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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7.0)
B72084-02
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35 メール・サービスの統合

この章では、設計時にWebCenter Portal: Frameworkアプリケーションにメール・サービスを統合する方法について説明します。

メールの管理および組込みの詳細は、次を参照してください。

この章には次の項が含まれます:


注意:

メール・サービスのサポート対象は受信ボックスのみです。その他のフォルダやメッセージの移動はサポートしていません。


35.1 メール・サービスの概要

この項では、メール・サービスの機能と要件の概要を説明します。次のサブセクションが含まれます:

35.1.1 メール・サービスの理解

メール・サービスにより、ユーザーは、Internet Message Access Protocol4 (IMAP4)およびSimple Mail Transfer Protocol (SMTP)をサポートするメール・サーバーの受信ボックスにアクセスできます。さらに、ユーザーはアプリケーション内から新しいメール・メッセージ(および添付ファイル)を作成したり、メッセージを削除、返信、および転送できます。

メール・サービスがユーザーのメール・クライアントを置き換えることはありません。ユーザーが単一の共同作業環境でメールにアクセスしたり、メールを作成できるようにするだけです。

メール・サービスでは、次の操作を実行できます。

  • リンクされたメールの件名をクリックしてメッセージを閲覧します。

  • 「送信者」フィールドを開いて、送信者の詳細(日付を含む)を表示します。

  • スクロール・ダウンして、ビュー内に示されていない他のメッセージを表示します。フェッチ済のメッセージ間を、キャッシュされたメッセージとしてナビゲートできます。

  • メール・ダイアログ内の添付ファイル・セクションを開き、「添付」をクリックして、ファイルをメッセージに添付します。新しいダイアログ・ポップアップで添付ファイルを指定します。「添付ファイルの削除」アイコンをクリックして、メールから添付ファイルを削除します。

  • 「返信」または「全員に返信」アイコンをクリックして、メッセージに返信します。

  • 「転送」アイコンをクリックして、メッセージを転送します。

  • 「取消」をクリックして、操作(メールの送信など)を取り消します。

図35-1は実行時のメール・タスク・フローを示しています。ビューの上部には、表示するメールの数(ここでは「すべて」)を示すドロップダウン・リスト、「作成」アイコンおよび「リフレッシュ」アイコンの3つの要素があります。「リフレッシュ」アイコンを使用すると、受信ボックスの新しいメッセージを手動で確認できます。

図35-1 実行時のメール・サービス

図35-1の説明が続きます
「図35-1 実行時のメール・サービス」の説明

ドロップダウン・リストは、ビューを今日受信したメッセージ、昨日から受信したメッセージ、今週受信したメッセージおよび今月受信したメッセージに切り替えるフィルタを提供します(図35-2)。

図35-2 メッセージ・フィルタ

図35-2の説明が続きます
「図35-2 メッセージ・フィルタ」の説明


注意:

デフォルトでは、「すべて」で最新50件のメッセージが表示されます。この数を増やす方法の詳細は、第35.3.2項「表示するメール数の構成」を参照してください。


ドロップダウン・リストの横にある「作成」アイコンをクリックすると、すぐにアプリケーションから新しいメッセージを作成できます。図35-3に示されるとおり、このアイコンをクリックすると「作成」ページが表示されます。

図35-3 メールの作成

図35-3の説明が続きます
「図35-3 メールの作成」の説明

「検索」アイコンを使用すると、Frameworkアプリケーションが使用するLDAPストア内の、ユーザーのメール・アドレスや連絡先を検索できます。LDAPストア以外のユーザーについては、明示的なメール・アドレスを入力する必要があります。

実行時のメール・サービスの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド』を参照してください。

35.1.2 メール・サービスの要件

メール・サービスには、IMAP4プロトコルとSMTPプロトコルをサポートするメール・サーバーが必要です。

WebCenter Portal: Spacesでは、スペースの作成時に配信リストを自動作成するために、Microsoft Exchangeメール・サーバーが必要になります。Frameworkアプリケーションでは、この機能が適切でない場合があります。この機能を無効にするために、メール接続にLDAP (Active Directory)サーバーの詳細を提供しないでください。

35.2 メール・サービスの基本構成

この項では、アプリケーションにメール・サービスを追加するために必要な手順について説明します。次のサブセクションが含まれます:

