この項の内容は次のとおりです。
コンテンツ・ファイルは、Webサイトで表示されるコンテンツを格納するために使用されるファイルです。これらのファイルには、コントリビュータ・データ・ファイルやイメージなど、テンプレートおよび定義で変更され、コントリビュータを使用して編集可能なサイト・コンテンツが含まれます。ネイティブ・ドキュメントもコンテンツ・ファイルです。
この項では、「サイト・アセット」ペインに表示されるコンテンツ・ファイルおよび関連ファイルのタイプについて説明します。
コントリビュータ・データ・ファイルは、Site Studioで作成およびメンテナンスされるXMLファイルです。Webサイトのコンテンツの格納に使用され、コンテンツ・サーバーにチェックインされます。サイト・コントリビュータがWebページのコンテンツを更新する必要がある場合、関連付けられたコントリビュータ・データ・ファイルがサーバーから取得され、コントリビュータ・エディタでデータが使用可能になり、そこでコントリビュータがコンテンツを編集できます。コントリビュータがデータ・ファイルの変更を終えると、データ・ファイルはコンテンツ・サーバーに再びチェックインされ、Webページが更新されて新規コンテンツが反映されます。
詳細は、3.15項「コントリビュータ・データ・ファイルとネイティブ・ドキュメント」を参照してください。
ネイティブ・ドキュメントは、Site Studioに表示されるサード・パーティ製のファイルであり、それを最初に作成したときのアプリケーション(たとえば、Wordドキュメントの場合はMicrosoft Word)を使用して編集します。ファイルは、チェックインされると(Dynamic Converterを使用して) HTMLに変換され、Webページで使用できるようになります。
詳細は、3.15項「コントリビュータ・データ・ファイルとネイティブ・ドキュメント」を参照してください。
変換定義は、ネイティブ・ドキュメントを変換してWebサイトでインライン表示する場合に使用します。変換定義は、ネイティブ・ドキュメントをHTMLに変換する方法とページに表示する方法を定義するルール、テンプレートまたはその組合せです。
Webページにネイティブ・ドキュメントを追加する場合は、HTMLへのドキュメントの変換に使用される(Dynamic Converterの)テンプレートまたはルールを変換定義で指定できます。
コンテンツ・ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
「サイト・アセット」ペインのメニューで、作成するコンテンツ・ファイルを選択します。
「新規作成」アイコン(図10-1)をクリックし、「新規」を選択し、作成する特定のドキュメント・タイプを選択します。
「情報の割当てフォーム」が開き、アイテムをコンテンツ・サーバーにチェックインできます。
「情報の割当てフォーム」に適切な値を入力します。
Site Studioアセットの名前指定のガイドラインは、4.2項「サイト・アセットの命名」を参照してください。
入力したら、「情報の割当て」をクリックします。
コンテンツ・ファイルが作成されます。
コントリビュータ・データ・ファイルを作成する最も一般的な方法は、コンテンツを割り当てるときに作成することです。コンテンツの切替えウィザードの実行時に(A.76項「コンテンツの切替えウィザード」を参照)、ウィザードでコントリビュータ・データ・ファイルを作成できます。
リストからコンテンツ・ファイルを選択してコピーするか、コンテンツ・サーバーからコンテンツ・ファイルを選択してコピーするか、ローカル・インスタンスからコンテンツ・ファイルを選択してコピーできます。
「サイト・アセット」ペインからのコンテンツ・ファイルのコピー
「サイト・アセット」ペインのメニューで、コンテンツ・ファイル・タイプを選択します。
コピーするコンテンツ・ファイルをリストから選択します。
「新規作成」アイコン(図10-2)をクリックし、「コピー」→「選択済」を選択します。
「情報の割当てフォーム」が開き、アイテムをコンテンツ・サーバーにチェックインできます。
「情報の割当てフォーム」に適切な値を入力します。
入力したら、「情報の割当て」をクリックします。
コンテンツ・ファイルがコピーされます。
コンテンツ・サーバーからのコンテンツ・ファイルのコピー
「サイト・アセット」ペインのメニューで、コンテンツ・ファイル・タイプを選択します。
「新規作成」アイコン(図10-2)をクリックし、「コピー」→「サーバーから」を選択します。
検索結果ページが開きます。
コピーするカスタム構成スクリプトに対応する「選択」ボタンをクリックします。
