Site Studioで行う最初の作業は、Oracle Content Serverに接続してアセットを作成することです。これは、デザイナの接続マネージャを使用して行います。接続マネージャで、コンテンツ・サーバーを識別し、そのサーバーでWebサイト(正確にはプロジェクト・ファイル)を作成します。また、サイトに接続するためにデザイナで使用される接続名を作成します。
この作業が完了すれば、すぐにWebサイトへのサイト・アセットの構築を開始し、サイト階層を使用して情報の編成を定義できます。サイト階層は、サイトの個々のセクション(Products、Services、About Usなど)で構成されます。各セクションには、プライマリ・ページと(多くの場合は)セカンダリ・ページがあります。
デザイナは、サイトとサイト階層の設定にかなりの時間を費やす場合があります(後続の説明を参照)。
Site Studioでは、コンテンツ・サーバーでサイトを作成し、そのサイトに様々なファイル(ページ・テンプレート、フラグメント、データ・ファイルなど)を関連付けます。サイトを作成するには、デザイナでサイト接続と呼ばれるものを作成する必要があります。
デザイナでは、コンテンツ・サーバーに格納されたWebサイトへの接続とその更新にサイト接続が使用されます。サイト接続の動作は、別のプログラムまたはファイルに迅速にアクセスするためにデスクトップに追加する一般的なショートカットとよく似ています。サイト接続を追加、編集および削除しても、コンテンツ・サーバーの実際のWebサイトは影響を受けません。それぞれ異なるWebサイトに接続するためのサイト接続を必要な数だけ追加できます。
サイト接続を管理するには、次の項に説明されている手順を実行します。
Webサイトを作成するには、コンテンツ・サーバーのWebサイトに接続してそれを更新するためのサイト接続を作成する必要があります。初めてデザイナを起動した場合、このためのダイアログが自動的に表示されます。
サイト接続を作成するには、次の手順を実行します。
サイト・ツールバーの「サイト接続マネージャ」アイコンをクリックするか、「ファイル」→「サイト」→「接続マネージャ」を選択し、「サイト接続マネージャ」ダイアログを開きます。詳細は、A.2項「「サイト接続マネージャ」ダイアログ」を参照してください。
「新規」をクリックして、「サイト接続詳細」ダイアログを表示します。詳細は、A.3項「「サイト接続詳細」ダイアログ」を参照してください。
「サーバーCGI URL」テキスト・ボックスに、サイトをホストするコンテンツ・サーバーのCGI URLアドレスを入力します。
サーバーの完全なアドレスを入力するかわりに、メニューでアドレスを選択できます(<server>は実際のサーバーの名前で置き換えてください)。
デフォルト・アドレスのhttp://<server>/stellent/idcplgは、Oracle Content Serverリリース7.x、10gR3および10gR4用です。ドロップダウン・リストで使用できる他の2つのアドレスは、レガシー・バージョン用です(Windowsの場合はhttp://<server>/intradoc-cgi/idc_cgi_isapi.dll、UNIXの場合はhttp://<server>/intradoc-cgi/nph-idc_cgi.exe)。
「接続」をクリックします。場合によっては、ログイン資格証明を入力するよう求められます。
「新規」をクリックしてコンテンツ・サーバーにサイトを作成します。
「新規サイトの作成」ダイアログが表示されます(A.4項「「新規サイトの作成」ダイアログ」を参照)。
サーバーの既存のWebサイトを使用してサイト接続を作成する場合は、「サイト・ラベル」の名前のリストからサイト名を選択し、手順10に移動してください。
WebサイトのIDを入力します。(このIDは、WebサイトのURLや、サイトで参照されるファイルのメタデータなど、サイト全体で使用されます。)
Webサイトの名前を入力します。
「サイトID」フィールドはフルテキスト索引フィールドであるため、フルテキスト検索エンジンの「ストップ・リスト」に出現する「サイトID」を使用しないように注意する必要があります。使用すると、Site StudioサイトはSite Studio Designerで期待されるとおりに動作しません。この例として、省略形のサイトID「who」を使用する可能性のあるWorld Health OrganizationのWebサイトがあります。
名前は、デザイナと、コンテンツ・サーバーの「Webサイト」メニューに表示されます。必要に応じて、空白を含むわかりやすい名前を使用できます。
タイプとして「hcsp/jsp」を選択します。(このサイト・タイプは、デザイナでの他のスクリプト関連の選択、特にページ・テンプレートおよびフラグメント用のスクリプト形式の選択に影響します。)
重要: JSPまたはASPを使用して、サイトを作成できます。ただし、10gR4に導入された機能を利用できるのは、HCSPを使用して作成されたサイトのみです。つまり、JSPおよびASPサイトは、10gR4より前のサイトとして動作します。 |