35.2.1 メール・サービスの構成ロードマップ

構成プロセス全体のガイドとしてこの項のロードマップを使用してください。

図35-4表35-1は、Frameworkアプリケーション内でメール・サービスを動作させるために必要な前提条件とタスクの概要を示しています。

図35-4 Frameworkアプリケーションに対するメール・サービスの構成

図35-4の説明が続きます Install WebCenter Portal: Framework and the back-end components for the Mail service For Microsoft Exchange 2007 and 2010 only, follow additional configuration steps Configure a connection to your mail server in JDeveloper, associating the mail server with an external connection Add the Mail task flow to a page in JDeveloper Deploy using JDeveloper Deploy using Fusion Middleware Control Deploy using WLST Deploy using WLS Admin Console (Optional) Add/modify connection parameters using JDeveloper (Optional) Add/modify connection parameters using Fusion Middleware Control (Optional) Add/modify connection parameters using WLST Access Mail by clicking Login to Mail on a Mail task flow and entering your login credentials for the mail server
「図35-4 Frameworkアプリケーションに対するメール・サービスの構成」の説明

表35-1 Frameworkアプリケーションに対するメール・サービスの構成

アクター タスク サブタスク

管理者

1. WebCenter Portalおよびメール・サービス用のバックエンド・コンポーネントをインストールします

1.a Microsoft Exchange 2007および2010の場合のみ、追加の構成手順を実行します

開発者

2. Frameworkアプリケーションにメール・サービスを統合します

2.a JDeveloperでメール・サーバーへの接続を構成して、そのメール・サーバーを外部アプリケーションと関連付けます



2.b JDeveloperでページにメール・タスク・フローを追加します

開発者または管理者

3. 次のいずれかのツールを使用してFrameworkアプリケーションをデプロイします

  • JDeveloper (開発者)

  • Fusion Middleware Control (管理者)

  • WLST (管理者)

  • WLS管理コントロール (管理者)


開発者または管理者

4.(オプション)次のいずれかのツールを使用して接続パラメータを追加/変更します:

  • JDeveloper、アプリケーションの再デプロイ(開発者)

  • Fusion Middleware Control (管理者)

  • WLST (管理者)


エンド・ユーザー

5. メール・タスク・フローで「メールにログイン」をクリックし、メール・サーバーのログイン資格証明を入力して、メールにアクセスします



35.2.2 メール・サービスの接続の設定

メール・サービスを使用する前に、まず、メール・サーバーへの接続を設定する必要があります。メール・サービスは、IMAP4プロトコルとSMTPプロトコルに基づいたメール・サーバーをサポートします。


注意:

Oracle JDeveloperで設計時にバックエンド・サーバーへの接続を設定できますが、デプロイ後の環境でEnterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、後から接続を追加、削除または変更できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』を参照してください。


アプリケーションからメール・サーバーへの接続を作成するには:

  1. Oracle JDeveloperで、メール・サービスを利用するアプリケーションを開きます。

  2. アプリケーションの「アプリケーション・リソース」で「接続」を右クリックして、リストから「メール」を選択します。

  3. 「アプリケーション・リソース」で、メール・サービス接続を作成するように選択します。

    アプリケーション・リソースの接続はそのアプリケーションでのみ使用可能ですが、IDE接続の接続は作成したすべてのアプリケーションで使用可能です。他のアプリケーション内の接続を使用する予定の場合は、再作成する必要を回避するためにIDE接続を選択します。

  4. 「接続名」フィールドに、接続の名前(一意)を入力します。

  5. 単一のメール・アカウントを構成する場合は、「デフォルト接続として設定」チェック・ボックスを選択して、この接続をアクティブ接続として使用します(図35-5)。

    図35-5 「新規メール接続の構成」、手順1

    図35-5の説明が続きます
    「図35-5 「新規メール接続の構成」、手順1」の説明

    複数のメール・アカウントを構成する場合、これをデフォルトの接続として選択する必要はありません。ただし、サービスでは、1つの接続をデフォルトの接続として指定する必要があることに注意してください。


    注意:

    接続をデフォルトの接続として作成すると、それがデフォルトでないように編集することはできません。別のデフォルト接続を使用するには、新しい接続を作成し、それをデフォルト接続としてマークする必要があります。


