Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentアップグレード・ガイド 11gリリース1 (11.1.1.7.0) B69398-02 |
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この章では、Oracle Enterprise Content Management Suite 10gユーザーを対象にOracle WebCenter Content 11g環境のいくつかの主要な概念について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle WebCenter Contentは、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの1つで、コンテンツを管理するために設計された統合的な製品スイートです。これは、業界で最も統合化されたエンタープライズ・コンテンツ管理プラットフォームです。これを使用すると、業界最先端のドキュメント管理、Webコンテンツ管理、デジタル資産管理およびレコード管理機能を活用して、ビジネス・アプリケーションを構築できます。コンテンツおよびアプリケーションの戦略的なエンタープライズ・コンテンツ管理インフラストラクチャを構築することで、コストの削減、エンタープライズを横断する容易なコンテンツの共有、リスクの最小化、時間を浪費する高価な手動プロセスの自動化、および複数のWebサイトの単一のプラットフォームへの統合化を支援します。
Oracle WebCenter Contentは、次に示すような多くの様々なコンポーネントで構成されています。
Oracle WebCenter Content
Oracle WebCenter Content: Records
Oracle Information Rights Management
Oracle WebCenter Content: Imaging
すべてのOracle WebCenter Contentコンポーネントの詳細は、Oracle WebCenter Contentコンセプト・ガイドを参照してください。
Oracle Enterprise Content Manager 10gとOracle WebCenter Content 11gの最も大きな違いは、Oracle WebLogic Serverへのデプロイメント、およびOracle WebCenter ContentコンポーネントとOracle Fusion Middlewareアプリケーション(Oracle SOA Suite、Oracle Business Process Managementなど)の統合です。
Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの概要に関する項を参照してください。
Oracle WebLogic Server Middlewareホーム
Oracle WebCenter Contentには、システム上にOracle WebLogic Serverが含まれるMiddlewareホームが必要です。システムにまだOracle WebLogic Serverがない場合、新しいMiddlewareホーム・ディレクトリにこれをインストールできます。
Middlewareホームは、Oracle WebLogic Serverホーム、および必要に応じて1つのOracle共通ホームと1つ以上のOracleホームのコンテナです。ディレクトリ構造は次のようになります。
/middleware_home wlserver_10.3 jdk160 oracle_common WC_CONTENT_ORACLE_HOME user_projects
Oracle WebCenter Contentホームには、Oracle Enterprise Content Management (ECM) Suiteに必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが含まれています。WC_CONTENT_ORACLE_HOME
は、パス名においてECM Oracleホームを表します。
Oracle WebCenter Contentホームは、複数のOracle WebLogic Serverドメインと関連付けることができます。Oracle共通ホームには、Oracle WebCenter Content 11g Fusion Middleware ControlおよびJava Required Files(JRF)に必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが含まれます。
ミドルウェア・ホームは、ローカル・ファイル・システム上、またはネットワーク・ファイル・システム(NFS)経由でアクセス可能なリモートの共有ディスク上に配置できます。
Middlewareホームの構造とコンテンツの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの概念の理解に関する項を参照してください。
図3-1は、Oracle WebCenter Contentインストールのデフォルトのディレクトリ構造を示しています。
Oracle WebLogic Serverをインストールすると、インストーラによってミドルウェア・ホーム・ディレクトリ(MW_HOME
