られるパフォーマンス向上よりも重要であるため、(たとえば5分や10分間隔のように)頻繁にパージすることは控えてください。


メタデータが大量にたまってしまい、毎回のパージに高いコストがかかる場合は、adf-config.xmlファイルでこの間隔を短くします。

デフォルトでは、adf-config.xmlの自動パージ・エントリはありません。次のadf-config.xmlのサンプル・スニペットを使用して、自動パージを変更します。

<mdsC:adf-mds-config version="11.1.1.000">
    <mds-config xmlns="http://xmlns.oracle.com/mds/config">
      <persistence-config>
        <metadata-namePortal>
           ...
        </metadata-namespace>
        <auto-purge seconds-to-live="3600"/>
      </persistence-config>

最初のパージが現在のユーザー・アクティビティに影響しないことを確認するには、ほとんどのユーザー・ロードがシステムにヒットする前に次のWLSTコマンドを使用してすぐにMDSパージを実行することを検討してください。

次の例は、バージョンが10秒よりも古いアプリケーション・リポジトリのすべてのドキュメントをパージする方法を示しています。

wls:/weblogic/serverConfig>purgeMetadata(application='[AppName]',server='[ServerName]',olderThan=10)

28.3.7 同時実行性管理の構成

同時実行性の管理には、WebCenter Portal全体に影響を与えるグローバル設定、ならびに特定のサービスのみに影響を与えるサービス固有の設定およびリソース固有の設定が含まれます。

デプロイメント固有の変更や追加の構成は、adf-config.xmlファイルで定義します。たとえば、特定のデプロイメントに適したリソース固有(プロデューサ)の値を指定できます。

次の例は、adf-config.xmlのglobalエントリ、serviceエントリおよびresourceエントリの形式を示しています。

<concurrent:adf-service-config 
  xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenterportal/concurrent/config"> 
  <global         
      queueSize="SIZE" 
      poolCoreSize="SIZE" 
      poolMaxSize="SIZE" 
      poolKeepAlivePeriod="TIMEPERIOD" 
      timeoutMinPeriod="TIMEPERIOD" 
      timeoutMaxPeriod="TIMEPERIOD" 
      timeoutDefaultPeriod="TIMEPERIOD" 
      timeoutMonitorFrequency="TIMEPERIOD" 
      hangMonitorFrequeny="TIMEPERIOD" 
      hangAcceptableStopPeriod="TIMEPERIOD" /> 
  <service 
      service="SERVICENAME" 
      timeoutMinPeriod="TIMEPERIOD" 
      timeoutMaxPeriod="TIMEPERIOD" 
      timeoutDefaultPeriod="TIMEPERIOD" /> 
  <resource 
      service="SERVICENAME" 
      resource="RESOURCENAME" 
      timeoutMinPeriod="TIMEPERIOD" 
      timeoutMaxPeriod="TIMEPERIOD" 
      timeoutDefaultPeriod="TIMEPERIOD" /> 
</concurrent:adf-service-config> 

説明:

SIZE: 正の整数。たとえば20などです。

TIMEPERIOD: 正の整数と時間単位を示す接尾辞の組合せ。時間単位は、ms(ミリ秒)、s(秒)、m(分)、h(時間)のいずれかです。たとえば、50ms10s3m1hのようになります。様々なサービスのデフォルト設定の例を次に示します。これらの設定は、connections.xmlファイルまたはadf-config.xmlファイルのサービス固有の構成で上書きされます。

