Oracle® Fusion Middleware Oracle Data IntegratorのためのSAP ABAP BWアダプタ・スタート・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B72793-01 |
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この章では、トポロジを構成する方法を、現実的な例を使用して説明します。
このプロジェクトでは、次に示すSAP BWターゲットからデータを抽出する方法を示します。
ODS/DSO:
SAP BWからのソース・データ・ターゲット0BBP_POはODSであり、ベンダー情報が格納されています。
ターゲットW_PURCH_DSはOracleデータベース内の表の1つであり、この表にSAP BWのソースからロードする必要があります。この表の内容は、発注情報です。
インフォ・オブジェクト:
ソース・データ・ターゲット0CREDITORはSAP BWからのインフォ・オブジェクトであり、サプライヤ/ベンダーのアカウント番号が格納されています。
ターゲットW_ACCNT_VENDR_DSはOracleデータベース内の表の1つであり、この表にSAP BWのソースからロードする必要があります。この表の内容は、サプライヤ/ベンダーのアカウント番号情報です。
インフォ・オブジェクト階層:
ソース・データ・ターゲット0GL_ACCOUNTはSAP BWからのインフォ・オブジェクトであり、総勘定元帳情報が格納されています。
ターゲットW_GL_ACCOUNT_HIER_DSはOracleデータベース内の表の1つであり、この表にSAP BWのソースからロードする必要があります。この表の内容は、サプライヤ/ベンダーのアカウント番号情報です。
インフォ・キューブ:
ソース・データ・ターゲット0FIAP_C20はSAP BWからのインフォ・キューブであり、ベンダー残高が格納されています。
ターゲットW_VENDR_BAL_DSはOracleデータベース内の表の1つであり、この表にSAP BWのソースからロードする必要があります。この表の内容は、ベンダー残高です。
インフォ・キューブおよび関連するインフォ・オブジェクト:
ソース・データ・ターゲット0FIAP_C20はインフォ・キューブ、0CREDITORはインフォ・オブジェクトであり、どちらにもベンダー関連の情報が格納されています。
ターゲットW_VENDER_CUBE_OBJ_DSはOracleデータベース内の表の1つであり、この表にSAP BWのソースから結合条件に従ってロードする必要があります。
オープン・ハブ:
ソース・データ・ターゲットZOHD_SALEはオープン・ハブ宛先名であり、これに関連付けられた表である/BIC/OHZOHD_SALEに売上情報が格納されます。
ターゲットW_OPENHUB_SALES_DSはOracleデータベース内の表の1つであり、この表にSAP BWのソースからロードする必要があります。この表の内容は、売上情報です。
デルタ抽出:
デルタ抽出を行うには、2つのKMオプションの値を渡す必要があります。その2つとはFIRST_REQ_IDとLAST_REQ_IDであり、前述の任意のデータ・ターゲット(インフォ・オブジェクトを除く)から完全ロード後に渡されます。FIRST_REQ_IDはデルタ抽出の開始点、LAST_REQ_IDはデルタ抽出の終了点です。
この章は、次の項で構成されています。
この項では、Oracleデータ・サーバーをセットアップする方法を説明します。非Oracleのターゲット・データ・サーバーをLKM SAP BW to SQLとともに使用するように構成するときは、それぞれの設定を使用してください。
トポロジ・マネージャに接続します。
「物理アーキテクチャ」ツリー・ビューで、「テクノロジ」ノードを開いて「Oracle」
テクノロジを選択します。
右クリックして「データ・サーバーの挿入」を選択します。
データ・サーバーの定義を、次に示すように入力します。
「JDBC」タブを選択し、データ・サーバーへのJDBC接続情報を次に示すように入力します。
URLは、実際のOracleインスタンス構成に合せて変更してください。
「テスト」をクリックして、このデータ・サーバーへの接続をテストします。
「OK」をクリックしてデータ・サーバーを保存します。
表示された「物理スキーマ」ウィンドウで、次に示すように、「スキーマ」と「作業スキーマ」の両方に「ODI_SAP_DEMO」
