Oracle® Fusion Middlewareドメイン・テンプレート・ビルダーによるドメイン・テンプレートの作成 11g リリース1 (10.3.6) B61004-04 |
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以下のトピックでは、新しいドメイン・テンプレートを作成する手順を説明します。
第2章「ドメイン・テンプレート・ビルダーの開始」で説明されているように、ドメイン・テンプレート・ビルダーを起動するとき、「新しいテンプレートの作成」画面が表示されます。
表3-1では、この画面のオプションを説明します。
表3-1 テンプレート作成のオプション
選択するオプション | 目的 |
---|---|
「ドメイン・テンプレートの作成」 |
インフラストラクチャ・コンポーネント、アプリケーション、サービス、セキュリティ・オプション、一般環境、オペレーティング・システムのパラメータなど、WebLogicドメイン内のリソース一式を定義するテンプレートを作成します。 構成ウィザード、WLSTまたは |
「拡張テンプレートの作成」 |
既存のWebLogicドメインの拡張に使用できるアプリケーションとサービスを定義するテンプレートを作成します。 構成ウィザードを使用し、拡張テンプレートに保存しているアプリケーションおよびサービスを、既存のWebLogicドメインにインポートできます。詳細は、第4章「ドメイン・テンプレート・ビルダーによる拡張テンプレートの作成」を参照してください。 |
「ドメイン・テンプレートの作成」を選択し、「次へ」をクリックします。
「テンプレート・ドメイン・ソースの選択」画面が表示されます。
新しいドメイン・テンプレートを作成するには、「テンプレート・ドメイン・ソースの選択」画面で、ドメインまたはドメイン・ディレクトリを選択します。
新しいテンプレートのソースとして既存のWebLogicドメインを選択には:
「ドメインの選択」タブを選択します。
ドメイン・テンプレートを作成するWebLogicドメインのディレクトリに移動します。有効なドメイン・ディレクトリは、ここに示しているようなドメイン・ディレクトリ・フォルダ・アイコンで示されます。
「次へ」をクリックします。
ドメイン・テンプレート・ビルダーは、選択したディレクトリに有効なドメインが含まれるかどうかを確認します。
注意: ディレクトリに有効なドメインが存在しない場合、エラー・メッセージが表示されます。 |
「テンプレートの説明」画面が表示されます。
新しいテンプレートのソースとしてドメイン・テンプレートを選択には:
「テンプレートの選択」タブを選択します。
「テンプレート」ペインに表示されているテンプレートのリストからテンプレートを選択します。
リストに表示されるテンプレートは「追加テンプレートの場所」ペインで指定されるディレクトリに保存されています。ディレクトリを変更するには「参照」をクリックし、該当するディレクトリにナビゲートするか、手動でパスを入力します。
「次へ」をクリックします。
「テンプレートの説明」画面が表示されます。
「テンプレートの説明」画面でテンプレートの説明を入力します。
注意: 「テンプレート・ドメイン・ソースの選択」画面の「テンプレートの選択」ペインに説明が表示されます。 |
新規テンプレートのソースとしてWebLogicのドメインを選択した場合、ドメインに必要な情報を入力し、「次へ」をクリックします。
新しいテンプレートのソースとしてテンプレートを選択した場合、選択したテンプレートに関する情報が表示されます。情報を確認し、ドメインの要件に合うように、必要に応じて情報変更します。完了したら、「次へ」をクリックします。
表3-2では、「テンプレートの説明」画面のフィルドについて説明します。*印が付いているフィールドは必須フィールドです。
表3-2 テンプレートの説明
フィールド | 説明 |
---|---|
*名前 |
ドメイン・テンプレートの有効な名前を入力します。名前は文字列であることが必要で、スペースを含むことができます。 |
*バージョン |
テンプレートのバージョン番号を入力します。例: 1.0.0または10.3.3.0。 |
作成者 |
テンプレートの作成者の名前を入力します。作成者は、文字列または数字を使用し、スペースも使用可です。 |
カテゴリ |
このテンプレートを表示するカテゴリの名前を入力します。カテゴリは、文字列または数字を使用し、スペースも使用可です。 |
説明 |
ドメイン・テンプレートの説明を入力します。説明は、文字列または数字を使用し、スペースも使用可です。 |