)が作成されます。このディレクトリには、Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリ(WL_HOME
)およびOracle共通ホーム・ディレクトリ(ORACLE_COMMON_HOME
)があります。Oracle共通ホーム・ディレクトリには、Oracle Enterprise Manager、Fusion Middleware ControlおよびJava Required Files(JRF)に必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが含まれます。
Oracle WebCenter Contentをインストールすると、スイートのWebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリ(WC_CONTENT_ORACLE HOME
)がMiddlewareホーム・ディレクトリの下に作成されます。WebCenter Content Oracleホームには、Oracle WebCenter Contentのバイナリおよびライブラリ・ファイルが含まれます。
Oracle WebLogic Serverドメインを作成するようにOracle WebCenter Contentを構成すると、デフォルトでMW_HOME
/user_projects/domain
ディレクトリの下にドメイン・ディレクトリが作成されます。Oracle WebCenter Contentを構成するドメインのディレクトリには、管理サーバーおよび1つ以上の管理対象サーバーが含まれ、それぞれOracle WebCenter Contentアプリケーションをホストします。インストールするアプリケーションに基づいて、次の管理対象サーバーが作成されます。
Oracle WebCenter Content: Imaging管理対象サーバー
Oracle Information Rights Management管理対象サーバー
Oracle WebCenter Content管理対象サーバー
Oracle WebCenter Content: Records管理対象サーバー
図3-1に、これらの製品のインストールおよび構成によってシステムに作成されるディレクトリ構造を示します。
注意: デフォルトでは、ドメイン・ディレクトリはユーザー・プロジェクト・ディレクトリ内に作成されます。ただし、ドメイン・ディレクトリがユーザー・プロジェクト・ディレクトリ内にある必要はありません。 ドメイン・ディレクトリは、インストール・ディレクトリ外に作成することをお薦めします。 |
図3-1のトポロジには、Oracle WebCenter Contentアプリケーションのみを含む1つのOracle WebLogic Serverドメイン内の同じホスト上に構成された複数のアプリケーションが含まれています。アプリケーションのスキーマは、同じデータベース内にあります。
この項では、Oracle Fusion Middleware 11gのOracle WebCenter ContentおよびOracle WebCenter Content: Recordsに対する変更の概要を示します。
図3-2は、Oracle Universal Content Management 10gの基本アーキテクチャを示しています。Oracle URM構造は同じです。
図3-2 10gリリース2 (10.1.2)のOracle Universal Content Managementトポロジ
図3-3は、Oracle WebCenter Content 11gの基本アーキテクチャを示しています。Oracle WebCenter Content: Records 11gアーキテクチャは同じです。
図3-3 Oracle Fusion Middleware11gのOracle WebCenter Contentアーキテクチャ
このガイドで説明するOracle WebCenter Content 11gリリース1 (11.1.1)の新機能は次のとおりです。
フォルダ: このコンポーネントは、デフォルトでインストールおよび有効化され、従来のファイル・システムと同様にブラウザ内で階層的なフォルダ・インタフェースを提供します。このコンポーネントは、リポジトリ・コンテンツやコンテンツ・アイテム・メタデータを編成、検索および管理するために使用されます。これはスケーラブルな企業ソリューションで、以前のコントリビューション・フォルダ・インタフェースに置き換わるコンポーネントです。以前のコントリビューション・フォルダ・インタフェースからのコンテンツの移行の詳細は、Oracle WebCenter Content Content Serverシステム管理者ガイドを参照してください。
Webサービス: Oracle WebCenter Contentでは、Oracle WebLogic ServerのWebサービスを使用しています。
ComponentTool: コンポーネントのインストール、有効化および無効化を行うためのコマンドライン・ツールを実現するために、ComponentToolユーティリティが追加されました。
コンテンツ・サーバーのデプロイメント: Oracle WebCenter Content内のOracle WebLogic Serverにコンテンツ・サーバーがデプロイされます。これにより、Oracle WebCenter Contentの構成と管理が変更されました。詳細は、Oracle WebCenter Content Content Serverシステム管理者ガイドを参照してください。