「情報の割当てフォーム」が開き、アイテムをコンテンツ・サーバーにチェックインできます。
「情報の割当てフォーム」に適切な値を入力します。
入力したら、「情報の割当て」をクリックします。
コンテンツ・ファイルがコピーされます。
ローカル・インスタンスからのコンテンツ・ファイルのコピー
「サイト・アセット」ペインのメニューで、コンテンツ・ファイル・タイプを選択します。
「新規作成」アイコン(図10-2)をクリックし、「コピー」→「ローカルから」を選択します。
ナビゲーション・ウィンドウが開きます。
ローカル・インスタンスで、コピーするコンテンツ・ファイルに移動します。
コントリビュータ・データ・ファイルを選択して、「開く」をクリックします。
「情報の割当てフォーム」が開き、アイテムをコンテンツ・サーバーにチェックインできます。
「情報の割当てフォーム」に適切な値を入力します。
入力したら、「情報の割当て」をクリックします。
コンテンツ・ファイルがコピーされます。
コンテンツ・ファイルのコンテンツ情報を表示するには、次の手順を実行します。
「サイト・アセット」ペインのメニューで、コンテンツ・ファイル・タイプを選択します。
リストからコンテンツ・ファイルを選択します。
「ドキュメント情報」アイコン(図10-3)をクリックします。
コンテンツ情報ページが開きます。
サイトにコンテンツ・ファイルを追加するには、次の手順を実行します。
「サイト・アセット」ペインのメニューで、コンテンツ・ファイル・タイプを選択します。
「サイトに追加」アイコン(図10-4)をクリックします。
検索結果ページが開きます。
追加するコンテンツ・ファイルを選択し、「Site Studio」→「印の付いたドキュメントを選択」をクリックします。
構成に応じて、既存のアセットをサイトに追加しようとしていることを示す警告が表示される場合があります。「OK」をクリックします。
コンテンツ・ファイルがWebサイトに関連付けられます。
サイトからコンテンツ・ファイルを削除するには、次の手順を実行します。
「サイト・アセット」ペインのメニューで、コンテンツ・ファイル・タイプを選択します。
削除するコンテンツ・ファイルをリストから選択し、「サイトから削除」アイコン(図10-5)をクリックします。
コンテンツ・ファイルを削除すると、サイトとの関連付けのみ削除されます。ファイルはコンテンツ・サーバーから削除されません。
コントリビュータ・データ・ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
「サイト・アセット」ペインのメニューで、「コントリビュータ・データファイル」を選択します。
編集するコントリビュータ・データ・ファイルをリストから選択し、「編集」アイコン(図10-6)をクリックします。
選択したコントリビュータ・データ・ファイルが開き、「ソース」ビューで編集できるようになります。
コントリビュータ・データ・ファイルは、デザイナの「ソース」ビューではなく、コントリビュータで編集を行うように設計されています。ファイルを直接編集することもできますが、コントリビュータを使用してコントリビュータ・データを編集するか、コンテンツの切替えウィザード(12.3項「コンテンツの切替えウィザードでのコンテンツの割当て」を参照)を使用して別のファイルに切り替える方がはるかに簡単です。
Site Studioでは、コントリビューション・リージョンにコントリビュータ・データ・ファイルまたはネイティブ・ドキュメントを割り当て、各コントリビュータは、Webサイト上でコントリビュータ・データ・ファイルやネイティブ・ドキュメントを追加および編集できます。
コントリビュータ・データ・ファイルはSite Studioで生成されます。これは、コントリビュータ・アプリケーションで編集するように設計されたXMLファイルです。Web対応形式のXMLファイルであり、Webページに簡単に挿入できます(インクルード・ファイルを別のWebページに挿入する方法と似ています)。
一方で、ネイティブ・ドキュメントはサード・パーティ製アプリケーション(Microsoft Word、Excel、PowerPointなど)で生成され、通常はデザイナやコントリビュータによって導入されます。このドキュメントは元の状態ではWebページで表示できないため、サーバーがページをブラウザに配信するときに(Dynamic Converterを使用して) Webページに変換します。
コントリビュータ・データ・ファイルとは異なり、ネイティブ・ドキュメントの編集にはコントリビュータは必要ありません。変換後のドキュメントは、ページが開くとプレースホルダ内に開き、コントリビュータがデータを編集するときには該当するアプリケーション(Microsoft Wordなど)がロードされます。
