以下の節は、SIP データ層のコンフィグレーション ファイルである datatier.xml の詳細なリファレンスです。
Datatier.xml コンフィグレーション ファイルでは、SIP アプリケーションの同時呼状態を処理するサーバの指定と、SIP データ層のパーティションへ各サーバを配置する方法の定義を行います。「パーティション」とは、同時呼状態データの同じ部分を管理する、1 つまたは複数の SIP データ層サーバ インスタンスを指します。同じパーティションに属する複数のサーバは、すべて呼状態の同じ部分のコピーを処理するため、「レプリカ」と呼ばれます。
datatier.xml は、DOMAIN_DIR/config/custom サブディレクトリに格納されます。DOMAIN_DIR は Oracle WebLogic Communication Services ドメインのルート ディレクトリです。
datatier.xml の編集には、Administration Console かテキスト エディタを使用します。SIP データ層のコンフィグレーションに加えた変更は、サーバに対して動的に適用することはできません。SIP データ層のメンバシップの変更またはパーティションの再コンフィグレーションを行うために、サーバを再起動する必要があります。
WLSS_HOME/server/lib/wlss ディレクトリにインストールされた wcp-sipserver.xsd ライブラリ内にスキーマがバンドルされています。
例 B-1 は、コンフィグレーション ウィザードを使用して作成された datatier.xml ファイルのテンプレートです。
datatier.xml には、1 つまたは複数の partition 要素が含まれており、SIP データ層パーティションのサーバのメンバシップを定義します。すべての SIP データ層クラスタには、少なくとも 1 つの パーティション が必要です。各パーティションには、表 B-0 に示す XML 要素が含まれています。
表 B-1 ネストされたパーティション要素
| 要素 | 説明 |
|---|---|
name |
パーティションの名前を識別する文字列値です。管理をしやすくするために、0 始まりのパーティションの番号を名前の一部に含めることをお勧めします。たとえば「partition-0」などです。 |
server-name |
このパーティションで呼び出し状態を管理する Oracle WebLogic Communication Services インスタンスの名前を指定します。 管理をしやすくするために、0 始まりのサーバ番号とパーティション番号をサーバ名の一部に含めることをお勧めします。たとえば「replica-0-0」などです。 |