詳細は、Oracle Fusion Middleware Content Serverアプリケーション管理者ガイドの新機能に関する項を参照してください。
Oracle WebCenter Content 11gリリース1 (11.1.1)の変更点は次のとおりです。
ディレクトリ構造: インストール済のOracle WebCenter Contentインスタンスのディレクトリ構造が変更されました。リリース10gR3とは異なり、ランタイム・ファイル、構成ファイル、クラスタ化されたContent Serverインスタンス間で共有する必要があるファイル、サーバー構成ファイル、およびファイル・ストアは、別々の場所にある可能性があります。次に示す場所と用語は、Oracle WebCenter Content Release 11gR1 (11.1.1)のインストールを理解する上で重要です。
IdcHomeDir: Oracle WebCenter Contentサーバー・メディアが置かれている、WC_CONTENT_ORACLE_HOME
内のディレクトリを参照する変数。サーバー・メディアは、Content Server、Inbound RefineryまたはUniversal Records Managementを実行できます。
DomainHome: Oracle WebLogic Serverのアプリケーション・サーバー上で実行するためにOracle WebCenter Contentサーバーがデプロイされる、ユーザー指定のディレクトリを参照する変数。DomainHome/ucm/
short-product-id/bin
ディレクトリには、intradoc.cfg
ファイルおよび実行可能ファイルがあります。
short-product-id: Oracle WebLogic ServerにデプロイされるOracle WebCenter Contentサーバーのタイプを参照する変数。使用可能な値は次のとおりです。
cs (Content Server)
ibr (Inbound Refinery)
urm (Universal Records Management)
IntradocDir: Oracle WebLogic Server上のOracle WebCenter Contentドメインにデプロイされる、コンテンツ・サーバー・インスタンスに固有の構成ファイルおよびデータ・ファイル用のルート・ディレクトリを参照する変数。この変数は、Content Server、Inbound RefineryまたはUniversal Records Managementのいずれかのタイプのコンテンツ・サーバー・インスタンスに対して構成されます。このディレクトリは別の場所にあってもかまいませんが、デフォルトの場所はDomainHome/ucm/
short-product-idです。
SOAP: SOAPはOracle WebLogic Serverとともに提供されるものであり、Oracle WebCenter Contentにはありません。
WSDLジェネレータ: WSDLジェネレータはサポートされていません。
Webフォーム・エディタ: Webフォーム・エディタのユーザー・インタフェースとFCKEditorはサポートされていません。
Oracle WebCenter Contentの以前のバージョンには、次の2つのエディションがありました。
Records Manager DoD Edition。DoD準拠のトラッキングに使用されていました。
Corporate Edition。Records Manager DoD Editionに含まれる機能の多くは含まれていませんでした。
11.1.1.6.0リリースでは多くの製品機能がマージされ、異なる構成機能を選択することで、インストール後に機能を選択できます。
Model Requirements for the Management of Electronic Records(MoReq2)仕様で使用するための分類スキーム階層機能も、11.1.1.7.0リリースで新たに追加されました。この機能は、構成変数を設定することで使用可能にできます。
前のバージョンのソフトウェアからサイトをアップグレードすると、柔軟性と機能が向上します。具体的な相違点については、製品のインストレーション・ガイドを参照してください。
次のリストは、製品に対する以前のリリースからの具体的な変更内容を示しています。使用可能な機能は、インストール時に選択したオプションによって異なります。
レコードの定義を構成できるようになりました。レコード管理者は、保存カテゴリの作成ページのオプションを使用して、そのカテゴリのアイテムを改訂、削除、編集できるかどうか、または永続的にするかどうかを選択できます。
ソフトウェアの設定は、次の3つの主要ステップで構成されています。
初期選択: インストール直後に実行する必要があります。選択に従って、特定のコンポーネントが使用可能になります。
グローバル設定の初期構成: 構成変数の設定、ソフトウェアで使用される期間の構成、トリガーの設定など、保存管理のグローバル設定を行います。
ソフトウェアの保存要素の構成: カスタム・セキュリティ・フィールドの使用、分類ガイドの使用、およびコンテンツのリビジョン、削除、編集の処理方法に関するオプションの設定が含まれています。
