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Oracle® Fusion Middlewareリリース・ノート
11gリリース1 (11.1.1) for Linux x86
B55924-09
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7 IBM WebSphere上のOracle Fusion Middleware

この章では、IBM WebSphereでサポートされているOracle Fusion Middleware製品をインストールおよび構成する際に発生する可能性がある問題について説明します。内容は次のとおりです。


注意:

この章では、IBM WebSphereで任意のOracle Fusion Middleware製品をインストール、構成または管理する際に発生する可能性がある問題について説明します。

使用中の製品固有の問題については、この文書内で、その製品固有のリリース・ノートの章を参照してください。


7.1 一般的な問題と回避策

この項では、一般的な問題および回避策について説明します。内容は次のとおりです。

7.1.1 SOA Serverの起動時のログ・ファイルのエラー・メッセージ

IBM WebSphere Application Server - Network Deployment (ND)環境でSOAサーバー(この例では、soa_server1という名前)を起動すると、was-nd/profiles/Custom03/logs/soa_server1/ soa_server1-diagnostic.logファイルに次のようなエラー・メッセージを受信する場合があります。このメッセージは、無視しても問題ありません。

[2013-02-21T10:46:10.786-08:00] [soa_server1] [ERROR] []
[oracle.soa.mediator.dfw] [tid: Non-deferrable Alarm : 0] [ecid:
disabled,0] [APP: soa-infra]  failed to deregister mbean[[
javax.management.InstanceNotFoundException:
oracle.mediator:type=MediatorDiagnostic,name=MediatorDiagnostic
        at
com.sun.jmx.interceptor.DefaultMBeanServerInterceptor.getMBean
(DefaultMBeanServerInterceptor.java:1106)
        at
com.sun.jmx.interceptor.DefaultMBeanServerInterceptor.
exclusiveUnregisterMBean (DefaultMBeanServerInterceptor.java:427)
        at
. . .
. . .

7.1.2 アクセシビリティ・ユーザー・プリファレンスの下の「設定の保存」ボタンに不正なラベルがある

「ビジネス・プロセス・ワークスペース」の、「プリファレンス」「アクセシビリティ」の下の「設定を保存」ボタンに不正なラベルがあります。このボタンのラベルは、「LABEL_OK」でなく、正しくは「OK」です。

7.1.3 Oracle Business Process ManagementはIBM WebSphere Application Serverでjava.lang.OutOfMemoryErrorを引き起こす

Oracle Business Process Management (Oracle BPM)がIBM WebSphere Application Serverにインストールされているとき、自動テストの実行中にjava.lang.OutOfMemoryErrorが発生します。これは、WebSphere Application Server用のデフォルトのメモリー構成が低すぎることが原因です。Oracle BPMがIBM WebSphere Network Deploymentにインストールされているときには発生しません。

回避策として、JVMプロパティで次の変更を行います。

  • 初期ヒープ・サイズを1024MBに増加

  • 最大ヒープ・サイズを 2148MBに増加

  • MaxPermSizeを512MBに増加

  • 冗長ガベージ・コレクションを選択

7.1.4 IBM WebSphere管理コンソールでXAコネクション・ファクトリを作成できない

IBM WebSphere管理コンソールでメッセージング・プロバイダとしてXAコネクション・ファクトリを作成できません。コネクション・ファクトリはデフォルトで非XAタイプとして作成されます。例:

  1. IBM WebSphere管理コンソールに移動します。

    http://host:port/ibm/console
    
  2. 「リソース」 > コネクション・ファクトリのキューに移動します。

  3. XAベースのコネクション・ファクトリの作成を試みます。

    XAモードの選択肢はありません。非XAコネクション・ファクトリのみを作成できます。

7.1.5 IBM WebSphere Application ServerでUser Messaging Preferencesのアクセシビリティ・モードが無視される

IBM WebSphere Application Serverインスタンス上のUser Messaging Preferencesのログイン画面でこのオプションを選択している場合でも、アクセシビリティ・オプションは設定されません。