  6. 「一般」ページでは、パラメータの値を入力します(図35-6)。

    図35-6 「新規メール接続の構成」、手順2

    図35-6の説明が続きます
    「図35-6 「新規メール接続の構成」、手順2」の説明

    • IMAP Host: IMAPサーバーの場所

    • IMAP Port: IMAPサーバーのポート番号(デフォルトは-1)

    • SMTP Host: SMTPサーバーの場所

    • SMTP Port: SMTPサーバーのポート番号(デフォルトは-1)

    • IMAP Secured: セキュアなSSL接続を示します(true/false、デフォルトはfalse)

    • SMTP Secured: セキュアなSSL接続を示します(true/false、デフォルトはfalse)

    • LDAP HostおよびLDAP Port: これらおよび他のすべてのLDAP値は、メール・サーバーがMicrosoft Exchangeの場合にのみ必要です。メール・サービスが確実に配信リストを作成するためには、WebCenter Portal: SpacesアプリケーションでMicrosoft Exchangeと同じActive Directoryサーバーを使用する必要があります。

    • Connection Timeout: 接続のタイムアウト(秒単位)。

  7. 「接続のテスト」をクリックして、ホストとポートが使用可能なことを確認します。

  8. 先に進むには、既存の外部アプリケーションを選択するか、新しい外部アプリケーションを作成する必要があります。

    1. 外部アプリケーションの場合は、「+」アイコンをクリックして外部アプリケーションの登録ウィザードを開きます

      このアプリケーションは、メール・サーバーのユーザーをアプリケーション・ユーザーにマップするため、エンド・ユーザーはユーザー名とパスワードを毎回入力する必要がなくなります。

      外部アプリケーションの詳細は、第68.13項「外部アプリケーションの使用」を参照してください。


      注意:

      外部アプリケーションの資格証明プロビジョニングは、メール接続に組み込まれています。外部アプリケーション - パスワードの変更タスク・フローをページにドロップする必要はありません。


    2. 「名前」ページで、次の操作を行います。

      「アプリケーション名」に、アプリケーションを識別する一意の名前を入力します。この名前は、Frameworkアプリケーション内だけでなく、その他の接続間でも一意の名前にする必要があります。このフィールドは後から変更できないことに注意してください。

      「表示名」に、資格証明プロビジョニング画面でエンド・ユーザーに表示されるアプリケーション名を入力します。

    3. 「次へ」をクリックします。

    4. メール・サービスの外部アプリケーションがクリックスルー・ログインに参加する場合は、「一般」ページで、任意で値を入力できます。

      「ログインURL」に、HTMLログイン・ページの送信先になるURLを入力します。このURLを取得するには、アプリケーションのログイン・フォームのHTMLソースを表示します。

      「ユーザー名/IDフィールド名」に、アプリケーションでユーザー名フィールドに使用するラベル(User Nameなど)を入力します。

      「パスワード・フィールド名」フィールドに、アプリケーションでパスワード・フィールドに使用するラベル(Passwordなど)を入力します。

      「認証メソッド」リストから、「POST」を選択します。これにより、フォーム本体内でログイン資格証明が送信されます。メール・サービスの外部アプリケーションには、この認証方式が必要になります。

    5. 「次へ」をクリックします。

    6. 「追加フィールド」ページで「フィールドの追加」をクリックし、Email Addressという名前で補足フィールドを追加します。このフィールドでは、ユーザーのメール・アドレスを取得するため、ユーザーがメールを送信したときには、送信者のアドレスがこのメール・アドレスになります。「ユーザーに表示」チェック・ボックスを選択します。

      さらに、ユーザーのメールへの返信を「電子メール・アドレス」フィールド以外のメール・アドレス宛てに指定する場合は、「フィールドの追加」を再度クリックして、返信先アドレスという名前のフィールドを追加します。図35-7に示すように、「ユーザーに表示」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。

      図35-7 「Email Address」と「Reply-To Additional」の追加フィールド

      図35-7の説明が続きます
      「図35-7 「Email Address」と「Reply-To Additional」の追加フィールド」の説明


      注意:

      メール・サービスの外部アプリケーションには「電子メール・アドレス」フィールドが必要で、それをユーザーに表示する必要があります。「表示名」および返信先アドレスのフィールドはメールの送信時にも利用されます。


