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Oracle® WebLogic Server SIP Container管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61429-02
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F Oracle WebLogic SIP Containerのエクスポート/インポートの使用

次の項では、Oracle WebLogic Server SIP Containerのエクスポートおよびインポート機能の使用方法について説明します。


注意:

このドキュメントのすべての例はLinuxコマンドを使用します。他のオペレーティング・システムに応じて適切なコマンドを使用します。

F.1 エクスポート

この項では、OWLSCデータをエクスポートするために必要な手順について説明します。

F.1.1 現在の環境からのデータベース・データのエクスポート


注意:

この手順における最初の4つのステップは、RDBMSマシン上で実行するものです。

Oracleデータベース・エクスポート・ユーティリティの1つを使用して、データをエクスポートします。エクスポート・コマンドを実行する前に、既存のデータベース・マシンで、エクスポートされたデータ・ダンプ・ファイルとログ・ファイルが格納されるファイル・システム上にディレクトリを作成します。

$ mkdir ~/owlcs_data_pump_dir
  1. ディレクトリをデータベース・インストレーション・ディレクトリの$ORACLE_HOME/binに変更して、次のコマンドを実行します。これらのコマンドは、sysユーザーまたはsystemユーザーとして実行できます。

  2. 次のコマンドを使用して、データベースにDATA_PUMP_DIRを作成します。

    • $ ./sqlplus sys@<db_service> as sysdba

    • プロンプトでsysユーザーのパスワードを入力します。

    • SQLプロンプトでは、次のコマンドを実行します。

      SQL> create or replace directory DATA_PUMP_DIR as '<full_path_to_the_data_pump_dir_created_above>';
      SQL> commit;
      SQL> quit
      
  3. サブスクライバ・データ・サービス・スキーマにデータをエクスポートします。

    • $ ./expdp "'sys@<db_service> as sysdba'" SCHEMAS=<current_prefix>_orasdpsds DIRECTORY=DATA_PUMP_DIR DUMPFILE=<current_prefix>_orasdpsds.dmp LOGFILE=<current_prefix>_orasdpsds.log

    • プロンプトで、sysユーザーのパスワードを入力します。


      注意:

      前述のコマンド行のディレクトリ・パラメータの値は、ファイル・システム上の実際のディレクトリでなく、DATA_PUMP_DIRと指定します。コマンドを実行後、2つのファイル(1つはDUMPFILEに対応し、もう1つはLOGFILEに対応します)がデータ・ポンプ・ディレクトリに作成されていることを確認します。

  4. XDMSスキーマにデータをエクスポートします。

    • $ ./expdp "'sys@<db_service> as sysdba'" SCHEMAS=<current_prefix>_orasdpsds DIRECTORY=DATA_PUMP_DIR DUMPFILE=<current_prefix>_orasdpsds.dmp LOGFILE=<current_prefix>_orasdpsds.log

    • プロンプトで、sysユーザーのパスワードを入力します。


      注意:

      前述のコマンド行のディレクトリ・パラメータの値は、ファイル・システム上の実際のディレクトリでなく、DATA_PUMP_DIRと指定します。コマンドを実行後、2つのファイル(1つはDUMPFILEに対応し、もう1つはLOGFILEに対応します)がデータ・ポンプ・ディレクトリに作成されていることを確認します。

      クライアントがサーバーにサインインすると、ロケーション・データが再作成されるため、ロケーション・サービス・スキーマのエクスポートは必要ありません。

  5. OWSMポリシー移行を完了します。次のコマンドを実行して、WLSTを開始します。

    $ORACLE_HOME/common/bin/wlst.sh.
    
  6. 次のコマンドを実行して、ローカルのWLSインスタンスに接続します。

    wls:/offline> connect('weblogic','weblogic','127.0.0.1:7001')
    

    この例では、「weblogic」/「weblogic」はWLS管理ユーザー名/パスワードのサンプルです。これらを使用する環境の実際値に置き換えます。WLSの別のインスタンスが実行されていると、ポート(WLS AdminServerポート)が変更されることがあります。

  7. 次のWLSTコマンドを実行して、ポリシーとアサーション・テンプレートをエクスポートします。「wlcs_server1」をOWLSCインスタンス名に置き換えます。

    wls:/base_domain/serverConfig> exportMetadata(application='wsm-pm',server='wlcs_server1',docs='/assertiontemplates/**',toLocation='/tmp/owsmexport/')
    wls:/base_domain/serverConfig> exportMetadata(application='wsm-pm',server='wlcs_server1',docs='/policies/**',toLocation='/tmp/owsmexport/')
    
  8. 次のコマンドを実行して、WLSTコマンド・ライン・ツールを終了します。

    wls:/base_domain/serverConfig> exit()
    