回避するには、次のように、User Messaging Preferencesの設定ページで、アクセシビリティ・オプションを設定します。

  1. Oracle UMS User Messaging Preferences UIに移動します。

    http://host:port/sdpmessaging/userprefs-ui
    
  2. 有効なユーザー名およびパスワードを入力します。

  3. User Messaging Preferenceのログイン・ページで、「アクセシビリティ・モード」ドロップダウン・リストから「標準」を選択して、「ログイン」をクリックします。

  4. ログイン後、User Messaging Preferencesページの右上隅にある「設定」リンクをクリックします。

  5. 「設定」ページで、次のように「アクセシビリティ」オプションを設定できます。

    • 必要に応じて、「アクセシビリティ・モード」オプションから「スクリーン・リーダー」を選択します。

    • テキストを高コントラストで表示する場合は、「高コントラスト」チェック・ボックスを選択します。

    • テキストを大きなフォントで表示する場合は、「大きいフォント」チェック・ボックスを選択します。

  6. 「ホーム」リンクをクリックして、User Messaging Preferencesページに移動します。「設定」ページで設定するように選択した「アクセシビリティ」オプションは有効になります。


注意:

UMS User Messaging Preferencesの「設定」オプションはセッション・ベースです。ログアウトしたり、ブラウザを閉じると、アクセシビリティ・オプションの設定は失われます。ログインするごとに設定をリセットする必要があります。


7.1.6 Oracle JDeveloperからタスク・フォームをデプロイするための共有ライブラリの追加

Oracle JDeveloperからIBM WebSphere上のSOAサーバーにタスク・フローを使用してSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイすると、アプリケーションはClassNotFoundエラーのために正しく起動できません。アプリケーションの共有ライブラリが空です。

回避策として、次の手順を実行します。

  1. IBM WebSphere管理コンソールに移動します。

  2. 「Applications」「Application Types」「WebSphere Enterprise Applications」「task_form_name」「Shared library references」を選択します。

  3. adf.oracle.domain_1.0_11.1.1.2.0およびoracle.jsp.next_11.1.1_11.1.1を手動で追加します。

  4. アプリケーションを再起動します。

7.1.7 Oracle SOA Suiteアプリケーション用のCookieパスの設定

デフォルトでは、IBM WebSphereにデプロイされたアプリケーションのCookieパスは"/"に設定されます。このデフォルト設定は、同じIBM WebSphereセルのすべてのアプリケーションが同じセッション識別子を共有することを意味します。したがって、アプリケーション間を移動するとき、前のアプリケーションのセッション識別子の値は上書きされます。

たとえば、Oracle SOA Composer (/soa/composer)にアクセスしてからOracle Enterprise Manager (/em)にアクセスし、Oracle SOA Composer (/soa/composer)に戻ると、前のセッション識別子の値がOracle Enterprise Managerにログインした時点で上書きされているため、再度ログインするように要求されます。

アプリケーションごとに一意のCookieパスを指定する方法は、Oracle Fusion Middlewareサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのデプロイ後のWebCenter Portalアプリケーション・モジュール用のCookieパスの設定に関する項を参照してください。この処理により、アプリケーション間を移動するときのセッション無効化を回避できます。

この項の手順4 (IBM WebSphere管理コンソールで「Manage Modules」をクリックして管理するモジュールを選択)および手順5 (Cookieパスを指定)で、指定する次のOracle SOA Suiteの詳細を書き留めます。

ターゲット・サーバー アプリケーション名 モジュール Cookieパス

soa_server1

composer

(Oracle SOA Composer)

soa-composer-was.war

/soa/composer


worklistapp

(Oracle BPM Worklist)

worklist-was.war

/integration/worklistapp

bam_server1

oracle-bam

(Oracle BAM)

bam-web.war

/OracleBAM

soa_server1/bam_server1

usermessagingserver

(Oracle User Messaging Server)

sdpmessaginguserprefs-ui-web.war

/sdpmessaging/userprefs-ui

OracleAdminServer

em

(Oracle Enterprise Manager)

em.war

/em


これらのタスクを実行した後に、ターゲット・サーバー(soa_server1、bam_server1およびOracleAdminServer)を再起動する必要があります。

7.1.8 SOAクラスタへのSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ

Oracle JDeveloperからSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイするとき、デプロイ先のアプリケーション・サーバーを選択できません。かわりに、アプリケーションはデフォルトでデプロイメント・マネージャにデプロイされます。