    7. 外部アプリケーション・サービスでは、様々な資格証明を接続に関連付けることができます。

      共有資格証明が指定されていると、認証済の各ユーザーは、外部アプリケーションへのアクセスに同じ資格証明(つまり、ここに定義したユーザー名とパスワード)を使用するようになります。

      パブリック資格証明の場合、Frameworkアプリケーションを認証することなく、認証されていない(パブリックの)ユーザーすべてに対する特定のメールIDからのメールを表示できます。アプリケーションがセキュアでない場合や、ユーザーがログインしていない場合は、パブリック資格証明が使用されます。


      注意:

      パブリック資格証明は、自己登録ページからのメール送信に必要です。


      プライベート資格証明の場合、各ユーザーは個人のメールIDで認証する必要があります。つまり、各アプリケーション・ユーザーは、自分の資格証明を指定する必要があるということです。

    8. 外部アプリケーションにプライベート資格証明を使用させる場合は「終了」をクリックし、共有またはパブリック資格証明を設定する場合は「次へ」をクリックします。

    9. 共有資格証明のみの場合: 「共有資格証明」ページで、「共有資格証明の指定」が選択されていることを確認して、共有ユーザー資格証明とメールIDを入力します。

    10. パブリック資格証明のみの場合: 「パブリック資格証明」ページで、「パブリック資格証明の指定」が選択されていることを確認して、パブリックで使用するユーザー資格証明とメールIDを入力します。

    11. 「終了」をクリックして、外部アプリケーションを登録します。

  9. メール接続ウィザードに戻り、メール用に新しく作成した外部アプリケーション接続が選択されていることを確認します。

  10. 必要に応じて、Active Directoryサーバー用のLDAPパラメータ値を追加すると、(WebCenter Portal: Spacesの)スペース配信リストを管理できます。

    パラメータの詳細は、表35-2を参照してください。


    注意:

    WebCenter Portal: Spacesとメール・サービスが、アイデンティティ管理システムを共有して、スペースのメーリング・リストを設定する場合は、Active Directoryを使用する必要があります。WebCenter Portal管理者としてメール・サーバーをインストールして構成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』を参照してください。


    表35-2 LDAPディレクトリ・サーバーの構成パラメータ

    フィールド 説明

    LDAPホスト

    LDAPディレクトリ・サーバーを実行しているコンピュータのホスト名を入力します。

    LDAPポート

    LDAPディレクトリ・サーバーがリスニングするポートを入力します。

    LDAPベースDN

    LDAPスキーマのベース識別名を入力します。例: CN=Users、DC=oracle、DC=com。

    LDAPドメイン

    配信リスト名に追加するドメインを入力します。

    WebCenter Portal: Spacesの場合は、たとえば、ドメイン値にoracle.comが設定されていると、Finance Projectスペースは、FinanceProject@oracle.comという名前の配信リストを維持するようになります。

    LDAP管理者ユーザー名

    LDAPディレクトリ・サーバー管理者のユーザー名を入力します。

    LDAPスキーマにエントリを作成する権限を持つ有効なユーザーです。

    LDAP管理者パスワード

    LDAPディレクトリ・サーバー管理者のパスワードを入力します。

    パスワードは、保護されたストアに格納されます。

    LDAPデフォルト・ユーザー

    モデレータ機能の権限を付与するユーザー名のカンマ区切りリストを入力します。

    これらのユーザーは、作成される各スペースの配信リストのメンバーになります。指定するユーザーは、ベースLDAPスキーマ(LDAP Base DNフィールドで指定)に存在する必要があります。

    ldap.secured

    FrameworkアプリケーションとLDAPディレクトリ・サーバーとの間に、保護された接続(SSL)が必要かどうかを示します。

    LDAPがセキュア・モードで実行するように構成されている場合は、配信リストの作成時にLDAPを使用するように、このプロパティ(trueまたはfalseに設定)を追加します。


  11. 「終了」をクリックします。

新しいメール接続は、「アプリケーション・リソース」→「接続」の下に表示されます。

35.2.3 メール・サービスの設計時の追加

この項では、メール・サービスの基本的な組込みについて説明します。次のサブセクションが含まれます:

