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Oracle® Fusion Middleware Oracle Help開発者ガイド
11gリリース2 (11.1.2.4.0)
B71911-02
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12 Oracle Help for Java Developer's Kitの紹介

この章では、Oracle Help for Java Developer's Kit (OHJDK)の概要と、OHJDKの内容、およびOHJDKのインストール方法について説明します。

この章の構成は、次のとおりです。

12.1 Oracle Help for Java Developer's Kitについて

Oracle Help for Java Developer's Kit (OHJDK)は、HTMLベースのヘルプ・コンテンツをJava環境で開発および表示するためのJavaコンポーネントおよびAPIのセットです。これには、Oracle Help for Java (OHJ)エンジンと、Javaアプレットおよびアプリケーションでの状況依存ヘルプの実装に必要なその他のツールが含まれています。

Oracle Help for Javaエンジンは、Javaアプリケーションおよびアプレット用のJavaベースのフル機能ヘルプ・システムです。状況依存ヘルプをナビゲートおよび表示するのためのPure Javaコンポーネントを提供します。Oracle Help for Javaは無料で利用でき、開発したアプリケーションのヘルプ・システムとして再配布できます(このリリースのライセンス情報を参照してください)。

Oracle Help for Javaは、JavaHelpやMicrosoftのHTML Help標準の拡張形式など、いくつかのファイル形式のヘルプ・コンテンツをサポートします。ヘルプ・コンテンツの作成にヘルプ・オーサリング・ツールを使用しない場合は、「Oracle Helpのファイル形式」を参照することをお薦めします。サード・パーティのOHJ対応ヘルプ・オーサリング・システムを使用している場合は、そのドキュメントを参照してください。

12.2 JDeveloperのOracle Help for Javaランタイム

JDeveloperの一部として、Oracle Help for Javaのランタイム・ライブラリohj.jarが配布されます。開発者がOracle Help for Javaを独自のアプリケーションに統合する際には、プロジェクト設定を変更してOracle Help for Javaライブラリへの依存性を追加できます。次の場所にあるOracle Technology NetworkのOracle Helpページから、サンプル・コード、ヘルプセット・オーサリング・ウィザードおよびデモを含む、Oracle Help for Javaの完全なリリースを無料で入手できます。

http://www.oracle.com/technetwork/topics/index-083946.html

12.3 OHJDKを使用する前に

Oracle Help for Java Developer's Kit (OHJDK)は、HTMLベースのヘルプ・コンテンツをJava環境で開発および表示するためのJavaコンポーネントおよびAPIのセットです。これには、Oracle Help for Java (OHJ)エンジンと、Javaアプレットおよびアプリケーションでの状況依存ヘルプの実装に必要なその他のツールが含まれています。

この項では、OHJDKの内容およびOHJヘルプ・システムを開発するための設定手順について説明します。次のサブセクションが含まれます:

12.3.1 OHJDKのインストール

次の手順は、OHJDKのインストール・プロセスの説明です。

  • 最新のOracle Help for Java Developer's KitをOTNからダウンロードします。Windowsの場合は、Windows実行可能ファイルまたは実行可能JARファイルをダウンロードします。SolarisまたはUNIXの場合は、バイナリ・ファイルをダウンロードします。

  • Windowsの場合は、Windows実行可能ファイルまたは実行可能JARファイルをダブルクリックして、インストール・ウィザードを起動します。デフォルトで、OHJDKはC:\Program Files\ohelpにインストールされます。SolarisおよびUNIXの場合は、バイナリ・ファイルを実行して、インストール・ウィザードを起動します。

  • インストール・フォルダを開いて、第12.3.2項「OHJDKリリースの内容」で説明されているファイルを確認します。

12.3.2 OHJDKリリースの内容

OHJDKには、OHJエンジンのためのコンパイル済ライブラリと、オーサリング・ツールやデモンストレーションのためのライブラリが含まれています。これらのライブラリは、JAR (Java ARchive)形式で配布されます。OHJDKには、このページを含むドキュメントも含まれています。

各ファイルについては、次の項で説明しています。

12.3.2.1 OHJエンジン

これらのファイルには、OHJエンジンの実装とその依存性で使用されるバイナリ・ファイルが含まれています。これらのファイルは、製品アプリケーションとともに再配布する必要があります。