注意: このダイアログでの選択後はIDまたはタイプを変更できません。 |
「OK」をクリックして「サイト接続詳細」ダイアログに戻ります。
Site Studioにより、自動的に接続名が挿入されます。この接続名は、デザイナでサイトに接続したときに表示されます(「サイト階層」メニューと「最近のサイト」メニュー)。この名前をそのまま使用するか、別の名前を入力できます。
「OK」をクリックして「サイト接続マネージャ」に戻ります。
「完了時に自動接続」を選択し(まだ選択されていない場合)、「完了」をクリックします。
デザイナにより、コンテンツ・サーバーのサイトが開かれ、そこに格納されている使用可能なフラグメントがダウンロードされます。Webサイトは、「サイト階層」ペインに開きます。
デザイナで作成したサイト接続を編集できます。サイト接続の名前、サイト接続に関連付けられているコンテンツ・サーバー、およびサイト接続に関連付けられているWebサイトを変更できます。(サイトのID、名前またはタイプは変更できません。)
デザイナで現在サイトを開いている場合、サイト接続を編集するには、まずサイトとの接続を切断する必要があります。
サイト接続を編集するには、次の手順を実行します。
編集するサイトに現在接続している場合、サイト・ツールバーの「切断」アイコン(図7-3)をクリックするか、「ファイル」→「サイト」→「切断」を選択します。
サイト・ツールバーの「サイト接続マネージャ」アイコン(図7-4)をクリックするか、「ファイル」→「サイト」→「接続マネージャ」を選択し、「サイト接続マネージャ」ダイアログを開きます。詳細は、A.2項「「サイト接続マネージャ」ダイアログ」を参照してください。
接続名を選択し、「編集」をクリックします。
「サイト接続詳細」ダイアログで、「サーバーCGI URL」、「サイト・ラベル」または「接続名」の内容を必要に応じて変更します。詳細は、A.3項「「サイト接続詳細」ダイアログ」を参照してください。
「OK」をクリックして「サイト接続マネージャ」に戻ります。
編集したサイト接続が選択された状態で、「完了時に自動接続」を選択し(まだ選択されていない場合)、「完了」をクリックします。
注意: サイトの作成後にIDまたはタイプを変更することはできません。これらの値は、サイト全体で使用されます。 |
デザイナで作成したサイト接続を削除できます。これにより、接続は削除されますが、コンテンツ・サーバーの実際のWebサイトは削除されません(後続の説明を参照)。デザイナで現在サイトを開いている場合、サイト接続を削除するには、まずサイトとの接続を切断する必要があります。
サイト接続を削除するには、次の手順を実行します。
編集するサイトに現在接続している場合、サイト・ツールバーの「切断」アイコン(図7-5)をクリックするか、「ファイル」→「サイト」→「切断」を選択します。
サイト・ツールバーの「サイト接続マネージャ」アイコン(図7-6)をクリックするか、「ファイル」→「サイト」→「接続マネージャ」を選択し、「サイト接続マネージャ」ダイアログを開きます。詳細は、A.2項「「サイト接続マネージャ」ダイアログ」を参照してください。
接続名を選択し、「削除」をクリックします。
「はい」をクリックして削除を確認します。
「完了」をクリックして「サイト接続マネージャ」ダイアログ・ボックスを閉じます。
コンテンツ・サーバーの実際のWebサイトを削除するには、サーバーにログインし、Site Studioにより作成されたプロジェクト・ファイルを削除する必要があります。これを行う場合、削除中にプロジェクト・ファイルのリビジョンが(自動的に)チェックインされないように、事前に実行中のWebサイトを停止しておく必要があります(7.4項「Webサイトの開始と停止」を参照)。
他のWebサイトと同様に、Site Studioでは、デザイナ、コントリビュータおよび訪問者がWebブラウザでサイトの場所を特定できるように、Webサイトにアドレスを関連付ける必要があります。
Site Studioでは、フォルダ・アドレス、ドメイン・アドレスまたは両方の組合せを使用してWebサイトを識別できます。管理者は、ドメイン、フォルダまたはその組合せを指定して特定のWebサイトにマップできます。
デザイナで最初にサイトを設定すると、ホスト・コンピュータの名前とサイトIDで構成されたフォルダ名アドレスが割り当てられます。このアドレスは、部門内Webサイトやデモンストレーション・サイトなどの内部目的に適しています。ただし、サイトをインターネット上に公開する場合、1つ以上のドメイン名を構成してサイトに関連付ける必要があります。
フォルダ・アドレスを使用するフォルダベースのサイトでは、フォルダのみ使用してサイトを識別します。この例として、www.example.com/SiteStudioがあります。フォルダSiteStudioはドメイン上の特定のサイトを識別します。
ドメインベースのサイトでは、単純にドメインを使用してサイトを識別します。たとえば、www.example.comやsales.example.comなどです。ドメインがサイトを識別します。