「テンプレートJar名と場所の指定」画面で、デフォルトのテンプレートJARファイル名およびディレクトリ・ロケーションを受け入れるか、これらを変更します。表3-3では、画面のフィールドを説明します。
完了後、「次へ」をクリックします。
表3-3 テンプレートJARファイル名と場所の指定
フィールド | 説明 |
---|---|
テンプレートJAR名 |
このフィールドは、前の面で入力した名前およびバージョンの値がデフォルトとして使用されます。テンプレート名にスペースが含まれている場合、スペースはピリオド(.)に置き換えられます。名前とバージョンはアンダースコア(_)で分離されます。たとえば、前の画面で、名前に「My new domain」、バージョン番号に1.0.0を入力した場合、JARファイル名はデフォルトでmy.new.domain_1.0.0となります。 JARファイルには必要であれば他の名前を入力できます。名前にはスペースを含めないでください。 |
テンプレート場所 |
このフィールドのデフォルトは |
選択したテンプレートまたはドメインにアプリケーションが含まれている場合のみ、「アプリケーションの追加または除外」画面が表示されます。
「アプリケーションの追加または除外」画面で、次のことが可能です。
テンプレート・ソースに現在定義されているアプリケーションのリストを確認する
現在インポートされているアプリケーションのパス名を確認します。
必要に応じて、アプリケーションをインポートするディレクトリの相対パスを変更します。
必要な場合は、インポートするファイルのリストからアプリケーションを削除します。
デフォルトでは、ドメイン・テンプレート・ビルダーには、作成するテンプレートのソースとして指定したドメインまたはテンプレート内のアプリケーションが含まれます。例:
新しいテンプレートのソースとして、テンプレートを選択した場合、およびソース・テンプレートに別に定義されたアプリケーション・ディレクトリが存在する場合、アプリケーション・ディレクトリに定義したすべてのアプリケーション・ファイルがデフォルトで含まれます。
新しいテンプレートのソースとして、ドメインを選択した場合、以下の条件を満たすアプリケーションがデフォルトで含まれます。
app-deployment
要素によりconfig.xml
ファイルに定義されたアプリケーション
製品インストールでは、内部アプリケーションとして考慮されていないアプリケーションがデフォルトで含まれます。
注意: アプリケーション・スコープのJDBCまたはJMSリソースを持つアプリケーションを含むテンプレートに基づいたクラスタリング・ドメインを(構成ウィザードまたはWLSTを使用して)作成したり、拡張する場合、ドメインを作成または拡張したあと、特定の追加手順を実行する必要が場合があります。これらの手順は、アプリケーションとそのアプリケーション・スコープのリソースがターゲットとなり、適切にデプロイされことを保証するために必要です。アプリケーション・スコープのモジュールをターゲットにし、デプロイする方法の詳細は、『Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』のweblogic.deployerによるアプリケーションおよびモジュールのデプロイに関する項を参照してください。 |
アプリケーションをテンプレートに追加(またはテンプレートから削除)するには:
「アプリケーション」ペインで、テンプレートに含めるアプリケーションのリストを確認します。デフォルトでは、すべてのアプリケーションが選択されています。
リストしたアプリケーションは「現在のアプリケーション・パス」フィールドで指定したディレクトリに保存されます。アプリケーションはこの場所から、テンプレートにコピーされます。
アプリケーションをインポートするディレクトリの相対パスを変更するには、次を実行します。
「アプリケーション」ペインで、アプリケーションを選択します。
「インポートされたアプリケーション・パス」フィールドで、アプリケーションがテンプレートにインポートされたあとに使用する相対パスを入力します。
注意: 「アプリケーション」ペインでリストしたアプリケーションのいくつかは、WebLogic製品に含まれている可能性があります。これらのアプリケーションの相対パスを変更できません。「アプリケーション」ペインで、これらのアプリケーションを選択すると、「インポートされたアプリケーション・パス」フィールドは 「内部アプリケーション・パス」フィールドに変わります。これらのファイルは、製品のインストール時にシステムにインストールされるため、テンプレートの作成時にテンプレートにコピーされません。このテンプレートを使用してドメインを作成するとき、このパスは製品のインストール・ディレクトリに保存されているアプリケーションを指します。 |
