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Oracle® Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス
11gリリース1 (10.3.6)
B55569-05
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6 DMSカスタムWLSTコマンド

この章では、パフォーマンス・メトリックの表示およびイベント・トレースの構成に使用できる、ダイナミック・モニタリング・サービス(DMS)のカスタムWLSTコマンドを詳細に説明します。この章では、コマンド構文、引数およびコマンド例についても記載します。


注意:

これらのDMSカスタムWLSTコマンドを使用するには、Oracle共通ホームからWLSTスクリプトを呼び出す必要があります。『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「カスタムWLSTコマンドの使用」を参照してください。


表6-1のカテゴリのDMSコマンドを使用して、パフォーマンス・メトリックの表示およびイベント・トレースの構成を行います。

表6-1 DMSコマンド・カテゴリ

コマンド・カテゴリ 説明

DMSメトリック・コマンド


パフォーマンス・メトリックに関する情報を表示します。

DMSイベント・トレース・コマンド


イベント・トレースを構成します。


DMSメトリック・コマンド

表6-2のコマンドを使用して、特定のサーバーまたはコンポーネントに対する特定のパフォーマンス・メトリック、一連のパフォーマンス・メトリック、またはすべてのパフォーマンス・メトリックを表示します。

メトリックの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「Oracle Fusion Middlewareの監視」およびOracle Fusion Middlewareパフォーマンス・ガイドのDMSを使用したアプリケーションのインスツルメント処理に関する付録を参照してください。

表6-2 DMSコマンド

コマンド 説明 WLSTの使用状況

displayMetricTableNames


使用可能なDMSメトリック・テーブルの名前が表示される。

オンライン

displayMetricTables


DMSメトリック・テーブルの内容が表示される。

オンライン

dumpMetrics


使用可能なメトリックが表示される。

オンライン

reloadMetricRules


メトリック・ルールをリロードする。

オンライン


displayMetricTableNames

コマンド・カテゴリ: DMSメトリック

WLSTの使用状況:オンライン

説明

使用可能なDMSメトリック・テーブルの名前が表示されます。戻り値は、メトリック・テーブル名のリストです。

構文

displayMetricTableNames([servers])
引数 定義
servers

オプション。メトリックを取得するサーバーを指定する。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

1つのサーバーを指定するには、次の構文を使用する。

servers='servername'

複数のサーバーを指定するには、次のいずれかの構文オプションを使用する。

servers=['servername1', 'servername2', ...]
servers=('servername1', 'servername2', ...)

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック・テーブル名のリストを戻します。

システム・コンポーネント・インスタンスの名前は固定文字列ではないことに注意してください。インスタンスのUIDです。UIDは、インスタンスが再起動するたびに変化します。UIDは次の形式を使用します。

/install_type/component_type/UID

UIDを検索するには、次のOPMNコマンドを使用します。

opmnctl status -l

次の例では、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック・テーブル名を一覧表示します。

displayMetricTableNames()
ADF
ADFc
ADFc_Metadata_Service
ADFc_Region
ADFc_Taskflow
ADFc_Viewport
BAM_common_connectionpool
BAM_common_connectionpool_main
BAM_common_messaging
BAM_common_messaging_consumers
.
.
.

次の例では、soa_server1というWebLogic管理対象サーバーのメトリック・テーブル名を一覧表示します。

displayMetricTableNames(servers='soa_server1')
ADF
JVM
JVM_ClassLoader
JVM_Compiler
JVM_GC
JVM_Memory
JVM_MemoryPool
JVM_MemorySet
JVM_OS
JVM_Runtime
.
.
.

次の例では、2つのWebLogic管理対象サーバーのメトリック・テーブル名を示します。

displayMetricTableNames(servers=['soa_server1', 'bam-server1'])
ADF
ADFc
ADFc_Metadata_Service
ADFc_Region
ADFc_Taskflow
ADFc_Viewport
BAM_common_connectionpool
BAM_common_connectionpool_main
BAM_common_messaging
BAM_common_messaging_consumers
.
.
.

次の例では、Oracle Web Cacheのメトリック・テーブル名を示します。システム・コンポーネント・インスタンスの名前は固定文字列ではないことに注意してください。インスタンスが再起動するたびに変化する、インスタンスのUIDも含まれています。UIDを検索するには、次のOPMNコマンドを使用します。

opmnctl status -l
 

次に、MetricTableNamesコマンドを使用します。次に例を示します。

displayMetricTableNames(servers=('/web_tier/webcache1/123456789')) 

displayMetricTables

コマンド・カテゴリ: DMSメトリック

WLSTの使用状況:オンライン

説明

DMSメトリック・テーブルの内容が表示される。

戻り値は、DMSメトリック・テーブルのリストです。このリストには、各テーブルに関する次の情報が含まれています。

  • メトリック・テーブル名。

  • メトリック・テーブル・スキーマ情報。

  • メトリック・テーブルの行。

メトリック・テーブル・スキーマ情報には、次のものが含まれます。

  • 列の名前。

  • 列値の型。

  • 列の単位。

  • 列の説明。

構文

displayMetricTables([metricTable_1] [, metricTable_2], [...] [, servers]
                    [, variables])
引数 定義
metricTable_n 

オプション。メトリック・テーブルのリストを指定する。デフォルトでは、この引数はすべての使用可能なメトリックを表示する。メトリック・テーブル名では、単純なパターン一致のための特殊文字を使用できます。マッチング文字「?」は単一の文字に一致する。文字「*」は、0文字以上の文字列に一致する。

メトリック・テーブル名を指定します。カンマ区切りのリストで、複数のメトリック・テーブル名を指定できます。

これらは、WLSTコマンドdisplayMetricTableNamesによって出力されるものと同じ名前です。

servers

オプション。メトリックを取得するサーバーを指定する。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

1つのサーバーを指定するには、次の構文を使用する。

servers='servername'

複数のサーバーを指定するには、次のいずれかの構文オプションを使用する。

servers=['servername1', 'servername2', ...]
servers=('servername1', 'servername2', ...)

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック・テーブルのリストを戻します。

システム・コンポーネント・インスタンスの名前は固定文字列ではないことに注意してください。インスタンスのUIDです。UIDは、インスタンスが再起動するたびに変化します。UIDは次の形式を使用します。

/install_type/component_type/UID

UIDを検索するには、次のOPMNコマンドを使用します。

opmnctl status -l
variables

オプション。メトリックの集約パラメータを定義する。有効な値は、名前と値のペアのセットです。次の構文を使用します。

variables={name1:value1, name2:value2, ...}

特定の名前と値のペアは、集約されたメトリック・テーブルによって異なります。集約されたメトリック・テーブルのすべては、変数名の特定のセットがあります。


次の例では、JVMおよびweblogic.management.runtime.WebAppComponentRuntimeMBeanメトリック・テーブルのデータを示し、soa_server1およびbam_server1から取得されたデータに制限されます。

displayMetricTables('JVM','weblogic.management.runtime.WebAppComponentRuntimeMBean',
    servers=['soa_server1','bam_server1'])
.
.
.
ApplicationRuntime:     soa-infra
ComponentName:  /integration/services/IdentityService
ContextRoot:    /integration/services/IdentityService
DeploymentState:        2
FilterDispatchedRequestsEnabled:        false
IndexDirectoryEnabled:  false
JSPDebug:       false
JSPKeepGenerated:       false
JSPPageCheckSecs:       1
JSPVerbose:     true
ModuleId:       /integration/services/IdentityService
ModuleURI:      IdentityService.war
Name:   soa_server1_/integration/services/IdentityService
ObjectName:     com.bea:ApplicationRuntime=soa-infra,Name=soa_server1_/integration/services/IdentityService, 
 ServerRuntime=soa_server1,Type=WebAppComponentRuntime
OpenSessionsCurrentCount:       0
OpenSessionsHighCount:  0
.
.
.

次の例では、指定したメトリックの集約パラメータを持つ集約されたメトリック・テーブルを示します。

displayMetricTables('j2ee_application:webservices_port_rollup',
      servers=['soa_server1','bam_server1'],
      variables={'host':'hostname', 'servletName':'dms'})
----------------------------------------
j2ee_application:webservices_port_rollup
----------------------------------------
 
Faults: 0
Requests:       0
Requests.averageTime:   0.0
Requests.totalTime:     0.0
ServerName:     soa_server1
moduleName:     RuntimeConfigService
moduleType:     WEBs
portName:       RuntimeConfigServicePortSAML
processRequest.active:  0
service.throughput:     0.0
service.time:   0.0
startTime:      1238182359291
webserviceName: RuntimeConfigService
 
Faults: 0
Requests:       0
Requests.averageTime:   0.0
Requests.totalTime:     0.0
ServerName:     soa_server1
moduleName:     TaskMetadataService
moduleType:     WEBs
portName:       TaskMetadataServicePort
processRequest.active:  0
service.throughput:     0.0
service.time:   0.0
startTime:      1238182358096
webserviceName: TaskMetadataService
.
.
.

次の例では、指定したパターンに一致する名前のメトリック・テーブルを示します。

displayMetricTables('J??', 'JVM_*')
.
.
.
---------------
JVM_ThreadStats
---------------
 
Host:   hostname.com
JVM:    JVM
Name:   threads
Parent: /JVM/MxBeans
Process:        AdminServer:9001
ServerName:     AdminServer
contention.value:       enabled in JVM
daemon.value:   60      threads
deadlock.value: 0       threads
live.value:     61      threads
peak.value:     66      threads
started.value:  241     threads
 
Host:   hostname.com
JVM:    JVM
Name:   threads
Parent: /JVM/MxBeans
Process:        soa_server1:9001
ServerName:     soa_server1
contention.value:       enabled in JVM
daemon.value:   68      threads
deadlock.value: 0       threads
live.value:     74      threads
peak.value:     74      threads
started.value:  105     threads
.
.
.

dumpMetrics

コマンド・カテゴリ: DMSメトリック

WLSTの使用状況:オンライン

説明

内部フォーマットまたはXMLで利用可能なメトリックを示す。戻り値は、テキスト・ドキュメントである。

構文

dumpMetrics([servers] [, format])
引数 定義
servers

オプション。メトリックを取得するサーバーを指定する。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

1つのサーバーを指定するには、次の構文を使用する。

servers='servername'

複数のサーバーを指定するには、次のいずれかの構文オプションを使用する。

servers=['servername1', 'servername2', ...]
servers=('servername1', 'servername2', ...)

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック・テーブルのリストを戻します。

システム・コンポーネント・インスタンスの名前は固定文字列ではないことに注意してください。インスタンスのUIDです。UIDは、インスタンスが再起動するたびに変化します。UIDは次の形式を使用します。

/install_type/component_type/UID

UIDを検索するには、次のOPMNコマンドを使用します。

opmnctl status -l
format

オプション。コマンド出力フォーマットを指定する。有効な値は、raw(デフォルト)、xmlおよびpdmlです。次に例を示します。

format='raw'
format='xml'
format='pdml'

DMSの生のフォーマットは、単純なメトリック表示フォーマットで、1つの行に1つのメトリックを表示する。


次の例は、XMLフォーマットにあるネイティブWebLogic Serverメトリックおよび内部的なDMSメトリックを含むすべての使用可能なメトリックを出力します。

dumpMetrics(format='xml')
<table name='weblogic_j2eeserver:jvm' keys='ServerName serverName'
 componentId='bam_server1' cacheable='false'>
<row cacheable='false'>
<column name='serverName'><![CDATA[bam_server1]]></column>
<column name='nurserySize.value' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='jdkVersion.value'><![CDATA[1.6.0_05]]></column>
<column name='jdkVendor.value'><![CDATA[BEA Systems, Inc.]]></column>
<column name='daemonThreads.active' type='LONG'>68</column>
<column name='cpuUsage.percentage' type='DOUBLE'>100.0</column>
<column name='threads.active' type='LONG'>71</column>
<column name='ServerName'><![CDATA[bam_server1]]></column>
<column name='heapUsed.value' type='DOUBLE'>0.0</column>
</row>

次の例では、Server-0からのメトリックをデフォルトの生のフォーマットで出力します。

dumpMetrics(servers='Server-0')
.
.
.
    /JVM/MxBeans/threads/Thread-44 [type=JVM_Thread]
     ECID.value:        null
     RID.value: null
     blocked.value:     0       msec
     blockedCount.value:        1       times
     cpu.value: 40      msecs
     lockName.value:    null
     lockOwnerID.value: null
     lockOwnerName.value:       null
     name.value:        LDAPConnThread-0 ldap://10.229.149.27:7001
     state.value:       RUNNABLE
     waited.value:      0       msec
     waitedCount.value: 0       times
    /JVM/MxBeans/threads/Thread-45 [type=JVM_Thread]
     ECID.value:        null
     RID.value: null
     blocked.value:     0       msec
.
.
.

次の例では、soa_server1およびbam_server1からのメトリックをXMLフォーマットで出力します。

dumpMetrics(servers=['soa_server1', 'bam_server1'], format='xml')
<table name='oracle_soainfra:high_latency_sync_composites' keys='ServerName
 soainfra_composite soainfra_composite_revision soainfra_domain'
 componentId='bam_server1' cacheable='false'>
</table>
<table name='weblogic_j2eeserver:ejb_transaction' keys='ServerName appName
 ejbModuleName name serverName' componentId='bam_server1' cacheable='false'>
<row cacheable='false'>
<column name='serverName'><![CDATA[bam_server1]]></column>
<column name='name'><![CDATA[MessagingClientParlayX]]></column>
<column name='ejbTransactionCommit.percentage' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='ejbTransactionRollback.completed' type='LONG'>0</column>
<column name='ejbTransactionTimeout.throughput' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='ejbTransactionCommit.completed' type='LONG'>0</column>
<column name='ejbTransactionTimeout.completed' type='LONG'>0</column>
<column name='appName'><![CDATA[usermessagingserver]]></column>
<column name='ejbTransactionRollback.throughput' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='ServerName'><![CDATA[bam_server1]]></column>
<column name='ejbTransactionCommit.throughput' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='ejbModuleName'><![CDATA[sdpmessagingclient-ejb-parlayx.jar]]></column>
</row>
.
.
.

reloadMetricRules

コマンド・カテゴリ: DMSメトリック

WLSTの使用状況:オンライン

説明

メトリック・ルールをリロードします。システム・コンポーネントをデプロイした後、またはメトリック・ルールを変更した後に、このコマンドを実行する必要があります。一般的に、メトリック・ルールは変更しないことをお勧めします。

構文

reloadMetricRules()

次の例では、ドメイン内で実行されているすべてのサーバーのメトリック・ルールをリロードします。

reloadMetricRules()
Location changed to domainRuntime tree. This is a read-only tree with DomainMBean
 as the root. 
For more help, use help(domainRuntime)
 
loaded 'server-oracle_eps_server-11.0.xml'
loaded 'server-weblogic_j2eeserver-11.0.xml'
loaded 'server-oracle_bamweb-11.0.xml'
loaded 'server-oracle_federation-11.0.xml'
loaded 'server-portal-11.0.xml'
loaded 'server-weblogic_j2ee_application_webcenter-11.0.xml
.
.
.

DMSイベント・トレース・コマンド

表6-3のコマンドを使用して、イベント・トレースを構成します。イベント・トレースでは、再起動せずにライブ・トレースを構成できます。Oracle Fusion Middleware製品を使用して更新されたDMSメトリックは、DMSイベント・トレース機能を使用してトレースできます。

DMSイベント・トレースの詳細は、Oracle Fusion Middlewareパフォーマンス・ガイドのDMSトレースおよびイベントに関する項を参照してください。

表6-3 DMSトレース・コマンド

コマンド 説明 WLSTの使用状況

addDMSEventDestination


イベント・トレース構成に新しい宛先を追加します。

オンライン

addDMSEventFilter


イベント・トレース構成にフィルタを追加します。

オンライン

addDMSEventRoute


イベント・トレース構成に指定されたイベント・ルートを追加します。

オンライン

enableDMSEventTrace


イベント・トレースを有効にし、指定された条件と宛先および有効なイベント・ルートでフィルタを作成します。

オンライン

listDMSEventConfiguration


イベント・トレース構成の概要を表示します。

オンライン

listDMSEventDestination


1つの宛先またはすべての宛先のリストに関する完全な構成を表示します。

オンライン

listDMSEventFilter


1つのフィルタまたはすべてのフィルタのリストの構成を表示します。

オンライン

listDMSEventRoutes


イベント・ルートおよびそのステータス(有効か無効か)を表示します。

オンライン

removeDMSEventDestination


指定された宛先を削除します。

オンライン

removeDMSEventFilter


指定されたフィルタを削除します。

オンライン

removeDMSEventRoute


指定されたイベント・ルートを削除します。

オンライン

updateDMSEventDestination


イベントの宛先の構成を更新します。

オンライン

updateDMSEventFilter


イベント・フィルタの構成を更新します。

オンライン

updateDMSEventRoute


イベント・ルートの構成を更新します。

オンライン


addDMSEventDestination

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

イベント・トレース構成に新しい宛先を追加します。同じIDの宛先がすでに存在している場合、その旨が報告され、宛先は追加されません。宛先を追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

addDMSEventDestination(id=id [, name=dest_name] ,class=class_name
              [, props= {'name': 'value'...}] [,server=server_name])
引数 定義
id

指定された宛先の一意の識別子。

name

オプション。宛先の名前。

class

宛先の完全なクラス名。

使用可能なクラスのリストについては、表6-4を参照してください。

props

オプション。宛先に使用する名前/値プロパティ。プロパティが必要な宛先もあります。たとえば、LoggerDestinationクラスでは、loggerNameプロパティが必要です。

構文および許可されている値については、addDMSEventFilterを参照してください。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


表6-4には、完全なランタイム・クラス名が示された組込みの宛先が記載されています。

表6-4 組込みの宛先

宛先のランタイム・クラス名 説明

oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination

ODLを使用して、ログ・メッセージをファイルに送ります。

oracle.dms.event.HTTPRequestTrackerDestination

アクティブなHTTPリクエストのセットをダンプし、管理者がアクティビティのスナップショットを取得できるようにします。

oracle.dms.jrockit.jfr.JFRDestination

JRockit Mission Controlを使用してJRockit JVMおよびWLDFからの他のデータのコンテキストでイベントを表示できるように、JRockitフライト・レコーダにイベントを渡します。

oracle.dms.jmx.MetricMBeanFactory

ナウンをMBeanとして公開します。

oracle.dms.util.StackTraceCollatorDestination

特定のイベントが発生するたびに実行中のスタック・トレースを照合します。これは、主としてデバッグ・ツールです。

照合済のデータは、シャットダウン時に書き出されます。また、処理されているイベントが一定の時間内(デフォルトは1分間)に報告されなかった場合にも書き出されます。


次の例では、IDがjfr、名前がFlight-Recorder、クラスがoracle.dms.event.JRockitFlightRecorderである宛先を追加します。

addDMSEventDestination(id='jfr', name='Flight-Recorder',
                             class='oracle.dms.event.JRockitFlightRecorder')

Destination "jfr" added.

次の例では、IDがdestination1、名前がFile-system、クラスがoracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestinationである宛先を追加します。LoggerDestinationではloggerNameプロパティが必要であるため、値はtrace2-loggerに設定されます。

addDMSEventDestination(id='destination1', name='File-system',
                        class='oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination', 
                        props={'loggerName': 'trace2-logger'})
 
Destination "destination1" added. 

次の例では、すでに存在しているIDを持つ宛先を追加しようとします。

addDMSEventDestination(id='destination1', name='File-system',
                        class='oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination', 
                        props={'loggerName': 'trace2-logger'})
 
Destination "destination1" already exists. Unable to add this.

addDMSEventFilter

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

イベント・トレース構成にフィルタを追加します。同じIDのフィルタがすでに存在している場合、エラーが戻され、フィルタは追加されません。

イベント・フィルタを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラー・メッセージが報告されます。

構文

addDMSEventFilter(id=id [, name=name] [, etypes] 
                   , props= {'prop-name': 'value'...} 
                   [, server=server_name])
引数 定義
id

指定されたフィルタの一意の識別子。

name

オプション。フィルタの名前。

etypes

オプション。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。この引数を条件とともに使用することで、よりきめ細かいフィルタを作成することが可能になります。より広範囲なメトリックを持つフィルタを作成することもできます。たとえば、すべてのナウン、またはアクションが作成されているすべてのナウンです。

props

prop-name: フィルタ・プロパティの名前。有効な唯一のプロパティは<condition>であり、指定できるのは1つの条件のみです。

value: フィルタのプロパティの値。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


etypesの構文は次のとおりです。

<etypes>:==
<type>:[<action>]

有効なetypesは次のとおりです。

EXECUTION_CONTEXT
EXECUTION_CONTEXT:START
EXECUTION_CONTEXT:STOP
HTTP_REQUEST
HTTP_REQUEST:START
HTTP_REQUEST:STOP
NOUN
NOUN:CREATE
NOUN:DELETE
STATE_SENSOR
STATE_SENSOR:CREATE
STATE_SENSOR:DELETE

次に、2つのイベントとアクションのペアがカンマで区切られたetypeを示します。

etypes='NOUN:DELETE, STATE_SENSOR:DELETE'

次に、引数props<condition>プロパティに対する構文を示します。構文に続く表で、引数について説明します。

<condition>::=
<type>  [<operator> <condition>]
<type>::=  
<nountype> | <context>
<nountype>::=
NOUNTYPE <nountype-operator> value
<nountype-operator>::=
"equals" | "starts_with" | "contains" | "not_equals"
<context>::=
CONTEXT <name> <context-operator> [<value>] [IGNORECASE=true|false] [DATATYPE="string|long|double"
]
<context-operator>::=
"equals" | "starts_with" | "contains" | "not_equals" | "is_null" | "gt" | "le" | "ge"
<operator>::=
 AND |OR 

次の表では、<type>の引数を示します。

説明
<nountype>

各センサーは、関連付けられているメトリックとともに、ナウンに応じて階層に編成されます。Nounタイプは、収集される一連のメトリックを反映する名前です。たとえば、JDBCはNounタイプの一例です。センサーとナウンについては、Oracle Fusion Middlewareパフォーマンス・ガイドのDMS用語(ナウンとセンサー)の理解に関する項を参照してください。

<context>

実行コンテキストは、実行コンテキストID(ECID)、関係ID(RID)および値のマップの関連付けです。この引数を使用することで、値のマップ内に格納されているデータをフィルタが調べて使用できるようになります。たとえば、マップにuserというキーが含まれている場合、userがbruceであるリクエストを戻すフィルタを作成することができます。


次の表では、<nountype>の引数を示します。

説明
NOUNTYPE

キーワード

<nountype-operator>

有効な演算子は次のとおりです。

  • equals: Nounタイプ名がその値と等しい場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • starts_with: Nounタイプ名がその値で始まっている場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • contains: Nounタイプ名がその値と等しい場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • not_equals: Nounタイプ名がその値と等しくない場合のみ、フィルタ処理を行います。

value

操作するNounタイプの名前。パフォーマンスを測定するどのオブジェクトの名前でも指定できます。


次の表では、<context>の引数を示します。

説明
CONTEXT

キーワード

name

フィルタ処理するコンテキストの名前。

value

操作するコンテキストの名前。

<context-operator>

有効な演算子は次のとおりです。

  • equals: コンテキスト名がその値と等しい場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • starts_with: コンテキスト名がその値で始まっている場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • contains: コンテキスト名がその値と等しい場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • not_equals: コンテキスト名がその値と等しくない場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • is_null: コンテキスト名がnullである場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • lt: コンテキスト名がその値未満である場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • gt: コンテキスト名がその値を超えている場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • le: コンテキスト名がその値以下である場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • ge: コンテキスト名がその値以上である場合のみ、フィルタ処理を行います。

IGNORECASE

オプション。指定すると、文字列データ型の大文字と小文字は区別されません。デフォルトでは、文字列データ型の大文字と小文字は区別されます。

DATATYPE

オプション。有効な値は、string、longまたはdoubleです。デフォルトはstringです。

IGNORECASEおよびDATATYPEは、コマンド内の位置に依存していません。


次の例では、名前がMyFilterであるフィルタを、Nounタイプおよびコンテキストを指定して追加します。

addDMSEventFilter(id='mds1', name='MyFilter', 
        props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce IGNORECASE'})
 
Filter "mds1" added.
 
 

次の例では、同じIDを持つフィルタを追加しようとします。このコマンドではエラーが戻されます。

addDMSEventFilter(id='mds1', name='MyFilter', 
      props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce'})
 
Filter "mds1" already exists. Unable to add this.

次の例では、2つのイベントとアクションのペアを持つフィルタを追加します。

addDMSEventFilter(id='mds2', name='MyFilter', 
          etypes='NOUN:CREATE,HTTP_REQUEST:START', 
          props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections 
                  AND CONTEXT user equals bruce IGNORECASE=true'})
 Filter "mds2" added.

addDMSEventRoute

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

イベント・トレース構成に指定されたイベント・ルートを追加します。同じIDのイベント・ルートがすでに存在している場合、エラーが戻され、イベント・ルートは追加されません。

イベント・ルートを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

addDMSEventRoute([filterid=filter_id], destinationid=destination_id, [enable=true|false] [,server=server_name])
引数 定義
filterid

オプション。フィルタの一意の識別子。

destinationid

特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。

enable

オプション。フィルタを有効にします。有効な値は、trueおよびfalseです。デフォルトはtrueです。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、フィルタIDがmds1であり、宛先IDがjfrであるイベント・ルートを追加します。

addDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='jfr', enable='false')
Event-route for filter "mds1", destination "jfr" added.

次の例では、すでに存在しているイベント・ルートを追加しようとします。

addDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='jfr', enable='false')
Event-route for filter "mds1", destination "jfr" already exists. Unable to add this.

enableDMSEventTrace

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

イベント・トレースを有効にし、指定された条件と宛先および有効なイベント・ルートでフィルタを作成します。これは、フィルタ、宛先およびイベント・ルートを明示的に作成せずにフィルタ処理を開始できるようにする簡単な方法ですが、構成オプションは少なくなります。指定された宛先が存在している必要があります。

DMSイベント・トレースを有効にするには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

より複雑な構成が必要な場合は、addDMSEventDestinationaddDMSEventFilterおよびaddDMSEventRouteを使用します。

構文

enableDMSEventTrace(destinationid=destinationid [, etypes=etype] 
                     [, condition=condition]  [, server=server_name])
引数 定義
destinationid

特定の宛先の一意の識別子。既存の宛先はいずれも有効です。

etypes

オプション。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。使用可能なetypesのリストについては、addDMSEventFilterを参照してください。

condition

オプション。フィルタ処理する条件。条件の構文については、addDMSEventFilterを参照してください。

条件が指定されない場合、すべてのDMSイベントが渡されます。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、指定された条件を持つイベント・トレースを有効にします。

enableDMSEventTrace(condition='CONTEXT username EQUALS Joe AND CONTEXT ip EQUALS 192.168.1.5')
 
Filter "EventTrace9", using Destination "LoggerDestination" added, and event-route enabled.

listDMSEventConfiguration

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

イベント・トレース構成の概要を表示します。

構文

listDMSEventConfiguration([server=server_name]] 
引数 定義
server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、接続している管理対象サーバーの構成を一覧表示します。

listDMSEventConfiguration()
 
Event routes:
  FILTER      DESTINATION
  MyFilter    des1
  MyFilter    des2
  null        des3
 
Filters with no event route:
  Fred
 
Destinations with no event route:
  des4

listDMSEventDestination

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

特定の宛先について、完全な構成を表示します。宛先IDが指定されない場合、イベント・トレース構成内のすべての宛先の宛先IDおよび名前が示されます。

構文

listDMSEventDestination([id=id] [, server=server_name)
引数 定義
id

オプション。特定の宛先の一意の識別子。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、接続している管理対象サーバーの宛先に関する情報を表示します。

listDMSEventDestination()
ID  : destination1
NAME: File-system
ID  : jrf                  
NAME: Flight-Recorder
 

次の例では、管理対象サーバーMS1の宛先に関する情報を表示します。

listDMSEventDestination(server='MS1')
ID        NAME
Network1  Send file over network
desman1   File-system

次の例では、宛先destination1に関する情報を表示します。

listDMSEventDestination(id='destination1')
ID: destination1
NAME: File-system
CLASS: oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination
PROPERTIES:  
NAME       VALUE   
LoggerName trace2-logger

listDMSEventFilter

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

特定のフィルタについて、完全な構成を表示します。フィルタIDを指定しない場合、イベント・トレース構成内のすべてのフィルタのフィルタIDおよび名前が表示されます。

構文

listDMSEventFilter([id=id] [, server=server_name])
引数 定義
id

オプション。指定されたフィルタの一意の識別子。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、イベント・トレース構成内のすべてのフィルタのリストを表示します。

listDMSEventFilter()
 
ID    NAME
mds1  MyFilter
mds2  MDS2Filter

次の例では、フィルタmds1の構成を表示します。

listDMSEventFilter(id='mds1')
 
ID  : mds1
NAME: MyFilter
PROPERTIES
CONDITION: NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals
bruce IGNORECASE=false

listDMSEventRoutes

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

指定されたフィルタまたは宛先に関連付けられているイベント・ルートおよびそのステータス(有効か無効か)を一覧表示します。filteridまたはdestinationidを指定しない場合、イベント・トレース構成内のすべてのイベント・ルートが示されます。

構文

listDMSEventRoutes([filterid=filter_id] [, destinationid=destination_id]
                   [, server=server_name])
引数 定義
filterid

オプション。フィルタの一意の識別子。

destinationid

オプション。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、すべてのイベント・ルートを示します。

listDMSEventRoutes()
  FILTER     : mdsbruce          
  DESTINATION: jfr            
  ENABLED    : false
  FILTER     : null          
  DESTINATION: destination1   
  ENABLED    : true

次の例では、フィルタIDがfilter1であるイベント・ルートを一覧表示します。

listDMSEventRoutes(filterid='filter1')
  FILTER     : filter1          
  DESTINATION: jfr            
  ENABLED    : true
  FILTER     : filter1          
  DESTINATION: destination1   
  ENABLED    : true
 

次の例では、宛先IDがdestination1であるイベント・ルートを一覧表示します。

listDMSEventRoutes(destinationid='destination1')
  FILTER     : filter1          
  DESTINATION: destination1   
  ENABLED    : true

removeDMSEventDestination

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

イベント・トレース構成から既存の宛先を削除します。削除できるのは、イベント・ルートとの依存関係がない宛先のみです。その宛先に依存するイベント・ルートが存在する場合、警告が戻されます。

宛先を削除するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

removeDMSEventDestination(id=id [, server=server_name]) 
引数 定義
id

削除する宛先の一意の識別子。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、宛先jfrを削除します。

removeDMSEventDestination(id='jfr')
 
Destination "jfr" removed. 

次の例では、宛先styx.inpass.db1を削除しようとします。しかし、この宛先にはイベント・ルートが存在するため、エラーが戻されます。

removeDMSEventDestination(id='styx.inpass.db1')
 
Destination "'styx.inpass.db1'" cannot be removed. An event-route currently 
exists for that destination. Remove the event-route first using the command 
removeDMSEventRoute(). 

removeDMSEventFilter

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

イベント・トレース構成から既存のフィルタを削除します。削除できるのは、イベント・ルートとの依存関係がないフィルタのみです。そのフィルタに依存するイベント・ルートが存在する場合、警告が戻されます。

イベント・フィルタを削除するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

removeDMSEventFilter(id=id [, server=server_name])
引数 定義
id

削除するフィルタの一意の識別子。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、フィルタmds1を削除します。

removeDMSEventFilter(id='mds1')
 
Filter "mds1" removed. 

次の例では、イベント・ルートが現在存在しているフィルタを削除しようとします。

removeDMSEventFilter(id='allaccounts')
 
Filter "allaccounts" cannot be removed. An event-route currently exists for that
filter. Remove the event-route first using the command removeDMSEventRoute().

removeDMSEventRoute

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

指定されたイベント・ルートを削除します。イベント・ルートを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

removeDMSEventRoute([filterid=filter_id] [, destinationid=destination_id]
                    [, server=server_name])
引数 定義
filterid

オプション。フィルタの一意の識別子。

destinationid

オプション。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、フィルタIDがmds1であり、宛先がjfrであるイベント・ルートを削除します。

removeDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='jfr')
Event-route for filter "mds1", destination "jfr" removed

次の例では、宛先がdestination1であるイベント・ルートを削除します。

removeDMSEventRoute(destinationid='destination1')
Event-route for filter "None", destination "destination1" removed

updateDMSEventDestination

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

既存の宛先を更新します。このコマンドでは、指定された引数を更新できます。宛先を更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

updateDMSEventDestination(id=id [, name=dest_name], class=class_name 
                 [,props= {'name': 'value'...}] [, server=server_name)
引数 定義
id

更新する宛先の一意の識別子。

name

オプション。宛先の名前。

class

宛先の完全なクラス名。

使用可能な宛先のリストについては、表6-4を参照してください。

props

オプション。宛先に使用する名前/値プロパティ。新しいプロパティを追加したり、既存のプロパティを更新または削除したりすることができます。プロパティを更新する場合は、すべてのプロパティを指定する必要があります。プロパティを省略すると、そのプロパティは削除されます。たとえば、ある宛先にプロパティLoggerNameおよびseverityが含まれている場合、severityを省略すると、severityはその宛先から削除されます。

構文および許可されている値については、addDMSEventFilterを参照してください。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、宛先jfrの名前を更新します。

updateDMSEventDestination(id='jfr', name='Alternative Flight-Recorder')
 
Destination "jfr" updated. 

次の例では、存在しない宛先を更新しようとします。このコマンドではエラーが戻されます。

updateDMSEventDestination(id='destination1', 
           props={'loggerName': 'MyNewTrace2-logger'})
 
Destination "destination1" does not yet exist. Unable to update this.

updateDMSEventFilter

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

イベント・トレース構成内の既存のフィルタを更新します。

イベント・フィルタを更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

updateDMSEventFilter(id=id [, name=name] [,etypes=etypes], 
                     props= {'prop-name': 'value'...} 
                     [,server=server_name])
引数 定義
id

更新するフィルタの一意の識別子。

name

オプション。更新するフィルタの名前。

etypes

オプション。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。有効な値のリストについては、addDMSEventFilterを参照してください。

props

prop-name: フィルタ・プロパティの名前。有効な唯一のプロパティは<condition>であり、指定できるのは1つの条件のみです。prop-nameの構文については、addDMSEventFilterを参照してください。

value: フィルタのプロパティの値。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、IDがmds1であるフィルタのフィルタ・プロパティを更新します。

updateDMSEventFilter(id='mds1', 
 props={'condition': 'NOUNTYPE equals XYZ_Total_Connections AND CONTEXT user equals bruce'})
 
Filter "mds1" updated.

次の例では、存在しないフィルタを更新しようとします。

updateDMSEventFilter(id='Filter2')
 
Filter "Filter2" does not yet exist. Unable to update this.

updateDMSEventRoute

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTの使用状況:オンライン

説明

指定されたイベント・ルートを有効または無効にします。イベント・ルートを更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

updateDMSEventRoute([filterid=filter_id], destinationid=destination_id 
         [, enable=true|false] [, server=server_name])
引数 定義
filterid

オプション。フィルタの一意の識別子。

destinationid

オプション。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。

enable

オプション。フィルタを有効にします。有効な値は、trueおよびfalseです。

server

オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。


次の例では、filteridがmds1であり、destinationidがjfrであるイベント・ルートを無効にします。

updateDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='jfr', enable='false')
Event-route for filter "mds1", destination "jfr" disabled .