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Oracle® WebLogic Communication Services 管理ガイド
11g リリース 1 (11.1.1)
B55505-01
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G スケーラブルな Presence デプロイメントのデプロイ

この節では、Presence、XDMS、および User Dispatcher を必要とする大規模な Presence ソリューションに対して推奨およびサポートされているデプロイメント トポロジについて説明します。複数ノードの観点から、一般的な流れを示します。以下のトピックがあります。

G.1 Presence クラスタ

Presence クラスタは、Presence ノードのセットが 1 つ以上のロード バランサの後に接続されている状態として定義されます。Presence クラスタは、プレゼンス イベント パッケージに対して行われた着信 SUBSCRIBE リクエストと PUBLISH リクエストを処理し、必要に応じて通知を送信します。presence.winfo イベント パッケージに対する SUBSCRIBE リクエストの受信と処理も行います。Presence クラスタは、この作業の完了に必要な情報を取得するために XDM クラスタと対話します。XDM クラスタに問い合わせる情報は、ユーザの presence-rules と pidf-manipulation のドキュメントです。

Presence クラスタは、次の 3 つの異なる層で構成されます。

Presence クラスタは、次の物理ノードで構成されています。

G.2 XDM クラスタ

XDM クラスタは、XDM ノードのセットが 1 つ以上のロード バランサの後に接続されている状態として定義されます。XDM クラスタは、XDM 関連のすべてのトラフィック、つまり ua-profile イベント パッケージに対する SIP SUBSCRIBE トラフィックと、XCAP トラフィックを処理します。同様に、XDM 文書の操作に関連があるすべてのトラフィックを処理します。XDM クラスタは、XDM 文書の実際の記憶域のデータベースを使用しますが、データベース (場合によってはそのクラスタ) が XDM クラスタの一部ではない点に注意してください。

XDM クラスタは、次のレイヤで構成されます。

XDM クラスタは、次の物理ノードで構成されます。

G.3 Presence ノード

Presence クラスタの主要コンポーネントである Presence ノードは、着信トラフィックを適切な Presence サーバにディスパッチし、プレゼンス情報によるユーザへのサービスを提供します。User Dispatcher は、単一ノード デプロイメントでも複数ノード デプロイメントでも同じ役割を果たします。つまり、その目的は特定の Presence サーバ インスタンスに着信トラフィックをディスパッチすることです。ディスパッチ先の Presence サーバ インスタンスが User Dispatcher と同じ物理ノード上にあるかどうかは、User Dispatcher にとって重要ではありません。

Presence ノードには、ノード自体への入り口として機能する User Dispatcher が常にデプロイされます。通常、User Dispatcher はポート 5060 でリスニングし、そのノード上の Presence サーバは他のポートでリスニングします。この方法では、単一ノードはクライアントに対して 1 つの Presence サーバのように見えますが、実際は User Dispatcher の後ろで複数のインスタンスが実行されています。Presence ノードにデプロイされている各コンポーネントは、各自の Java 仮想マシンで実行されています。つまり、User Dispatcher と Presence サーバ インスタンスは、それぞれの OWLCS コンテナおよび SIP コンテナで実行されます。これは、そのマシン上の使用可能なメモリをすべて利用できるようにするためです。

G.4 XDM ノード

XDM ノードには、XCAP トラフィックの場合に通常ポート 80 でリスニングする Aggregation Proxy が必ずデプロイされます。Aggregation Proxy は着信トラフィックを認証します。認証が成功するとすぐに、リクエストを User Dispatcher に転送します。Presence ノードと同様に、XDM ノードにも User Dispatcher がデプロイされます (通常のポートは5060)。SIP トラフィックの場合、XDM ノードと Presence ノードとの間に違いはありません。2 種類のノード間の違いは、User Dispatcher が XCAP トラフィックもディスパッチする点です。SIP と同様に、User Dispatcher はユーザ ID をリクエストから抽出し、それに基づいて転送先の特定の XDMS インスタンスにリクエストをマップします。

User Dispatcher が SIP トラフィックと XCAP トラフィックの両方をディスパッチする宛先として、数多くの XDMS インスタンスがデプロイされます。Presence ノード上の Presence サーバ インスタンスの場合と同じように、各 XDMS インスタンスは他のインスタンスを認識することなく、個別に実行されます。

G.5 完全な Presence クラスタおよび XDM クラスタ

図 G-1 に、必要なすべてのコンポーネントを備えた完全な Presence クラスタと XDM クラスタを示します。この図では、2 つのクラスタ (Presence および XDM) が 2 つの別々のクラスタとして扱われ、最初のトラフィックがその 2 つのネットワークに入るには、必ず各自のロード バランサを経由します。サブスクリプションを設定する際に、Presence サーバも XDM クラスタのロード バランサを実際に通過します。ただし、一度サブスクリプションが確立されると、その後のリクエストはロード バランサを通過せず、サブスクリプションをホストする XDMS インスタンスに直接移動します。XDM クラスタのすべてのノードには、Presence クラスタから直接アクセスできます。

図 G-1 Presence ノードおよび XDM ノード

2 ノードのクラスタ
「図 G-1 Presence ノードおよび XDM ノード」の説明