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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B63036-04
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7 エンタープライズ・デプロイメント用のWeb層の構成

この章では、Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメントをサポートするようにOracle Web層を構成する方法を説明します。


重要:

セットアップのプロセスを開始する前に、『Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート』に目を通してインストールとデプロイメントに関する補足の考慮事項を確認しておくことを強くお薦めします。


この章には次のトピックが含まれます:

7.1 Web層構成の概要

この章では、Oracle Web層をWebLogic Serverドメインに関連付ける方法を説明します。Web層とWebLogic Serverを関連付けると、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してWeb層を監視できます。

その後、すべてのHTTPリクエストをWEBHOST1およびWEBHOST2にルーティングするようロード・バランサを構成します。

最後の項では、両方のOHSサーバーで、httpd.confファイルの<VirtualHost>セクションのディレクティブを定義する方法を説明します。これらの仮想ホスト名は、第3.3項「ロード・バランサの構成」でロード・バランサを構成したときに作成したものです。

7.2 構成ウィザードによるOracle HTTP Serverの構成

Oracle Web層の構成手順は、WEBHOST1とWEBHOST2で同じです。


注意:

構成を開始する前に、第6.2項「Oracle HTTP Serverのインストール」のとおり、Oracle Web層ソフトウェアをWEBHOST1およびWEBHOST2にインストールする必要があります。


Oracle Web層を構成する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Fusion Middlewareの構成ウィザードの場所に、ディレクトリを変更します。

    WEBHOSTn> cd ORACLE_BASE/product/fmw/Oracle_WT1/bin
    
  2. 構成ウィザードを起動します。

    WEBHOSTn> ./config.sh
    
  3. 「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。

  4. 「コンポーネントの構成」画面で「Oracle HTTP Server」を選択し、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」の選択を解除します。「Oracle Web Cache」は選択されていないことを確認します。

    次へ」をクリックします。

  5. 「コンポーネントの詳細の指定」画面で、次の値を指定します。

    • インスタンス・ホームの場所: ORACLE_BASE/admin/webn

    • インスタンス名: webn

    • OHSコンポーネント名: ohsn

    (ここでnは、インストール上の連番を示します。たとえば、WEBHOST1には1、WEBHOST2には2などです。)

    次へ」をクリックします。

    注意: WEBHOST1およびWEBHOST2上でのOracle HTTP Serverのインスタンス名は、異なっている必要があります。

  6. 高可用性の実装では、様々なコンポーネントで使用されるポートのすべてを複数のホスト間で同期すると、より簡単になります(必須ではありません)。使用するポートをファイルに指定することで、自動ポート構成をバイパスできます。

    「ポートの構成」画面でファイル名を選択し、「表示/編集」をクリックします。ファイルは次のようになります。

    [OHS]
    #Listen port for OHS component
    OHS Port = 7777
    
    [OPMN]
    #Process Manager Local port no
    OPMN Local Port = 1880
    

    サンプルのstaticports.iniファイルは/Disk1/stage/Response/ディレクトリにあります。

    次へ」をクリックします。

  7. セキュリティ・アップデートの指定画面で、セキュリティ更新をOracleサポートから受信するかどうかを指定します。受信する場合は、電子メール・アドレスを入力します。

  8. 「インストール・サマリー」画面で、選択内容が正しいことを確認します。適切でない場合は、「戻る」をクリックしてそれまでの画面に戻り、選択内容を変更します。問題がなければ、「構成」をクリックします。

  9. 複数の構成アシスタントが連続して起動されます。このプロセスには時間がかかる可能性があります。プロセスが終了したら、「次へ」をクリックすると、「インストール完了」画面が表示されます。