<concurrent:adf-service-config 
  xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/concurrent/config"> 
  <service service="oracle.webcenter.community" timeoutMinPeriod="2s" timeoutMaxPeriod="50s" timeoutDefaultPeriod="30s"/>
  <resource service="oracle.webcenter.community" 
      resource="oracle.webcenter.doclib" 
      timeoutMinPeriod="2s" timeoutMaxPeriod="10s" timeoutDefaultPeriod="5s"/> 
  <resource service="oracle.webcenter.community" 
      resource="oracle.webcenter.collab.calendar.community" 
      timeoutMinPeriod="2s" timeoutMaxPeriod="10s" timeoutDefaultPeriod="5s"/> 
  <resource service="oracle.webcenter.community" 
      resource="oracle.webcenter.collab.rtc" 
      timeoutMinPeriod="2s" timeoutMaxPeriod="10s" timeoutDefaultPeriod="5s"/> 
  <resource service="oracle.webcenter.community" 
      resource="oracle.webcenter.list" 
      timeoutMinPeriod="2s" timeoutMaxPeriod="10s" timeoutDefaultPeriod="5s"/> 
  <resource service="oracle.webcenter.community" 
      resource="oracle.webcenter.collab.tasks" 
      timeoutMinPeriod="2s" timeoutMaxPeriod="10s" timeoutDefaultPeriod="5s"/> 
</concurrent:adf-service-config>

注意:

serviceおよびresource以外の属性はすべてオプションです。そのため、たとえば次のタグは有効です。

<global queueSize="20"/>
    <resource service="foo" resource="bar" timeoutMaxPeriod="5s"/>

Enterprise ManagerのシステムMBeanブラウザを使用して、使用パターンに基づく同時実行性構成を表示、追加、変更および削除できます。WebCenter PortalまたはPortal FrameworkアプリケーションのMBeanブラウザにアクセスするには、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のシステムMBeanブラウザのアクセスに関する項を参照してください。

  1. システムMBeanブラウザで、次の場所に移動します。

    「アプリケーション定義のMBean」「oracle.adf.share.config」「サーバー: (サーバー名)」「アプリケーション: (アプリケーション名)」「ADFConfig」「ADFConfig (bean)」「ADFConfig」「WebCenterConcurrentConfiguration」「操作」「listResource」

    図28-1 システムMBeanブラウザ - WebCenterConcurrentConfiguration

    システムMBeanブラウザ・ウィンドウ
    「図28-1 システムMBeanブラウザ - WebCenterConcurrentConfiguration」の説明

  2. 現在の同時実行性設定を表示するには、「listResource」を選択して、「起動」をクリックします(図28-2)。

    図28-2 システムMBeanブラウザ - listResource

    システムMBeanブラウザ - listResource
    「図28-2 システムMBeanブラウザ - listResource」の説明

  3. 設定を変更するには、「setResource」を選択して、リソースの詳細を入力し、「起動」をクリックします(図28-3)。

    図28-3 システムMBeanブラウザ - setResource

    SetResources MBeanブラウザ
    「図28-3 システムMBeanブラウザ - setResource」の説明

    サービスリソース名前およびに正しい値を注意して入力してください。

    注意: 変更しようとしているリソース・パラメータに、すでに[value]設定がある場合、最初に[removeResource]操作を起動してその設定を削除する必要があります(図28-4)。

    図28-4 システムMBeanブラウザ - removeResource

    システムMBeanブラウザ
    「図28-4 システムMBeanブラウザ - removeResource」の説明

  4. 変更を保存するには、「アプリケーション定義のMBeans: ADFConfig:ADFConfig」 -> 「保存」に移動し、「起動」をクリックします。

28.4 ツールとサービスの構成のチューニング

この項では、WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションで使用されるツールとサービスのパフォーマンスを向上させるための構成について説明します。メール・サーバー、BPELサーバー、コンテンツ・サーバーなどのバックエンド・サーバーのパフォーマンスをチューニングして向上させる方法については、各サーバーの該当する製品ドキュメントを参照してください。

この項の内容は次のとおりです。

28.4.1 お知らせのパフォーマンス・チューニング

お知らせの全体的なリソース使用状況を管理するには、「接続タイムアウト」プロパティを次のようにチューニングします。

  • デフォルト: 10秒

  • 最小: 0秒

  • 最大: 45秒

デプロイメント後は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して「接続タイムアウト」プロパティを変更します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したディスカッション・サーバーの接続詳細の変更に関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWLSTを使用したディスカッション・サーバーの接続詳細の変更に関する項

