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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者用チュートリアル
11g リリース1 (11.1.1.7.0)
B55930-04
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6 コンテンツ・リポジトリへの接続と管理

このレッスンでは、WebCenter Portalアプリケーションで所有およびデプロイされるコンテンツ・リポジトリ接続を作成します。今回のケースでは、Oracle WebCenter Contentリポジトリに接続すると、そこからOracle WebCenter Content用のOracle WebCenter Portalコンテンツ・サービスへのアクセスが可能になります。Oracle WebCenter Contentを主要接続として設定し、Contributionsディレクトリに移動します。このディレクトリには、About UsContact UsHomeMenuなど、アプリケーション用のHTMLコンテンツ・ファイルがコンテンツ・サブ・フォルダに格納されています。

次に、これらのファイルおよびドキュメント - コンテンツ・プレゼンタ・サービスを使用して、アプリケーション用のタスク・フロー・バインディングを作成します。たとえば、home.jspxファイルに、コンテンツ・プレゼンタとしてhome.htmlファイルをドラッグ・アンド・ドロップします。Oracle WebCenter Contentリポジトリへの接続を有効化することにより、必要なコンテンツをより効率的に管理でき、アプリケーションの開発も最適化できます。

このレッスンでは、コンテンツ・アイテムをデフォルト・ナビゲーション・モデルに追加する方法、反復開発の利用方法などのタスクについても説明します。反復開発を利用すると、統合WebLogic Serverで実行中にアプリケーションを変更できるため、Webブラウザのページをリフレッシュすると変更の効果を即座に表示できます。また、新しいコンテンツ問合せを追加することにより、指定したメタデータ・フィールド・タグに基づいてポータル・アプリケーションで必要なすべてのドキュメントをフェッチできるようになります。

レッスンの終了時には、前のレッスンで作成したページが図6-1のように表示されます。

図6-1 メニュー項目が選択されているWebブラウザのMyPortalApplication

図6-1の説明が続きます
「図6-1 メニュー項目が選択されているWebブラウザのMyPortalApplication」の説明

ナビゲーション・モデルへのコンテンツ・アイテムの追加および新規コンテンツ問合せの追加の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のポータルのナビゲーション・モデルの作成に関する項を参照してください。コンテンツ・リポジトリおよびUCMの管理の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドを参照してください。

概要

このレッスンの手順は次のとおりです。

このレッスンの手順を始める前に、この時点に到るまでのチュートリアルの手順を実行したことを確認します。

手順1: Oracle WebCenterコンテンツ・リポジトリへの接続

Oracle JDeveloperを使用すると、コンテンツ・リポジトリ(このケースではOracle WebCenter Content)への接続を作成することにより、Oracle WebCenter PortalのOracle WebCenter Content用コンテンツ・サービスに保存されたドキュメント・コンテンツを管理および処理できます。次に、この接続をポータル・アプリケーションで所有およびデプロイします。次の手順に従って、アプリケーション・リソースにこの接続を作成してください。

コンテンツ・リポジトリに接続するには、次のようにします。

  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」で、「アプリケーション・リソース」まで移動して、Connectionsフォルダを右クリックします。

  2. 「接続の作成」「コンテンツ・リポジトリ」アイテムの順に選択します。図6-2に示すように、「コンテンツ・リポジトリ接続の作成」ダイアログが表示されます。

    図6-2 「コンテンツ・リポジトリ接続の作成」ダイアログ

    図6-2の説明が続きます
    「図6-2 「コンテンツ・リポジトリ接続の作成」ダイアログ」の説明

  3. 「接続名」フィールドで、UCMと入力します。UCMはすべて大文字で入力してください。Oracle WebCenter Contentの接続に、たとえばmyUCMのような別の指定は使用しないでください。チュートリアル用のOracle WebCenter Contentコンテンツは特定の接続名に依存します。接続名は、必ずUCMにしてください。

  4. 「リポジトリ・タイプ」フィールドから、Oracle Content Serverを選択します。「ドキュメント・サービスの主要接続として設定」が選択されていることを確認してください。