  10. 「インストール完了」画面で「終了」をクリックして終了します。

7.3 構成の検証

構成が完了した場合は、次のURLを使用してOracle HTTP Serverのホーム・ページにアクセス可能なことを確認します。

http://webhost1.mycompany.com:7777/

http://webhost2.mycompany.com:7777/

7.4 HTTPリクエストをルーティングするためのロード・バランサの構成

Oracle HTTP Serverを実行するホスト(WEBHOST1、WEBHOST2)へすべてのHTTPリクエストをルーティングするようロード・バランサを構成します。Oracle HTTP ServerがフロントエンドのOracle WebLogic Serverである場合は、ロード・バランサでスティッキー・セッション(Cookieの挿入)を有効にする必要はありません。このドキュメントで説明するトポロジには該当しませんが、ロード・バランサからOracle WebLogic Serverにリクエストが直接ルーティングされる場合にはスティッキー・セッションが必要です。HTTPの監視も設定します。

使用するロード・バランサによって、構成手順は異なります。具体的な手順は、ロード・バランサのドキュメントを参照してください。

7.5 仮想ホストの定義

このガイドの参照トポロジでは、Oracle HTTPサーバーに対する仮想ホスト・セットを定義する必要があります。各仮想ホストについて、後でWebLogic Serverドメイン内の適切な管理サーバーまたは管理対象サーバーにリクエストをルーティングするための特定のURLセットを定義する必要があります。

この項には次のトピックが含まれます:

7.5.1 httpd.confファイルでのIPアドレスとポートの定義

名前ベースの仮想サーバーを定義します。定義する個々の仮想ホストに対して使用するIPアドレスとポートを定義する必要があるという意味です。一度、httpd.confファイルにIPアドレスとポートを定義すれば、実際の仮想ホスト名(および各々の特定URL)を仮想ホスト専用の.confファイルに定義できます。

httpd.confファイルは、次のディレクトリにあります。

ORACLE_INSTANCE/config/OHS/ohsn

IPアドレスおよびポートを定義するには、両方のOracle HTTP Serverについて、httpd.confファイルに次のエントリを追加します。

NameVirtualHost *:7777

NameVirtualHostパラメータの値は、ロード・バランサに対する仮想ホストがどのように構成されているかによって異なります。80など、表示されたものとは別の値を使用する必要がある場合があります。

7.5.2 <VirtualHost>ディレクティブを定義する.confファイルの作成

個々の仮想ホストをホスト自身の.confファイルで定義します。この定義により、定義する個々の仮想ホストのURLの管理が容易になります。

<VirtualHost>のディレクティブを定義するために、次のファイルを新規作成します。

  • bi_vh.conf

  • biinternal_vh.conf

  • admin_vh.conf

次のディレクトリに新規ファイルを作成します。

ORACLE_BASE/admin/instance_name/config/OHS/component_name/moduleconf

注意:

WEBHOST1およびWEBHOST2の両方に対して、次の手順を実行します。


個々の仮想ホストをホスト自身の.confファイルで定義する手順は次のとおりです。

  1. bi_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
       ServerName https://bi.mycompany.com:443
       ServerAdmin you@your.address
       RewriteEngine On
       RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
  2. biinternal_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
       ServerName biinternal.mycompany.com:80
       ServerAdmin you@your.address
       RewriteEngine On
       RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
  3. admin_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
       ServerName admin.mycompany.com:80
       ServerAdmin you@your.address
       RewriteEngine On
       RewriteOptions inherit
       RewriteRule ^/console/jsp/common/logout.jsp "/oamsso/logout.html?end_url=/console" [R]
    </VirtualHost>
    

    第12章「エンタープライズ・デプロイメントとのOracle Identity Managementとの統合」の手順が完了していない場合は、統合が完了するまで、RewriteRuleの行をコメント・アウトします。

  4. 次の手順で、両方のOracle HTTP Serverを再起動します。

    WEBHOSTn> cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin
    WEBHOSTn> opmnctl stopall
    WEBHOSTn> opmnctl startall
    

7.5.3 構成の検証

次のURLにアクセスして、ロード・バランサとOracle HTTP Serverが正しく構成されていることを確認します。

  • https://bi.mycompany.com/index.html

  • http://admin.mycompany.com/index.html

  • http://biinternal.mycompany.com/index.html

これらのURLにアクセスできない場合は、第3.3項「ロード・バランサの構成」の手順を正しく実行していることを確認してください。