回避策として、IBM WebSphere管理コンソールにログインし、デプロイメント・マネージャからアプリケーションをアンインストールし、生成された.earファイルを使用してSOAクラスタにアプリケーションを再インストールします。

7.1.9 Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlからSOAバンドル・ファイルをデプロイできない

SOAバンドル・ファイルは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからデプロイできません。回避策として、wsadminコマンドライン・シェルを使用します。

たとえば、vacationapproval.zipは、3つのSOAコンポジット・アプリケーションが含まれるSOAバンドル・ファイルとします。

wsadmin> soa.sca_deployComposite("http://myhost.us.example.com:7001",
"/tmp/vacationapproval.zip")

wsadminコマンドの詳細は、Oracle Fusion Middlewareサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのOracle SOA SuiteのwsadminとWLSTコマンドの相違点に関する項を参照してください。

7.1.10 唯一のイベント・サブスクリプションがサポートされない

ビジネス・イベントは、イベント配信ネットワーク(EDN)に公開されます。EDNは、唯一のサブスクライバに対するイベントの配信をサポートしています。この場合、イベントはサブスクライバ独自のグローバル(つまり、JTA)トランザクションに送信されます。しかし、IBM WebSphereサーバーとともにEDNを使用する場合、唯一のサブスクリプションはサポートされません。

回避策として、「メディエータの作成」ダイアログでイベント・サブスクリプションの唯一の整合性レベルを「保証付き」に変更します。


注意:

この変更により、整合性レベルが下がります。したがって、グローバル・トランザクションがないため、システム障害によって、イベントが複数回配信される可能性があります。サブスクライバがイベントの処理に失敗した場合、イベントは再送されません。


7.1.11 IBM WebSphere管理コンソールでデプロイされているタスク・フォームの起動が失敗する

IBM WebSphere管理コンソールでデプロイされているタスク・フォーム・アプリケーションを起動しようとすると、失敗します。次のようなエラー・メッセージが表示されます。

Was2Form failed to start. Check the logs for server dmgr on node
DefaultCellManager01 for details.
ErrorAn error occurred while starting Was2Form. Check the logs for server
dmgr on node DefaultCellManager01 for more information.

回避策として、次の手順を実行します。

  1. Oracle JDeveloperで、プロジェクト・レベルではなくアプリケーション・レベルでタスクフローをデプロイします。これにより、EARファイルが生成されます。

  2. IBM WebSphere管理コンソールからタスクフローをアンデプロイします。マスター構成に直接保存し、すべてのノードに変更を同期させます。

  3. IBM WebSphere管理コンソールを介してステップ1で生成したEARファイルをデプロイします。

    1. 「Websphere Enterprise Applications」「Install」「Pick EAR from Locale file system」と進みます。

    2. 「Next」をクリックします(デフォルト・オプションを使用します)。

    3. デプロイ・ページ「Map modules to servers」のステップ2で、すべてのモジュールを選択し、SOAサーバー(soa_server1など)のみを強調表示し、「Apply」をクリックします。

    4. ステップ3「Map virtual hosts for Web modules」で、WARファイルを選択します。

    5. 最後に、マスター構成に直接再保存します。

  4. EARファイルを選択して起動します。

7.1.12 管理コンソールでOracle BPMワークリストが未定義として表示される

IBM WebSphereでOracle SOA Suiteクラスタまたは単一のサーバー環境を構成する場合、Oracle BPMワークリストにアクセスすると、Oracle BPMワークリストが未定義であることを示すエラーが表示されます。IBM WebSphere管理コンソールにログインし、「Applications」「WebSphere enterprise applications」「worklistapp」「Shared library references」を選択すると、2行(worklistappおよびworklist-was.war)が表示されるべき部分で、1行(worklistapp)のみが表示されます。次の手順を実行する必要があります。

  • Oracle BPMワークリスト(IBM WebSphere管理コンソールではworklistappと呼ばれます)をアンインストールします。

  • Oracle BPMワークリストを再インストールします。

Oracle BPMワークリストをアンインストールするには:

