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Oracle® Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド
11g リリース1(11.1.1.7.0)
B56244-05
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1 アップグレード計画の開発

Oracle Application Server 10gからOracle Fusion Middleware 11gへのアップグレードを開始する前に、アップグレードの準備として実行する必要がある重要なタスクがあります。

次のタスクを使用して、アップグレードが日常業務にほとんど影響を及ぼさないようにします。

1.1 タスク1: Oracle Application Server 10gとOracle Fusion Middleware 11gの相違点の理解

Oracle Fusion Middlewareへのアップグレードを計画する前に、Oracle Application Server 10g とOracle Fusion Middleware 11g の相違点について理解しておく必要があります。

Oracle Fusion Middleware 11g のアーキテクチャ、ディレクトリ構造、用語、インストール・ツールおよび構成ツールの概要については、第2章「10g ユーザーのためのOracle Fusion Middlewareの概要」を参照してください。

1.2 タスク2: アップグレード開始点の理解

Oracle Fusion Middleware 11g にアップグレードする場合にサポートされているOracle Application Serverのバージョンの詳細は、次の項を参照してください。

1.2.1 アップグレードとパッチ適用

Oracle Fusion Middlewareドキュメントにおいて、アップグレードとは、以前のメジャー・リリースまたはマイナー・リリースから別のリリースへのアップグレードに使用するプロセスを示します。このガイドは特に、Oracle Application Server 10gからOracle Fusion Middleware 11gへのアップグレードに対応しています。

すでにOracle Fusion Middleware 11gを実行しており、システムを最新のパッチ・セット(Oracle Fusion Middleware 11g リリース1 (11.1.1.7.0)など)にアップグレードする場合は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』で最新のOracle Fusion Middleware 11gパッチ・セットを適用するためのすべての手順を参照してください。

1.2.2 アップグレード開始点の概要

アップグレード開始点とは、Oracle Fusion Middleware 11g にアップグレードするために実行している必要があるOracle Application Serverの特定のバージョンです。サポートされているアップグレード開始点であるOracle Application Serverのバージョンを実行していない場合は、以前のリリースのドキュメントを使用して、まずサポートされている開始点にアップグレードする必要があります。

以前のリリースのドキュメントは、次のURLのOracle Technology Network(OTN)で提供されています。

http://docs.oracle.com/

1.2.3 Oracle Fusion Middleware 11g でサポートされているアップグレード開始点

次の項は、Oracle Fusion Middleware 11gにアップグレードする場合にサポートされている開始点に関する情報です。

1.2.3.1 Oracle Application Server 10gのアップグレード開始点

次のOracle Application Server 10g のバージョンからOracle Fusion Middleware 11g にアップグレードできます。

  • Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)

  • Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3)

  • Oracle Content Management 10g リリース3(10.1.3)

    すべてのContent ManagementコンポーネントがOracle WebCenter Content 11gに直接アップグレードできるわけではありません。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのアップグレード・ガイドを参照してください。

  • Oracle Application Server Portalリリース2(10.1.4)


注意:

アップグレードを開始する前に、使用しているリリースの最新のパッチ・セットにアップグレードすることをお薦めします。たとえば、10g リリース2(10.1.2)からアップグレードする場合は、アップグレード・プロセスを開始する前に、10g リリース2(10.1.2)の最新のパッチ・セットを適用する必要があります。

詳細は、1.2.5項「My Oracle Supportを使用したOracle Application Serverの最新のパッチ・セットの取得」を参照してください。


1.2.3.2 Oracle Identity Managementのアップグレード開始点

Oracle Identity Management 11gにアップグレードする場合の開始点については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementアップグレード・ガイド』を参照してください。

Oracle Identity and Access Managementへのアップグレードの開始点については、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementアップグレード・ガイドを参照してください。

1.2.3.3 Oracle BI Enterprise Editionのアップグレード開始点

Oracle BI Enterprise Edition、Oracle Business Intelligence PublisherおよびOracle Real-Time Decisionsにアップグレードする場合の開始点については、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceのアップグレード・ガイドのOracle Business Intelligenceのアップグレードでサポートされる開始点に関する説明を参照してください。

1.2.3.4 Oracle Data Integratorのアップグレード開始点

Oracle Data Integrator 11gにアップグレードする場合の開始点については、Oracle Fusion MiddlewareのOracle Data Integratorアップグレード・ガイドのタスク1: Oracle Data Integratorの開始点の理解についての説明を参照してください。

1.2.3.5 スタンドアロンのOracle Web CacheおよびOracle HTTP Serverの開始点

スタンドアロンのOracle Web Cache 10gリリース2(10.1.2)インスタンスと、スタンドアロンのOracle HTTP Server 10gリリース2(10.1.2)および10gリリース3(10.1.3)のインストールからアップグレードすることもできます。Oracle HTTP ServerをOracle Fusion Middleware 11gにアップグレードする詳細は、次を参照してください。

