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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Activity Monitoringユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1.1.7)
B61382-07
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A 計算演算子と計算式

この付録では、Oracle Business Activity Monitoring (Oracle BAM)アクティブ・スタジオでデータ・オブジェクトまたはレポート・ビューに計算フィールドを作成する場合の例と、計算内で使用可能な演算子と式の構文を説明します。

この付録の内容は次のとおりです。

A.1 計算演算子

表A-1 計算フィールドで使用される演算子

演算子 機能

+(プラス記号)

加算

-(マイナス記号)

減算

*(アスタリスク)

乗算

/(スラッシュ)

除算

+(パーセント記号)

()(カッコ)

演算順序を決定するカッコ

&&(二重アンパサンド)

論理積(AND)

! (感嘆符)

論理否定(NOT)

||(二重パイプ)

論理和(OR)

==(二重等号)

等式


特殊文字(表A-1にリストした演算子や二重引用符、空白など)を含んだフィールド名は、中カッコ{}で囲む必要があります。数字、英字またはアンダースコアのみが含まれ、1文字目が英字またはアンダースコアで始まるフィールド名は、中カッコで囲む必要はありません。たとえば、フィールド名がSalesの場合、この名前を計算に正しく入力するにはSalesと入力します。一方、フィールド名がSales+Costsの場合、この名前を計算に正しく入力するには{Sales+Costs}と入力します。

二重引用符を他の二重引用符内で使用する場合は、二重引用符を追加してエスケープします。たとえば、Length("""Hello World, "" I said")と入力します。

A.2 Avg

指定したフィールドのすべての値の平均が戻されます。Avgには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Avg(Number)

例:

Avg(Revenue)

A.3 Ceiling

指定した値以上で最も小さい整数が戻されます。Ceiling(2.9)では3が戻され、Ceiling(-2.3)では-2が戻されます。Ceilingには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定するか、あるいは数値を入力できます。

構文:

Ceiling(Number)

例:

Ceiling(Total)
Ceiling(3.7)

A.4 Concat

複数の文字列が1つに結合されます。Concatには、String型のフィールド・パラメータを複数指定するか、あるいは文字列値を入力できます。

構文:

Concat(String1,String2, ... ,StringN)

この例では、HTMLの文字列に対してConcatとIf (A.14項「If」を参照)を使用し、計算後のHTMLフィールドのイメージをロードします(詳細は、5.4.1項「計算でのHTMLの使用」を参照してください)。

If ({Excess Capacity} > 16) 
    Then (Concat ("<img src='../Images/round_green16px.gif' alt='",
         {Excess Capacity},"' />"))
    Else (If ({Excess Capacity} < 1) Then 
         (Concat("<img src='../Images/round_red16px.gif' alt='",
         {Excess Capacity},"' />"))
    Else (Concat("<img src='../Images/round_amber16px.gif' alt='",
         {Excess Capacity},"' />")))

A.5 Count

NULL以外のすべての値の数が戻されます。Countには、任意の型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Count(Field)

例:

Count(SaleComplete)

A.6 CountDistinct

同じフィールド内の異なる値の数が戻されます。CountDistinctには、任意の型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

CountDistinct(Field)

例:

CountDistinct(Salesperson)

A.7 DateAdd

フィールド値に補正値が加算されます。DateAddの最初のパラメータは、DateTime型のフィールドである必要があります。最後の7つのパラメータは、Integer型のフィールドまたは整数値にできます。補正値が不要な場合は、0(ゼロ)を指定できます。

構文:

DateAdd(DateTime, Years, Months, Days, Hours, Minutes, Seconds, Milliseconds)

例:

DateAdd({Last Modified}, 0, 0, 7, 0, 0, 0, 0)
//adds 7 days to the Last Modified value

DateAdd({Last Modified}, 0, 0, DaysToFollowup, 0, 0, 0, 0)
//adds DaysToFolowup number of days to the Last Modified value

A.8 DayName

ある日付の曜日が戻されます。DayNameには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

DayName(DateTime)

例:

