Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド 11g リリース1(11.1.1.7.0) B72923-01 |
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WebCenter Portalのパーソナライズには、動的に導出されるユーザー・エクスペリエンスが用意されています。これは、式言語(EL)式とともに使用できるいずれのOracle WebCenter Portal: Spacesオブジェクトにも適用できます。この章では、パーソナライズ・エンジンを使用して、ユーザーに表示するWebCenter Portal: Spacesオブジェクトを決定する方法、およびそれらのオブジェクトがパーソナライズのシナリオの結果に基づいてどのように表示されるかを決定する方法について概要を述べます。
この章の内容は次のとおりです。
WebCenter Portalのパーソナライズには、パーソナライズのシナリオで定義された動的に評価された基準に基づいてユーザー・エクスペリエンスを変えるメカニズムが用意されています。シナリオでは入力データの定義済ソースが評価され、決定が生成されます。決定や成果の結果を、式言語(EL)式を使用してWebCenter Portal: Spacesに適用できます。
WebCenter Portal: SpacesでWebCenter Portalのパーソナライズを使用するには、まずWebCenter Portal: Frameworkアプリケーションでシナリオを作成する必要があります。次にELを使用してシナリオの結果を戻し、それに応じてWebCenter Portal: Spacesでのユーザー・エクスペリエンスを変更します。パーソナライズのシナリオの作成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のWebCenter Portalアプリケーションのパーソナライズに関する項を参照してください。シナリオを実行する際に使用するパーソナライズのELのカタログは、第B.4.11項「パーソナライズ・コンダクタに関連したEL式」を参照してください。
シナリオを設定しておくと、WebCenter Portal: SpacesでELを使用して、ユーザーに関する情報に基づいてターゲット・コンテンツを表示したり、コンテンツを表示する方法を形成できます。たとえば、パーソナライズのシナリオを使用して企業内でのユーザーのロールを決定し、それに基づいてそのロールのコンテンツを選択して表示できます。その表示(ページ・テンプレート、ページ・スタイル、スキン、リソース・カタログなど)をユーザーに合わせることも可能です。
WebCenter Portalのパーソナライズは、ターゲット・コンテンツをユーザーとアプリケーションの両方のコンテキストに基づいて配信できます。たとえば、パーソナライズは、人事管理データベース内のユーザーに関する情報に基づいて、その特定のユーザーに対するWebCenter Portal: Spacesエクスペリエンスをターゲットにして、コンテンツを戻したりアプリケーション・フローを変更できます。
シナリオのデータを評価または提供する際に使用する、コンテンツ・ソース、あるいはデータ・プロバイダを定義できます。パーソナライズのデフォルトのデータ・プロバイダはOracle WebCenter Content Serverですが、アクティビティ・グラフのデータ・プロバイダおよびピープル・コネクションのロケータもデフォルトで使用できます。その他のデータ・ソース用に独自のデータ・プロバイダを定義することも可能です。データ・プロバイダの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のパーソナライズ・プロバイダに関する項を参照してください。
パーソナライズを使用する簡単な例を作成してユーザーに関する情報に基づいてコンテンツを駆動するには、従業員が雇用された日付が過去2か月以内の場合には“true”を返すシナリオを作成します(パーソナライズのシナリオ作成方法は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のJDeveloperでのパーソナライズ・シナリオの作成に関する項を参照してください)。シナリオを作成したら、次の手順を実行します。
管理者としてWebCenter Portal: Spacesにログインします。
新規雇用のページを作成して、New Hire
と名前を付けます。
サイトのナビゲーション・モデルを編集し、新しいナビゲーション・リンクを「新規雇用」ページに追加します。
「新規雇用」を選択して、「編集」(鉛筆)アイコンをクリックします。
「表示」属性に対して、「式エディタ」を開き、「値または式の入力」を選択して次のとおり入力します。
#{p13nContext.conductor.default.namespaces['p13nApp'].scenario['NewHire'].results}
ここでは、p13nApp
はシナリオが格納されているWebCenter Portalアプリケーションの名前、NewHire
はシナリオの名前です。これによりシナリオが実行され、結果が戻されます(この場合True
またはFalse
)。シナリオの結果に基づいてそのユーザーが新規雇用(True
)の場合には、そのユーザーがログインするタイミングにメニュー項目が表示されます。
ユーザーに対するコンテンツのターゲットの指定の他にも、パーソナライズおよびパーソナライズELを使用して、そのコンテンツが表示されるページ・テンプレート、ページ・スタイル、スキンおよびナビゲーション・フローを選択することもできます。