テンプレートに含まないアプリケーションのチェック・ボックスを選択解除します。
「次へ」をクリックします。
「ファイルの追加」画面が表示されます。
デフォルトでは、新しいテンプレートのソースとして指定したテンプレートまたはWebLogicドメインからのファイルがドメイン・テンプレート・ビルダーに組み込まれます。
既存のテンプレートを新しいテンプレートのソースとして選択した場合、ソース・テンプレート内のすべてのファイルが自動的にインクルードされます。既存のテンプレートが別のアプリケーション・ディレクトリを定義している場合、テンプレートに含まれているアプリケーションは「現在のテンプレート・ビュー」ペインの「アプリケーション・ルート・ディレクトリ」に表示されます。
新しいテンプレートのソースとしてドメインを選択した場合 - 次のファイルとディレクトリがデフォルトで組み込まれます。
次の拡張子を持つ、ルート・ディレクトリのすべてのファイル: .cmd
、.sh
、.xml
、.properties
および.ini
。
ドメインのSSL構成に定義されている、拡張子.pem
を持つすべてのファイル
bin
ディレクトリ
lib
ディレクトリ
security
ディレクトリにある、ドメイン作成時に自動的に作成されないすべてのファイル。
たとえば、WebLogicで、XACMLRoleMapperInit.ldift
は自動的に作成されず、テンプレート作成時にデフォルトでテンプレートに含まれます。
テンプレートの作成中に、ドメイン・テンプレート・ビルダーにより自動的にインクルードされないconfig
ディレクトリ内のすべてのファイルおよびサブディレクトリ。たとえば、config.xml
およびconfig.xml
で定義されているJDBCとJMSのリソースがデフォルトで「現在のテンプレート・ビュー」ペインに表示されないのは、テンプレートの作成時に、ドメイン・テンプレート・ビルダーにより自動的にテンプレートにインクルードされるためです。
注意: デフォルトでは、servers ディレクトリはテンプレートに組み込まれません。WebLogic Server管理コンソールあるいはその他のオンライン・ツールを通じて、ユーザー、グループ、ロールなどの追加のセキュリティ・データを構成する場合、それはLDAPサーバーに保存され、テンプレートには組み込まれません。最初にデータをエクスポートし、その後ターゲット・ドメインにそれをインポートする必要があります。 |
場合によっては、アプリケーションの必要に応じて、ドメインまたはファイル・システムから他のファイルを組み込む必要があります。
「ファイルの追加」画面で、テンプレートのファイルを確認、追加または削除できます。
テンプレートの現在のファイルのリストを表示するには、「現在のテンプレート・ビュー」ペインの「ドメイン・ルート・ディレクトリ」および「アプリケーション・ルート・ディレクトリ」を展開します。
ファイルを追加するには、「ファイル・システム・ビュー」ペイン内のファイルに移動し、「ファイルの追加」を選択します。「ファイル・タイプの表示」ドロップダウン・リストでフィルタを使用し、ペインに表示するファイルを制限することができます。たとえば、.cmd
拡張子のファイルのみを表示するには、ドロップダウン・リストから*.cmd
を選択します。
ファイルを削除するには、「現在のテンプレート・ビュー」ペインからファイルを選択し、「ファイルの削除」を選択します。
注意: 赤で表示されているファイルやその親ディレクトリは、テンプレート・ソースのconfig.xml ファイルで定義されているアプリケーションで構成されているため、削除できません。これらのファイルは、作成中のテンプレートにデフォルトで含まれます。これらのファイルをテンプレートに含めたくない場合は、それらが関連付けられているアプリケーションを削除する必要があります。そのためには、「前へ」をクリックし、「アプリケーションの追加または除外」画面に戻って、該当するアプリケーションのチェック・ボックスを解除します。
ドメイン作成時に構成ウィザードによって自動的に作成されるファイルを追加しようとすると、エラー・メッセージが表示されます。 |
必要に応じて、ファイルを追加または削除したあと、「次へ」をクリックします。
「SQLスクリプトの追加」画面が表示されます。
新しいテンプレートに独自のSQLスクリプトを追加すると、テンプレートに基づくWebLogicドメインを作成するときにスクリプトを使用できます。
注意: 製品に組み込まれたSQLスクリプトをテンプレートに追加する必要はありません。 |
「SQLスクリプトの追加」ウィンドウで、テンプレートから作成したWebLogicドメインで使用するSQLスクリプトを各データベースに追加します。スクリプトを実行する順序を指定することができます。このテンプレートをもとにWebLogicドメインを作成すると、含まれるデータベースおよびそれに関連するSQLスクリプトは、構成ウィザードの「データベース・スクリプトの実行」画面に表示されます。
注意: 新しいテンプレートの基準としてテンプレートを使用した場合、ソース・テンプレートに組み込まれたSQLファイルが、データベース・タイプ別に分類された「選択済みデータベース・スクリプト」ペインで表示されます。 |
SQLスクリプトをテンプレートに追加するには:
「データベース・タイプおよびバージョン」ペインで、「タイプ」ドロップ・ダウン・リストからデータベースを選択します。
「バージョン」ドロップ・ダウン・リストからデータベース・バージョンを選択するか、バージョン番号をフィールドに直接入力します。
「SQLファイルの追加」をクリックします。
「開く」ダイアログ・ボックスが表示されます。
選択したデータベース用のSQLスクリプトが格納されたディレクトリに移動します。
追加するSQLファイルを選択し、「SQLファイルの追加」をクリックします。
追加したSQLファイルが、「選択済みSQLファイル」ペインに表示されます。「選択済みデータベース・スクリプト」ペインには、テンプレートに含まれるすべてのデータベースおよび関連SQLスクリプトのツリー・ビューが表示されます。
上矢印キーと下矢印キーで、SQLファイルの実行順序を変更できます。指定した順序が「選択済みデータベース・スクリプト」ペインに表示されます。
SQLファイルを組み込まれるデータベースに対して1 - 5のステップを繰返し実行します。
「次へ」をクリックします。
SQLスクリプトをテンプレートから削除するには:
「データベース・タイプおよびバージョン」ペインの「タイプ」ドロップ・ダウン・リストから、SQLスクリプトを削除するデータベースを選択します。
「バージョン」ドロップ・ダウン・リストからデータベース・バージョンを選択するか、バージョン番号をフィールドに直接入力します。
「選択済みデータベース・スクリプト」ペインに表示される選択したデータベース用のSQLスクリプトが、「選択済みSQLファイル」ペインで一覧表示されます。
「選択済みSQLファイル」ペインで、削除するSQLファイルを選択し、「SQLファイルの削除」を選択します。
削除するすべてのSQLスクリプトに対して、1 - 3のステップを繰返し実行します。
「次へ」をクリックします。
「管理サーバーの構成」画面が表示されます。
各WebLogicドメインで、一つのサーバーを管理サーバーとして指定する必要があります。管理サーバーは、ドメイン全体を管理する中心となります。
以下のURLを使用して、管理サーバーにアクセスできます。
protocol://listen-address:listen-port
プロトコルは、次のいずれも可です: t3、t3s、http、https。
ドメイン・テンプレート・ビルダーの「管理サーバーの構成」画面で、管理サーバー用にlisten-address
およびlisten-port
を定義できます。
「管理サーバーの構成」画面のフィールドの詳細は、『構成ウィザードによるドメインの作成』の管理サーバーの構成を参照してください。
管理サーバーを構成したら、「次へ」をクリックします。
「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面が表示されます。
ドメイン・テンプレートを作成すると、元のWebLogicドメインまたはテンプレートからの管理ユーザー名とパスワードが新しいテンプレートに引き継がれます。必要に応じて、ユーザー名とパスワードを変更できます。
また、以下のセキュリティ機能を使用してアプリケーション・リソースのセキュリティを強化できます。
ユーザーおよびグループ: セキュリティ・ロール付与の対象となる個人および個人の集合を表す分類。通常、グループは、同じ部署で働くなど社内のロールや機能を共有しているユーザーの集合です。
グローバル・セキュリティ・ロール: WebLogicリソースへのアクセス制限に使用される、動的に算出される権限。ユーザーに対してこれらの権限が許可されるかどうかは、ユーザーに割り当てられているロールによって決まります。
管理者ユーザー名とパスワードを変更するには:
「ユーザー名」フィールドに有効なユーザー名を指定します。このユーザー名は、管理サーバーを起動して接続するときに使用します。ユーザー名では大文字と小文字が区別されます。
次のカンマ区切りリストに含まれるカンマまたは文字を使用しないでください。
\t, < >, #, |, &, ?, ( ), { }
「ユーザー・パスワード」フィールドに有効なパスワードを指定します。有効なパスワードは、少なくとも8個の文字(大文字と小文字を区別)と、少なくとも1個の数字を含む必要があります。パスワードの値は暗号化されます。
「ユーザー・パスワードの確認」フィールドにパスワードを再入力します。
必要に応じて、このユーザー名のログイン説明を入力します。
追加のユーザー、グループ、グローバル・ロールを構成する場合は、画面の一番下の「はい」を選択し、「次へ」をクリックします。「ユーザー、グループ、およびグローバル・ロールの構成」画面が表示されます。
追加のユーザー、グループ、グローバル・ロールを構成しない場合は、「いいえ」を選択し、「次へ」をクリックします。「スタート・メニュー・エントリの指定」画面が表示されます。「スタート・メニュー・エントリの指定」を参照してください。
次の場合、ドメイン・テンプレート・ビルダーに「ユーザー、グループ、およびグローバル・ロールの構成」画面が表示されます。
ドメイン・テンプレートの作成中に、「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面でユーザー、グループ、およびグローバル ロールを構成するオプションを選択しました。
拡張テンプレートの作成中に、「セキュリティ構成オプション」画面で「はい」を選択しました。
ユーザー、グループ、グローバル・ロールの定義は以下のとおりです。
ユーザーは認証の対象となるエンティティです。ユーザーは、人またはソフトウェア・エンティティ(Javaクライアントなど)です。各ユーザーには、セキュリティ・レルム内で一意のIDが与えられます。
通常、グループは、会社の同じ部署で働いているなどの共通点を持つユーザーの集合です。
セキュリティ・ロールは、特定の条件に基づいてユーザーまたはグループに付与される権限です。グループと同様に、セキュリティ・ロールでは、WebLogicリソースへのアクセス制限を複数のユーザーに対して同時に実行できます。セキュリティ・レルム内(すなわちWebLogicドメイン全体)にデプロイされたすべてのWebLogicリソースに適用されるセキュリティ・ロールは、グローバル・ロールと呼ばれます。
「ユーザー、グループ、およびグローバル・ロールの構成」画面では、認証のためのユーザー、グループおよびロールを定義します。最低1つのユーザーを定義する必要があります。
注意: 選択したテンプレートまたはドメインによっては、1つまたは複数のユーザーやグループ、ロールがすでに定義されている場合があります。さらに、WebLogic Serverでは、グループとロールのデフォルト・セットが定義されています。WebLogic Serverに定義されているデフォルトのグループおよびロールのリストの詳細は、『Oracle WebLogic Serverロールおよびポリシーによるリソースの保護』のユーザー、グループおよびセキュリティ・ロールに関する項を参照してください。 |
ユーザー、グループ、グローバル・ロールを構成するには:
「ユーザー」タブを選択して現在のユーザー構成を確認します。必要に応じて、ドメインにエントリを追加または変更します。ユーザーを削除するには、該当する行の任意のフィールドをクリックし、「削除」をクリックします。
Select the 「グループ」タブを選択し、現在のグループ構成を確認します。必要に応じて、ドメインにエントリを追加または変更します。グループを削除するには、該当する行の任意のフィールドをクリックし、「削除」をクリックします。
「ロール」タブを選択し、現在のロール構成を確認します。WebLogic Serverのグローバル・セキュリティ・ロールの定義済みリストが表示されます。表3-4に説明したガイドラインに従って、ドメインに必要なエントリを追加または変更します。ロールを削除するには、該当する行の任意のフィールドをクリックし、「削除」をクリックします。
注意: 管理リソースおよびサーバー・リソースに対するデフォルトのグローバル・セキュリティ・ロールをより限定的にしないでください。既存のいずれかのセキュリティ・ロールを取り除くと、WebLogic Serverのオペレーションが低下するおそれがあります。ただし、新しいセキュリティ・ロールの追加などによって、デフォルトのセキュリティ・ロールをより包括的にすることは可能です。 |
表3-4 ユーザー、グループ、およびグローバル・ロールの構成
フィールド | 説明 |
---|---|
名前* |
ロールの有効な名前を入力します。セキュリティ・ロールでは大文字と小文字が区別されます。空白、カンマ、ハイフン、または以下のカンマ区切りのリストに示す文字を使用しないでください。
このフィールドのデフォルト値は |
説明 |
情報提供のみの目的で使用されるロールの説明を入力します。 |
設定を変更したら、「次へ」をクリックします。
「ユーザーのグループへの割当」画面が表示されます。
「ユーザーのグループへの割当」画面では、ユーザーをグループに割り当てます。グループにユーザーを追加することをお薦めします。グループを管理することによって、複数のユーザーをより効果的に管理できます。
「グループ」ペインで、ユーザーを割り当てるグループを選択します。
選択したグループの現在の割当てが左ペインに表示されます。
右ペインで、次のいずれかを実行します:
選択したグループにユーザーを割り当てるには、そのユーザーのチェック・ボックスをチェックします。
選択したグループからユーザーを削除するには、そのユーザーのチェック・ボックスのチェックをはずします。
リスト内のすべてのユーザーを選択するには、「すべて選択」をクリックします。リスト内のユーザーの選択をすべて解除するには、「すべて選択解除」をクリックします。
各グループに関連付けられたグループのリストが、変更に合わせて更新されます。
グループに割り当てるユーザーごとに、ステップ1と2を繰り返します。ユーザーは複数のグループに割り当てることができます。
「次へ」をクリックします。
「グループのグループへの割当」画面が表示されます。
「グループのグループへの割当」画面では、ドメインのセキュリティの管理を簡潔にする手段として、グループを別のグループのサブグループとして指定します。
注意: グループの再帰的な割当は行わないでください。たとえば、groupAをgroupBのサブグループとして割り当ててから、groupBをgroupAのサブグループとして割り当てないでください。 |
「グループ」ペインで、サブグループを割り当てるグループを選択します。
選択したグループの現在の割当てが左ペインに表示されます。
右ペインで、次のいずれかを実行します:
選択したグループにサブグループとしてグループを割り当てるには、そのグループのチェック・ボックスを選択します。
リスト内のすべてのグループを選択するには、「すべて選択」をクリックします。
選択したグループからサブグループを削除するには、そのグループのチェック・ボックスのチェックをはずします。
リスト内のグループの選択をすべて解除するには、「すべて選択解除」をクリックします。
各グループに関連付けられたサブグループのリストが、変更に合わせて更新されます。
グローバル・ロールに割り当てるユーザーまたはグループごとに、ステップ1と2を繰り返します。1つのユーザーまたはグループを複数のグローバル・ロールに割り当てることができます。
「次へ」をクリックします。
「ユーザーおよびグループのグローバル・ロールへの割当」画面が表示されます。
「ユーザーおよびグループのグローバル・ロールへの割当」画面では、ユーザーおよびグループを事前に定義されたWebLogic Serverグローバル・セキュリティ・ロールに割り当てます。グローバル・セキュリティ・ロールに割り当てたユーザーまたはグループに付与されるデフォルトのロールおよび権限のリストについては、『Oracle WebLogic Serverロールおよびポリシーによるリソースの保護』のデフォルト・グローバル・ロールを参照してください。
注意: 1つまたは複数のユーザーあるいはグループ(1つまたは複数のユーザーを含む)をAdministratorロールに割り当て、少なくとも1ユーザーがWebLogic Serverを起動できるようにする必要があります。 |
「ロール」ペインで、ユーザーおよびグループを割り当てるグローバル・ロールを選択します。
選択したロールの現在の割当てが左側のペインに表示されます。
右ペインで、次のいずれかを実行します:
選択したロールにユーザーまたはグループを割り当てるには、該当するチェック・ボックスをチェックします。
リスト内のすべてのユーザーおよびグループを選択するには、「すべて選択」をクリックします。
選択したロールからユーザーまたはグループを削除するには、該当するチェック・ボックスの選択を解除します。
リスト内のすべてのユーザーおよびグループを選択するには、「すべて選択解除」をクリックします。
各ユーザーおよびグループの「ロール」リストに、ユーザーおよびグループを割り当てたグローバル・ロールが表示されます。
グローバル・ロールに割り当てるユーザーまたはグループごとに、ステップ1と2を繰り返します。1つのユーザーまたはグループを複数のグローバル・ロールに割り当てることができます。