次に示すのは、デフォルトのタイムアウト値を5秒に変更するconnections.xmlのサンプル・コード・スニペットです。

<Reference name="Jive-7777" className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.Announcement. AnnouncementConnection">
<Factory className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.forum.ForumConnectionFactory"/>
          <StringRefAddr addrType="connection.time.out">
             <Contents>5</Contents>
          </StringRefAddr>
       </RefAddresses>
</Reference>

28.4.2 ディスカッションのパフォーマンス・チューニング

ディスカッションの全体的なリソース使用状況を管理するには、「接続タイムアウト」プロパティを次のようにチューニングします。

  • デフォルト: 10秒

  • 最小: 0秒

  • 最大: 45秒

デプロイメント後は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して「接続タイムアウト」プロパティを変更します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したディスカッション・サーバーの接続詳細の変更に関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWLSTを使用したディスカッション・サーバーの接続詳細の変更に関する項

次に示すのは、connections.xmlのサンプル・スニペットです。

<Reference name="Jive-7777" className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.forum.ForumConnection">
         <Factory className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.forum.ForumConnectionFactory"/>
         <RefAddresses>
            <StringRefAddr addrType="forum.url">
               <Contents>http://[machine]:[port]/owc_discussions_5520</Contents>
               <StringRefAddr addrType="connection.time.out">
               <Contents>5</Contents>
            </StringRefAddr>
         </RefAddresses>
</Reference>

28.4.3 インスタント・メッセージおよびプレゼンスのパフォーマンス・チューニング

インスタント・メッセージおよびプレゼンスの全体的なリソース使用状況を管理するには、「接続タイムアウト」プロパティを次のようにチューニングします。

  • デフォルト: 10秒

  • 最小: 0秒

  • 最大: 45秒

デプロイメント後は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して「接続タイムアウト」プロパティを変更します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したインスタント・メッセージおよびプレゼンスの接続詳細の変更に関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWLSTを使用したインスタント・メッセージおよびプレゼンスの接続詳細の変更に関する項

次に示すのは、デフォルトのタイムアウト値を5秒に変更するconnections.xmlのサンプル・コード・スニペットです。

<Reference name="IMPService-LCS"
   className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.rtc.RtcConnection">
  <Factory className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.rtc.RtcConnectionFactory"/>
   <RefAddresses>
    <StringRefAddr addrType="connection.time.out">
     <Contents>5</Contents>
    </StringRefAddr>
   </RefAddresses>
</Reference>

28.4.4 メールのパフォーマンス・チューニング

メールの全体的なリソース使用状況を管理するには、「接続タイムアウト」プロパティを次のようにチューニングします。

  • デフォルト: 10秒

  • 最小: 0秒

  • 最大: 45秒

デプロイメント後は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して「接続タイムアウト」プロパティを変更します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したメール・サーバーの接続詳細の変更に関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWLSTを使用したメール・サーバーの接続詳細の変更に関する項

次に示すのは、デフォルトのタイムアウト値を5秒に変更するconnections.xmlのサンプル・コード・スニペットです。

<Reference name="MailConnection"
className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.mail.MailConnection">
  <StringRefAddr addrType="connection.time.out">
      <Contents>5</Contents>
  </StringRefAddr>
</Reference>

28.4.5 個人イベントのパフォーマンス・チューニング

個人イベントの全体的なリソース使用状況を管理するには、「接続タイムアウト」プロパティを次のようにチューニングします。

  • デフォルト: 10秒

  • 最小: 0秒

  • 最大: 45秒

キャッシュ有効期限も設定できます。

  • デフォルト: 10秒

  • 最小: 0秒

  • 最大: 45秒

デプロイメント後に、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して、「接続タイムアウト」および「キャッシュの期限」プロパティを変更します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したイベント・サーバーの接続詳細の変更に関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWLSTを使用したイベント・サーバーの接続詳細の変更に関する項