35.2.3.1 メール・サービス・タスク・フロー

メール・サービスに含まれるタスク・フローは、メールのみです。このタスク・フローは、メール受信ボックスを表示します。

35.2.3.2 メール・サービスをアプリケーションに追加する方法

アプリケーションにメール・サービスを追加するには:

  1. 第3章「開発環境の準備」の手順に従い、カスタマイズ可能なページをアプリケーションで作成します。

  2. メール・サーバーに接続するようにアプリケーションが構成されていることを確認します。

  3. プライベート資格証明または共有資格証明用の外部アプリケーションが構成してある場合は、ADFセキュリティを使用して、Frameworkアプリケーションをセキュアにする必要があります。WebCenter PortalのFrameworkアプリケーション・テンプレートを使用してアプリケーションを作成すると、デフォルトでADFセキュリティが構成されます。ADFセキュリティの構成の詳細は、第68.3項「ADFセキュリティの構成」を参照してください。

  4. このサービスを追加するページを開きます。

  5. リソース・パレットで「カタログ」「WebCenter Portal - サービス・カタログ」「タスク・フロー」と開きます。

  6. 「メール」タスク・フローをドラッグして、ページにドロップします。

  7. 「作成」リストで、このタスク・フローをページに追加する「リージョン」を選択します。

  8. これにより、「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログには、オプションのtabularViewパラメータが表示されます。このパラメータをtrueに設定すると、メール・メッセージは、メール・クライアントの受信ボックスのような表内に表示されます。このパラメータをfalseに設定すると、メール・メッセージはリスト・ビューにレンダリングされます。


    注意:

    アプリケーションではなくIDEで接続を作成した場合、その接続をアプリケーションに追加する必要があります。たとえば、「リソース・パレット」の「IDE接続」の下にある接続を右クリックし、「アプリケーションに追加」を選択します。


  9. ページを保存して、ブラウザで実行します。

  10. メール・タスク・フローが含まれるページを初めて実行すると、外部アプリケーションのメール資格証明をメール・タスク・フロー内から入力するように要求されます。

    資格証明を入力して、「発行」をクリックします。


注意:

  • アプリケーションの内のすべてのメール・タスク・フローのインスタンスは、同一メール・サーバーを対象に実行されるため、複数のメール・タスク・フロー・インスタンスを追加しても意味がありません。これは、バックエンド・サーバーへの接続を必要とする、すべてのサービス・タスク・フロー(ディスカッション・サービスやお知らせサービスからのタスク・フローなど)でも同様です。

  • 保存された資格証明を使用してアプリケーションにアクセスした後、それらの資格証明は再デプロイ後も保持されます。以前のデプロイで保存された資格証明を無視するには、アプリケーションをデプロイする前にadf-config.xmlappUIDを編集します。次の太字の値を編集して変更された値を指定します。たとえば、最後の値に1を加えてそれをWCApp1-1235に更新します。

     <adf:adf-properties-child xmlns="http://xmlns.oracle.com/adf/config/properties">
         <adf-property name="adfAppUID" value="WCApp1-1234"/>
     </adf:adf-properties-child>
    

35.2.3.3 メール・サービス・タスク・フローのパラメータを変更する方法

メール・サービス・タスク・フローには、オプションのタスク・フロー・バインディング・パラメータが1つあります。

パラメータ値は、ページにタスク・フローをドロップするときまたはページにタスク・フローを配置した後に調整できます。

  1. ページの下部にある「バインディング」タブ(next to the 「ソース」タブの横)をクリックし、「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログにナビゲートします。

  2. 「実行可能ファイル」の下に、追加したタスク・フローが表示されます。図35-8に、「実行可能ファイル」セクションの検索タスク・フローの例を示します。

    図35-8 「ページ・データ・バインディング定義」

    図35-8の説明が続きます
    「図35-8 「ページ・データ・バインディング定義」」の説明

  3. タスク・フローを選択し、「実行可能ファイル」という見出しの横にある、「選択した要素を編集します。」(鉛筆)アイコンをクリックします。

  4. 「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログ(図35-9)で、必要に応じてバインディング・パラメータ値を変更します。

    図35-9 メール・タスク・フローの「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログ

    図35-9の説明が続きます
    「図35-9 メール・タスク・フローの「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログ」の説明