この項の内容は次のとおりです。
ネイティブ・ドキュメントは、コントリビュータ・データ・ファイルをコントリビューション・リージョンに割り当てる方法と同様にリージョンに割り当てることができます。ネイティブ・ドキュメントは、サイトにコントリビュータ・データ・ファイルを追加する方法(ファイルへのリンクの作成、動的リストへのファイルの追加、およびメタデータが動的リストまたはサイトに対して実行される問合せに一致するようにファイルをチェックインするなど)と同様に、サイトに追加されます。
ただし、ネイティブ・ドキュメントの場合は、コントリビュータ・データ・ファイルとは異なり、ドキュメントが意図したとおりにWebサイトに表示されるように、サーバーで追加の設定手順を行う必要があります。次の手順を行います。
ネイティブ・ドキュメントをDynamic ConverterでWebページに変換できるように、Dynamic Converterをインストールしてコンテンツ・サーバー上で実行する必要があります。
コントリビュータが、コントリビューション・グラフィックのメニューを使用してWebサイトから直接ネイティブ・ドキュメントをチェックアウトして編集できるように、Check Out and Openをインストールしてコンテンツ・サーバー上で実行する必要があります。
ネイティブ・ドキュメントは、Dynamic Converterでサポートされるファイル形式である必要があります。
デフォルトでは、空のDynamic Converterテンプレート(最小限の設定が行われているテンプレート)を使用して、ドキュメントの見た目が元の状態に近くなるようにドキュメントを変換します。Webページがサイトと一致するようにその外観をさらにカスタマイズするには、ドキュメントの変換に使用するテンプレートを微調整する必要があります(10.8.3項「ネイティブ・ドキュメントでの変換定義の使用方法」を参照)。
デザイナまたはコントリビュータは、関連するサード・パーティ製アプリケーション(ファイルの編集に使用する)をコンピュータ上にインストールしておく必要があります。
デザイナまたはコントリビュータがSite Studioの外部メソッド(Oracle Content Serverチェックイン・フォーム、WebDAVクライアント、Webフォルダなど)を使用してサイトにネイティブ・ドキュメントを追加する場合は、サイトおよび必要に応じてサイトのセクションで使用される同じメタデータとともに該当ファイルをチェックインする必要があります。
ネイティブ・ドキュメントを編集するには、次の手順を実行します。
「サイト・アセット」ペインのメニューで、「ネイティブ・ドキュメント」を選択します。
編集するネイティブ・ドキュメントをリストから選択し、「編集」アイコン(図10-7)をクリックします。
ネイティブ・ドキュメントを編集するには、Check Out and Openがインストールされている必要があります。ドキュメントは適切なアプリケーションで開きます。たとえば、Microsoft WordやPowerPointなどです。
編集が終了したら、ファイルを保存します。ファイルはサーバーに保存されます。
コントリビューション・リージョンにネイティブ・ドキュメントを割り当てる場合(またはサイトへのネイティブ・ドキュメントの追加をコントリビュータに許可する場合)、変換はネイティブ・ドキュメントを変換してWebサイトにインライン表示するために使用されます。変換定義は、ネイティブ・ドキュメントをHTMLに変換する方法とページに表示する方法を制御するために使用されるルールを指定します。
変換定義を定義すると、ネイティブ・ドキュメントを、他のアセットを追加するときと同じように簡単にWebページに追加できます。
リージョン・テンプレートに変換定義を追加するには、次の手順を実行します。
リージョン・テンプレートで右クリックします。コンテキスト・メニューが開きます。
「オブジェクトの挿入」→「動的変換」を選択します。
動的変換の挿入ダイアログ(A.78項「「動的変換」ダイアログ」を参照)が開きます。
変換定義を選択するか、新規変換定義の名前を入力します。
「OK」をクリックします。
変換定義はリージョン・テンプレートの一部になりました。wcmDynamicConversionタグ(『Oracle WebCenter Content Site Studioテクニカル・リファレンス・ガイド』を参照)はリージョン・テンプレートに記述され、変換定義の名前はタグ内のパラメータです。これで、「コンテンツの割当」ダイアログ(A.54項「「コンテンツの割当」ダイアログ」を参照)を使用してネイティブ・ドキュメントを割り当てるか、コントリビュータがネイティブ・ドキュメントを追加できます。