次に示すのは、デフォルトのタイムアウト値を5秒に変更するconnections.xmlのサンプル・コード・スニペットです。

<Reference name="MSExchange-my-pc"className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.calendar.PersonalEventConnection">
  <Factory className="oracle.adf.mbean.share.connection.webcenter.calendar.PersonalEventConnectionFactory"/>
  <StringRefAddr addrType="eventservice.connection.timeout">
    <Contents>5</Contents>
  </StringRefAddr>
  <StringRefAddr addrType="eventservice.cache.expiration.time">
    <Contents>5</Contents>
  </StringRefAddr>
 </RefAddresses>
</Reference>

28.4.6 RSSニュース・フィードのパフォーマンス・チューニング

RSSニュース・フィードの全体的なリソース使用状況を管理するには、adf-config.xmlファイルでリフレッシュ間隔およびタイムアウトを調整します。

これらのプロパティをデプロイメント後に変更する必要がある場合は、システムMBeanブラウザを使用してください。

次に示すのは、adf-config.xmlのサンプル・スニペットです。

<rssC:adf-rss-config>
       <rssC:RefreshSecs>3600</rssC:RefreshSecs>
       <rssC:TimeoutSecs>3</rssC:TimeoutSecs>
       <rssC:Configured>true</rssC:Configured>
</rssC:adf-rss-config>

28.4.7 検索のパフォーマンス・チューニング

検索の全体的なリソース使用状況およびユーザー・レスポンス時間を管理するには、表示される保存済の検索の数、表示される結果の数、および次のタイムアウト値を調整します。

  • prepareTimeoutMs: サービスが検索の初期化にかけられる最大時間(ミリ秒)。

  • timeoutMs: サービスが検索の実行にかけられる最大時間(ミリ秒)。

  • showAllTimeoutMs: サービスがすべての検索結果の表示にかけられる最大時間(ミリ秒)。

デプロイメント後は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用してタイムアウト・プロパティを変更します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したOracle SESの接続詳細の変更に関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWLSTを使用したOracle SESの接続詳細の変更に関する項

次に示すのは、adf-config.xmlのサンプル・スニペットです。

<searchC:adf-search-config xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/search/config">
         <display-properties>
            <common numSavedSearches="25"/>
            <region-specific>
               <usage id="simpleSearchResultUIMetadata" numServiceRows="5"/>
               <usage id="searchResultUIMetadata" numServiceRows="5"/>
               <usage id="localToolbarRegion" numServiceRows="5"/>
            </region-specific>
         </display-properties>
        <execution-properties prepareTimeoutMs="1000" timeoutMs="3000" showAllTimeoutMs="20000" />
         </execution-properties>
</searchC:adf-search-config>

28.4.8 ポリシー・ストアのパラメータのチューニング

ログイン後にパフォーマンスの問題が発生している場合(特に権限のチェックの分野)、ポリシー・ストア・パラメータが、第27.3.6項「OPSS PDPサービス・チューニング・パラメータ」の説明に従ってチューニングされている必要がある場合があります。ユース・ケース・シナリオによっては、WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションのパフォーマンスは、次のパラメータを変更することにより、向上させることができます。

  • oracle.security.jps.policystore.rolemember.cache.warmup.enableをTrueに設定

  • WebCenter Portalデプロイメントにあるアクティブなポータルの数に基づいてoracle.security.jps.policystore.rolemember.cache.sizeを変更。

    注意: このパラメータは、WebCenter Portalデプロイメントに3000個を超えるアクティブなポータルの存在が予想される場合にのみ変更してください。

  • oracle.security.jps.policystore.policy.cache.sizeをポータルの予想数の5倍に設定。


注意:

ポリシー・ストア・パラメータを変更する前に、必ず自身のユース・ケース・シナリオを参照してください。セキュリティ・パラメータをチューニングする前に、『Oracle Fusion Middleware Webサービスのためのセキュリティおよび管理者ガイド』を参照し、詳細を確認してください。