  5. 構成パラメータ・ペイン(図6-2)で、表6-1に示すパラメータと値を入力します。「サーバー・ホスト名」には自分のサーバー・ホスト、つまり、Oracle Content Serverが実行されているシステムのホスト名を入力します。「コンテンツ・サーバー・リスナー・ポート」は、Oracle Serverのポートです。


    関連項目:

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのOracle WebCenter Content Serverリポジトリの構成に関する項の、特に構成の前提条件を参照してください。


    表6-1 構成パラメータと値

    パラメータ

    RIDCソケット・タイプ

    socket

    サーバー・ホスト名

    mycontentserver.serverhost.com

    Content Serverのリスナー・ポート

    Oracleサーバーのポート。デフォルトは4444です。


  6. 「現在のJDeveloperセッションのログイン資格証明を指定」(図6-2)が選択されていることを確認してください。

  7. 「ユーザー名」フィールドにweblogicと入力し、「パスワード」フィールドにweblogic1と入力します。

  8. 「接続のテスト」をクリックし、正常に完了した場合は「OK」をクリックします。

  9. リポジトリへの接続を作成すると、そのリポジトリのメイン・ディレクトリ内のコンテンツが「アプリケーション・リソース」パネルの「コンテンツ・リポジトリ」接続の下に表示されます(図6-3を参照)。それらのフォルダやファイルは、ダブルクリックして表示できます。

    Connectionsフォルダを開きます。

    図6-3 コンテンツ・リポジトリへの確立された接続

    図6-3の説明が続きます
    「図6-3 コンテンツ・リポジトリへの確立された接続」の説明

  10. 「UCM」接続の下で、Contributionsフォルダを展開し、アップロードしたコンテンツが保存されているUCM Contentフォルダに移動します。(これは、「手順6: サンプル・チュートリアル・ファイルのダウンロード」で設定されています。)図6-4に示すように、home.htmlファイルが含まれるHomeフォルダを展開します。

    図6-4 展開されhome.htmlファイルが表示されている「ホーム」フォルダ

    図6-4の説明が続きます
    「図6-4 展開されhome.htmlファイルが表示されている「ホーム」フォルダ」の説明

  11. ポータルのプロジェクト・ディレクトリに戻り、Pagesフォルダに移動します。home.jspxファイルを開き、次に「ソース」タブをクリックして「ソース」ビューで表示します。図6-5に示すように、home.jspxファイルが「ソース」ビューに表示されます。

    図6-5 ソース・ビューのhome.jspxファイル

    図6-5の説明が続きます
    「図6-5 ソース・ビューのhome.jspxファイル」の説明

  12. 図6-6に示すように、ファイル中央のXMLコード・スニペット<cust:panelCustomizable id="hmpnc1" layout="scroll"/>を選択します。選択したスニペットの後ろに別のコード行を追加します。

    図6-6 カスタマイズ可能パネルXMLコード・スニペット

    図6-6の説明が続きます
    「図6-6 カスタマイズ可能パネルXMLコード・スニペット」の説明

  13. 図6-7に示すように、UCM ContentフォルダでHomeフォルダを展開し、home.htmlファイルを選択します。

    図6-7 UCM Contentフォルダのhome.htmlファイル

    図6-7の説明が続きます
    「図6-7 UCM Contentフォルダのhome.htmlファイル」の説明

  14. JDeveloperで、home.jspxファイルの「ソース」ビューに戻ります。図6-6に示すように、XMLコード・スニペット<cust:panelCustomizable id="hmpnc1" layout="scroll"/>を選択し、home.htmlを「接続」からpanelCustomizableにドラッグ・アンド・ドロップします。

  15. 図6-8に示すように、「作成」メニュー項目を選択し、サブ・メニュー・リストをスクロール・ダウンして「ドキュメント - コンテンツ・プレゼンタ」を選択して、この項目をクリックします。