「次へ」をクリックします。
「スタート・メニュー・エントリの指定」画面が表示されます。
注意: 拡張テンプレートを作成する場合、表示される次のウィンドウは、「置換変数のためのスクリプトおよびファイルの準備」画面です。詳細は、置換変数のためのスクリプトおよびファイルの準備を参照してください。 |
「スタート・メニュー・エントリの指定」画面では、Windowsの「スタート」メニューに追加する項目を作成します。
次に行う作業は、作成する新しいテンプレートのソースに依存します。
新しいテンプレートのソースとしてドメインを選択した場合、「開始」メニュー・エントリは定義されません。ドメインのStartメニュー・エントリを作成するには、必要な情報を入力して「次へ」をクリックします。表3-5に必要な情報を示します。
テンプレートのソースとしてドメイン・テンプレートを選択すると、「開始」メニューで選択したテンプレートの情報が表示されます。情報を確認し、必要に応じて、ドメインの要件に合わせて変更します。表3-5を参照してください。
表3-5のガイドラインに従って、ドメインの要件に応じてエントリを追加、変更、または削除します。
表3-5 スタート・メニュー・エントリの指定
フィールド | 説明 |
---|---|
ショートカット・リンク名 |
「開始」メニューに表示するショートカットの有効な名前を入力します。名前は文字列であることが必要で、空白文字を含むことができます。 |
プログラム |
ショートカットの選択時に実行されるプログラムを指定します。テンプレート・ソースに定義されているプログラムのリストがドロップ・ダウン・リストに表示されます。事前に定義されているプログラムを使用するには、ドロップ・ダウン・リストから選択します。 別のプログラムを指定するには、このフィールドにプログラムの相対パスを入力します。テンプレートを移植可能にするには、プログラム・パスの指定に $USER_INSTALL_DIR$\server\bin\installNodeMgrSvc.cmd. 注意: |
引数 |
ショートカットのプログラムに渡すパラメータを入力します。 |
「作業ディレクトリ」 |
ショートカットが実行されるディレクトリのパス名を入力します。「プログラム」フィールドのドロップダウン・リストからプログラムを選択した場合、このフィールドには入力できません。 注意: デフォルトの作業ディレクトリは、実行ファイルまたはスクリプトが格納されているディレクトリ。多くの場合、このフィールドは不要。 |
説明 |
ショートカットの説明を入力します。 |
エントリを削除するには、「開始」メニュー・エントリのタブをクリックし、「削除」をクリックします。
設定を変更したら、「次へ」をクリックします。
「置換変数のためのスクリプトおよびファイルの準備」画面が表示されます。
テンプレートを作成するとき、テンプレートにパッキングするスクリプトおよびファイルをローカル・ドメインの環境設定と切り離し、そのまま構成ウィザードで使用できるようにする必要がある場合があります。ドメイン・テンプレート・ビルダーは、ハードコーディングされている様々なドメイン環境設定の値を置換変数で置き換えて、テンプレートに含まれている起動スクリプトなどのような標準スクリプトを自動的に更新します。あとで、構成ウィザードは、新しいドメインを構成するときに、変数をハードコーディングした新しい値に置き換えます。
「置換変数のためのスクリプトおよびファイルの準備」ウィンドウでは、ドメイン・テンプレート・ビルダーで更新されていないファイル内のハードコーディングした文字列を置換変数で置き換えることができます。
注意: ドメイン・テンプレート・ビルダーによって自動的に更新されたファイルのチェック・ボックスはチェックされています。 |
置換変数をファイルに挿入するには:
次のいずれかの方法でファイルを開きます。
「ファイルの選択」リストで目的のファイル名をダブル・クリックします。
リストで目的のファイル名を選択し、「編集」をクリックします。
「手順説明」ペインが「ファイルの編集」ペインになり、ファイルが表示されます。編集ツール・バーは、「ファイルの編集」ペインの先頭に用意されています。
置換変数を挿入するには:
置換する文字列を選択します。
右マウス・ボタンをクリックします。置換変数のリストが表示されます。
必要な変数を選択します。
選択した文字列が置換変数に置き換えられます。あとから、構成ウィザードにより、実際のリテラル文字列が置換変数に置き換えられ、特定のWebLogicドメインがセット・アップされます。利用可能な置換変数の定義については、「置換変数の定義」を参照してください。
