Endeca Serverの構成

構成ファイルは、必須ファイルおよびディレクトリのデフォルトの場所など、Endeca Serverのグローバル・パラメータを設定します。

Endeca Server構成ファイルの名前は、EndecaServer.propertiesで、ドメインのconfigディレクトリにあります。たとえば、endeca_domainがEndeca ServerのWebLogic Serverドメインの名前とすると、Linuxのデフォルトの場所は次のようになります。
$MW_HOME/user_projects/domains/endeca_domain/config/EndecaServer.properties

Windowsのパスも同様です。

構成には、Endeca Serverアプリケーションのパラメータが含まれます(クラスタ・コーディネータを含む)。ファイルのデフォルト値は、Endeca Serverインストーラによって設定されます。

ファイルのSSL固有のパラメータ(endeca-ssl-keystoreなど)は、インストール時には空であることに注意してください。これらの値は、SSLキーおよび証明書を作成するgenerate_ssl_keysユーティリティを後で実行すると入力されます。

Endeca Serverパラメータ

次の構成設定は、Endeca Server操作に固有です。
Endeca Serverパラメータ 意味
endeca-require-https trueに設定すると、Endeca ServerでHTTPSポートの使用を強制するように指定します。

falseに設定すると、HTTPポートが使用されます。

endeca-runtime-basedir Endeca Serverのendeca-serverディレクトリの場所。

デフォルトの場所は$ENDECA_HOME/endeca-serverです。

endeca-data-dir このEndeca Serverインスタンスに対してすべてのEndecaデータ・ドメインのデータ・ファイルが格納される場所。

デフォルトの場所は、$DOMAIN_HOME/EndecaServer/dataディレクトリです。ディレクトリは1つのみ指定できることに注意してください(つまり、複数のディレクトリを指定することはできません)。

endeca-offline-dir Endecaデータ・ドメインのデータファイルがexport-dd endeca-cmdによってエクスポートされる場所。

デフォルトは$DOMAIN_HOME/EndecaServer/offlineディレクトリです。ディレクトリは1つのみ指定できることに注意してください(つまり、複数のディレクトリを指定することはできません)。

endeca-logs-dir Dgraphの標準出力/エラー・ログ、リクエスト・ログおよびPIDファイルの場所。

デフォルトは$DOMAIN_HOME/EndecaServer/logsディレクトリです。ディレクトリは1つのみ指定できることに注意してください(つまり、複数のディレクトリを指定することはできません)。

endeca-dgraph-install Endeca ServerのDgraphアプリケーション・ディレクトリの場所。

デフォルトは$ENDECA_HOME/endeca-server/dgraphディレクトリです。

endeca-webserver-port Endeca Serverがリクエストをリスニングするポート。

デフォルトは7001 (非SSLデプロイメント)または7002 (SSLデプロイメント)です。

endeca-ds-port-minおよびendeca-ds-port-max Endeca ServerがDgraphプロセスのHTTP/HTTPSポートおよびバルク・ロード・ポートを選択する際のポート番号の範囲。

ポートがDgraphプロセスに一度割り当てられると、そのポートは、データ・ドメインが無効でないかぎり、後続のDgraphポート割当てに使用されません。このポート割当て計画によって、Dgraphプロセス間でのポート衝突が回避されます。

endeca-ds-port-minのデフォルトは、7011 (非SSLデプロイメント)または7012 (SSLデプロイメント)です。

endeca-ds-port-maxのデフォルトは、8011 (非SSLデプロイメント)または8012 (SSLデプロイメント)です。

endeca-ds-cert-file SSL証明書ファイルのパス。証明書ファイルは、SSLを使用してOracle Endeca Serverに接続する場合にそのアイデンティティを指定するために、すべてのクライアントおよびサーバーによって使用されます。

generate_ssl_keysユーティリティが実行された場合、デフォルトのパスは$DOMAIN_HOME/config/ssl/dgraphCert.pemファイルになります。ユーティリティが実行されなかった場合、この設定は空になります。

endeca-ds-ca-file 認証局ファイルのパス。このファイルは、通信チャネルの他のエンドポイントを認証するために、すべてのクライアントおよびサーバーによって使用されます。

generate_ssl_keysユーティリティが実行された場合、デフォルトのパスは$DOMAIN_HOME/config/ssl/dgraphCA.pemファイルになります。ユーティリティが実行されなかった場合、この設定は空になります。

endeca-secure-mode trueに設定すると、Endeca ServerでSSLが使用され、DgraphがSSLモードで起動されるように指定します。

falseに設定すると、Endeca ServerおよびDgraphはSSLを使用しません。

Endecaクラスタ・コーディネータ・パラメータ

次の構成設定は、Endecaクラスタ・コーディネータに固有です。
クラスタ・コーディネータ・パラメータ 意味
endeca-cluster-coordinator-dir Endecaクラスタ・コーディネータのルート・ディレクトリの場所。

デフォルトは$ENDECA_HOME/endeca-server/cluster-coordinatorディレクトリです。

endeca-cluster-coordinator-hosts デフォルトはlocalhostです(単一ノード・インストールにはこれを使用する必要があります)。