28.5 アイデンティティ・ストア構成のチューニング

次の項では、特定の環境で必要になる可能性がある、パフォーマンス関連の構成について説明します。

この項は、次のトピックで構成されています。

28.5.1 SSL使用時のアイデンティティ・ストアのチューニング

WebCenter PortalまたはPortal Frameworkアプリケーションのアイデンティティ・ストアを構成する場合、SSLポートと非SSLポートのどちらを構成するかを選択できます。デフォルトでは、SSLポートを選択した場合、JNDI接続はプールされないため、ユーザー、グループまたはその他のアイデンティティ・ストア・エンティティの検索時にレスポンス時間が長くなり、パフォーマンスが低下します。これを解決するには次の手順を実行します。

  1. domain_home/config/fmwconfig/jps-config.xmlの下にあるjps-config.xmlファイルを開き、idstore.ldapサービス・インスタンスを見つけて、次の強調表示されている行を追加します。

    <!-- JPS WLS LDAP Identity Store Service Instance -->
        <serviceInstance name="idstore.ldap" provider="idstore.ldap.provider">
           <property name="idstore.config.provider"   value="oracle.security.jps.wls.internal.idstore.WlsLdapIdStoreConfigProvider"/>
           <property name="CONNECTION_POOL_CLASS"    value="oracle.security.idm.providers.stdldap.JNDIPool"/>
           <property name="java.naming.ldap.factory.socket"
    value="javax.net.ssl.SSLSocketFactory"/> 
         </serviceInstance> 
    
  2. 次のJVMパラメータを使用して、SSLポート上のアイデンティティ・ストアに接続される、ドメイン内のすべてのサーバーを再起動します。

    -Dcom.sun.jndi.ldap.connect.pool.protocol=ssl
    

    この指定はsetDomainEnv.shを変更することによって行うか、コンソールから直接行うことができます。

28.5.2 OVD使用時のパフォーマンスのチューニング

Oracle Virtual Directory (OVD)の場合、属性が参照される唯一のオブジェクト・クラスはinetOrgPerson (親オブジェクト・クラス)です。プロファイル・ギャラリでは、inetOrgPersonで定義されていない属性を表示できるため、inetOrgPersonで定義されていない追加属性はすべて、アイデンティティ・ストアへの追加のラウンドトリップを必要とします。本番環境でOVDを使用するときのパフォーマンスを最適化するために、次の構成エントリ(太字部分)をドメイン・レベルのjps-config.xmlファイルに追加することをお薦めします。

        <!-- JPS WLS LDAP Identity Store Service Instance -->
        <serviceInstance name="idstore.ldap"
         provider="idstore.ldap.provider">
            <property name="idstore.config.provider"
value="oracle.security.jps.wls.internal.idstore.WlsLdapIdStoreConfigProvider"/>
            <property name="CONNECTION_POOL_CLASS"
value="oracle.security.idm.providers.stdldap.JNDIPool"/>
 
          <extendedProperty>
            <name>user.object.classes</name>
            <values>
               <value>top</value>
               <value>person</value>
               <value>inetorgperson</value>
               <value>organizationalperson</value>
               <value>orcluser</value>
               <value>orcluserv2</value>
               <value>ctCalUser</value>
            </values>
          </extendedProperty>
        </serviceInstance>

28.5.3 Active Directory使用時のパフォーマンスのチューニング

本番環境でActive Directoryを使用するときのパフォーマンスを最適化するために、次の構成エントリ(太字部分)をドメイン・レベルのjps-config.xmlファイルに追加することをお薦めします。

        <serviceInstance provider="idstore.ldap.provider"
name="idstore.ldap"> <property value="oracle.security.jps.wls.internal.idstore.WlsLdapIdStoreConfigProvider"
name="idstore.config.provider"/> <property value="oracle.security.idm.providers.stdldap.JNDIPool"
name="CONNECTION_POOL_CLASS"/> <property name="PROPERTY_ATTRIBUTE_MAPPING" value="WIRELESS_ACCT_NUMBER=mobile:MIDDLE_NAME=middlename:MAIDEN_NAME=sn:DATE_OF_HIRE=pwdLastSet:NAME_SUFFIX=generationqualifier:DATE_OF_BIRTH=pwdLastSet:DEFAULT_GROUP=primaryGroupID" /> <property value="sAMAccountName" name="username.attr"/> <property value="sAMAccountName" name="user.login.attr"/> </serviceInstance>

