Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Managementユーザーズ・ガイド 11g リリース1(11.1.1.7) B61408-07 |
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この章では、Oracle Business Process Management Workspaceのユーザーによる標準のダッシュボード(つまり、プロセス・キューブ・スキーマで事前に計算されたデータに基づいたグラフおよびドリルダウン)の使用方法とカスタマイズ方法について説明します。ダッシュボードには、プロセスの実行時に収集された標準メトリックが反映されます。
この章の内容は次のとおりです。
ヒューマン・ワークフロー問題のトラブルシューティングの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』のヒューマン・ワークフローのトラブルシューティングに関する項を参照してください。
標準ダッシュボードは、プロセス・キューブ・スキーマで事前に計算されたデータに基づくグラフおよびドリルダウンです。標準ダッシュボードには、プロセスの実行時に収集された標準メトリックが反映されます。
各標準ダッシュボードで、左ペインの棒グラフをクリックすると、データが右ペインにグラフィカルに表示されます。右ペインのアイテムをクリックすると、特定のデータが下部のペインの「作業アイテム」パネルに表示されます。この項では、各タイプのダッシュボードの動作について説明します。
下部パネルの「作業アイテム」パネルのプレゼンテーションをカスタマイズできます。詳細は、第3.6項「プロセス・ワークスペースでのプロセス・インスタンスのプレゼンテーションのカスタマイズ」を参照してください。
この項には次のトピックが含まれます:
2つのタイプの標準参加者ダッシュボードを使用して、次のものを分析できます。
参加者のワークロード
参加者のパフォーマンス
図6-1は、参加者ワークロード・ダッシュボードの例を示しています。
参加者ワークロード・ダッシュボードの左パネルには、すべてのプロセスにわたって各参加者で完了待ちのアクティブ・インスタンスの合計数が表示されます。特定の参加者のチャートにドリルダウンすると、右パネルに、選択した参加者または選択したロールで完了待ちのアクティブ・インスタンスの合計数がプロセス別に表示されます。最後のドリルダウンには、選択した参加者または選択したロールおよびプロセスで完了待ちのアクティブ・インスタンスが表示されます。
注意: このリリースでは、ワークロード・ダッシュボードの参加者情報は、タスクのスイムレーンに対応する物理的なロール用です。スイムレーン・ロールが定義されていない場合、対応する参加者情報はnullです。 |
図6-2は、参加者パフォーマンス・ダッシュボードを示しています。
参加者パフォーマンス・ダッシュボードの左パネルには、すべてのプロセスにわたって各参加者が要した平均時間が表示されます。特定の参加者のチャートにドリルダウンすると、右パネルに、選択した参加者がインスタンスの完了に要した平均時間がプロセス別に表示されます。最後のドリルダウンには、選択した参加者または選択したロールおよびプロセスで完了したインスタンスのリストが表示されます。
注意: このリリースでは、複数のユーザーによるユーザー・タスクがあるプロセスの場合、ユーザー情報は、タスクを更新した最終ユーザーに対してのみ取得されます。 |
2つのタイプの標準プロセス・ダッシュボードを使用して、次のものを分析できます。
完了待ちのプロセス・インスタンスの数
プロセスごとに要した平均時間
図6-3は、プロセス・ワークロード・ダッシュボードを示しています。
プロセス・ワークロード・ダッシュボードの左パネルには、プロセスごとに完了待ちのアクティブ・インスタンスの合計数が表示されます。特定のプロセスにドリルダウンすると、右パネルに、選択したプロセスのアクティビティで完了待ちのアクティブ・インスタンスの合計数が表示されます。最後のドリルダウンには、選択したアクティビティおよびプロセスで完了待ちのアクティブ・インスタンスが表示されます。
プロセス・パフォーマンス・ダッシュボードの左パネルには、プロセスごとに要した平均時間が表示されます。特定のプロセスにドリルダウンすると、右パネルに、選択したプロセスのアクティビティで完了に要した平均時間が表示されます。最後のドリルダウンには、選択したアクティビティおよびプロセスで完了したインスタンスが表示されます。
図6-4は、プロセス・パフォーマンス・ダッシュボードを示しています。
標準ダッシュボードと同様に、カスタム・ダッシュボードは、プロセス・キューブ・スキーマで事前に計算されたデータに基づくグラフおよびドリルダウンです。カスタム・ダッシュボードには、プロセスの実行時に収集された標準メトリックおよびユーザー定義メトリックが反映されます。カスタム・ダッシュボードでは、ビジネス・インジケータを使用して指定された標準メトリックとユーザー定義メトリックの両方を使用して、新規グラフを定義できます。
カスタム・ダッシュボードを追加する手順は、第5.1.1項「プロセス・ワークスペースでのカスタム・ページの作成方法」を参照してください。
グラフ・コンテンツは、データソースを定義して指定します。
「データソース」ダイアログ・ボックスの起動の詳細は、第5.1.4項「プロセス・ワークスペースでのカスタム・ページへの「ダッシュボード」パネルの追加方法」を参照してください。
次のデータ・ソース情報を指定します。
名前: データソース識別子を指定します
タイトル: データソースの表示中に使用されるタイトルを指定します
グラフ・タイプ: 次のグラフ・タイプのリストから1つを選択します:
面
パーセント面
積上げ面
横棒
パーセント横棒
積上げ横棒
棒
パーセント棒
積上げ棒
折れ線
パーセント折れ線
積上げ折れ線
円
円-棒
複数円
プロセス: リストからプロセスを選択します。選択したプロセスに関連するすべてのビジネス・インジケータがデータソース定義で使用可能になります。
データ型: 次のいずれかのサポート対象のデータ型を選択します。
ワークロード
アクティビティと測定のサンプリング
プロセス・レベル・サンプリング