  1. IBM WebSphere管理コンソールにログインします。

  2. 左側のパネルから、「Applications」「Application Type」「WebSphere enterprise applications」を選択します。

  3. 「Enterprise Applications」リストからworklistappのチェック・ボックスを選択します。

  4. 「Stop」ボタンをクリックし、worklistappを停止します。

  5. worklistappを再選択します。

  6. 「Uninstall」ボタンをクリックし、「OK」をクリックします。

  7. 「Save」および「Review」オプションから「Review」を選択します。

  8. 「Synchronize changes with nodes」を選択し、「Save」をクリックします。

  9. 構成同期が完了するまで待ち、「OK」をクリックします。

  10. 「Enterprise Applications」からworklistappが削除(アンインストール)されていることを確認します。

Oracle BPMワークリストを再インストールするには:

  1. まだ移動していない場合は、「Applications」「Application Type」「WebSphere enterprise applications」にナビゲートします。

  2. 「Install」をクリックします。

  3. 「Remote file system」オプションを選択します。

    1. 「Browse」「DefaultCellDepMgrNode」をクリックします。

    2. ルート・ディレクトリ(/)をクリックし、ORACLE_HOMEに移動します。

    3. soa/applicationsにナビゲートします。

    4. worklist-was.earを選択し、「OK」をクリックします。

  4. デフォルトの「Fast Path」を選択し、「Next」をクリックします。

  5. インストール・オプションを選択します。

    1. 名前「Oracle BPM Worklist」「worklistapp」に変更し、「Next」をクリックします。

  6. モジュールをサーバーにマップします。

    1. 2つのモジュール(jarおよびand war)のチェック・ボックスを選択します。

    2. 「Clusters and servers」リストから、「server=soa_server1」か、Oracle SOA Suiteがインストールされているサーバーまたはクラスタを選択します。

    3. 「適用」をクリックします。

    4. サーバー列で2つのモジュールのサーバー値(soa_server1など)が正しいことを確認します。

    5. 「次へ」をクリックします。

  7. Webモジュールの仮想ホストをマップします。

    1. 1つのWebモジュールを選択します。

    2. 「次へ」をクリックします。

  8. 「Summary」画面で、情報を確認し、「Finish」をクリックします。

    出力が画面に表示され、ローカル変更を保存または確認するよう求められます。

  9. 「Review」を選択します。

  10. ワークスペースの変更を保存します。

    1. 「Synchronize changes with Nodes」をクリックします。

    2. 「Total changed documents」「29」であることを確認します(この値でない場合、エラーが発生する可能性があります)。

    3. 「保存」をクリックします。

  11. 構成同期が完了するまで待ち、「OK」をクリックします。

    これで、worklistappはインストールされ、起動が可能になります。

  12. 「Enterprise Applications」リスト内に「worklistapp」が存在することを確認します。

  13. 「worklistapp」を選択し、「Start」をクリックします。

  14. 「Application Status」が「up」であることを確認します。

  15. 次のURLにアクセスし、Oracle BPMワークリストがアクセス可能であるかどうかテストします。

    http://host:port/integration/worklistapp
    

7.1.13 「ダッシュボード」タブで完了したSOAコンポジットのインスタンスが実行中と表示される可能性がある

インスタンスが実際には完了していても、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlのSOAコンポジット・アプリケーションの「ダッシュボード」タブで、このインスタンスの状態が実行中と表示される可能性があります。このシナリオでは、「フローのトレース」ページで実際のインスタンスの状態を検証してください。

7.1.14 Oracle SOA Suiteでの双方向SSL構成がサポートされていない

IBM WebSphereで双方向SSL構成がサポートされていません。したがって、SSLで構成されるOracle Web Service Manager (OWSM)の双方向セキュリティ・ポリシーがサポートされません。ただし、一方向SSLはサポートされています(たとえば、別のSOAサービスを呼び出すSSL構成のSOAサービスを作成できます)。

7.1.15 「オプションを指定してリカバリ」ダイアログを使用した複数のフォルト・リカバリが失敗する

SOAコンポジット・アプリケーションの「フォルトと拒否メッセージ」タブの「オプションを指定してリカバリ」をクリックし、「オプションを指定してリカバリ」ダイアログの「すべてリカバリ」を選択してすべてのフォルトをリカバリしようとすると、フォルトはリカバリされず、保留中と表示されます。この問題は、「オプションを指定してリカバリ」ダイアログでのみ発生します。個別インスタンスのリカバリやリカバリ対象の複数インスタンスの選択は正常に機能します。