プロファイルは、これらすべての属性に対して問合せを実行します。また、Active Directoryプロバイダ内には、これらの属性のデフォルトのマッピングはありません。デフォルトのActive Directoryインストールには、DATE_OF_HIREおよびDATE_OF_BIRTHに対応したマッピングは含まれません。

これら2つの属性は、不要なLDAPサーバー・コールを減らすことを目的とした、正しいデータ型を持つなんらかの属性へのマッピングです。Active Directoryには、同じセマンティクス上の意味を持つ対応属性は含まれません。

28.6 ポートレット構成のチューニング

この項では、ポートレットのパフォーマンス関連の構成を説明します。この項の内容は次のとおりです。

28.6.1 ポートレット・クライアントのパフォーマンス・チューニング

次の項では、ポートレット・クライアントのチューニングの考慮事項について説明します。

28.6.1.1 サポートされるロケールの構成

全体的なリソース使用状況およびユーザー・レスポンス時間を管理するには、adf-config.xmlファイルで不要なロケール・サポートを削除し、ポートレットのタイムアウトおよびキャッシュ・サイズを変更します。

ポートレット・サービスに対しては、デフォルトで28のサポート・ロケールが定義されています。アプリケーションに必要のないロケールは削除できます。

デプロイメント後にこれらのプロパティを変更する必要がある場合、adf-config.xmlを手動で編集してください。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のadf-config.xmlの編集に関する項を参照してください。

次に示すのは、adf-config.xmlのサンプル・スニペットです。

<portletC:adf-portlet-config xmlns="http://xmlns.oracle.com/adf/portlet/config">
         <supportedLocales>
           <value>es</value>
           <value>ko</value>
           <value>ru</value>
           <value>ar</value>
           <value>fi</value>
           <value>nl</value>
           <value>sk</value>
           <value>cs</value>
           <value>fr</value>
           <value>no</value>
           <value>sv</value>
           <value>da</value>
           <value>hu</value>
           <value>pl</value>
           <value>th</value>
           <value>de</value>
           <value>it</value>
           <value>pt</value>
           <value>tr</value>
           <value>el</value>
           <value>iw</value>
           <value>pt_BR</value>
           <value>zh_CN</value>
           <value>en</value>
           <value>ja</value>
           <value>ro</value>
           <value>zh_TW</value>
         </supportedLocales>
         <defaultTimeout>20</defaultTimeout>
         <minimumTimeout>1</minimumTimeout>
         <maximumTimeout>300</maximumTimeout>
         <parallelPoolSize>10</parallelPoolSize>
         <parallelQueueSize>20</parallelQueueSize>
         <cacheSettings enabled="true">
           <maxSize>10000000</maxSize>
         </cacheSettings>
</portletC:adf-portlet-config>

28.6.1.2 ポートレット・キャッシュ・サイズの構成

adf-config.xmlファイルでポートレット・キャッシュ・サイズを変更できます。デフォルトのポートレット・キャッシュ・サイズは10MBに設定されています。

デプロイメント後にこれらのプロパティを変更する必要がある場合、adf-config.xmlを手動で編集してください。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』のポートレット・クライアント構成の編集方法に関する項を参照してください。

28.6.1.3 ポートレット・タイムアウトの構成

adf-config.xmlファイルのadf-portlet-config要素でポートレット・タイムアウトの値を変更できます。

  • デフォルト: 10秒

  • 最小: 0.1秒

  • 最大: 60秒

デプロイメント後にこれらのプロパティを変更する必要がある場合、adf-config.xmlを手動で編集してください。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のadf-config.xmlの編集に関する項を参照してください。

次に示すのは、adf-config.xmlのサンプル・スニペットです。

<adf-portlet-config> 
     .... 
  <defaultTimeout>5</defaultTimeout>
  <minimumTimeout>2</minimumTimeout>
  <maximumTimeout>300</maximumTimeout>
</adf-portlet-config>