両方の組合せでは、ドメインとフォルダ(または任意の数のフォルダ)を使用します。その一般的な例では、www.example.com/en/やwww.example.com/fr/などの言語フォルダを使用します。ドメインとフォルダの組合せを使用すると、設計から本番システムに移行するための便利な方法も生成されます。
ドメイン・アドレスには、サイト・マネージャまたはサイト管理者が実行する必要のある追加のDNS構成が必要です。
次の項で、サイト・アドレス指定について詳細に説明します。
ドメイン名は、Webサイトを識別する一意の名前です。1つ以上のドメイン名をSite Studio Webサイトに割り当てることができますが、これは、一般的に、サイトをインターネット上に公開する場合に行います。
ドメイン名を使用するには、ドメイン名を取得してネーム・サーバーで構成し、Site Studioを使用してそのドメイン名を独自のサイトにマップします。この項では、最後の手順であるドメイン名のマッピングについてのみ説明します。ドメイン名の構成方法の詳細は、適切なサード・パーティに連絡して確認してください。
Site Studioでは、次の2つの場所でドメイン名をマップできます。
Site Studio Designerを使用してドメイン名をマップするには、次の手順を実行します。
「ファイル」→「サイト」→「詳細」→「サイト・アドレスの編集」を選択します。
これにより、「サイト・アドレス」ダイアログ(図7-7)が開きます。詳細は、A.5項「「サイト・アドレス」ダイアログ」を参照してください。
ドメインを追加するには、「新規サイト・アドレス」アイコン(図7-7)をクリックし、指定された空白に名前を入力します。
ドメイン名を入力する場合、プロトコル指定子(httpまたはhttps)は追加しないでください。ドメイン名のみを入力します。
キーボードの[Enter]を押してドメインを追加します。
追加するドメイン名ごとに前述の手順を繰り返します。
ドメイン名を、Site Studioで使用されるデフォルトに設定するには、「デフォルトの設定」をクリックします。
既存のドメイン名を削除するには、そのドメイン名を選択して「削除」アイコン(図7-8)をクリックします。
「OK」をクリックします。
「Webサイト・アドレスの管理」ページを使用してドメイン名をマップするには、次の手順を実行します。
管理者としてコンテンツ・サーバーにログインし、「管理」をクリックします。
「Site Studioの管理」をクリックして「Site Studioの管理」ページを表示します。
「Webサイト・アドレスの管理」をクリックして「Webサイト・アドレスの管理」ページを表示します。
「アドレス」フィールドにドメイン名を入力します。
「追加」をクリックしてWebサイトにドメイン名を追加します。
ページがリフレッシュされ、アドレスのリストにWebサイト・アドレスが表示されます。
ドメイン名を、Site Studioで使用されるデフォルトに設定するには、名前の横の「アクション」アイコン(図7-9)をクリックし、「デフォルト・アドレスとして選択」を選択します。
既存のドメイン名を削除するには、名前の横の「アクション」アイコン(図7-9)をクリックし、「サイト・アドレスの削除」を選択します。
サイトには複数のドメイン名をマップできます。この場合、ユーザーがサイトへのアクセスにどのドメイン名を使用しても、サイトのブラウズ中はずっとそのドメイン名が表示されます。デフォルトとして指定したドメイン名は、デザイナによるサイトのプレビュー時やリージョンへのコンテンツの割当て時などにSite Studioによって使用されます。
ドメインベース・アドレスを使用してサイトを開くと、httpプロトコル(コンテンツ・サーバーの設定方法によってはhttps)、ドメイン名、セクション、Webページの順にアドレスが表示されます。たとえば、次のようになります。
http://www.example.com/products/index.htm
フォルダベース・アドレスを使用してサイトを開くと、httpプロトコル(コンテンツ・サーバーの設定方法によってはhttps)、(サイトをホストする)コンピュータの名前、WebサイトのID、セクション、ページ名の順にアドレスが表示されます。たとえば、次のようになります。
http://UserPC/mysite/products/index.htm
サイトのプロパティ、セクションのプロパティおよびページ・テンプレートのプロパティを変更することで、このパスに表示される名前を変更できます。これらの値を変更するには、「プロパティ」ペイン(図7-10)を使用します。
サイト・アドレスに使用されるパス名を変更するには、次の手順を実行します。
セカンダリ・ページに使用される名前は、そのページに表示されるコントリビュータ・データ・ファイルまたはネイティブ・ドキュメントのコンテンツID (dDocName)です。必要に応じて、異なる値を指定できます。URLディレクトリ名を指定する場合、URLに影響を与えることなく何度でもセクションのラベルを変更できます。