  9. (OWLSCインスタンスがインストールされているマシン「ミドルウェア・マシン」で実行されます)次は、資格証明ストアをエクスポートします。OWSMは、クライアント・ポリシー・ユーザー名とパスワードの資格証明とキーストア・パスワードを資格証明ストアに格納します。現在のマシンから<domain>/config/fmwconfig/cwallet.ssoを新しいマシンにコピーします。もしこれがOPSS移行の一部としてすでに実行されているときは、このステップは省略できます。

  10. (UMSが環境にインストールされている場合)UMS関連の詳細情報を新規環境にエクスポートします。(UMSが環境にインストールされている場合)UMS関連の詳細情報を使用する新規環境にエクスポートします。現在および新規環境でユーザー・メッセージング・サービスを使用する場合、次のステップを実行します。

    • 次のコマンドを実行して、WLSTを開始します。

      $ORACLE_HOME/common/bin/wlst.sh
      

      注意:

      ミドルウェア・インスタンス上のORACLE_HOMEです。デフォルトで、<middleware_home>/as11gr1wlcs1 directoryです。<middleware_home>は、OWLSCをインストールするディレクトリです。

  11. バックエンド・データベースから指定されたxmlファイルにユーザー・メッセージング・プリファレンスをダウンロードするには、次のWLSTコマンドを実行します。

    wls:/offline> manageUserMessagingPrefs(operation='download', filename='/tmp/userprefs-dump.xml', url='t3://localhost:8001', username='weblogic', password='weblogic')
    

    注意:

    前述のサンプルでは、「weblogic」/「weblogic」はWLS管理ユーザー名/パスワードの組合せのサンプルです。これらを使用する環境の実際値に置き換えます。8001は、UMSが実行されている管理対象サーバーのポートです。それを適切な値に置き換えます。

  12. 以下のコマンドを実行して、WLSTコマンド・ライン・ツールを終了します。

    wls:/offline> exit()
    

F.2 インポート

この項では、OWLSCデータをインポートするために必要な手順について説明します。

  1. 本番環境にデータベース・データをインポートします。これは、Oracleデータベース・インポート・ユーティリティの1つを使用して実施できます。インポート・コマンドを実行する前に、新しいデータベース・マシンで、データ・ダンプ・ファイルがインポートされ、ログ・ファイルが格納されるファイル・システム上に、ディレクトリを作成します。

    $ mkdir ~/owlcs_data_pump_dir
    
  2. 旧データベース・マシンのデータ・ポンプ・ディレクトリから、前述のディレクトリへすべてのdmpファイルをコピー(ftpまたはリモート・コピー)します。

  3. ディレクトリを本番データベース・インストールの$ORACLE_HOME/binに変更して、次のコマンドを実行します。これらのコマンドは、sysユーザーまたはsystemユーザーとして実行できます。

    1. 次のコマンドで、本番データベースにDATA_PUMP_DIRを作成します。

      $ ./sqlplus sys@<db_service> as sysdba
      

      プロンプトで、sysユーザーのパスワードを入力します。

      SQLプロンプトでは、次のコマンドを実行します。

      SQL> create or replace directory DATA_PUMP_DIR as '<full_path_to_the_data_pump_dir_created_above>'
      SQL> commit;
      SQL> quit
      
    2. 次のコマンドで、<production_prefix>_orasdpsdsスキーマのシーケンスをすべて削除します。

      # $ ./sqlplus sys@<db_service> as sysdba
      

      プロンプトで、sysユーザーのパスワードを入力します。

      SQLプロンプトでは、以下のコマンドを実行してください。

      SQL> alter session set current_schema=<production_prefix>_orasdpsds;
      SQL> drop sequence ACCOUNT_SEQ;
      SQL> drop sequence CREDENTIALS_SEQ;
      SQL> drop sequence PRIVATE_IDENTITY_SEQ;
      SQL> drop sequence PUBLIC_IDENTITY_SEQ;
      SQL> drop sequence REALM_SEQ;
      SQL> drop sequence ROLE_SEQ;
      SQL> commit;
      SQL> quit
      
    3. サブスクライバ・データ・サービス・スキーマにデータをインポートします。

      $ ./impdp "'sys@<db_service> as sysdba'" REMAP_SCHEMA=<test_prefix>_orasdpsds:<production_prefix>_orasdpsds TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE DIRECTORY=DATA_PUMP_DIR DUMPFILE=<test_prefix>_orasdpsds.dmp LOGFILE=<production_prefix>_orasdpsds.log
      

      プロンプトで、sysユーザーのパスワードを入力します。

      前述のコマンド行のディレクトリ・パラメータの値は、ファイル・システム上の実際のディレクトリでなくDATA_PUMP_DIRと指定します。「ユーザーがすでに存在する」のエラーを無視します。