物理コンテンツ管理のドキュメントが、このリリースではこのドキュメントに組み込まれています。物理コンテンツ管理の個別のドキュメントはなくなりました。
検索結果ページのページ・ナビゲーション・メニューが変更されました。返される結果が、「ユーザー・プロファイル」ページで構成されているよりも多い場合は、ページ・ナビゲーション・ドロップダウン・メニューによって、情報が他のページにも表示されることが示されます。
印刷オプションがすべての画面で使用可能になりました。
物理コンテンツ管理を使用するとき、コンテンツの外部ストレージを構成できるようになりました。
メニューが大幅に変更されました。ほとんどのオプションは、トップ・メニューの「レコード」または「物理アイテム」メニュー・オプションを使用して設定できるようになりました。
プロファイル・ページに移動して、簡単に、割り当てられている権限を表示できます。割り当てられているロールと同様に、保存管理権限も表示されます。
ダッシュボードが使用可能になり、簡単なアクセスと使用のために製品機能を迅速に整理できます。これについては、Oracle WebCenter Content Recordsユーザーズ・ガイドで詳細に説明されています。
レポートを管理するための新しいインタフェースが提供されています。レポート用のテンプレートを作成でき、他のコンテンツをチェックインするのと同様にリポジトリにチェックインできます。
期限切れコンテンツ(現在のバージョン以外)は、検索結果でコンテンツ名に線が引かれ、期限切れコンテンツとして示されるようになりました。廃止、取消し、廃棄などのアイテムは、この方法で示されます。
ブックマークされたブラウザの「お気に入り」に似た「お気に入り」リストを作成できるようになりました。カテゴリ、凍結などの保存オブジェクトに加え、ユーザーおよび別名を「お気に入り」メニューに追加できます。お気に入りのアイテムは、凍結を作成するときなどに、オプション・リストに移入するために使用されます。たとえば、「お気に入り」リストにアイテムがある場合、凍結名を選択するときにプルダウン・リストに表示されます。これは、この機能を使用するときに選択肢を絞り込むのに役立ちます。
アーカイブ、登録、転送、移動などの移動処理を含む処理ルールを作成するときに、移動先の場所を指定できるようになりました。場所が選択されている場合は、処理ステップの一部としてコンテンツが指定の場所にコピーされます。以前のリリースでは、コピーされたコンテンツのZIPファイルは作成されましたが、コンテンツは移動先の場所にコピーされませんでした。
処理ルールを実装前にワークフローでレビューできるようになりました。
フォルダに格納されたコンテンツをボリュームに転送できるようになりました。ボリュームが作成されると、フォルダ内のすべてのコンテンツは新しく作成されたボリューム・フォルダに移動されます。
この製品で使用されるサービスは、Oracle WebCenter Contentサービス・リファレンス・ガイドに記載されています。サービスおよび新しいサービスの実装方法の詳細は、そのガイドを参照してください。
検索メニューからスクリーニングにアクセスできるようになりました。
Oracle WebCenter Content: Recordsインタフェースを介してパフォーマンス監視を実行できるようになりました。バッチ、アイテムおよびプロセスのパフォーマンス統計も追跡できます。
フォリオを使用して、コンテンツを簡単に管理できるようになりました。このリリースでは、編集が禁止されているカテゴリに凍結またはファイリングすることによりフォリオをロックすると、フォリオとそのコンテンツのクローンが自動的に作成されて、バンドルがロックされるため、フォリオが編集されるのを防ぐことができます。
カテゴリ・ルールおよび処理ルールを既存のカテゴリから新しいカテゴリにコピーできるようになりました。これにより、保存スケジュールの作成が容易になり、エラーの発生を抑えることができます。
必要に応じて、アイテムの関連コンテンツ・リンクをコンテンツのチェックイン・ページで作成できます。
の項では、Oracle I/PM 10gからOracle WebCenter Content: Imaging 11gへの重要な変更点について説明します。
注意: アップグレード・アシスタントは、Oracle Imaging and Process Management (Oracle I/PM) 10gからOracle WebCenter Content: Imaging 11gへのアップグレードをサポートしていません。 |
この項には次のトピックが含まれます:
Oracle WebCenter Content: ImagingをOracle Document CaptureおよびOracle Distributed Document Captureと統合することによって、物理的なドキュメントを電子フォーマットに変換してOracle WebCenter Content: Imagingへアップロードできます。Oracle Document CaptureがOracle WebCenter Content: Imaging 11gコミット・ドライバを使用して構成されていることを確認してください。詳細は、Oracle Document CaptureまたはOracle Distributed Document Captureの管理者ガイドを参照してください。