DayName({Last Modified})

A.9 DayOfMonth

ある日付のその月の日が1から31の範囲で戻されます。DayOfMonthには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

DayOfMonth(DateTime)

例:

DayOfMonth({Last Modified})

A.10 DayOfWeek

ある日付の曜日が1から7の範囲で戻されます。DayOfWeekには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

DayOfWeek(DateTime)

例:

DayOfWeek({Last Modified})

A.11 DayOfYear

ある日付のその年の日が1から366の範囲で戻されます。DayOfYearには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

DayOfYear(DateTime)

例:

DayOfYear({Last Modified})

A.12 Floor

指定したフィールドの値以下で最も大きな整数が戻されます。Floor(2.9)では2が戻され、Floor(-2.3)では-3が戻されます。Floorには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定するか、あるいは数値を入力できます。

構文:

Floor(Number)

例:

Floor(Sales)
Floor(46.75)

A.13 Hour

時間の値が0から23の範囲で戻されます。Hourには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Hour(DateTime)

例:

Hour({Last Modified})

A.14 If

If-Then-Else文が作成されます。Ifのパラメータには、任意の型のフィールド、式および値を指定できます。

構文:

If(x)
  Then(y)
  Else(z)

例:

If(Sum(Quantity) > Max(Total))
  Then(1)
  Else(2)

A.15 IfNull

テスト値xがNULLの場合、指定値yが戻されます。IfNullには、2つのパラメータを指定できます。指定できるのは、任意の型のフィールドまたは値です。ただし、2つのパラメータのデータ型は同じである必要があります。

構文:

IfNull(x,y)

例:

IfNull(Quantity, 0)

A.16 Length

文字列の長さが戻されます。Lengthには、パラメータを1つ指定できます。指定できるのは、String型のフィールド、引用符で囲んだ文字列値、文字列が含まれている式またはString型のフィールドが含まれている式です。

構文:

Length(String)

例:

Length(Description)
Length("string")
Length(Concat(Description,"Description"))

A.17 Lower

文字列が小文字に変換されます。Lowerには、パラメータを1つ指定できます。指定できるのは、String型のフィールド、引用符で囲んだ文字列値、文字列が含まれている式またはString型のフィールドが含まれている式です。

構文:

Lower(String)

例:

Lower(Description)
Lower("Description")
Lower(Concat(Description,"Description"))

A.18 Max

指定したフィールドまたは式の最大値が戻されます。Maxには、任意の型の1つのフィールド・パラメータまたは別の有効な式を指定できます。

構文:

Max(x)

例:

Max(Quantity)
Max(Concat(Description," overstock"))

A.19 Min

指定したフィールドまたは式の最小値が戻されます。Minには、任意の型の1つのフィールド・パラメータまたは別の有効な式を指定できます。

構文:

Min(x)

例:

Min(Quantity)
Min(Concat(Description," overstock"))

A.20 Minute

分の値が0から59の範囲で戻されます。Minuteには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Minute(DateTime)

例:

Minute({Last Modified})

A.21 Month

ある日付の月の値が1から12の範囲で戻されます。DayOfWeekには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Month(DateTime)

例:

Month({Last Modified})

A.22 MonthName

ある日付の月の名前が戻されます。MonthNameには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

MonthName(DateTime)

例:

MonthName({Last Modified})

A.23 Now

現在の日付と時間が戻されます。Nowには、パラメータを指定できません。

構文:

Now()

例:

DateAdd(Now(), 0, 0, 7, 0, 0, 0, 0)

A.24 PercentOfTotal

指定したフィールドの合計値に対する値の割合が戻されます。PercentOfTotalには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

PercentOfTotal(Number)

例:

PercentOfTotal(Quantity)

A.25 Power

ある値xをもう1つの値yで累乗した値が戻されます。Powerには、パラメータを2つ指定できます。指定できるのは、IntegerFloatDecimal型のフィールドまたは数値です。

構文:

Power(Number,Number)

例:

Power(Quantity, 2)