Webサイトを作成すると、Site Studioによりプロジェクト・ファイルが作成され、コンテンツ・サーバーにチェックインされます。プロジェクト・ファイルには、サイト階層と、Webサイトに関する主な情報が格納されます。デザイナでサイト階層を開いて編集する場合、常にプロジェクト・ファイルを編集することになります。
プロジェクト・ファイルを直接編集する必要はありませんが、プロジェクト・ファイルに影響を与える次の手順を実行する場合があります。
Webサイトを最初に作成すると(7.1.1項「新規サイト接続の作成」を参照)、Site Studioによりプロジェクト・ファイルが作成され、コンテンツ・サーバーにチェックインされます。他のコンテンツ・アイテムと同様に、このファイルに割り当てる必要のあるメタデータ値が存在します。
コンテンツ・サーバーの「プロジェクトのデフォルト・ドキュメント情報の設定」ページを使用して、すべてのプロジェクト・ファイルに割り当てるメタデータを指定できます。
新規プロジェクト・ファイルのメタデータを指定するには、次の手順を実行します。
管理者としてコンテンツ・サーバーにログインし、「管理」をクリックします。
「Site Studioの管理」をクリックして「Site Studioの管理」ページを表示します。
「プロジェクトのデフォルト・ドキュメント情報の設定」をクリックして、「プロジェクトのデフォルト・ドキュメント情報の設定」ページを表示します。
Site Studioプロジェクト・ファイルに使用するメタデータを選択します。
「更新」をクリックします。
デザイナでの作業時に、右下隅にプロジェクト・ステータス・アイコンが表示されます。このアイコンにより、コンテンツ・サーバーのプロジェクト・ファイルに接続しているかどうかと、サイト階層とプロジェクト・ファイルが相互に同期しているかどうかがわかります。
次に、デザイナのプロジェクト・ステータス領域に表示される各アイコンの概要を示します。
アイコン | 定義 |
---|---|
現在のサイト階層はコンテンツ・サーバーのプロジェクト・ファイルと一致しています。 | |
現在のサイト階層はコンテンツ・サーバーのプロジェクト・ファイルと一致していません。サイト階層をリフレッシュする必要があります。 | |
最新のステータスを確認できません。コンテンツ・サーバーが停止しているか、ネットワーク接続が失われました。これを解決するには、ネットワーク接続またはコンテンツ・サーバーを実行しているシステムをトラブルシューティングします。 | |
デザイナがWebサイトに接続されていません。これを解決するには、Webサイトに再接続します(7.1項「サイト接続」を参照)。 |
デザイナでサイト階層に加えた変更は、コンテンツ・サーバーのプロジェクト・ファイルの内容に影響します。Site Studioでは、10分ごとにプロジェクト・ファイルのリビジョンが自動的にチェックインされます。このスケジュール間隔より早くプロジェクト・ファイルに対して変更をコミットする場合、次のようにします。
プロジェクト・ファイルに対してサイト階層の変更をコミットするには、次の手順を実行します。
デザイナで、「ファイル」→「サイト」→「詳細」→「プロジェクト変更のコミット」を選択します。
確認メッセージに対して「OK」をクリックします。
注意: プロジェクト・ファイルは、Site Studioにより一定の方法で管理されるため、コンテンツ・サーバーとの接続が途絶えるか、サーバーが一時的に停止しても、サイト階層の変更が失われることはありません。 |
Site StudioのWebサイトの開始および停止は、WebサーバーのWebサイトの開始および停止と同じ方法で行うことができます。Webサイトの開始と停止は、たとえば、サイトをトラブルシューティングする場合、グローバル更新後にサイトを再起動する場合、またはコンテンツの閲覧やダウンロードを禁止する場合に実行します。
サイトを停止する前に、サイトの停止時にそのサイトのかわりに開く一時ページを作成しておく必要があります。これにより、ユーザーはサイトにアクセスできない理由を確認できます。
次の操作を実行できます。
「Site Studioの管理」ページを表示します。
「Webサイトの管理」をクリックして、「Webサイトの管理」ページを表示します。
Webサイトを選択し、「Webサイトの停止」をクリックします。
サイトで必要な管理タスクを終了したら、「Webサイトの管理」ページに戻ってサイトを選択し、「Webサイトの開始」をクリックします。
サイトの停止時に表示する一時ページを構成するには、次の手順を実行します。
サイトが一時的に停止していることを示すWebページを作成し、そのファイルをコンテンツ・サーバーにチェックインします。
デザイナの「サイト階層」ペインで、サイトまたはセクションを選択します。
「プロパティ」ペインを表示します。
「停止サイト・ページ」の横にある「追加情報」アイコン(図7-11)をクリックし、サイトの停止時に使用するWebページを指定します。