この章では、Oracle SOAコンポーザを使用して実行時にOracle SOA Suiteプロジェクトのドメイン値マップを変更する方法について説明します。ドメイン値マップを使用すると、特定のドメインで使用されているある用語を、異なるドメインで使用されている別の用語にマップできます。
以前のリリースでは、実行時のドメイン値マップを編集するには、最初にOracle JDeveloperで変更を加えた後に、そのドメイン値マップをアプリケーション・サーバーに再デプロイする必要がありました。現在は、Oracle SOAコンポーザによって、実行時のドメイン値マップを編集するためのサポートが提供されています。
この章には次の項が含まれます:
ドメイン値マップの詳細は、第47章「ドメイン値マップの使用」を参照してください。
Oracle SOAコンポーザは、Oracle SOA Suiteインストールの一部としてインストールされるEARファイルです。Oracle SOAコンポーザを使用すると、ドメイン値マップを使用するプロジェクトを再デプロイすることなく、実行時にデプロイされたドメイン値マップを管理できます。ドメイン値マップのメタデータは、1つのSOAコンポジット・アプリケーションに関連付けたり、複数のコンポジット・アプリケーション間で共有することもできます。図48-1は、Oracle SOAコンポーザによってMDS(メタデータ・サービス)リポジトリからドメイン値マップへのアクセスが可能になる様子を示しています。
Oracle SOAコンポーザにログインする手順は、次のとおりです。
Webブラウザに次のURLを入力します。
http://hostname:port/soa/composer
図48-2に示すように、Oracle SOAコンポーザのログイン・ページが表示されます。
「ユーザー名」フィールドに、ユーザー名を入力します。
「パスワード」フィールドに、パスワードを入力します。
「ログイン」をクリックします。
Oracle SOAコンポーザにログインすると、図48-3に示すように、Oracle SOAコンポーザのホームページが表示されます。
SOAコンポーザのメタデータにアクセスするには、SOADesigner
アプリケーション・ロールが必要です。このロールは、デフォルトで、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの管理者権限があるすべてのユーザーに付与されます。このロールが付与されていないユーザーがOracle SOAコンポーザにログインすると、次のメッセージが表示されます。
Currently logged in user is not authorized to modify SOA metadata.
管理者権限のないユーザーに対するSOADesigner
アプリケーション・ロールの追加の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』を参照してください。
実行時のドメイン値マップを表示できます。ドメイン値マップを開いて表示するには、次の手順を実行します。
実行時のドメイン値マップを表示する手順は、次のとおりです。
「開く」メニューから「DVMを開く」を選択します。
図48-4に示すように、「開くDVMの選択」ダイアログが表示されます。
最近開いたドキュメントを表示する「ユーザー編集」オプションから、ドキュメントを選択することもできます。
注意: また、「コンポジットの検索」フィールドに、ドメイン値マップが含まれているコンポジット・アプリケーションの名前を入力して、このフィールドの右側にある「検索」をクリックし、ドメイン値マップを検索できます。 |
ドメイン値マップを選択して「開く」を選択するか、単にドメイン値マップをダブルクリックして開きます。
選択したドメイン値マップがビュー・モードで開きます。
選択したドメイン値マップへの直接リンクを取得するには、「ブックマーク可能なリンク」をクリックします。選択したドメイン値マップの詳細を取得するには、「情報」ボタンを使用します。
ドメイン値マップを使用するアプリケーションの実行中に、ドメイン値マップを編集できます。
デフォルトでは、ドメイン値マップはビュー・モードで開きます。編集モードに変更すると、行の情報を変更できるようになります。変更が終了したら、第48.4.1項「実行時のドメイン値マップの保存方法」および第48.5.1項「実行時の変更内容のコミット方法」の説明に従って、変更内容を保存してコミットしてください。
編集モードに変更する手順は、次のとおりです。
第48.2.1項「実行時のドメイン値マップの表示方法」の説明に従って、表示するドメイン値マップを開きます。
「SOAコンポーザ」メニューで、「編集」をクリックします。
ドメイン値マップが編集モードで開きます。
行を追加するには:
行を追加する手順は、次のとおりです。
「ドメイン値の追加」をクリックします。
「ドメイン値の追加」ダイアログが表示されます。
値を入力し、「OK」をクリックします。
入力した値がドメイン値マップに追加されます。
行を編集するには:
行を編集する手順は、次のとおりです。
編集する行を選択します。
「ドメイン値の編集」をクリックします。
「ドメイン値の編集」ダイアログが表示されます。
必要に応じて値を編集し、「OK」をクリックします。
編集セッションでドメイン値マップを開くたびに、各ユーザーのドメイン値マップごとにサンドボックスが1つ作成されます。変更内容を保存すると、そのサンドボックスに変更内容が保存されます。
ドメイン値マップを保存し、ランタイムに反映してMDSリポジトリに永続的に保存するには、変更内容をコミットする必要があります。セッションでは、変更内容をコミットせずに保存することもできます。その場合、ドメイン値マップは保存済の状態のままです。後でドメイン値マップを再度開いて変更内容をコミットできます。
Oracle SOAコンポーザは、同時ユーザー間で発生する可能性のある競合を検出します。図48-5に示すように、別のユーザーが編集しているドメイン値マップを開くと、警告が表示されます。
ただし、ドメイン値マップの編集を続行する場合は、「はい」をクリックして変更を加えることができます。
他のユーザーがそのドメイン値マップを変更してコミットした場合は、自分の変更内容をコミットしようとすると通知メッセージが表示されます。
「はい」をクリックして変更内容をコミットすると、他のユーザーが加えた変更が上書きされます。