表12-1 OHJのバイナリ

ファイル 内容

helpversion_num.jar

ヘルプ・エンジンの最適化済バイナリ。

oracle_ice.jar

ICEsoft Technologies, Inc.のICEbrowserをOracleがカスタマイズしたバージョン。OHJエンジンは、HTMLトピックの表示にICEbrowserを使用します。


12.3.2.2 オーサリング・ツール

次のJARファイルには、ヘルプセット・オーサリング・ウィザードおよびテキスト検索インデクサの実装が含まれています。これらのファイルは、製品アプリケーションとともに再配布するためのものではありません。

表12-2 OHJのオーサリング・ツール

ファイル 内容

helpwizard-version_num.jar

ヘルプセット・オーサリング・ウィザードの実装。ヘルプセット・オーサリング・ウィザードの実行には、OHJDKインストールのbinディレクトリに作成されるバッチ・ファイルを使用できます。

helpindexer-version_num.jar

OHJテキスト検索インデクサの実装。この全文検索インデクサを使用してOracle Helpの検索索引(.idx)ファイルを作成できます。


12.3.2.3 デモンストレーション・ファイル

次のJARファイルには、OHJDKとともに配布されるデモンストレーション・プログラムが含まれています。このファイルは、製品アプリケーションとともに再配布するためのものではありません。

表12-3 OHJのデモンストレーションJARファイル

ファイル 内容

helpdemo-version_num.jar

デモンストレーションのバイナリとソース・コードおよびHTML形式とOracle Help制御ファイル形式のサンプル・ドキュメント。


デモンストレーション・プログラムを実行するには、OHJDKインストールのbinディレクトリにあるバッチ・ファイルを実行します。Windows用のOHJインストーラは、Windowsの「スタート」メニューにショートカットを追加します。デモ・プログラムが使用するサンプル・コンテンツは、demodocサブディレクトリにあります。

OHJをアプリケーションに統合する際は、(helpdemo-version_num.jarファイルに含まれている)デモンストレーション・プログラムのソース・コードの検討が役立ちます。次のデモは特に参考になります。

表12-4 OHJのデモンストレーション・ファイル

ファイル 内容

ChoiceDemo.java

(OHJの機能のデモ)

次の機能について説明するサンプルJavaコード。

  • Helpオブジェクトの構成

  • ヘルプセット(データ)の追加

  • OHJのナビゲータ・ウィンドウの表示

  • 複数のヘルプセットの表示

CSHDemo.java

(状況依存ヘルプのデモ)

次の機能について説明するサンプルJavaコード。

  • メニューからのヘルプ・システムの起動

  • 特定のアプリケーション・コントロールへのヘルプ・トピックの関連付け

  • [F1]キーによるヘルプ起動の有効化

  • 右クリックで表示されるポップアップ・メニュー・ヘルプの実装


12.3.2.4 ドキュメント

OHJDKには次のドキュメントが用意されています。

表12-5 OHJのドキュメント

ドキュメント 内容 OHJDKリリースでの場所

OHJ APIリファレンス・ドキュメント

OHJのApplication Program Interface (API)のドキュメントがJavaDocとして用意されています。

OHJDKインストールのdoc/javadocサブディレクトリ。APIドキュメントを表示するには、HTMLブラウザでindex.htmlファイルを開きます。

Oracle Helpガイド

このドキュメント

OHJDKインストールのdocサブディレクトリ。


12.3.3 OHJDK開発のためのJava CLASSPATHの設定

OHJDKを使用して開発する場合は、OHJエンジン・ライブラリとツールキットの依存関係を環境のクラス・パスに追加する必要があります。

例:

  • Windows 2000またはXPの場合は、「環境変数」ダイアログ・ボックスのCLASSPATHを設定します。このダイアログ・ボックスには、「コントロール パネル」の「システムのプロパティ」の「詳細設定」タブからアクセスします。

  • Windows NTの場合は、「コントロール パネル」の「システムのプロパティ」「環境」タブでCLASSPATH変数を設定します。

  • Windows 95/98の場合は、autoexec.batファイルでSETコマンドを使用します。

  • UNIXの場合は、setenvコマンドを使用してシェルの環境変数を設定します。

CLASSPATH変数の設定方法の詳細は、使用しているJava仮想マシン(JVM)およびオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。