Oracle WebCenter Content: Imagingでは、ドキュメントを保存および取得するためのリポジトリとしてOracle Content Serverが利用されます。Oracle Content Serverでは、すぐに利用可能なコンテンツ管理サービス、および様々なコンテンツ・ソースからの電子メール、ドキュメント、イメージなどの幅広いエンタープライズ・コンテンツを管理できる、オープンでカスタマイズ可能な統合オプションがサポートされています。Content Serverでは、Oracleデータベース、SQL ServerデータベースおよびDB2データベースがサポートされており、様々な方法でコンテンツを索引付けおよび保存できます。データベースおよび構成に応じて、ドキュメントとメタデータをデータベース内、ファイル・システム上、またはその両方に保存できます。リポジトリを構成してWebCenter Content: Imagingアプリケーションごとにメタデータ検索または全文検索のどちらをサポートするかを指定できる柔軟な検索オプションが用意されているため、最適な検索機能を提供できます。
Oracle WebCenter Content: Imagingでは、Oracle WebLogic Serverの数多くの機能が利用されています。これらの機能には、標準のJ2EEアーキテクチャ、Oracleセキュリティ・コンポーネントとの統合、クラスタリングを含むスケーラビリティ、Enterprise Manager、WebLogic Scripting Tool、WebLogic Serverコンソールのようなシステム管理ツールなどがあります。
アプリケーションのパフォーマンス、スループットまたは高可用性の向上が求められる本番環境では、2つ以上の管理対象サーバーがクラスタとして機能するように構成できます。クラスタは、複数のOracle WebLogic Serverインスタンスの集合で、同時に稼働し連携して高いスケーラビリティおよび信頼性を実現します。クラスタでは、(単一の管理対象サーバーでなく)管理対象サーバーごとに、ほとんどのリソースおよびサービスがまったく同じようにデプロイされるため、フェイルオーバーとロード・バランシングが可能になります。1つのドメインには、複数のOracle WebLogic Serverクラスタが存在していても、クラスタとして構成されていない複数の管理対象サーバーが存在していても構いません。管理対象サーバーがクラスタ化されている場合とされていない場合の重要な違いは、フェイルオーバーとロード・バランシングに対するサポートです。これらの機能は、管理対象サーバーがクラスタ化されている場合にのみ利用できます。WebLogic Serverでクラスタを構成する方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverでのクラスタの使用方法を参照してください。
ドキュメントをOracle WebCenter Content: Imagingにアップロードするとき、ワークフロー・サーバーへの接続を使用してワークフロー・プロセスが開始されるため、企業全体でビジネス・プロセスの統合が可能になります。
図3-4は、Oracle WebCenter Content: Imagingのプロセスの概要を示しています。
この項では、Oracle Information Rights Management (Oracle IRM) 10gとOracle Information Rights Management 11gの違いについて説明します。この情報を使用して、Oracle Information Rights Management 11gへのアップグレード戦略を計画できます。
Oracle Information Rights Managementの管理ツール
Oracle IRM 10gにおけるOracle IRM管理コンソールはスタンドアロンの管理ツールで、次の内容を管理するために使用されます。
サーバーの設定
ユーザー、グループおよび認証
サーバーの管理ロールおよび管理権限
コンテキスト、ロール、権限および管理
監査およびレポート
Oracle IRM 10gコンソールは、Windowsコンピュータ上にインストールする必要があります。
Oracle Information Rights Management 11gにおけるOracle Information Rights Management Server管理コンソールは、ブラウザベースのグラフィカル・ユーザー・インタフェースで、Oracle Information Rights Management Serverの管理に使用します。
Oracle Information Rights Management Desktop
Oracle Information Rights Management 11g Desktopは、以前のOracle Information Rights Management Serverと下位互換性があります。次に示す新機能のいくつかは、11gサーバーの有無に依存します。次のリストは、Oracle Information Rights Management Desktopの新機能の一部を示しています。
新しい通信プロトコル - Web Services over HTTPS。Oracle Information Rights Managementは、Oracle IRM 10gサーバーとの互換性のため、引き続きSEALプロトコルを使用します。
セキュリティ - 新しい暗号アルゴリズム。
シングル・サインオン認証 - Oracle Access Manager、Kerberos、LDAPへの基本認証。