wcmConversionDefinitionタグは、「ソース」ビューで直接記述することもできます。
ネイティブ・ドキュメントを使用する場合、(要素内で正確に制御できる)コントリビュータ・データ・ファイルのように、最終的なWebページで書式設定を制御することはできません。
そのため、サイトに固有の変換テンプレートを設計し、変換テンプレートのスタイルにマップできるスタイルをネイティブ・ドキュメントで使用するようにコントリビュータに促すには、時間を費やす必要があります。
サイトでネイティブ・ドキュメントを使用する場合、Webサイト上のドキュメントのルック・アンド・フィールを制御する変換定義を指定する必要があります。変換定義内の変換テンプレートまたは(変換テンプレートの使用を制御する)ルールは、「ネイティブ・ドキュメント変換設定」ダイアログ(A.25項「「ネイティブ・ドキュメント変換設定」ダイアログ」を参照)で指定できます。
使用可能なテンプレートとルールがこのダイアログに表示されますが、これらのテンプレートとルールはDynamic Converterの「テンプレートの選択ルール」ページで事前に設定しておく必要があります。「テンプレートの選択ルール」ページにアクセスするには、コンテンツ・サーバーにDynamic Converterコンポーネントがインストールされている必要があります。サーバーのメイン・メニューから、「管理」→「Dynamic Converterの管理」→「テンプレートの選択ルール」を選択します。
「テンプレートの選択ルール」ページでは、ルール、レイアウトなどを作成および編集できます。詳細は、Dynamic Converter管理者ガイドを参照してください。
ツールボックスの「その他のフラグメント」の下には、デザイナが使用可能な、ネイティブ・ドキュメント用に特殊設計された複数のフラグメントがあります。各フラグメントを使用すると、ページ・テンプレート(プレースホルダの外部)にネイティブ・ドキュメントを直接追加し、Dynamic Converterの変換テンプレートとレイアウトを使用して動的変換を実行できます。
動的変換: 変換されたドキュメントをページ・テンプレートに追加します。この中には、ドキュメント、変換テンプレートおよび変換レイアウトを指定できる3つのパラメータがあります。
動的変換IFrame: 最初のフラグメントと似ていますが、変換されたドキュメントをIFrameで追加する点が異なります(このため、Webページを下にスクロールしないでドキュメント全体をスクロールできます)。この中には、ドキュメント、変換テンプレートおよびIFrameの属性を指定できる複数のパラメータがあります。
ランダム変換。コンテンツ・サーバーで指定された問合せに基づいて、ネイティブ・ドキュメントのランダムな動的変換を実行します。この中には、問合せ、問合せの制限および変換テンプレートを指定できる4つのパラメータがあります。
フラグメントはネイティブ・ドキュメントを組み込む多くの方法を提供しますが、ネイティブ・ドキュメントをプレースホルダに直接割り当てる方が便利な場合があります。これらのフラグメントの詳細は、C.4項「その他のフラグメント」を参照してください。
通常、ネイティブ・ドキュメントがWebサイトに含まれる場合は、DCによってHTMLに変換され、Webページに含められます。Microsoft Word文書などのファイルをネイティブ形式で配信することが望ましい場合があります。直接配信ではこのオプションが可能です。直接配信を使用して、変換されたコンテンツの配信に使用したのと同じわかりやすいURLから、Microsoft Word文書をMicrosoft Word文書として配信できます。以前のバージョンのSite Studioでは、PDFファイルを直接配信できましたが、その場合はWebレイアウトURLをレンダリングする必要があり、サイト・コンテキストが失われます。直接配信をPDFおよびその他のネイティブ形式で使用して、WebレイアウトにリダイレクトせずにわかりやすいURLからファイルを配信できるようになったため、サイト内のユーザー・コンテキストをメンテナンスしやすくなります。つまり、/groups/public/documents
のようなエントリを含むパスがユーザー・ブラウザに表示されます。この機能により、ファイル拡張子のグローバル・リストを構成し、カスタム・セクションのプロパティを介してオーバーライドをセクション・レベルで適用できます。
直接配信の詳細は、『Oracle WebCenter Content Site Studioテクニカル・リファレンス・ガイド』を参照してください。