変数で置換する文字列ごとにステップ1 - 2を繰り返します。
変更内容を確認し、変更を保存する場合は「保存」、直前に保存されていた状態にファイルを戻す場合は「回復」をクリックします。最後の保存以降にファイルを編集している場合は、元に戻す操作を確認するように求められます。
注意: 「ファイルの選択」ペインで「リセット」をクリックしても、前回保存したときのファイルの状態に戻すことができます。 |
編集したファイルを保存したら、「ファイルの選択」ペインでファイル名の横のチェック・ボックスを選択します。
置換変数を挿入するファイルごとにステップ1 - 5を繰り返します。
「次へ」をクリックします。
ドメイン・テンプレートの確認画面が表示されます(WebLogicドメイン・テンプレートの確認を参照してください)。
次の表に、ファイルで最もよく使用する置換変数を示します。
表3-6 置換変数のリスト
変数 | 定義 |
---|---|
|
WebLogicドメインの管理サーバーのリスニング・アドレス(ホスト名またはIPアドレス)とポート番号を指定するURL。 |
|
ドメインに必要なアプリケーションを含むディレクトリ。デフォルトでは、このディレクトリのパス名は |
|
ドメインに関連する製品がインストールされているミドルウェア・ホーム・ディレクトリ( |
|
Webサイトにある製品ドキュメントの場所を指定するURL。 |
|
ドメインが格納されているディレクトリ。 |
|
ドメインの名前。 |
|
サーバーを起動するために必要な管理ユーザー名。 |
|
WebLogic Serverの起動に使用されるJDKの場所。 |
|
JVMのベンダー(Oracle、HP、IBMなど)。 |
|
JVMの実行モード( |
|
通常の非セキュア・リクエスト(HTTPやT3などのプロトコル経由)のリスニングに使用するポート。デフォルトは7001。 |
|
サーバーの起動モード。この変数をtrueに設定するとサーバーは本番モードで起動し、falseに設定すると、サーバーは開発モードで起動します。 |
|
製品と共にインストールされるサンプルを含むディレクトリ。デフォルトでは、このディレクトリのパス名は |
|
サーバーをホストするマシンの名前またはアドレス。 |
|
起動するサーバーの名前。 |
|
通常の非セキュア・リクエスト(HTTPやT3などのプロトコル経由)のリスニングに使用するポート。デフォルトは7001。 |
|
セキュア・リクエスト(HTTPやT3Sなどのプロトコル経由)のリスニングに使用するポート。デフォルトは7002。 |
|
サーバーを起動するモード(開発または本番)。 |
|
構成ウィザードで作成したユーザー・ドメインを格納したディレクトリ。デフォルトでは、このディレクトリのパス名は |
|
WebLogic Serverをインストールしたルート・ディレクトリ。デフォルトでは、このディレクトリは |
|
WebLogic Workshopをインストールしたルート・ディレクトリ。デフォルトでは、このディレクトリのパスは |
「WebLogicドメイン・テンプレートの確認」ウインドウでは、作成する前に新しいテンプレートの設定を確認できます。
左の「テンプレート・サマリー」ペインで項目を選択し、右の「詳細」ペインで詳細を確認します。以前のウィンドウで定義した設定を変更したい場合、「前へ」を選択して、必要な構成ウィンドウに戻ります。
注意: 「ビュー」ドロップダウン・リストで、「テンプレートのサマリー」画面に表示する情報の種類を制限できます。 |
「作成」をクリックします。
「テンプレートの作成中」画面が表示されます。
「テンプレートの作成中」ウィンドウに、テンプレート作成処理のステータスが表示されます。ドメイン・テンプレート・ビルダーによって、指定したテンプレート設定も含めて、新しいドメインを生成するために必要なすべてのコンポーネントを含むJARファイルが生成されます。
処理が完了したら、「完了」をクリックし、ドメイン・テンプレート・ビルダーを終了します。
テンプレートに含まれるファイルは、基になるドメインまたはテンプレートによって異なります。たとえば、「スタート・メニュー・エントリの指定」画面で「開始」メニュー・エントリを指定した場合、指定したエントリを含むstartmenu.xml
ファイルがテンプレートに組み込まれます。このテンプレートを使用してドメインを作成するときは、このファイルに指定されている値を使用して「開始」メニュー・エントリが作成されます。詳細は、『ドメイン・テンプレート・リファレンス』の通常、テンプレートに組み込まれているファイルを参照してください。