7.1.16 IBM WebSphere Application Server - NDをインストールするためにサーバーを再起動する必要がある

Oracle SOA Suiteとともに使用するためにIBM WebSphere Application Server - Network Deployment (ND)をインストールする場合、JCAアダプタ・バインディング・コンポーネントをアクティブにするには、サーバーを再起動する必要があります。そうしない場合、JNDIはアクティブにならず、次のエラー・メッセージが表示されます。

Non Recoverable System Fault :
BINDING.JCA-12563 Exception occured when binding was invoked. Exception
occured during invocation of JCA binding: "JCA Binding execute of Reference
operation 'Write' failed due to: JCA Binding Component connection issue. JCA
Binding Component is unable to create an outbound JCA (CCI) connection.
File_MEDComposite:WriteMed [ Write_ptt::Write(body) ] : The JCA Binding
Component was unable to establish an outbound JCA CCI connection due to the
following issue: BINDING.JCA-12510 JCA Resource Adapter location error. 
. . .
. . .

7.1.17 非同期BPELプロセスのテスト・エミュレーションが失敗する

IBM WebSphere上のSOAコンポジット・アプリケーション内の非同期BPELプロセスを含むテスト・エミュレーションを作成できません。テスト実行時に、CannotInstantiateObjectException例外エラーが発生します。

7.1.18 AQアダプタに対してSETMANAGEDCONNECTION()を実行するとILLEGALSTATEEXCEPTIONで失敗する

WebSphereプラットフォームでOracle AQテクノロジ・アダプタ・ケースを実行すると、次のエラーが発生する可能性があります。

javax.resource.spi.ResourceAllocationException: setManagedConnection: illegal state exception. State = STATE_ACTIVE_FREE MCW = 28392839

この例外のフォローアップとして、IBM PMR # 69026,756が作成されています。

7.1.19 IBM WebSphereにデプロイされているOracle Fusion Middlewareアプリケーションにアクセスすると無効なPolicySetエラーが発生する

IBM WebSphereでOracle Fusion Middlewareを使用してアプリケーションをデプロイすると、次のランタイム・エラーが発生する可能性があります。

oracle.fabric.common.PolicyEnforcementException: PolicySet Invalid:
WSM-06102 PolicyReference The policy reference URI
oracle/wss_username_token_service_policy is not valid

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. 次の場所にあるpolicy-accessor-config.xmlファイルを開きます。

    WAS_HOME/profiles/Dmgr01/config/cells/DefaultCell/fmwconfig/
    
  2. ポリシー・アクセッサ・プロパティを検索し、次のプロパティを非コメント化し、次のように、各プロパティの値を設定します。

    <property name="active.protocol">
        remote
    </property>
    <property name="java.naming.provider.url">
        corbaloc:iiop:hostname:rmi.port
    </property>
    

    この例では、ポリシー・マネージャが実行されているホストおよびRMIポートを表すようにhostnameおよびrmi.portを置き換えます。

再起動は不要です。デフォルトでは、policy-accessor-config.xmlの新しいバージョンが10分ごとにロードされます。ただし、変更を即時適用する場合は、サーバーを再起動します。

7.1.20 IBM WebSphereでFusion Middleware ControlからOracle内部アプリケーションを停止または起動できない

IBM WebSphereでOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを実行する場合、ターゲット・ナビゲーション・ペインの「内部アプリケーション」フォルダの下に表示されるOracle内部アプリケーションを停止または起動しようとすると、エラーが発生する可能性があります。

ここにリストしたアプリケーションはOracle内部アプリケーションです。これらのアプリケーションは、Fusion Middleware Controlから起動または停止しないようにする必要があります。これらのアプリケーションを起動または停止する必要がある場合、内部アプリケーションをホストする管理対象サーバーを起動または停止してください。