28.6.2 WSRPプロデューサのJavaオブジェクト・キャッシュの有効化

Portal Frameworkアプリケーションでは、永続ストアに書き込まれるオブジェクトをキャッシュするために、WSRPプロデューサのJavaオブジェクト・キャッシュ(JOC)を有効にすることをお薦めします。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』のデータベース永続ストアにアクセスするためのJavaオブジェクト・キャッシュの有効化に関する項を参照してください。

28.6.3 コンテナ・ランタイムの環境オプションのカスタマイズ

次のコンテナ・ランタイム・オプションをカスタマイズして、全体的なパフォーマンスを向上できます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』のJSR 286ポートレットのランタイム環境のカスタマイズ方法に関する項を参照してください。

28.6.3.1 WSRPポートレットのオプティミスティック・レンダリングの抑制

WSRP PerformBlockingInteractionまたはHandleEvents呼出しの後にWSRPポートレットのオプティミスティック・レンダリングを抑制するには、portlet.xmlのポートレット・コンテナ・ランタイム・オプションをtrueに設定します。例:

com.oracle.portlet.suppressWsrpOptimisticRender=true

通常、WSRPポートレットがWSRP PerformBlockingInteractionリクエスト(JSR168/JSR286ポートレットのprocessAction)を受け取り、その結果ポートレットがイベントを送信しない場合、WSRPプロデューサはポートレットをレンダリングし、PerformBlockingInteraction SOAPメッセージに応答してポートレットのマークアップを戻します。このマークアップは、コンシューマのページがレンダリングされるまでコンシューマによってキャッシュされる場合があります。また、少なくともポートレットの状態に影響する場合(イベントを受信するポートレットなど)、コンシューマがキャッシュされたマークアップを使用できるので、GetMarkupへの2番目のSOAPコールが必要なくなります。

これには、ポートレットのレンダリング・フェーズが常にベスト・プラクティスの多重呼出し不変であると仮定します。ただし、ポートレットがイベントを受け取る可能性がある場合またはポートレットのレンダリングがGetMarkupの2番目のSOAPメッセージよりもコストがかかる場合、開発者はこのコンテナ・オプションを使用して、processActionまたはhandleEvent呼出し後のポートレットのオプティミスティック・レンダリングを抑制できます。プロデューサがWSRP GetMarkupリクエストを受け取ると、ポートレットが通常レンダリングされます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』のJSR 286ポートレットのランタイム環境のカスタマイズ方法に関する項を参照してください。

28.6.3.2 ポートレット・コンテナ・ランタイム・オプションの設定

WebCenterポータル特有のexcludedActionScopeRequestAttributesコンテナ・ランタイム・オプションを使用して、新しいアクションが発生するまでポートレットが使用できるように、アクション・スコープ指定リクエスト属性を保存する方法を指定できます。

com.oracle.portlet.externalScopeRequestAttributesコンテナ・ランタイム・オプションに定義された正規表現と一致する値を含むリクエスト・パラメータに加えて、正規表現と一致するリクエスト属性は、javax.portlet.actionScopedRequestAttributesコンテナ・ランタイム・オプションが使用されている場合、アクション・スコープ指定リクエスト属性としては保存されません。

trueに設定した場合、numberOfCachedScopesの2番目の値と、ポートレット・コンテナによりキャッシュされるスコープの数を示す3番目の値を指定できます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』のJSR 286ポートレットのランタイム環境のカスタマイズ方法に関する項を参照してください。

28.6.3.3 ポートレットのリクエスト属性の除外

excludedActionScopeRequestAttributesは複数値のポートレット・コンテナ・ランタイム・プロパティで、その各値は正規表現です。

ポートレットとともにjavax.portlet.actionScopedRequestAttributesコンテナ・ランタイム・オプションを使用する場合、com.oracle.portlet.excludedActionScopeRequestAttributesコンテナ・ランタイム・オプションを使用してポートレットのライフサイクル間で格納するリクエスト属性を最適化できます。ライフサイクル間で格納する必要がないリクエスト属性のパフォーマンスを向上できます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』のJSR 286ポートレットのランタイム環境のカスタマイズ方法に関する項を参照してください。