クラスタ化デプロイメントでは、このパラメータは、クラスタ・コーディネータEnsembleの一部であるマシン名のカンマ区切りリストになります。

endeca-cluster-coordinator-clientPort クラスタ・コーディネータが実行されているサーバーのポート。これは、クライアントが接続するポートです。

デフォルトは2181です。

endeca-cluster-coordinator-tickTime クラスタ・コーディネータの基本時間単位である、単一ティックの長さ。

ティックはミリ秒で測定されます。ハートビートとタイムアウトの制御に使用されます。

デフォルトは2000ミリ秒です。

endeca-cluster-coordinator-initLimit 初期同期フェーズに要するティック数。この数によって、ノードがリーダー・ノードに接続する必要のある時間の長さを指定します。

デフォルトは10ティックです。

endeca-cluster-coordinator-syncLimit あるノードが更新のためにリクエストを送信し、リーダー・ノードから確認応答を受信するまでの間に要するティック数。

デフォルトは5ティックです。

endeca-cluster-coordinator-dataDir クラスタ・コーディネータのメモリー内データベース・スナップショットと、そのデータベースに対する更新のトランザクション・ログが格納されるディレクトリの場所。

デフォルトは$DOMAIN_HOME/EndecaServer/dataディレクトリです。

endeca-cluster-coordinator-serverPort フォロワ・ノードがリーダー・ノードとの接続に使用するポート。

デフォルトのサーバー・ポートは3181です。

endeca-cluster-coordinator-leaderPort クラスタ・コーディネータ・サーバーがリーダー選択の実行に使用するポート。

デフォルトのリーダー・ポートは4181です。

endeca-cluster-coordinator-maxClientCnxns IPアドレスで識別される単一クライアントがクラスタEnsembleの単一メンバーに対して実行可能な同時接続数(ソケット・レベル)を制限します。

ファイル・ディスクリプタ不足を含む、特定のクラスのDoS攻撃を防ぐために使用されます。

これを0 (デフォルト)に設定すると、同時接続の制限が完全になくなります。

endeca-cluster-coordinator-minSessionTimeout サーバーがクライアントにネゴシエートを許可するセッション・タイムアウトの最小値(ミリ秒)を指定します。

デフォルトは4000ミリ秒です。

このパラメータは、Oracle Endecaサポートでの使用のみを対象にしています。

endeca-cluster-coordinator-maxSessionTimeout サーバーがクライアントにネゴシエートを許可するセッション・タイムアウトの最大値(ミリ秒)を指定します。

デフォルトは180000ミリ秒です。

このパラメータは、Oracle Endecaサポートでの使用のみを対象にしています。

注意: これらのパラメータのほとんどは、Endeca Serverアプリケーションによって使用され、変更しないでください。Endeca Serverクラスタ・デプロイメント・プロセス中に、これらのパラメータの一部の変更が必要になる場合があります。Endeca Serverクラスタ・デプロイメントで変更可能なパラメータの詳細は、Oracle Endeca Serverインストール・ガイドを参照してください。

別のドライブでのデータ・ディクショナリの使用

endeca-data-dirパラメータを使用すると、データ・ドメインのデータ・ファイルに別のドライブを指定できます。(デフォルトのドライブは、Endeca Serverアプリケーション・ディレクトリがインストールされているドライブと同じです。)たとえば、Windowsでは、WebLogic ServerとEndeca ServerをドライブCにインストールして、データ・ドメインの索引をドライブDに作成できます。また、これらをクラスタ環境のように共有ファイル・システムに配置することもできます。

注意する点が1つあります。データ・ドメインを作成し、後でendeca-data-dir設定を変更する場合、元のendeca-data-dir設定で作成したデータ・ドメインを新しい(変更後の) endeca-data-dir設定で起動することはできません(起動時にそのデータ・ファイルを検出できないため)。したがって、元のデータ・ドメインを保持するために、次の手順を実行します。
  1. export-ddコマンドを使用して、保持するデータ・ドメインをエクスポートします。
  2. delete-ddコマンドを使用して、すべてのデータ・ドメインを削除します(これらは起動できなくなるため)。
  3. endeca-data-dir値を別のディレクトリに変更します。
  4. import-ddコマンドを使用して、データ・ドメインをインポートします。
これらの変更を行う際は、次の点に注意してください。
  • endeca-data-dirパラメータには1つのみのディレクトリを指定できます。つまり、Endeca Serverインスタンスにより作成されたすべてのデータ・ドメインのデータ・ファイルはいずれも同じディレクトリに格納する必要があります。
  • クラスタ環境では、すべてのEndeca Serverインスタンスが同一のEndecaServer.propertiesファイルを使用する必要があります。
  • LinuxとWindowsのドライブを両方使用することはできません。たとえば、Endeca Serverアプリケーション・ディレクトリをLinuxドライブにインストールした場合、データ・ファイルをWindowsドライブに格納することはできません。

また、endeca-logs-dirパラメータを使用してDgraphログを別のディレクトリまたはドライブに格納し、endeca-offline-dirパラメータを使用してデータ・ドメインをエクスポートおよびインポートすることもできます。