    4. データをXDMSスキーマにエクスポートします。

      $ ./impdp "'sys@<db_service> as sysdba'" REMAP_SCHEMA=<test_prefix>_orasdpxdms:<production_prefix>_orasdpxdms TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE DIRECTORY=DATA_PUMP_DIR DUMPFILE=<test_prefix>_orasdpxdms.dmp LOGFILE=<production_prefix>_orasdpxdms.log
      

      プロンプトで、sysユーザーのパスワードを入力します。

      前述のコマンド行のディレクトリ・パラメータの値は、ファイル・システム上の実際のディレクトリでなくDATA_PUMP_DIRと指定します。「ユーザーがすでに存在する」のエラーを無視します。

      クライアントがサーバーにサインインすると、ロケーション・データが再作成されますので、ロケーション・サービス・スキーマのインポートは必要ありません。

  4. /tmp/owsmexportディレクトリを、新しいマシンにコピーします。

  5. 以下のコマンドを実行して、WLSTを開始します。

    $ORACLE_HOME/common/bin/wlst.sh
    
  6. 以下のコマンドを実行して、ローカルWLSインスタンスに接続します。

    wls:/offline> connect('weblogic','weblogic','127.0.0.1:7001')
    

    注意:

    前述のサンプルでは、「weblogic」/「weblogic」はWLS管理ユーザー名/パスワードのサンプルです。これらを使用する環境の実際値に置き換えます。WLSの別のインスタンスが実行されていると、ポート(WLS AdminServerポート)が変更されることがあります。

  7. 次のWLSTコマンドを実行して、ポリシーとアサーション・テンプレートを置き換えます。wlcs_server1をOWLSCインスタンス名に置き換えます。

    wls:/base_domain/serverConfig> deleteMetadata(application='wsm-pm',server='wlcs_server1',docs='/assertiontemplates/**')
    wls:/base_domain/serverConfig> deleteMetadata(application='wsm-pm',server='wlcs_server1',docs='/policies/**')
    wls:/base_domain/serverConfig> importMetadata(application='wsm-pm',server='wlcs_server1',docs='/assertiontemplates/**',fromLocation='/tmp/owsmexport/')
    wls:/base_domain/serverConfig> importMetadata(application='wsm-pm',server='wlcs_server1',docs='/policies/**',fromLocation='/tmp/owsmexport/')
    
  8. 以下のコマンドを実行して、WLSTコマンド・ライン・ツールを終了します。

    wls:/base_domain/serverConfig> exit()
    

    注意:

    OWSMキーストアのインポートについて
    • 秘密鍵は、現在の環境と新しい環境では異なるため、移行は必要ありません。

    • 公開鍵、中間証明書およびルート証明書は、現在の環境から新規の環境に移行できます。これらを移動するためには、java keytoolのエクスポートとインポート・コマンドを使用します。そうした後に、新しい環境のサービスを起動するクライアントによって、これらの証明書が新規の環境に適用できるかを確認します。

    • 新しい環境のサービスを起動するクライアントによって、クライアント証明書、中間CA証明書またはルートCA証明書の新規の公開鍵を新規のキーストアに追加する必要があるかどうかを確認します。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Web Servicesセキュリティおよび管理者ガイド』を参照してください。


  9. 新しいマシンに移動します。

  10. 以下のコマンドを実行して、WLSTを開始します。

    $ORACLE_HOME/common/bin/wlst.sh
    
  11. ユーザー・メッセージング・プリファレンスをファイルからバックエンド・データベースへアップロードするために、次のWLSTコマンドを実行します。

    wls:/offline> manageUserMessagingPrefs(operation='upload', filename='/tmp/userprefs-dump.xml', url='t3://localhost:8001', username='weblogic', password='weblogic')
    

    注意:

    前述のサンプルでは、「weblogic」/「weblogic」はWLS管理ユーザー名/パスワードのサンプルです。これらを使用する環境の実際値に置き換えます。8001は、UMSが実行されている管理対象サーバーのポートです。それを適切な値に置き換えます。

  12. アップロード成功のメッセージ表示を確認します。次のコマンドを実行して、WLSTコマンド・ライン・ツールを終了します。

    wls:/offline> exit()
    

    注意:

    ダウンロードまたはアップロードの実行に関する様々なオプションについては、wls:/offline>プロンプトでヘルプ(manageUserMessagingPrefs)を実行します。LDAPストアで用意されているユーザー・デバイスは動的です。現在の環境と新しい環境の両方とも、同じLDAPストアを示すか、同じ情報のセットを使用するように再構成されることが、前提になっています。