28.6.4 Oracle PDK-Javaプロデューサのパフォーマンス・チューニング

Webプロデューサの全体的なリソース使用状況を管理するには、「接続タイムアウト」プロパティを次のようにチューニングします。

  • デフォルト: 30000ミリ秒

  • 最小: 5000ミリ秒

  • 最大: 60000ミリ秒

デプロイメント後は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して「接続タイムアウト」プロパティを変更します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したプロデューサの登録詳細の編集に関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWLSTを使用したプロデューサの登録詳細の編集に関する項

次に示すのは、connections.xmlのサンプル・スニペットです。

<webproducerconnection producerName="wc-WebClipping" urlConnection="wc-WebClipping-urlconn" timeout="10000" establishSession="true" mapUser="false"/>

28.6.5 ポートレットによって提供されたリソース用のWSRP属性の設定

ポートレットによって提供されたリソースのリソースURLを生成する場合に使用するデフォルトのWSRP requiresRewriteフラグを指定するには、portlet.xmlに指定されるポートレット・コンテナ・ランタイム・オプションのcom.oracle.portlet.defaultServedResourceRequiresWsrpRewriteを設定します。

ResourceURLメソッドのwrite()またはtoString()の呼出し時にoracle.portlet.server.resourceRequiresRewritingリクエスト属性でオーバーライドしないかぎり、この設定はポートレットで作成されたすべてのResourceURLに使用されます。この設定は提供されたリソース・レスポンスのWSRP requiresRewritingフラグの指定にも使用されますが、ポートレットのserveResource()メソッドが戻されるときのoracle.portlet.server.resourceRequiresRewritingリクエスト属性でオーバーライドできます。

有効な値:

  • unspecified - (デフォルト) requiresRewrite URLフラグに値は提供されず、serveResource操作のrequiresRewritingレスポンス・フラグがレスポンスのMIMEタイプに基づいています。

  • true - requiresRewrite URLフラグおよびrequiresRewritingレスポンス・フラグがtrueに設定され、コンシューマがリソースを書き換える必要があることを示します。

  • false - requiresRewrite URLフラグおよびrequiresRewritingレスポンス・フラグがfalseに設定され、コンシューマはリソースの書換えを選択できますがリソースを必ずしも書き換える必要はありません。

28.6.6 ポートレットによって提供されないリソース用のWSRP属性の設定

ポートレットによって提供されないリソースのURLを暗号化する場合に使用するデフォルトのWSRP requiresRewriteフラグを指定するには、portlet.xmlに指定されるポートレット・コンテナ・ランタイム・オプションのcom.oracle.portlet.defaultProxiedResourceRequiresWsrpRewriteを設定します。

PortletResponse.encodeURL()メソッドの呼出し時にoracle.portlet.server.resourceRequiresRewritingリクエスト属性でオーバーライドしないかぎり、この設定はPortletResponse.encodeURL()メソッドで戻されたすべてのURLに使用されます。

有効な値:

  • true - (デフォルト) requiresRewrite URLフラグがtrueに設定され、コンシューマがリソースを書き換える必要があることを示します。

  • false - requiresRewrite URLフラグがfalseに設定され、コンシューマがリソースを必ずしも書き換える必要がないことを示します。

28.6.7 OmniPortletのパフォーマンス・チューニング

OmniPortletの全体的なリソース使用状況を管理するには、「接続タイムアウト」プロパティを次のようにチューニングします。

  • デフォルト: 30000ミリ秒

  • 最小: 5000ミリ秒

  • 最大: 60000ミリ秒

デプロイメント後は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して「接続タイムアウト」プロパティを変更します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したプロデューサの登録詳細の編集に関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWLSTを使用したプロデューサの登録詳細の編集に関する項

次に示すのは、connections.xmlのサンプル・スニペットです。

<webproducerconnection producerName="wc-OmniPortlet" urlConnection="wc-OmniPortlet-urlconn" timeout="10000" establishSession="false" mapUser="false"/>