  • Oracle Fusion Middlewareの相互運用および互換性ガイドのOracle HTTP Serverの相互運用性に関する説明

  • 『Oracle Fusion Middleware Java EEアップグレード・ガイド』のJava EEおよびWebサーバー環境のアップグレードに関する説明

1.2.3.6 インフラストラクチャ・データベースのアップグレードについて

Oracle Fusion Middleware 11gでサポートされている最新のデータベース・バージョンについては、第5章「データベースのアップグレードおよび準備」を参照してください。

1.2.4 Oracle WebLogic ServerおよびOracle Fusion Middleware 11gの最新のソフトウェアの取得

アップグレードの準備をする場合は、アップグレード先が最新のOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアであることを確認する必要があります。

詳細は、次を参照してください。

  • 最新のOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアは、次のURLのOracle Technology Network(OTN)からダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technology/
    
  • このマニュアルと、Oracle Fusion Middleware 11gドキュメント・ライブラリにあるその他のアップグレード・ガイドには、Oracle Application Server 10gからOracle Fusion Middlewareの最新リリースにアップグレードする手順が記述されています。

  • 多くの場合、Oracle WebLogic Serverの最新バージョンを使用する必要があります。ただし、固有の要件については、製品固有のインストレーション・ガイドを参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware 11gにパッチを適用して最新リリースにする処理の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。

1.2.5 My Oracle Supportを使用したOracle Application Serverの最新のパッチ・セットの取得

Oracle Fusion Middleware 11g リリース1(11.1.1)に必要なデータベース・バージョンを含む、Oracle Application Server 10g の入手可能なパッチ・セットの最新情報については、My Oracle Support(旧OracleMetaLink)を参照してください。

http://support.oracle.com

My Oracle Supportにログインした後、「パッチおよび更新」タブをクリックします。表示されたWebページから、製品、プラットフォーム、製品の可用性ごとに、最新のパッチを検索できます。

Oracle Fusion Middleware環境へのパッチの適用に使用できるツールおよびプロセスの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。

1.2.6 サポートされているアップグレード開始点を実行していない場合

サポートされているアップグレード開始点より前のOracle Application Serverリリースを実行している場合は、まずサポートされているアップグレード開始点にアップグレードする必要があります。サポートされている開始点にアップグレードした後、Oracle Fusion Middleware 11g のアップグレード・ドキュメントを使用してアップグレードを実行します。

特に、以前のバージョンのOracle Application Serverからサポートされている開始点にアップグレードする方法については、表1-1を参照してください。

表1-1 Oracle Fusion Middleware 11g のサポートされているアップグレード開始点へのアップグレード・パス

バージョン 開始点へのアップグレード・パス 詳細

Oracle Application Serverリリース2(9.0.2)

中間層およびインフラストラクチャをOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)にアップグレードします。

または

中間層を10gリリース2(10.1.2)にアップグレードし、インフラストラクチャ・コンポーネントを10g(10.1.4)のIdentity Managementインスタンスにアップグレードします。

ご使用のプラットフォームのOracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイド(Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)ドキュメント・ライブラリで入手可能)

ご使用のプラットフォームのOracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイド(Oracle Identity Management 10g(10.1.4)のIdentity Managementインスタンスに関するドキュメント・ライブラリで入手可能)

Oracle Application Serverリリース2(9.0.3)

Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3)へのアップグレード

ご使用のプラットフォームのOracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイド(Oracle Application Server 10gリリース3(10.1.3)ドキュメント・ライブラリで入手可能)

Oracle Application Server 10g(9.0.4)

中間層およびインフラストラクチャをOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)にアップグレードします。

または

中間層を10gリリース2(10.1.2)にアップグレードし、インフラストラクチャ・コンポーネントを10g(10.1.4)のIdentity Managementインスタンスにアップグレードします。

ご使用のプラットフォームのOracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイド(Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)ドキュメント・ライブラリで入手可能)

ご使用のプラットフォームのOracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイド(Oracle Identity Management 10g(10.1.4)のIdentity Managementインスタンスに関するドキュメント・ライブラリで入手可能)


1.3 タスク3: インストールおよびアップグレード・ツールの理解

Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのインストールおよび構成に使用する手順とツールは、Oracle Application Server 10g をインストールおよび構成するために使用したものとはかなり異なります。

完全なOracle Fusion Middleware 11g 環境を設定するために必要なインストール・ツールおよび構成ツールの概要については、2.2項「Oracle Fusion Middlewareのインストール・ツールおよび構成ツール」を参照してください。

1.4 タスク4: アップグレードのためのバックアップ計画の開発

Oracle Application Server 10g 環境をアップグレードする前に、システムの重要なファイルがバックアップされていることを確認します。

アップグレードに失敗した際、環境のすべてのコンポーネントを確実にリストアできるようにするための詳細は第4章「アップグレードのバックアップ計画」を参照してください。

1.5 タスク5: 動作保証、互換性および相互運用性に関する要件の理解

Oracle Application Server 10g環境のアップグレードを開始する前に、次を考慮してください。

最新のOracle Application Server 10g パッチ・セットを適用していること、およびアップグレード中の問題の発生を回避するよう設計された推奨パッチ・リストを確認することで、重要な問題を回避できます。