7.1.21 JMSアダプタの場合、フェイルオーバーなしでもインスタンスがリカバリ可能になる

SOA JMSアダプタがWebSphereにインストールされていて、IBM WebSphereのデフォルトJMSメッセージング・プロバイダと通信している場合、Persistent message reliabilityプロパティをReliable persistentではなくAssured persistentに設定する必要があります。そうしないと、誤った設定によってメッセージを喪失する可能性があります。

また、フェイルオーバー・シナリオが発生しない場合に、IBM WebSphere JMSからのエラーが含まれる状況(トランザクション・タイム・アウトやJMSセッションのクローズ)が起き、インスタンスがリカバリ可能になることがあります。この事象が発生した場合は、Oracle Enterprise Managerから手動でインスタンスをリカバリする必要があります。

7.1.22 Oracle WSMでKerberosおよびSPNEGOはサポートされない

Oracle Web Services Managerでは、KerberosおよびSimple and Protected GSSAPI Negotiation Mechanism (SPNEGO)はサポートされません。

次の制限に注意してください。

  • Oracle WSMに含まれるKerberosポリシーおよびアサーション・テンプレートはサポートされません。

  • SPNEGO機能はサポートされません。

7.1.23 RESTセキュリティ・ポリシーおよびテンプレートは動作保証されない

現在のリリースのRESTセキュリティ・ポリシーおよびテンプレートは、IBM WebSphere上では動作保証されません。

7.2 構成に関する問題と回避策

この項では、構成に関する問題およびその回避策について説明します。内容は次のとおりです。

7.2.1 Windows 2003および2008にIBM WebSphereをインストールした場合、セルの構成でエラーが発生する

IBM WebSphereがWindows 2003またはWindows 2008にインストールされている場合、セルを作成しようとすると次のエラーが表示されることがあります。

WebSphere Profile Update Failed!
No Changes Were Saved To The WebSphere Profile
Profile Location: x:\mydir\APPSER~1\profiles\Dmgr02
Reason Exception saving changes to WebSphere configuration

この問題は、IBM WebSphereに同梱されているJythonライブラリのために発生します。回避策は次のとおりです。

  1. 次のファイルを探して編集します。

    WAS_HOME\optionalLibraries\jython\Lib\javaos.py
    
  2. 関数_getOsTypeを探します。

  3. デフォルトとして"nt"を戻すように、_osTypeMap変数を編集します。

    _osTypeMap = ( 
            ( "nt", r"(nt)|(Windows NT)|(Windows NT 4.0)|(WindowsNT)|" 
                    r"(Windows 2000)|(Windows XP)|(Windows CE)" ), 
            ( "dos", r"(dos)|(Windows 95)|(Windows 98)|(Windows ME)" ), 
            ( "mac", r"(mac)|(MacOS.*)|(Darwin)" ), 
            ( "None", r"(None)" ),
            ( "nt", r"(.*)" ), # default - posix seems to vary mast widely 
            ) 
    
  4. 変更を保存します。

7.2.2 IBM WebSphereでSOAクラスタのCoherenceを構成する

IBM WebSphereでSOAクラスタを構成する場合、ホスト名および他の必須クラスタ・プロパティを使用してOracle Coherenceを構成する必要があります。

Oracle WebLogic Server環境の場合、Oracle Coherenceの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』のコンポジットをデプロイするためのOracle Coherenceの構成に関する項を参照してください。

IBM WebSphereでSOAクラスタを構成する場合、IBM WebSphereに固有の次の手順を使用して同様のタスク・セットを実行します。

  1. IBM WebSphere管理コンソールにログインします。

  2. 「Java Virtual Machine Custom Properties」ページにナビゲートします。

    「Servers」「soa_server_name」「Java and Process Management」→「Process Definition」→「Java Virtual Machine」→「Custom Properties」を選択します。

  3. 次のプロパティを追加します。

    • マルチキャスト・クラスタの場合:

      tangosol.coherence.clusteraddress
      tangosol.coherence.clusterport
      
    • ユニキャスト・クラスタの場合:

      tangosol.coherence.wka1 (= host1)
      tangosol.coherence.wka2 (= host2)
      tangosol.coherence.localhost = (host?)
      tangosol.coherence.wka1.port
      tangosol.coherence.wka2.port
      tangosol.coherence.localport
      