  16. 図6-8 選択された「作成」→「ドキュメント - コンテンツ・プレゼンタ」メニュー項目

    図6-8の説明が続きます
    「図6-8 選択された「作成」→「ドキュメント - コンテンツ・プレゼンタ」メニュー項目」の説明

  17. 図6-9に示すように、「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログが表示されます。タスク・フローの「入力パラメータ」には、特定の値が自動的に割り当てられます。「OK」をクリックします。

    図6-9 特定の値が割り当てられた「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログ

    図6-9の説明が続きます
    「図6-9 特定の値が割り当てられた「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログ」の説明

    最後の2つの手順で、「コンテンツ・プレゼンタ」タスク・フローを追加し、タスク・フロー・パラメータがナビゲーション・リンク・パラメータから値を読み取るように設定しました。home.jspxがすでにページ階層に追加され、ページ階層はデフォルトのナビゲーション・モデルに追加されているため、ポータル・アプリケーションを実行すると、ナビゲーション・メニューにHomeノードが自動的に表示されます。

  18. 変更を保存します。

  19. Webブラウザをリフレッシュします。

    図6-10に示すように、ナビゲーションに新しいHomeリンクが表示され、Homeページの中央にドキュメント・コンテンツのテキストが表示されます。

    図6-10 HomeページおよびHomeコンテンツが定義されたWebブラウザのMyPortalApplication

    図6-10の説明が続きます
    「図6-10 HomeページおよびHomeコンテンツが定義されたWebブラウザのMyPortalApplication」の説明

この手順のシーケンスで、「コンテンツ・プレゼンタ」タスク・フローを使用して、UCM Contentフォルダにタブとしてドキュメントを表示およびレンダリングする方法を学習しました。

「コンテンツ・プレゼンタ」タスク・フローを使用すると、XMLコード内のリージョンとしてタスク・フローをパネル・コンポーネントにドラッグ・アンド・ドロップして、タスク・フローをリージョンにバインドできます。次に、ナビゲーション・リンク・パラメータから値を読み取るようにタスク・フロー・パラメータを設定できます。

ここまでの手順で、テンプレートとして使用でき、必要な場合は複数のナビゲーション・リンクを追加できるページを作成しました。

手順2: リポジトリ・コンテンツの編集権限を持つユーザーの作成

WebCenter Portalアプリケーション用にOracle WebCenter Contentリポジトリへの接続を正しく作成し、コンテンツ・プレゼンタとしてhome.htmlファイルをドラッグ・アンド・ドロップするために必要な手順を実行しましたので、ここからは、リポジトリに保存されているコンテンツの編集権限を持つユーザーをポータル・アプリケーションで作成します。

この特定のタスクを完了するには、次の2つの手順が必要です。

これらの手順を完了した後にアプリケーションを実行してcontentadminとしてログインすると、このユーザーのアイデンティティがOracle WebLogic Serverの埋込みLDAPに伝播されます。

UCMインスタンスでも同じ埋込みLDAPがアイデンティティ・ストアとして使用されるため、また、管理者ユーザー・グループに属するすべてのユーザーにはデフォルトで読取り、書込み、削除および管理権限が付与されるため、追加したユーザー(contentadmin)もコンテンツを編集できます。

リポジトリに保存されているコンテンツの編集権限を持つユーザーをポータル・アプリケーションで作成するには、次のようにします。

  1. 図6-11に示すように、「アプリケーション・ナビゲータ」で「アプリケーション・リソース」に移動し、META-INFフォルダを展開して、jazn-data.xmlファイルを開きます。

    図6-11 META-INFフォルダで選択されたjazn-data.xmlファイル

    図6-11の説明が続きます
    「図6-11 META-INFフォルダで選択されたjazn-data.xmlファイル」の説明

  2. contentadminという名前のユーザーをポータル・アプリケーションで作成します(図6-12)。

    アプリケーションでユーザーを作成した後は、Oracle WebLogic Serverの埋込みLDAPでユーザーを作成します。

    図6-12 Oracle WebCenter Contentでユーザーとして作成されたcontentadminおよび「名前」と「パスワード」フィールド

    図6-12の説明が続きます
    「図6-12 Oracle WebCenter Contentでユーザーとして作成されたcontentadminおよび「名前」と「パスワード」フィールド」の説明