A.26 Quarter

四半期の値が1から4の範囲で戻されます。Quarterには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Quarter(DateTime)

例:

Quarter({Last Modified})

A.27 Repeat

文字列が指定した回数繰り返されます。Repeatには、パラメータを2つ指定できます。最初のパラメータには文字列値またはString型のフィールド、2番目のパラメータには整数値またはInteger型のフィールドを指定できます。いずれのパラメータにも、最初のパラメータに文字列が戻され、2番目のパラメータに整数が戻される式を使用できます。

構文:

Repeat(String,Integer)

例:

Repeat("string", 5)
Repeat(Description, 2)
Repeat(Description, Quantity)
Repeat(Concat(Description," overstock"),Quantity+2)

A.28 Replace

すべての文字列yが文字列zに置換されて、文字列xが戻されます。Replaceには、String型のフィールド・パラメータまたは文字列値を3つ指定できます。

構文:

Replace(String,String,String)

例:

Replace(Description, "ing", "tion")

A.29 Round

最初のパラメータで指定した値が、2番目のパラメータで指定した小数点以下の桁数で四捨五入されます(小数点以下N+1位の数が5以上の場合は切り上げられ、そうでない場合は切り捨てられます)。Roundには、パラメータを2つ指定できます。指定できるのは、IntegerFloatDecimal型のフィールドまたは数値です。

構文:

Round(Number,N)

例:

Round(Sales,2)

この例では、Sales値が12.345の場合、12.35に四捨五入されます。

A.30 Second

秒の値が0から59の範囲で戻されます。Secondには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Second(DateTime)

例:

Second({Last Modified})

A.31 Substring

文字列xの位置yからzの文字数の部分文字列が戻されます。Substringには、3つのパラメータが必要です。最初のパラメータには文字列値またはString型のフィールド、2番目および3番目のパラメータには整数値またはInteger型のフィールドを指定する必要があります。

構文:

Substring("source_string", start_position, substring_length)

例:

Substring("some string", 6, 3)
// returns "str"

A.32 Sum

指定したフィールドのすべての値の合計が戻されます。Sumには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Sum(Number)

例:

Sum(Total)

A.33 Switch

Switch文が作成されます。Switchのパラメータには、任意の型のフィールド、式および値を指定できます。

構文:

Switch(w)
  Case(x):(y)
  Default(z)

例:

A.34 TrimEnd

文字列の末尾にある空白文字(空白、タブ、改行、ライン・フィード、ページ・フィード、フォーム・フィードなど)を削除します。TrimEndには、String型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。文字列値を戻す式を入力することもできます。

構文:

TrimEnd(String)

例:

TrimEnd(Description)
TrimEnd(Concat(Description,Subcategory))

A.35 TrimStart

文字列の先頭にある空白文字(空白、タブ、改行、ライン・フィード、ページ・フィード、フォーム・フィードなど)を削除します。TrimStartには、String型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。文字列値を戻す式を入力することもできます。

構文:

TrimStart(String)

例:

TrimStart(Description)
TrimStart(Concat(Description,Subcategory))

A.36 Upper

文字列が大文字に変換されます。Upperには、String型のパラメータを1つ指定できます。文字列値を戻す式を入力することもできます。

構文:

Upper(String)

例:

Upper({License Plate Number})

A.37 Week

DateTime値の週が0から53の範囲で戻されます。これは、53週目に週の開始日が存在する可能性があるためです。日曜日が、その週の開始日になります。日曜日があるこの年の最初の週が、1週目となります。

たとえば、2006年1月1日は日曜日であるため、0週目は存在しませんこの年は、1週目から開始し、53週目まで続きます。2006年の53週目には、1日のみが含まれます。それは12月31日で、日曜日でもあります。これに続く月曜日から土曜日(2007年1月1日から6日)は、2007年の0週目です。

構文:

Week(DateTime)

例:

Week({Last Modified})

A.38 Year

年の値が1000から9999の範囲で戻されますYearには、DateTime型のパラメータを1つ指定できます。

構文:

Year(DateTime)

例:

Year({Last Modified})