C サイレント・インストールおよびアンインストール

この付録では、Oracle Data Integratorのサイレント・インストールまたはサイレント・アンインストールの実行方法について説明します。

• 第C.1項「サイレント・インストールおよびサイレント・アンインストールについて」

• 第C.2項「Oracle Data Integratorのレスポンス・ファイルの使用方法」

• 第C.3項「Oracle Data Integratorのインストール・レスポンス・ファイル・パラメータ」

• 第C.4項「Oracle Data Integratorの削除レスポンス・ファイル・パラメータ」

C.1 サイレント・インストールおよびサイレント・アンインストールについて

Oracle Universal Installerのサイレント・インストール・モードを使用して、グラフィカル・ユーザー・インタフェースを省略し、必要な情報をレスポンス・ファイルで提供できます。この方法は、複数のホストに同じ製品を複数回インストールする場合に最も便利です。レスポンス・ファイルを使用して、インストール・パラメータがわかっている製品のインストールを自動化できます。

サイレント・インストールとサイレント・アンインストールおよびレスポンス・ファイルの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のサイレント・インストールおよびサイレント・アンインストールに関する項を参照してください。

C.2 Oracle Data Integratorのレスポンス・ファイルの使用方法

サイレント・インストールまたはサイレント・アンインストールを実行する前に、インストールまたはアンインストールに固有の情報をレスポンス・ファイルに指定する必要があります。レスポンス・ファイルを適切に構成せずにインストールを実行しようとすると、インストーラが失敗します。レスポンス・ファイルは、テキスト・エディタで作成または編集できるテキスト・ファイルです。

インストール・レスポンス・ファイルを作成するには、まずインストールGUIを実行して、「インストール・サマリー」画面で「保存」をクリックすることをお薦めします。同様に、削除レスポンス・ファイルを作成するには、まず削除GUIを実行して、「Oracleホームのアンインストール」画面で「保存」をクリックする必要があります。このレスポンス・ファイルの名前と作成場所を入力するよう求められます。作成されたレスポンス・ファイルは、他のシステムでそのまま使用してインストールまたは削除を再現したり、必要に応じて変更したりできます。

インストール・レスポンス・ファイルは、Oracle Data Integratorソフトウェアのインストールにのみ使用できます。WebLogicドメインを作成または拡張してOracle Data Integrator製品を構成するには、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを個別に実行する必要があります。詳細は、第3.2.1項「WebLogicドメインまたはWebSphereセルの構成」を参照してください。

表C-1に示すレスポンス・ファイル・テンプレートは、アーカイブ・ファイルを解凍した場所のDisk1/stage/Responseディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはDisk1\stage\Responseディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)にあります(第2.4.1項「インストーラの入手」)。

レスポンス・ファイルに記述される可能性があるパラメータの詳細は、第C.3項「Oracle Data Integratorのインストール・レスポンス・ファイル・パラメータ」と第C.4項「Oracle Data Integratorの削除レスポンス・ファイル・パラメータ」を参照してください。