  3. Oracle WebCenter Content ServerがインストールされているOracle WebLogic Server管理コンソールにログインし、ユーザー名としてweblogic、および製品のインストール時に使用したパスワードを入力します(図6-13)。

    図6-13 Oracle WebLogic Server管理コンソールへのログイン

    図6-13の説明が続きます
    「図6-13 Oracle WebLogic Server管理コンソールへのログイン」の説明

  4. Oracle WebCenter Contentの「ドメイン構造」ペインで、「セキュリティ・レルム」項目(図6-14)を選択してクリックします。

    図6-14 Oracle WebCenter Contentの「セキュリティ・レルム」項目

    図6-14の説明が続きます
    「図6-14 Oracle WebCenter Contentの「セキュリティ・レルム」項目」の説明

  5. 「レルム」表で、名前myrealm(図6-15)を選択してクリックします。

    図6-15 「レルム」表で選択されている名前myrealm

    図6-15の説明が続きます
    「図6-15 「レルム」表で選択されている名前myrealm」の説明

  6. 「myrealmの設定」ペイン(図6-16)で、「ユーザーとグループ」タブを選択してクリックします。

    図6-16 「myrealmの設定」ペインで選択されている「ユーザーとグループ」

    図6-16の説明が続きます
    「図6-16 「myrealmの設定」ペインで選択されている「ユーザーとグループ」」の説明

  7. 「ユーザー」表で、「新規」ボタン(図6-17)をクリックします。

    図6-17 「ユーザーとグループ」ペインで選択されている「新規」ユーザー・ボタン

    図6-17の説明が続きます
    「図6-17 「ユーザーとグループ」ペインで選択されている「新規」ユーザー・ボタン」の説明

  8. 新しいユーザーの名前を指定するように求められたら、contentadminという名前のユーザーを作成します(図6-18)。新しいユーザーの説明を指定するように求められたら、この新しいユーザーをコンテンツ管理者として指定します。

    図6-18 新規ユーザーとして作成されたユーザーcontentadmin

    図6-18の説明が続きます
    「図6-18 新規ユーザーとして作成されたユーザーcontentadmin」の説明

  9. 「ユーザー」表で、新規作成したユーザーを選択してクリックします(図6-19)。「コンテンツ管理者」が「説明」フィールドに表示されます。ページには、このセキュリティ・レルム内に構成されている各ユーザーの情報が表示されます。

    図6-19 「ユーザー」表の新規作成されたユーザーcontentadmin

    図6-19の説明が続きます
    「図6-19 「ユーザー」表の新規作成されたユーザーcontentadmin」の説明

  10. 「contentadminの設定」ペインで、「グループ」タブを選択およびクリックします(図6-20)。

    図6-20 「contentadminの設定」ペインで選択された「グループ」タブ

    図6-20の説明が続きます
    「図6-20 「contentadminの設定」ペインで選択された「グループ」タブ」の説明

  11. 「グループ」タブを選択し、「親グループ: 使用可能」リストから「管理者」グループを選択して、「グループ」に追加します(図6-20)。このページは、特定のユーザーのグループ・メンバーシップを構成するために使用します。

    図6-21 使用可能な親グループからグループに追加された管理者

    図6-21の説明が続きます
    「図6-21 使用可能な親グループからグループに追加された管理者」の説明

  12. 保存」をクリックします。

    これらの手順を完了すると、追加したユーザー(contentadmin)は、コンテンツ・リポジトリのUCMコンテンツを編集できるようになります。

手順3: ナビゲーション・モデルへのコンテンツ・アイテムの追加

次の手順のシーケンスでは、アプリケーションのデフォルト・ナビゲーション・モデルXMLファイルにコンテンツ・アイテムを追加するタスクに進みます。

コンテンツ・アイテムをデフォルト・ナビゲーション・モデルに追加するには、次のようにします。

  1. ポータル・アプリケーション・プロジェクトの「アプリケーション・ナビゲータ」で、ナビゲーション・フォルダ(/oracle/webcenter/portalapp/navigations)に進みます。default-navigation-model.xmlを右クリックして「開く」を選択します。