国際化 - 27言語のサポート。
拡張性 - ファイル・プロパティ、ツールチップおよびウォーターマークのコンテンツ属性を使用します。任意の分類システムをサポートします。
同期 - 共有メモリー・ライセンス管理およびメッセージ・アラート。
デスクトップ・オプション - 新しい「権限の更新」タブには、同期処理およびチェックイン処理を実行するオプションが含まれています。
スタート・メニュー・エントリ - 新しいOracle Information Rights Management Desktopは、独自のスタート・メニュー・エントリを持ちます。
ユーザー・インタフェース - 新しいユーザー・インタフェースはWindows XPテーマを使用するように更新されています。さらに、Unsealerコントロール・パネルのページの外観が新しくなり、HTMLを使用して情報を表示します。
「権限の更新」ページへのアクセス - Office UnsealerおよびBrowser Unsealerに「権限の更新」オプションが含まれるようになり、それによってデスクトップ・オプションに「権限の更新」ページが表示されます。
Oracle Information Rights Management Server
11g Oracle Information Rights Management ServerはJavaベースのアプリケーションでOracle Fusion Middlewareに含まれており、Oracle WebLogic Server上で実行します。次のリストは、Oracle Information Rights Management Serverに追加されたいくつかの変更点を示しています。
Oracle ADFの新しいWebベースの管理アプリケーション
Oracle Virtual Directory、Oracle Internet DirectoryおよびOracle Access Managerのサポート
アプリケーション統合における拡張的な分類および権限モデル
Oracle Beehive 2.0による使用
FIPS 140-2認定暗号ライブラリ
図3-5は、Windows上で実行しているOracle IRM 10gサーバーを示しています。
図3-6は、Oracle WebLogic Server上でJava EEアプリケーションとして実行しているOracle Information Rights Management 11gを示しています。
図3-6 Oracle WebLogic Server上で実行しているOracle Information Rights Management Server 11g
表3-1は、Oracle WebCenter Contentコンポーネントの他のドキュメントを示しています。
表3-1 Oracle WebCenter Contentコンポーネントの追加情報
コンポーネント | 参照先 |
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Oracle WebCenter Contentのインストレーション・ガイド Oracle WebCenter Content Content Serverシステム管理者ガイド Oracle WebCenter Content Content Server開発者ガイド Oracle WebCenter Content Content Serverユーザーズ・ガイド Oracle WebCenter Contentサービス・リファレンス・ガイド Oracle WebCenter Content Idocスクリプト・リファレンス・ガイド Oracle WebCenter Content Conversion管理者ガイド |
Oracle WebCenter Content: Records |
Oracle WebCenter Content Records管理者ガイド Oracle WebCenter Content Recordsセットアップ・ガイド Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterエンタープライズ・デプロイメント・ガイド Oracle WebCenter Content Recordsユーザーズ・ガイド |
Oracle Information Rights Management |
Oracle Fusion Middleware Oracle IRM Serverのための開発者ガイド 『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Webユーザー・インタフェース開発者ガイド』 Oracle Fusion Middleware Oracle IRM Serverのための管理者ガイド |
Oracle WebCenter Content: Imaging |
Oracle WebCenter Content Imaging開発者ガイド Oracle WebCenter Content Imaging管理者ガイド Oracle WebCenter Content Imagingユーザーズ・ガイド |
関連項目 |
Oracle WebCenter Contentのインストレーション・ガイド Oracle Fusion Middleware WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイド |