Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverパフォーマンスおよびチューニング 11g リリース1 (10.3.6) B61002-05 |
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この章では、JRockit Mission Controlフライト・レコーダとのWLDF統合をチューニングする方法について説明します。WebLogic診断フレームワーク(WLDF)は、JRockit Mission Controlフライト・レコーダとの特定の統合ポイントを提供します。WebLogic Serverイベントは、実行時またはインシデント後の解析を行うための共有データ・セットに含めるようにフライト・レコーダに伝播されます。『Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使用』のOracle Jrockitフライト・レコーダとWLDFの使用に関する項を参照してください。
Oracle JRockitバージョンのWebLogic Serverには、JVMで作成されるイベントを制御する構成オプションを提供するパフォーマンス監視およびプロファイリング・ツールのJrockitフライト・レコーダ(JFR)と呼ばれるコンポーネントが用意されています。JFRの詳細は、『Oracle JRockit Jrockitフライト・レコーダ・ラン・タイム・ガイド』のフライト・レコーダに関する項を参照してください。
実行時にJFRを有効にして、JRockit管理コンソールからJRAの記録を取得できます。java
コマンド・ラインに次のコマンドを使用して、JRockit JVMレベルにあるJFRと記録を無効にすることできます。
$ java -XX:-FlightRecorder
注意: - |
WLDFでは、利用したコードに対して作成されたイベントで提供されたデータ量および有効にしたコード・カバレッジ量を設定するために「診断ボリューム」
の属性が提供されています。このボリュームは、WebLogicコンソールを使用して調整できます。Oracle WebLogic Server管理コンソール・ヘルプのWLDF診断量の構成に関する項を参照してください。WLSTを使用してもボリュームを設定できます。次のコード例を使用すると、ボリュームが「中」
に設定されます。
. . . connect() edit() startEdit() cd("Servers/myserver") cd("ServerDiagnosticConfig") cd("myserver") cmo.setWLDFDiagnosticVolume("Medium") save() activate() . . .
JRockitおよびWLDFは、無効になっている場合でも、記録設定に関する情報を含むグローバル・イベントを作成します。たとえば、JVMメタデータ・イベントは、アクティブ記録を一覧表示し、WLDFのGlobalInformationEvents
は、ドメイン、サーバー、マシンおよび量レベルを一覧表示します。WLDFのイメージのキャプチャを使用すると、WebLogic Serverからの構成などの他のコンポーネント情報とともにJFR記録をキャプチャできます。
「診断ボリューム」
設定を使用すると、明示的に構成された診断モジュールには影響しません。デフォルトでは、「診断ボリューム」
は、「低」
に設定されています。デフォルトでは、JRockitのデフォルト記録も「オフ」
に設定されています。WLDFボリュームを「低」
より高い設定にすると、WLDFのイベント作成が有効になり、またJRockitのデフォルト記録を個別に有効にしていた場合、デフォルトで含まれていたJVMイベントが有効になります。したがって、WLDFのボリュームを「低」
、「中」
または「高」
に設定すると、WLDFイベントとJVMイベントがJFRで記録され、JRockitのデフォルト記録を個別に有効にする必要はありません。
多くの環境では、「診断ボリューム」
を「低」
に設定すると、パフォーマンスにほとんど影響はありません。「診断ボリューム」
を「高」
に設定すると、パフォーマンスに大きな影響があります。WebLogic Serverによって生成された診断データのボリュームを可能性のあるパフォーマンスの損失と比較して検討する必要があります。
注意: WLDFがイメージ・キャプチャにJFRデータをキャプチャするときに、JVMイベントの大きなセットが生成される既知の問題があります。生成されたイベントはWLDFイメージ・キャプチャのタイムスタンプと同じタイムスタンプになり、多くの場合はJITコンパイル・イベントです。デフォルトのJFRおよびWLDF設定を使用すると、これらのイベントはWLDFイメージ・キャプチャを無視できるときにのみ見られます。診断イメージ・キャプチャのときに生成されたVMイベントについては、これらのイベントは小さいウィンドウで作成され、正常動作のときに無効になっているので、パフォーマンスにほとんど影響がないものと予想されます。 |