7.2.3 IBM WebSphereで高可用性のためにOracle Business Activity Monitoringを構成するときの制限事項

IBM WebSphereでOracle BAMをインストールおよび構成している場合、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』のOracle BAMの高可用性の構成に関する項で説明されている、高可用性の2つのノード構成でOracle BAMサーバーを構成できません。

かわりに、IBM WebSphereでOracle BAMを構成している場合は、コールド・フェイルオーバー構成を使用する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』のOracle Fusion Middleware高可用性のためのアクティブ/パッシブ・トポロジに関する項を参照してください。

7.2.4 IBM HTTP Server (IHS)で受信されたリクエストがFusion Middlewareの「ようこそ」ページにルーティングされる

IBM WebSphere NDでIBM @ HTTPServer (IHS)フロント・エンドとともにFusion Middleware製品を使用している場合、コンテンツ・サーバーで受信されるリクエストが、かわりにセルの管理サーバー(OracleAdminServer)で実行されているFusion Middlewareの「ようこそ」ページにルーティングされることがあります。

リクエストがコンテンツ・サーバーに正しくルーティングされるようにするには、セルを完全に構成した後に、次の手順を実行します。

plugin-cfg.xmlファイルの編集、伝播および再生成の詳細は、IBMのNetwork Deploymentのドキュメントを参照してください。

  1. plugin-cfg.xmlファイルの自動伝播を無効にします。

    例:

    IBM/HTTPServer/plug-in/config/webserver1/plugin-cfg.xml
    
  2. plugin-cfg.xmlを手動で再生成します。

  3. plugin-cfg.xmlを手動で編集し、リクエストがOracleAdminServerにルーティングされる原因のエントリを削除します。

  4. plugin-cfg.xmlをIHS Webサーバー・プラグインに手動で伝播します。

これらの手順を実行した後にセルを更新すると、この問題が再発生することがあります。その場合は、この構成手順を繰り返してください。

7.2.5 IBM WebSphere上のページレット・プロデューサ・コンソールでWSRP/JPDKプロデューサを登録できない

IBM WebSphere Application ServerインスタンスのOracle WebCenter Portalのページレット・プロデューサ・コンソールで、WSRP/JPDKプロデューサを登録できません。この問題を解決するには、次の手順に従って必要なロール(AppConnectionManager)をページレット・プロデューサ・アプリケーションに追加します。

  1. WebSphere管理コンソールを開きます。

  2. 「WebSphere Applications Deployment」で、「pagelet-producer」を右クリックして「Security and Application Roles」を選択します。

  3. 「Application stripe」をクリックして「pagelet-producer」を選択します。

  4. 「Starts with」フィールドにAppConnectionManagerと入力して、「Search」をクリックします。AppConnectionManagerロールを選択して「Edit」をクリックします。

  5. 「Members」「Add」をクリックして、プリンシパルを検索して必要なユーザーまたはグループをロールに割り当てることができるダイアログを開きます。必要なユーザーを選択して「OK」をクリックし、ダイアログを閉じます。

  6. 「OK」をクリックしてアプリケーション設定を保存します。

  7. WC_Portlet管理対象サーバーを再起動します(サーバーが再起動されないかぎり、更新されたセキュリティ設定は有効になりません)。

7.2.6 IBM WebSphere上のページレット・プロデューサ・コンソールでパスワード設定を構成できない

IBM WebSphere Application Serverインスタンス内のWebCenter Portalのページレット・プロデューサ・コンソールでパスワードを設定しようとすると(プロキシ・パスワードなど)、次のエラーが表示されます。

ADF_FACES-60097: For more information, please see the server's error log foran entry beginning with: ADF_FACES-60096:Server Exception during PPR, #9

この問題を回避するには、ページレット・プロデューサ・アプリケーションにいくつかの追加の権限を付与する必要があります。

  1. wsadminを使用して、ページレット・プロデューサ・アプリケーションで構成されたセルのDmgrサーバーに接続します。

    WC_HOME/common/bin/wsadmin.sh -conntype SOAP -user admin username -password password -host Dmgr_host -port admin_SOAP_port
    

    Oracle Fusion Middlewareサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのWebCenter Portal wsadminコマンドの実行に関する項も参照してください。

  2. 次のOpss.grantPermissionコマンドを実行して、ページレット・プロデューサ・アプリケーションに権限を付与して、プロキシ・パスワードを更新します。

    wsadmin> Opss.grantPermission(appStripe=None,principalClass=None,principalName=None, codeBaseURL='file:${user.install.root}/installedApps/DefaultCell/pageletproduc er.ear/', permClass='oracle.security.jps.service.credstore.CredentialAccessPermission', permTarget='context=SYSTEM,mapName=ensemble,keyName=*',permActions='read,write ,update,delete')
    
  3. WC_Portlet管理対象サーバーを再起動します(サーバーが再起動されるまで、更新されたセキュリティ設定は有効ではありません)。

7.2.7 IBM WebSphere上でOracle SOA Suiteを高可用性に構成する際にデプロイメント・マネージャの再起動が必要

WebSphere上でOracle SOA Suiteを高可用性に構成するには、Oracle Fusion Middleware IBM WebSphere Application Server構成ガイドの既存のセルへのリモート・マシンのフェデレートに関する項の指示に従ってください。

ただし、それらの指示に従う場合、2番目のノードを構成する前に、必ずデプロイメント・マネージャを停止して再起動する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middlewareサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのリモート・ノード・エージェントを検出するためのデプロイメント・マネージャの構成に関する項を参照してください。

7.2.8 WebSphere上のSSOログアウトの追加構成

WebSphere上でSSOログアウトが正しく機能するようにSync Filterを構成する必要があります。アプリケーションのデプロイメント・ディスクリプタで(たとえば、web.xml)、次の例のように特定のURLパターン用にフィルタを構成できます。

<filter>
 <display-name>SSOSessionSynchronizationFilter</display-name>
  <filter-name>SSOSessionSynchronizationFilter</filter-name>
   <filter-class>oracle.security.was.filter.SSOSessionSynchronizationFilter</filter-class>
</filter>
<filter-mapping>
<filter-name>SSOSessionSynchronizationFilter</filter-name>
<url-pattern>/*</url-pattern>
</filter-mapping>

また、次のJARをWebSphereクラスパスに追加する必要があります。

$MiddleWareHome/oracle_common/modules/oracle.ssofilter_11.1.1/ssofilter.jar

7.2.9 WebSphere上でSimpleApprovalTaskFlowをデプロイする際にログ・ファイルにjava.lang.ClassNotFoundExceptionエラー・メッセージが出力される

IBM WebSphere上にOracle SOA Suiteをインストールすると、SimpleApprovalTaskFlowアプリケーション・デプロイメント例外がログ・ファイルに記録されます。

このエラーは製品の機能に影響しないので、無視してかまいいません。

7.3 ドキュメントの訂正箇所

この項では、ドキュメントの訂正箇所を示します。内容は次のとおりです。

7.3.1 WebCenter Portal 11.1.1.6.0インストールを11.1.1.7.0にパッチを適用する手順の更新

WebCenter Portal 11.1.1.6.0インストールを11.1.1.7.0にパッチを適用する方法は、Oracle Fusion Middlewareサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのIBM WebSphere上のWebCenter Portalを11.1.1.6から11.1.1.7へのパッチの適用に関する項に記載されています。

記載された情報に対する変更を次に示します。

  • 起動前 - 既存のOracle Web Services Manager (OWSM)セキュリティ・ポリシーURIを決定する

    WebCenter Portal 11.1.1.7.0にパッチを適用する前に既存のOWSMポリシーURI設定を記録しておくことをお薦めします。この手順はこのドキュメントには記載されていません。

    WebCenter Portal 11.1.1.6.0にパッチを適用する前に既存の設定を確認するには、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のSpaces、ディスカッションおよびPortlet Webサービス・エンド・ポイントのOWSMポリシーURIの決定に関する項に説明されている手順に従ってください。

  • 手順10 - パッチ・セット・アシスタントを使用して、必要なすべてのスキーマを更新する

    この手順は、手順5「アップグレードされたIBM WebSphereノード・エージェントおよびデプロイメント・マネージャの起動」の前に実行する必要があります。