表C-1 ODIレスポンス・ファイル・テンプレート

レスポンス・ファイル・テンプレート	説明
developerPlatformConfigureExistingRepository.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、ODI Studio(ローカル・エージェントを含む)またはOracle Data Integratorソフトウェア開発キット(SDK)をインストールして、既存のマスターおよび作業リポジトリを構成する場合に使用します。 このテンプレートは、GUIを使用して「インストール場所の指定」画面の「Developerインストール」オプションおよび「リポジトリ構成」画面の「既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを使用して構成」を選択することと同じ機能を提供します。
developerPlatformSkipRepository.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、ODI Studio (ローカル・エージェントを含む)またはOracle Data Integratorソフトウェア開発キット(SDK)をインストールして、ODIのマスターおよび作業リポジトリを構成しない場合に使用します。 このテンプレートは、GUIを使用して「インストール場所の指定」画面の「Developerインストール」オプションおよび「リポジトリ構成」画面の「リポジトリ構成をスキップ」を選択することと同じ機能を提供します。
j2eePlatformConfigureExistingRepository_wls.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、Java EEコンポーネント(Java EEエージェント、Oracle Data Integratorコンソール、公開Webサービスを含む)をOracle WebLogic Serverにインストールして、既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを構成する場合に使用します。 このテンプレートは、GUIを使用して「インストール場所の指定」画面の「Java EEインストール」オプションおよび「リポジトリ構成」画面の「既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを使用して構成」を選択することと同じ機能を提供します。
j2eePlatformConfigureExistingRepository_was.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、Java EEコンポーネント(Java EEエージェント、Oracle Data Integratorコンソール、公開Webサービスを含む)をIBM WebSphere Serverにインストールして、既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを構成する場合に使用します。 このテンプレートは、GUIを使用して「インストール場所の指定」画面の「Java EEインストール」オプションおよび「リポジトリ構成」画面の「既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを使用して構成」を選択することと同じ機能を提供します。
j2eePlatformSkipRepository_wls.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、Java EEコンポーネント(Java EEエージェント、Oracle Data Integratorコンソール、公開Webサービスを含む)をOracle WebLogic Serverにインストールして、リポジトリを構成しない場合に使用します。 このテンプレートは、GUIを使用して「インストール場所の指定」画面の「Java EEインストール」オプションおよび「リポジトリ構成」画面の「リポジトリ構成をスキップ」を選択することと同じ機能を提供します。
j2eePlatformSkipRepository_was.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、Java EEコンポーネント(Java EEエージェント、Oracle Data Integratorコンソール、公開Webサービスを含む)をIBM WebSphere Serverにインストールして、リポジトリを構成しない場合に使用します。 このテンプレートは、GUIを使用して「インストール場所の指定」画面の「Java EEインストール」オプションおよび「リポジトリ構成」画面の「リポジトリ構成をスキップ」を選択することと同じ機能を提供します。
standalonePlatformConfigureExistingRepository.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、ODIスタンドアロン・エージェントをインストールして、既存のマスターおよび作業リポジトリを構成する場合に使用します。 このテンプレートは、GUIを使用して「スタンドアロン・インストール」および「リポジトリ構成」画面の「既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを使用して構成」を選択することと同じ機能を提供します。
standalonePlatformSkipRepository.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、ODIスタンドアロン・エージェントをインストールして、既存のマスターおよび作業リポジトリを構成しない場合に使用します。 このテンプレートは、GUIを使用して「スタンドアロン・インストール」および「リポジトリ構成」画面の「リポジトリ構成をスキップ」を選択することと同じ機能を提供します。
deinstall_oh.rsp	このテンプレート・レスポンス・ファイルは、既存のOracleホームを削除する場合に使用する必要があります。

C.3 Oracle Data Integratorのインストール・レスポンス・ファイル・パラメータ

表C-2に、レスポンス・ファイルに記述される可能性があるパラメータを示します。すべてのファイルにすべてのパラメータが表示されるわけではありません。ファイルは特定のインストールのニーズに合せてカスタマイズできます。