  2. 図6-22に示すように、ナビゲーション・モデルの「設計」ビューの左側にある「ナビゲーション」列で、新規ノードの「追加」アイコン(プラス・アイコン)をクリックし、「コンテンツ・アイテム」を選択します。

    図6-22 デフォルト・ナビゲーション・モデルへのコンテンツ・アイテムの追加

    図6-22の説明が続きます
    「図6-22 デフォルト・ナビゲーション・モデルへのコンテンツ・アイテムの追加」の説明


    ヒント:

    WebCenter Portalアプリケーションの初回作成時には、シード済ナビゲーション・モデルdefault-navigation-model.xmlが、デフォルト・ナビゲーション・モデルとして設定されています。デフォルト・ナビゲーション・モデルは、アプリケーションでデフォルトで使用できるナビゲーション・モデルを選択する便利な方法です。たとえば、ページ・テンプレートのデザイナは、実際の名前を知らなくても、このデフォルト・ナビゲーション・モデルを参照できます。

    独自のモデルを作成する場合は、adf-config.xmlファイルのoracle.webcenter.portalapp.navigation.modelプリファレンスを編集することにより、アプリケーションのデフォルト・ナビゲーション・モデルを設定できます。


  3. default-navigation-model.xmlファイルのナビゲーション・ウィンドウには、contentItemと指定されたリンク、および同じくcontentItemと指定されたIDが表示されます。図6-23に示すように、これらのエントリを変更する必要があります。「タイプ」フィールドはContentとして設定されています。

  4. About Usファイルを選択し、「リンク」の「ID」フィールドにaboutusと入力します。「URL属性」ペインに、「表示値」としてAbout Usと入力します。

    図6-23 コンテンツ・アイテムに指定されたIDと表示値

    図6-23の説明が続きます
    「図6-23 コンテンツ・アイテムに指定されたIDと表示値」の説明

  5. 「URL」フィールドの横にある「参照」アイコン(拡大鏡の形)をクリックして、コンテンツを参照します。

  6. 図6-24に示すように、「リソースの選択」ダイアログで、「UCM」サブ・フォルダを展開し、UCM Contentフォルダに移動してaboutus.htmlファイルを選択します。

    図6-24 「リソースの選択」ダイアログで選択されたaboutus.htmlファイル

    図6-24の説明が続きます
    「図6-24 「リソースの選択」ダイアログで選択されたaboutus.htmlファイル」の説明

  7. 「OK」をクリックします。選択したリソースのURLが「URL」フィールドに表示されます。

    コンテンツ接続からナビゲーションにファイルをドラッグ・アンド・ドロップするだけでも、コンテンツが自動的に作成されます。

  8. ファイルを保存します。

  9. Webブラウザに戻り、ブラウザ・ページをリロードして、WebLogicユーザーとしてログインします。図6-25に示すように、ナビゲーション・モデルのHomeの横にAbout Usリンクが表示されます。

    図6-25 ポータル・アプリケーションのWebブラウザにあるAbout Usリンク

    図6-25の説明が続きます
    「図6-25 ポータル・アプリケーションのWebブラウザにあるAbout Usリンク」の説明

手順4: 反復開発の利用

WebCenter Portalアプリケーションでは、反復開発オプションがデフォルトで有効化されています。このオプションには様々な利点があります。

一例をあげると、反復開発を利用することにより、統合WebLogic Serverで実行中にアプリケーションを変更できるため、Webブラウザの現在のページをリフレッシュすると変更の効果を即座に表示できるようになり、開発プロセスの速度が上がります。


ヒント:

ブラウザをリフレッシュすると、ページ定義およびページ階層、既存のJSPXファイルおよびナビゲーション・モデル、ページ・テンプレート、リソース・カタログ、タスク・フロー、またはページに追加したポートレットへの変更をほぼ即座に表示できます。たとえば、ページにタスク・フローを追加してブラウザを単にリフレッシュしたり、タスク・フローの値を変更してただちに結果を表示したりできます。

ただし、反復開発でサポートされていない操作もあり、新しいファイルを明示的(新しいページ定義またはページ階層など)または暗黙的に作成した場合は、アプリケーションを再実行する必要があります。たとえば、ページ階層のノードにサブ・ページを追加して*pages.xmlファイルが作成された場合、web.xmladfc-config.xmlなどの構成ファイルを編集した場合などです。

基本的に、反復開発を行う場合は特定の最適化機能が無効になります。反復開発は、ビルトイン型サーバーを使用してJDeveloperから実行している場合のみ適用されます。ポータル・アプリケーションがステージング・サーバーまたは本番サーバーにデプロイされると、このオプションの影響はなくなります。


前の手順3: ナビゲーション・モデルへのコンテンツ・アイテムの追加では、新しいコンテンツ・リンクをアプリケーションに追加し、Webブラウザのコンテンツをリフレッシュすると、そのコンテンツ・リンクがナビゲーション階層に表示されました。

アプリケーションで反復開発を有効にした場合、JDeveloperでルートの下のデフォルト・ナビゲーション・モデルにタイプがContentの新規リンクを追加し、そのリンクのmenu.htmlドキュメントを選択します。アプリケーションに変更を保存してブラウザ・ページをリフレッシュすると、ナビゲーション・メニューにMenuノードが表示されます。クリックすると、メニューのコンテンツを表示できるようになります。

アプリケーションのデフォルト・ナビゲーション・モデルに新規リンクを追加するには、次のようにします。

  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」で、default-navigation-model.xmlファイルを選択します。「アプリケーション・プロパティ」メニュー項目を右クリックします。

  2. 「アプリケーション・プロパティ」ダイアログで、「実行」ノードの「WebCenter」を選択し、「反復開発の有効化」が選択されていることを確認します。(これはデフォルトで選択されています。)

  3. 「OK」をクリックします。

  4. 図6-26に示すように、「ナビゲーション」ペインでdefault-navigation-model.xmlファイルを選択し、プラス・アイコンをクリックして、「ナビゲーション」に「コンテンツ・アイテム」を追加します。

    図6-26 デフォルト・ナビゲーション・モデルXMLファイルに追加されるコンテンツ・アイテム

    図6-26の説明が続きます
    「図6-26 デフォルト・ナビゲーション・モデルXMLファイルに追加されるコンテンツ・アイテム」の説明

  5. contentItemdefault-navigation-model.xmlナビゲーションにノードとして表示され、「ID」フィールドにcontentItemとして表示されます。図6-27に示すように、「ID」をmenu、「表示値」をMenuに変更します。

    図6-27 menuに変更され表示値も新しくなったcontentItem

    図6-27の説明が続きます
    「図6-27 menuに変更され表示値も新しくなったcontentItem」の説明

  6. 「URL」フィールドの横の「参照」アイコンをクリックします。

  7. 図6-28に示すように、「UCM」接続にあるMenuフォルダに移動して、menu.htmlファイルを選択します。

    図6-28 menu.htmlが選択された「リソースの選択」ダイアログ

    図6-28の説明が続きます
    「図6-28 menu.htmlが選択された「リソースの選択」ダイアログ」の説明

  8. 「OK」をクリックします。

  9. 図6-29に示すように、WebブラウザのHomeページをリフレッシュして、HomeページのナビゲーションにMenuリンクが表示されたことを確認します。これは、ポータル・アプリケーションで反復開発機能を有効化した結果です。

    図6-29 ナビゲーション・モデルにメニュー・リンクが追加されてリフレッシュされたWebブラウザ・ページ

    図6-29の説明が続きます
    「図6-29 ナビゲーション・モデルにメニュー・リンクが追加されてリフレッシュされたWebブラウザ・ページ」の説明

手順5: 新規コンテンツ問合せの追加

次の手順では、新しいコンテンツ問合せをポータル・アプリケーションに追加します。この問合せでは、Oracle WebCenter Contentリポジトリでメタデータ・フィールド・タグに基づくすべてのドキュメントをフェッチします。

新規コンテンツ問合せを追加するには、次のようにします。

  1. JDeveloperでポータル・アプリケーションに戻り、default-navigation-model.xmlファイルを開きます。

  2. プラス・ボタンをクリックして新しいノード・アイコンを追加します。

  3. 図6-30に示すように、リストから「コンテンツ問合せ」メニュー・アイテムを選択します。

    図6-30 デフォルト・ナビゲーション・モデルへの新規コンテンツ問合せの追加

    図6-30の説明が続きます
    「図6-30 デフォルト・ナビゲーション・モデルへの新規コンテンツ問合せの追加」の説明

  4. 「コンテンツ問合せ」ペインで、「ID」フィールドにmenucontentと入力します。「コンテンツ問合せ属性」ペインで、「表示値」にMenu Contentと入力します(図6-31)。

    図6-31 IDと表示値が変更された「コンテンツ問合せ」ペイン

    図6-31の説明が続きます
    「図6-31 IDと表示値が変更された「コンテンツ問合せ」ペイン」の説明

  5. ナビゲーション・ノードでMenu Contentを選択し、「URL」フィールドで「参照」アイコンをクリックします。「リソースの選択」ダイアログが表示されます。

  6. 「リソースの選択」ダイアログで、「接続」を展開し、「UCM」を選択して、「OK」をクリックします。図6-32に示すように、UCMという名前の接続が「リポジトリ」フィールドに表示されます。

    図6-32 UCMと入力された「リポジトリ」フィールド

    図6-32の説明が続きます
    「図6-32 UCMと入力された「リポジトリ」フィールド」の説明

  7. Menu Content項目(コンテンツ問合せ)をMenu項目にドラッグ・アンド・ドロップします。図6-33に示すように、この問合せは、UCMのメタデータ・フィールド・タグに基づいて、UCMの問合せに指定された条件に一致するすべてのドキュメントをフェッチします。

  8. 「問合せ」フィールドにコンテンツ問合せテキストを入力します。

    SELECT cmis:name FROM ora:t:IDC:GlobalProfile WHERE ora:p:xWCTags LIKE 'menu%'
    

    コンテンツ問合せが正しく機能するように、ドキュメントはmenuというキーワードでタグ付けする必要があります。

    図6-33 コンテンツ問合せテキストが入力されたMenu Contact

    図6-33の説明が続きます
    「図6-33 コンテンツ問合せテキストが入力されたMenu Contact」の説明

  9. 「フォルダの内容の挿入」を選択します。


    ヒント:

    メニュー・コンテンツ問合せはメニュー・ノードの子であるため、メニュー・コンテンツ問合せの結果がメニュー・ノードの下で発行されるようにするために、このケースではこの手順が必須であり、必ず実行する必要があります。ただし、すべてのユースケースでこの手順が必須なわけではありません。


  10. コンテンツ問合せが正常に実行され、正しい結果セットを返すようにするために、コンテンツでメタデータを設定する必要があります。

    手順8で示すように、Content Management Interoperability Services (CMIS)問合せは次のようになります。

    SELECT cmis:name FROM ora:t:IDC:GlobalProfile WHERE ora:p:xWCTags LIKE 'menu%'

    UCMは、各メタデータ・フィールドの表示名および内部名という概念に依存しています。たとえば、このCMIS問合せでは、xWCtagsがメタデータ・フィールドの内部名で、Tagsが同じフィールドの表示名です。CMIS問合せを作成する場合は、UCM内部名をフィールドに使用する必要があります。


    ヒント:

    この例で使用されているCMIS問合せは、メタデータ・フィールドTagsに基づいてすべてのドキュメントをフェッチします。コンテンツ問合せが正しく機能するために、コンテンツ・サーバーのOracle WebCenter Content管理コンソールで、Tagsフィールドの横のメタデータを入力する必要があります。この例では、Tagsフィールドはmenuとして指定された値に設定されています。

    ここで説明するTagsフィールドとは、Oracle WebCenter Contentリポジトリのメータデータ・フィールドの1つを限定的に表しており、他のOracle WebCenterタグ・サービスまたはタグ機能とは無関係である点に留意してください。

    コンテンツ・メタデータ(特にTagsフィールド)を表示する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Content Serverユーザーズ・ガイド』の「ファイルの操作」、コンテンツ情報の表示に関する項を参照してください。

    コンテンツ・メタデータの更新方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Content Serverユーザーズ・ガイドを参照してください。


    次の手順で、「タグ」フィールドに正しい値を設定する方法を学習します。

  11. 図6-34に示すように、管理者権限を有効にしてUCMインスタンスにログインします。

    図6-34 管理者権限を使用したログイン

    図6-34の説明が続きます
    「図6-34 管理者権限を使用したログイン」の説明

  12. 図6-35に示すように、UCMリポジトリのContribution FoldersディレクトリにあるMenuフォルダに移動します。

    図6-35 UCMのOracle Content ServerのMenuフォルダ

    図6-35の説明が続きます
    「図6-35 UCMのOracle Content ServerのMenuフォルダ」の説明

  13. 図6-36に示すように、fastfood.htmlファイルの「アクション」メニュー項目の下にある「情報」ボタンをクリックします。これにより、Oracle Content Serverの「コンテンツ情報」ページに移動します(図6-37)。

    図6-36 fastfood.htmlファイルの「情報」ボタンをクリック

    図6-36の説明が続きます
    「図6-36 fastfood.htmlファイルの「情報」ボタンをクリック」の説明

  14. 「コンテンツ情報」ページ(Figure 6-37)で、「コンテンツ・アクション」メニューを選択し、「更新」メニュー項目をクリックします。これにより、fastfood.htmlページの「情報更新フォーム」に移動します(図6-38)。

    図6-37 クリックによる更新が選択された「コンテンツ・アクション」メニュー

    図6-37の説明が続きます
    「図6-37 クリックによる更新が選択された「コンテンツ・アクション」メニュー」の説明

  15. 図6-38に示すように、「情報更新フォーム」の「タグ」フィールドで、値をmenuに設定します。

    図6-38 「タグ」フィールドでの値menuの設定

    図6-38の説明が続きます
    「図6-38 「タグ」フィールドでの値menuの設定」の説明

  16. フォーム下部の「更新の送信」ボタンをクリックします(図6-39)。これにより、コンテンツ問合せのメタデータが設定されます。

    図6-39 「更新の送信」をクリックしてコンテンツ問合せのメタデータを設定

    図6-39の説明が続きます
    「図6-39 「更新の送信」をクリックしてコンテンツ問合せのメタデータを設定」の説明

  17. 変更を保存し、ポータル・アプリケーションに戻って、Webブラウザでホーム・ページをリフレッシュします。ナビゲーション・バーのMenuノードの下に、Fast Foodリンクが表示されます(図6-40)。

    図6-40 Menuノードの下に表示されたFast Foodリンク

    図6-40の説明が続きます
    「図6-40 Menuノードの下に表示されたFast Foodリンク」の説明

  18. リポジトリのMenuフォルダに格納されているその他のHTMLファイル(salad.htmlpasta.htmlなど)に対して、手順14から18を繰り返します。すべてのHTMLファイルに対して「タグ」フィールドでメタデータを設定した後は、Webブラウザをリフレッシュすると、各CMIS問合せの結果がMenuノードの下に表示されます。

このレッスンでは、Oracle WebCenter Contentリポジトリでドキュメント・コンテンツを操作および管理する重要性を学習しました。この過程で、開発作業を最適化し、反復開発を有効化し、ナビゲーション・モデルに新規コンテンツを追加しました。また、ナビゲーション・モデルにコンテンツ問合せを追加することにより、Oracle WebCenter Contentで使用されている特定のメタデータ・タグに基づいて、ドキュメントを問合せ、フェッチできるようになりました。

次のレッスンでは、ポータル・ページをカスタマイズし、ページ階層に追加して、ユーザー・アクセス権を設定する方法を学習することにより、ポータルの開発スキルを拡張する段階に進みます。さらに、ポータル・アプリケーションで、実行時にコンテキスト内HTMLコンテンツを簡単に編集する方法も学習します。