ディメンション
系列: ディメンションを指定します。系列変数によってデータが分類されます。系列変数の値は、チャート内の凡例エリアのラベルに表示されます。
範囲の使用: 範囲のあるディメンションに範囲を使用する場合に選択します。
グループ: 系列で使用されるディメンションをグループ化するために使用するディメンションを指定します。グループ変数によってもデータが分類されます。グループ変数の値は、チャート内の軸の1つに沿ってラベルとして表示されます。
範囲の使用: 範囲のあるディメンションに範囲を使用する場合に選択します。
注意: グループおよび系列の変数を一緒に使用して、チャート・データのネストされた分類化を実行できます。この場合、系列の値は各グループの下に表示されます。たとえば、カスタマごと(系列)の各製品(グループ)の合計売上げなどがあります。 |
系列へドリルダウン: リスニング・ダッシュボード・パネルに渡されるドリルダウン系列変数を選択します。その結果、ドリルダウン・ダッシュボードがリスニング・ダッシュボード・パネル内に表示されます。
詳細は、第5.2項「プロセス・ワークスペースでのパネル間通信の確立」を参照してください。
範囲の使用: 範囲のあるディメンションに範囲を使用する場合に選択します。
表6-1には、「データ型」の選択に基づいて使用可能な標準ディメンションがまとめられています。また、プロセス固有のディメンションもすべて使用可能です。
表6-1 使用可能な標準ディメンション
ワークロード | アクティビティと測定のサンプリング | プロセス・サンプリング | |
---|---|---|---|
ディメンション: 系列 |
リビジョン ロール アクティビティ 参加者 |
リビジョン ロール アクティビティ 参加者 完了日 |
リビジョン 完了日 |
ディメンション: グループ |
参加者 |
参加者 完了日 |
完了日 |
メジャー
変数: 測定を指定します
表6-2には、データ型の選択に基づいて使用可能な標準測定のリストがまとめられています。また、プロセス固有の測定もすべて使用可能です。
操作タイプ: 選択した測定変数に適用される集計関数を指定します
表6-3には、様々なデータ型の選択に対して使用可能な操作タイプがまとめられています。
値タイプ: 「値」、「日」、「時間」、「分」、「秒」、「パーセンテージ」のいずれかの値を選択します。
注意: ダッシュボード・ページを開いているときに新規プロセスがデプロイされた場合、その新規プロセスは、プロセス・ワークスペースをログアウトして再度ログインするまで、「データソース」ダイアログ・ボックスには表示されません。 |
フィルタ
メジャー変数、系列およびグループに基づいてフィルタ条件を追加できます。フィルタ条件を追加できるのは、「プロセス」リストからプロセスを選択している場合のみです。「プロセス」リストで「すべて」を選択している場合、「フィルタ」セクションは使用不可です。
注意: ビジネス・インジケータにフィルタを追加すると、指定した条件に基づく値が除外されます。その結果として生成されたアイテムのセットに、集計(合計または平均)が適用されます。たとえば、1000を超えるすべてのビジネス・インジケータ値の平均を計算しようとする場合は、BI <Greater or equals> 1000などのフィルタを設定し、「操作タイプ」に「平均」を設定します。その結果、1000を超えるビジネス・インジケータ値が最初に収集され、その後、平均を求める計算が実行されます。 |
この項では、プロセス・ワークスペースのダッシュボードに適用可能な、プロセス・データの可視性ルールについて説明します。
この項の内容は次のとおりです。
この項では、ワークロードのサンプリング・データに適用可能な制限、およびプロセス・ワークスペース内の特定のアクティビティを表示するために、ユーザーに必要なアプリケーション・ロールについて説明します。制限は次のとおりです。
ユーザー・タスク・アクティビティのワークロードは、対応するswimlane
アプリケーション・ロール、process owner
アプリケーション・ロールまたはbpmprocessadmin
アプリケーション・ロールのメンバーが表示できます。ワークロードは、個々のユーザー・タスク参加者ごとに追跡されるわけではありません。
非ユーザー・タスク・アクティビティのワークロードは、対応するprocess owner
アプリケーション・ロールのメンバーまたはbpmprocessadmin
アプリケーション・ロールのメンバーが表示できます。
プロセスが組織単位と関連付けられている場合、対応するワークロードのサンプリング・データは、組織単位メンバーまたはbpmprocessadmin
アプリケーション・ロールのメンバーに制限されます。
この項では、アクティビティと測定のサンプリング・データに適用可能な制限、およびプロセス・ワークスペース内の特定のアクティビティを表示するために、ユーザーに必要なアプリケーション・ロールについて説明します。制限は次のとおりです。
ユーザー・タスク・アクティビティは、そのユーザー・タスクを操作した最終参加者、あるいは対応するprocess owner
アプリケーション・ロールのメンバーまたはbpmprocessadmin
アプリケーション・ロールのメンバーが表示できます。
非ユーザー・タスク・アクティビティは、対応するprocess owner
アプリケーション・ロールのメンバーまたはbpmprocessadmin
アプリケーション・ロールのメンバーが表示できます。
プロセスが組織単位と関連付けられている場合、対応するアクティビティと測定のサンプリング・データは、組織単位メンバーまたはbpmprocessadmin
アプリケーション・ロールのメンバーに制限されます。
この項では、プロセス・レベルのサンプリング・データに適用可能な制限、およびプロセス・ワークスペース内の特定のアクティビティを表示するために、ユーザーに必要なアプリケーション・ロールについて説明します。制限は次のとおりです。
プロセスが組織単位と関連付けられている場合、その組織単位のメンバーまたはbpmprocessadminアプリケーション・ロールのメンバーがプロセス・データを表示できます。
プロセスが組織単位と関連付けられていない場合は、すべてのユーザーが表示できます。