表C-2 Oracle Data Integratorのインストール・レスポンス・ファイル・テンプレートのパラメータ

インストール画面	レスポンス・ファイルのパラメータ	説明
ソフトウェア更新のインストール	SPECIFY_DOWNLOAD_LOCATION SOFTWARE_UPDATES_DOWNLOAD_LOCATION	ソフトウェア更新がダウンロードされる場所を指定する場合は、SPECIFY_DOWNLOAD_LOCATIONパラメータをtrueに設定します。 次に、SOFTWARE_UPDATES_DOWNLOAD_LOCATIONパラメータを使用して、更新が含まれているローカル・システムのディレクトリを指定します。
	SKIP_SOFTWARE_UPDATES	インストーラにソフトウェア更新を確認させない場合は、このパラメータをtrueに設定します。
インストール・タイプの選択	ODI_STUDIO	ODI Studioをインストールする場合はtrue、インストールしない場合はfalseを指定します。
	ODI_SDK	ODI SDKをインストールする場合はtrue、インストールしない場合はfalseを指定します。
	STANDALONE_AGENT	ODIスタンドアロン・エージェントをインストールする場合はtrue、インストールしない場合はfalseを指定します。
	ORACLE_DATA_INTEGRATOR_J2EE_AGENT	Java EEエージェントをインストールする場合はtrue、インストールしない場合はfalseを指定します。 インストール後に構成ウィザードを使用してこのコンポーネントを構成する必要があります。
	ORACLE_DATA_INTEGRATOR_CONSOLE	ODIコンソールをインストールする場合はtrue、インストールしない場合はfalseを指定します。 インストール後に構成ウィザードを使用してこのコンポーネントを構成する必要があります。
	ORACLE_DATA_INTEGRATOR_PUBLIC_WEB_SERVICE	ODIパブリックWebサービスをインストールする場合はtrue、インストールしない場合はfalseを指定します。 インストール後に構成ウィザードを使用してこのコンポーネントを構成する必要があります。
インストール場所の指定	ORACLE_HOME	Oracleホーム・ディレクトリの場所へのフルパスを指定します。
	MIDDLEWARE_HOME	Middlewareホーム・ディレクトリの場所へのフルパスを指定します。
アプリケーション・サーバー	APPSERVER_TYPE	使用しているアプリケーション・サーバーのタイプを指定します。WebLogic Serverの場合はWLS、IBM WebSphereの場合はWASを、それぞれ使用します。
リポジトリ構成	USE EXISTING REPOSITORY SKIP REPOSITORY CREATION	USE EXISTING REPOSITORY=trueおよびSKIP REPOSITORY CREATION=falseと設定すると、既存のリポジトリを構成します。 USE EXISTING REPOSITORY=falseおよびSKIP REPOSITORY CREATION=trueと設定すると、リポジトリ構成をスキップします。
マスター・リポジトリ	MASTER DATABASE CONNECT STRING	ODIスキーマが存在するデータベースに接続するための資格証明を指定します。 Oracleデータベースの場合: http://dbhost:dbport:SID-or-ServiceName Microsoft SQL ServerまたはIBM DB2の場合: http://dbhost:dbport;DatabaseName=dbname
	MASTER DATABASE USER NAME	マスター・リポジトリ・スキーマのユーザー名(prefix_ODI_REPO)を指定します。
	MASTER DATABASE USER PASSWORD	マスター・リポジトリ・スキーマのパスワードを指定します。
	MASTER DATABASE TYPE	データベース・タイプを指定します。有効な値は次のとおりです。 Oracle Microsoft DB2
	MASTER REPOSITORY IS SERVICE ID USED	マスター・リポジトリ・スキーマがOracleデータベースに存在し、Oracleデータベースのサービス名ではなく、サービスIDを使用する場合にのみ、trueに設定します。
スーパーバイザ・ユーザーの詳細	ODI SUPERVISOR PASSWORD	ODIのスーパーバイザのパスワードを指定します。
作業リポジトリの詳細の指定	WORK REPOSITORY NAME	Oracle Data Integratorの作業リポジトリの名前を指定します。
エージェントの詳細の指定	AGENT NAME	スタンドアロン・エージェントまたはローカル・エージェントの名前を指定します。
	AGENT PORT	1024と65535の間の、他のOracleホームで現在使用されていないポート番号を指定します。このポートのデフォルトは20910です。

C.4 Oracle Data Integratorの削除レスポンス・ファイル・パラメータ

deinstall_oh.rspレスポンス・ファイルに記述されているパラメータは、DEINSTALL_IN_ASINSTANCE_MODE=falseの1つのみです。これにより、アンインストーラは削除するOracleインスタンスを検索せず、かわりに起動に使用したOracleホームを削除します。