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Oracle® Fusion Middleware Oracle Infrastructure Webサービス開発者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61390-05
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7 MTOMエンコード・メッセージ添付ファイルの使用

この章では、メッセージ転送最適化メカニズム(MTOM)形式でエンコードされたメッセージがOracle Infrastructure Webサービスにより処理される方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

メッセージ転送最適化メカニズムの概要

JPEG形式のイメージなどのバイナリ・コンテンツは、クライアントとWebサービスの間で渡すことができます。通常、バイナリ・コンテンツを渡すためには、XMLドキュメントにxsd:base64Binary文字列として挿入します。この形式でバイナリ・コンテンツを送信すると、伝送中の送信メッセージのサイズが大幅に増え、処理に要する空間と時間の点でコストが高くなります。

MTOMを使用すると、バイナリ・コンテンツをMIME添付ファイルとして送信できるため、ワイヤ書式の送信サイズを小さくできます。バイナリ・コンテンツは、意味上はXMLドキュメントの一部です。メッセージ上のWS-Security署名などの操作を適用できる点で、SWA(添付ファイル付きのSOAPメッセージ)よりも優れています。詳細は次の仕様を参照してください。

MTOMを使用してバイナリ・コンテンツを添付ファイルとして渡すと、Webサービス・スタックのパフォーマンスが向上します。MTOMエンコード・メッセージにバイナリ・コンテンツが含まれていない場合、パフォーマンスは影響を受けません。

MTOMは、SOAP 1.2メッセージ用の最適化された送信メカニズムに、XMLスキーマ型xs:base64Binaryの要素を含むエンベロープを提供します。MTOMは、次の仕様で説明されているデータ処理メカニズムを利用します。

これらの仕様は、OSUCR(SOAP Optimized Serialization Use Cases and Requirements)で説明されている要件を満たしています(http://www.w3.org/TR/2004/WD-soap12-os-ucr-20040608/を参照)。

事前定義済のMTOMアタッチメント・ポリシー

第2章「Oracle Infrastructure Webサービスへのポリシーのアタッチ」で説明されているように、Oracle WSMには、Oracle Fusion Middlewareをインストールすると自動的に使用可能になる一連の事前定義済のポリシーおよびアサーション・テンプレートが用意されています。

表7-1にリストされているMTOMアタッチメント・ポリシーは、即時に利用可能です。

表7-1 事前定義済のMTOMアタッチメント・ポリシー

信頼性のあるメッセージング・ポリシー 説明

oracle/wsmtom_policy

MTOM形式でないインバウンド・メッセージを拒否し、アウトバウンド・メッセージがMTOM形式であることを確認します。


事前定義済のMTOMアタッチメント・ポリシーの詳細は、Web Servicesのセキュリティおよび管理者ガイドのMTOMアタッチメント・ポリシーに関する項を参照してください。

MTOMポリシーのアタッチ

MTOMポリシーは、設計時にOracle JDeveloperを使用して、あるいは実行時にOracle Enterprise Managerを使用して、Oracle Infrastructure Webサービスにアタッチできます。詳細は、第2章「Oracle Infrastructure Webサービスへのポリシーのアタッチ」を参照してください。

MTOMポリシーの構成

構成手順は必要ありません。