と入力します。
このデータ・サーバーのためのODIの作業スキーマが定義済の場合は、そのスキーマをODI_SAP_DEMO
のかわりに使用できます。
「コンテキスト」タブに移動します。
「追加」をクリックし、「論理スキーマ」フィールドの値を「ODI_SAP_DEMO」
と入力します。
「OK」をクリックして保存します。
次の各トピックで、SAPソース・サーバーを構成する方法を説明します。
「物理アーキテクチャ」ツリー・ビューで、「テクノロジ」ノードを開いて「SAP ABAP」
テクノロジを選択します。
右クリックして「データ・サーバーの挿入」を選択します。
データ・サーバーの定義を入力します。このデータ・サーバーのパラメータを次のように設定します。
名前: SAP_BW
。ODIに表示されるデータ・サーバーの名前です。
ホスト(データ・サーバー): SAP BWシステムのIPアドレスまたはホスト名。
ユーザー: SAPユーザー(SAP管理者から指定されたもの)。
パスワード: このユーザーのSAPパスワード。このパスワードでは大文字と小文字が区別されます。
このデータ・サーバーのフレックスフィールド値を「フレックスフィールド」タブで設定します。
SAP言語: ログイン時に使用される言語のコード。たとえば、英語の場合はEN
、ドイツ語の場合はDE
です。
SAPクライアント番号: SAPでクライアントと呼ばれる、自己完結型の単位に割り当てられた3桁の番号。クライアントは、トレーニング、開発、テスト、本番クライアントなどです。また、大企業の個々の部門を表す場合もあります。
SAPシステム番号: SAPインスタンスに割り当てられた2桁の番号。SAPインスタンスは、Web Application Server (WAS)とも呼ばれます。
SAPシステムID: 1つのランドスケープ内でのSAPシステムの一意の識別子(3文字)。
SAP SNC接続プロパティ: SNC接続のプロパティ。このパラメータはオプションで、空のままにすることもできます。
SAPルーター文字列: ルーター文字列。このパラメータはオプションで、空のままにすることもできます。
SAPキャラクタ・セット: このキャラクタ・セットが必要になるのは、SAPシステムがUNICODEシステムではない場合のみです。すべてのキャラクタ・セットのリストは、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』のロケール・データに関する項を参照してください。たとえば、クロアチア語のデータの場合はEE8ISO8859P2
です。UNICODEシステムの場合はUTF8
を使用します。
注意: このフレックスフィールドが使用されるのは、「LKM SAP BW to Oracle (SQLLDR)」の場合のみです。「LKM SAP BW to SQL」とともに使用する場合は、非UNICODE SAPシステムのキャラクタ・セットを、ファイル・ドライバURLの中のENCODINGパラメータを使用して定義してください(「トポロジのセットアップ」を参照)。 |
SAP BWバージョン: SAP BWバージョンを次のとおりに入力します:
SAP BW 7.0以上のシステムの場合は、700と入力します
SAP BI 3.5システムの場合は、350と入力します
SAP ERPバージョンおよびSAP ABAPバージョン: SAP BWコネクタでは使用しません。
「OK」をクリックします。
注意: 「テスト」ボタンでのSAP接続定義のテストは、この接続に対してはサポートされません。 |
データ・サーバー名を除いて、SAPデータ・サーバーを定義するときに指定するパラメータはすべて、SAP管理者から指定されたものを使用します。詳細は、「権限の取得」を参照してください。
SAPアダプタを使用するには、設定および実行の操作を行うための権限が必要です。付録A「SAP ABAP BWで必要な権限」に記載されている権限の一覧を管理者に渡してください。これらの権限は、管理者から指定されたSAPユーザーでSAPシステムにログインするために必要です。
これらのパラメータの詳細は、「SAP接続情報の収集」を参照してください。
「物理スキーマ」ウィンドウの「定義」タブは編集しないでください。
「コンテキスト」タブを選択して「追加」をクリックし、論理スキーマ名「LOGICAL_SAP_BW」
を入力します。
「OK」をクリックします。