  5. 終了したら、「OK」をクリックします。

  6. ページを保存して実行し、結果を表示します。

表35-3に、メール・サービス・タスク・フローに固有のプロパティを示します。

表35-3 メール・サービス・タスク・フロー・パラメータ

プロパティ 説明 タスク・フロー

tabularView

EL値タイプを使用して、trueの値を入力すると、件名、送信元、送信日付など、メール・メッセージに関連付けられた情報が表形式で表示されます。このパラメータをfalseに設定すると、メール・メッセージはリスト・ビューでレンダリングされます。

メール


図35-10は、リージョン・パラメータtabularViewがtrueに設定されている、メール・タスク・フローを示しています。

図35-10 リージョン・パラメータの表形式がTrueに設定されているメール・タスク・フロー

図35-10の説明が続きます
「図35-10 リージョン・パラメータの表形式がTrueに設定されているメール・タスク・フロー」の説明

35.2.4 メール・サービスのセキュリティの設定

メール・サービスには、各ログイン済ユーザーのメールをフェッチするためのセキュリティが必要になります。WebCenter PortalのFrameworkアプリケーション・テンプレートを使用してアプリケーションを作成すると、デフォルトでADFセキュリティが構成されます。ADFセキュリティの構成の詳細は、第68.3項「ADFセキュリティの構成」を参照してください。

アプリケーションへのログインに使用するユーザー名に対応する外部アプリケーション資格証明がフェッチされ、メール・サーバーへのログインに使用されます。お薦めする方法は、メール・サーバーとFrameworkアプリケーションが同じアイデンティティ・ストアを指すようにすることです。


注意:

Frameworkアプリケーションとメール・サービスが同じアイデンティティ・ストアを共有している場合でも、メール・サービスはアイデンティティの伝播をサポートしません。シングル・サインオン機能は、外部アプリケーションのメカニズムを通じて有効になります。


メール・サービスは、外部アプリケーション接続がパブリック資格証明で構成されている場合にのみ、保護されていないFrameworkアプリケーションでも動作します。セキュリティを適用していないときに、コンテンツにアクセスするためにメールのログインが必要になると、ユーザーは認証できず、実行時にコンテンツが表示されなくなります。

外部アプリケーションの使用の詳細は、第68.13項「外部アプリケーションの使用」を参照してください。

35.3 メール・サービスの詳細情報

この項では、メール・サービスに使用できるオプションの機能について説明します。次のサブセクションが含まれます:

35.3.1 メールの作成ページの起動

「メールの作成」ページでは、アプリケーション内で個別のメッセージを作成する方法をユーザーが決定できます。

ユーザーをフル・ページへダイレクトするナビゲーション・ルールを使用して「メールの作成」ページを直接呼び出します(例35-1)。

例35-1 「メールの作成」ページの起動

/oracle/workplace/collab/mail/view/jsf/pages/ComposeView.jspx

あるスペース内のすべてのユーザーのメール・アカウントをプロビジョニングできないときに、スペースのメンバーが他のメンバーにメールを送信できるようにするには、useConnectionパラメータで共有(パブリック)のメール接続を指定します。(メール・サービスの作成ビューへのリージョン入力パラメータとして、接続名を指定します。)エンド・ユーザーの「メール・プリファレンス」には、共有資格証明のメール接続は表示されません。

オプションのパラメータを渡すことで、メッセージの作成をシードできます。たとえば、「宛先」、「CC」、「BCC」、「送信者」、「件名」、「コンテンツ」などの事前移入フィールドにパラメータを渡すことができます。パラメータは、事前移入する項目に対してのみ設定してください。空のComposeView.jspxが必要な場合、setActionListenerは必要ありません。pageFlowScopeに対するパラメータは、すべて設定する必要があります。