詳細は、ご使用のプラットフォーム用のリリース・ノートでアップグレードについての章を参照してください。たとえば、Linuxオペレーティング・システムを使用している場合は、『Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート for Linux x86』における特定のアップグレードおよび互換性要件に対応するために必要なパッチの説明を参照してください。

1.6 タスク6: アップグレードのシステム要件の確認

インストールを実行する前に、システム要件と動作保証のドキュメントをよく読み、これからインストールを行う製品の最小インストール要件を現在の環境が満たしていることを確認する必要があります。

詳細は、次を参照してください。

1.6.1 アップグレード前のシステム要件情報の検索

Oracle Fusion Middleware 11gのインストールおよびこのバージョンへのアップグレードに関するシステム要件については、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のシステム要件および仕様の確認の説明を参照してください。

1.6.2 Oracle Fusion Middleware 11gへのアップグレード時のユーザー・アカウントに関する注意

ほとんどの場合、以前のメジャー・リリースからOracle Fusion Middleware 11gにアップグレードするには、アップグレードを実行する前に、Oracle Fusion Middleware 11gソフトウェアを最初にインストールおよび構成する必要があります。

アップグレード準備の一環としてOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアをインストールする際は、Oracle Application Server 10gソフトウェアのインストールおよび構成に使用したものと同じユーザー・アカウントを使用する必要があります。UNIXオペレーティング・システムでは、これによって、正しい所有者とグループが新しいOracle Fusion Middleware 11gのファイルおよびディレクトリに確実に適用されます。

1.7 タスク7: アップグレードの基本的なルールと制限の理解

アップグレード・プロセスを開始する前に、いくつかの基本的なルールおよび制限について理解する必要があります。

具体的には、あるプラットフォームから別のプラットフォームへの無関係のソフトウェアの移行を実行しながら、Oracle Fusion Middleware 11gのアップグレードを実行することはできません。

たとえば、次のいずれかを行いながら、同時にアップグレードを実行することはできません。

これらのいずれかまたは類似したアクションを実行しようとしている場合は、Oracle Fusion Middleware 11gアップグレード・プロセスとは別に独立して実行する必要があります。

より具体的な例として、32ビット・オペレーティング・システムから64ビット・オペレーティング・システムへの移行を予定している場合は、次のいずれかを行う必要があります。

1.8 タスク8: 必要なアップグレード・ドキュメントの特定

Oracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリには、各Oracle Fusion Middleware製品スイートのアップグレード・ドキュメントが提供されています。

アップグレードする10g リリース2(10.1.2)または10g リリース3(10.1.3)環境に応じて、表1-2を参照して、Oracle Application ServerコンポーネントをOracle Fusion Middlewareにアップグレードする場合に使用するドキュメントを特定してください。

表1-2 Oracle Fusion Middlewareアップグレード・ドキュメントへのロード・マップ

アップグレード対象 参照ドキュメント

10g リリース2(10.1.2)Portal and Wireless

『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererアップグレード・ガイド』


10g リリース2(10.1.2)Business Intelligence and Forms

『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererアップグレード・ガイド』


10g Business Intelligenceサービス

『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererアップグレード・ガイド』


10g リリース2(10.1.2)Forms and Reports Services

  • Oracle Portal, Forms, Reports, and Discoverer 11gへのアップグレードの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererアップグレード・ガイド』を参照してください。

  • Oracle Forms and Reports 11gリリース2(11.1.2)へのアップグレードの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Forms and Reportsのアップグレード・ガイドを参照してください。

10g リリース2(10.1.2)Identity Management

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementアップグレード・ガイド』

  • Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementアップグレード・ガイド


10g リリース3(10.1.3)中間層またはクラスタ・トポロジ

  • Java EEアプリケーションのOracle Containers for Java EE(OC4J)からOracle WebLogic Serverへのアップグレードについては、『Oracle Fusion Middleware Java EEアップグレード・ガイド』を参照してください。

  • Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter PortalおよびOracle ADFアプリケーションのアップグレードについては、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite, WebCenter PortalおよびADFのアップグレード・ガイドを参照してください。

10g リリース3(10.1.3)Content Management

Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのためのアップグレード・ガイド


10g(10.1.4)のIdentity Managementインスタンス

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementアップグレード・ガイド』

  • Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementアップグレード・ガイド


Oracle Data Integrator 10g(10.1.3)

Oracle Fusion MiddlewareのOracle Data Integratorアップグレード・ガイド


  • AquaLogic Service Bus 2.6

  • AquaLogic Service Bus 2.6 RP1

  • AquaLogic Service Bus 3.0

  • Oracle Service Bus 10g リリース3(10.3)

  • Oracle Service Bus 10g リリース3 メンテナンス・パック1(10.3.1)

『Oracle Fusion Middleware Oracle Service Busアップグレード・ガイド』