scopeパラメータを使用すると、作成ビューを起動するスコープを設定できます。

sendMailToGSMembersパラメータを使用すると、スペースのすべてのメンバーにメールを送信するオプションを選択できます。

例35-2に、「メールの作成」ページ(ComposeView.jspx)のパラメータの一部を示します。

例35-2 「メールの作成」ページのパラメータ

<af:commandLink text="Compose Mail" action="sendMail">

    <af:setActionListener from="#{'john.doe@oracle.com'}" to="#{pageFlowScope['collab.mail.compose.toList']}"/>
    <af:setActionListener from="#{'Mail......'}" to="#{pageFlowScope['collab.mail.compose.subject']}"/>
    <af:setActionListener from="#{'Mail Service'}" to="#{pageFlowScope['collab.mail.compose.content']}"/>
    <af:setActionListener from="#{'ruby@oracle.com'}" to="#{pageFlowScope['collab.mail.compose.ccList']}" />
    <af:setActionListener from="#{'ruby@oracle.com'}" to="#{pageFlowScope['collab.mail.compose.bccList']}" />
    <af:setActionListener from="#{'monty@oracle.com'}" to="#{pageFlowScope['collab.mail.compose.from']}" />
    <af:setActionListener from="#{'text/html'}" to="#{pageFlowScope['collab.mail.compose.contentType']}" />
    <af:setActionListener from="Shared-mail-connection-name" to="${pageFlowScope['collab.mail.compose.useConnectionName']}" />

</af:commandLink>

例35-3は、ComposeView.jspxに次のアクション・リスナーを設定することで、受信者フィールド(「宛先」「CC」「BCC」など)を非表示にする方法を示しています。

例35-3 「メールの作成」ページでの受信者フィールドの非表示化

    <af:setActionListener from="#{'false'}" to="#{pageFlowScope['collab.mail.message.showrecipients']}" />

35.3.2 表示するメール数の構成

デフォルトでは、メール・サービスは、受信ボックス・フォルダの最新50件のメール・メッセージを表示します。メール・サーバーが追加のメールをフェッチするために必要になるメモリー内キャッシュの拡大をサポートしている場合、管理者はadf-config.xmlファイルで、この件数を増やせます。

例35-4に示すように、mail.messages.fetch.sizeプロパティを追加します。

例35-4 メールの表示数を増やす方法

<adf-collaboration-config xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/collab/config">

<service-config
serviceId="oracle.webcenter.collab.mail">
<property name="mail.messages.fetch.size" value="500"/>
</service-config>

</adf-collaboration-config>

別の方法として、Fusion Middleware管理者は、WLSTコマンドsetMailServicePropertyを使用して、この値を増やせます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』を参照してください。

この変更はすべてのユーザーに適用されます。つまり、次の例35-4では、すべてのユーザーのFrameworkアプリケーションの受信トレイに500件の最近のメールが存在します。それに応じて表示するメッセージ数を増やすと、Frameworkアプリケーションのキャッシュ・サイズが増加します。これは慎重に妥当なサイズに設定してください。

35.3.3 メール・サービスのトラブルシューティング

この項では、メール・サービスで発生する一般的な問題と解決方法について説明します。

問題

Frameworkアプリケーションからメール・メッセージの取得、またはメール・メッセージの送信ができません。

解決方法

次の点を確認してください。

  • アプリケーション内に、メール・サービス接続が存在する。

  • 必要なメール・サービス接続が、デフォルトの接続として指定されている。

  • 接続で構成されているメール・サーバーが実行中である。別のメール・クライアントから接続してみて、接続の詳細に間違いがないことを確認してください。

問題

Frameworkアプリケーションのメール・サービスではユーザーがログインする必要がありますが、実行時にユーザーが認証されず、一切のコンテンツが表示されません。ユーザーがメール・サービスにアクセスすると、外部アプリケーション認証の例外がスローされます。

解決方法

メール・サービスは、メール接続がパブリック資格証明による外部アプリケーション接続を使用するよう構成されている場合にのみ、保護されていないFrameworkアプリケーションでも動作します。アプリケーションを非保護モードで実行する場合は、外部アプリケーション用のパブリック資格証明が構成されていることを確認してください。

Frameworkアプリケーションを保護モードで実行する場合は、アプリケーション用にADFセキュリティを構成する必要があります。

問題

ユーザーがFrameworkアプリケーションでメールを受信すると、メッセージのコンテンツは、メッセージ本文内ではなく、添付ファイル(content.htmlというファイル)として表示されます。これは、メール・サーバーがMicrosoft Exchange Server 2007を実行していて、"Microsoft Exchange Server 2007の更新プログラムのロールアップ3"がインストールされていない場合に発生することがあります。

解決方法

メール・サーバー管理者は、この問題を修正する「Microsoft Exchange Server 2007の更新プログラムのロールアップ3」をダウンロードしてインストールする必要があります。詳細は、http://support.microsoft.com/kb/930468を参照してください。