Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Webユーザー・インタフェース開発者ガイド 11g リリース2(11.1.2.4.0) B66719-05 |
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この章では、値リスト・コンポーネントを使用して、ユーザーが値を選択できるオブジェクトのモデルドリブン・リストを表示する方法を説明します。
この章では、次の項目について説明します。
ADF Facesには、各リスト項目の複数の属性を表示でき、ユーザーがオプションで必要な項目を検索できる値リスト(LOV)入力コンポーネントが2つあります。このLOVコンポーネントは、あるオブジェクトの属性の移入に使用されるフィールドが、実際はデータベースの外部キー関係のように他のオブジェクトのリスト内に含まれる場合に有用です。たとえば、ユーザーが従業員情報を編集できるフォームがあるとします。ユーザーがまず編集する従業員レコードを探す必要のある別のページを用意するかわりに、図13-1に示すように、その検索および選択機能をフォームに組み込むことができます。
このフォームにおいて、従業員名フィールドは従業員のリストが含まれるLOVです。ユーザーがinputListOfValues
コンポーネントの検索アイコンをクリックすると、図13-2に示すように、「検索および選択」ポップアップ・ダイアログに、ユーザーが従業員を検索できる検索フィールドとともにすべての従業員が表示されます。
ユーザーがページに戻ると、図13-3に示すように、その従業員の現在の情報がフォームに表示されます。ユーザーは、データを編集して保存できます。
前の図に示したように、inputListOfValues
コンポーネントはユーザーが項目を検索および選択できるポップアップ・ダイアログを表示します。リストは表に表示されます。対照的に、inputComboboxListOfValues
コンポーネントでは、ユーザーは、単純なドロップダウン・リストから選択するか、inputListOfValues
コンポーネントの場合のように検索するという2つの異なる方法で項目を選択できます。表の列はダイアログの幅全体に拡大されません。
searchContent
ファセットを使用して、「検索および選択」ダイアログにレンダリングするカスタム・コンテンツを作成することもできます。returnPopupDataValue
属性を定義し、ユーザーが「検索および選択」ダイアログから項目を選択してダイアログを閉じたときにプログラムでこの属性に値を設定します。この値は、ReturnPopupEvent
からreturnPopupListener
への戻り値になります。returnPopupListener
を実装する場合は、LOVコンポーネントとその依存コンポーネントの値の設定やカスタム・コンテンツの表示などの機能を実行できます。searchContent
ファセットで、表、ツリー、入力テキストなどのコンポーネントを追加して、カスタム・コンテンツを表示できます。
searchContent
ファセットとListOfValues
モデルの両方を実装する場合、searchContent
ファセットの実装は「検索および選択」ダイアログのレンダリングよりも優先されます。例13-1に、表コンポーネントを使用してカスタム・コンテンツトを表示するコードを示します。
例13-1 「検索および選択」ダイアログへのカスタム・コンテンツの追加
<af:inputListOfValues model="#{bean.listOfValuesModel}" ... returnPopupDataValue="#{bean.returnPopupDataValue}" returnPopupListener="#{bean.returnPopupListener}"> <f:facet name="searchContent"> <af:table id="t1" value="#{bean.listModel}" var="row" selectionListener="#{bean.selected}" ... </f:facet> </af:inputListOfValues>
どちらのコンポーネントでも、オートコンプリート機能がサポートされているため、ユーザーが値の一部を入力フィールドに入力し、[Tab]を使用してフィールドから移動すると、条件の一部に一致する行がダイアログに移入されます。これを機能させるには、ユーザーが一部を入力した後に[Tab]を使用してフィールドから移動した場合に、入力した値がサーバーに戻されるロジックを実装する必要があります。サーバーでは、モデル実装により、部分的に入力された値を使用してリストがフィルタ処理され、値リストを取得する問合せが実行されます。ADF Facesには、この機能のためのAPIが用意されています。
ユーザーが部分的なエントリを入力した後でタブで移動したときにオートコンプリート機能を追加する場合は、カスタム・ポップアップを無効にする必要があります。LaunchPopupListener()
コードで、launchPopupEvent.setLaunchPopup(false)
を追加して、ユーザーがタブで移動したときにカスタム・ポップアップが起動しないようにします。「検索」リンクをクリックすると、「検索および選択」ダイアログが起動します。例13-2に、カスタム・ポップアップを無効にするために使用されるマネージドBean内のリスナー・コードを示します。
例13-2 カスタム・ポップアップの無効化
public void LaunchPopupListener(LaunchPopupEvent launchPopupEvent) { if (launchPopupEvent.getPopupType().equals (LaunchPopupEvent.PopupType.SEARCH_DIALOG) { ... launchPopupEvent.setLaunchPopup(false); } }
readOnly
属性がtrue
に設定されている場合、入力フィールドは無効になります。readOnly
がfalse
に設定されている場合、editMode
属性は許可される入力のタイプを決定します。editMode
がselect
に設定されている場合、値はリストから選択することでのみ入力できます。editMode
がinput
に設定されている場合、値は入力することもできます。
ユーザーが部分的な値を入力したときに提案される項目のリストを自動的に表示するようにLOVコンポーネントを実装することもできます。たとえば、ユーザーがCa
と入力した場合、図13-4に示すように、Ca
に部分的に一致する提案リストが提案される項目リストとして表示されます。一致がない場合は、「結果が見つかりません。」メッセージが表示されます。
図13-5に示すように、ユーザーは、このリストから項目を選択して入力フィールドに入力できます。
af:autoSuggestBehavior
タグのsuggestItems
値にリストを取得して表示するメソッドを設定して、このタグをLOVコンポーネントの内部に追加することで、自動提案動作を追加します。このメソッドはマネージドBeanに作成できます。ADFモデルを使用している場合、メソッドはデフォルトで実装されます。
LOVモデル実装で、リストをさらにフィルタ処理するスマート・リストを実装できます。両方のLOVコンポーネントのスマート・リストを実装できます。ADFモデルを使用している場合、inputComboboxListOfValues
では、そのLOVの表示基準として定義されたスマート・リスト・フィルタを宣言的に選択できます。スマート・リストが実装され、自動提案動作も使用されている場合、自動提案は最初にスマート・リストから検索します。ユーザーが何も行わずに2秒間待機した場合、自動提案はリスト全体からも検索して結果を追加します。maxSuggestedItems
属性は、返す項目の数を指定します(-1は完全なリストを示します)。maxSuggestedItems > 0
の場合は、ユーザーがクリックしてLOVの「検索および選択」ダイアログを起動できる「次へ」リンクがレンダリングされます。例13-3に、自動提案動作とスマート・リストの両方を備えたLOVコンポーネントのコードを示します。
例13-3 自動提案動作とスマート・リスト
af:autoSuggestBehavior suggestItems="#{bean.suggestItems}" smartList="#{bean.smartList}"/> maxSuggestedItems="7"/>
図13-6に、inputComboboxListOfValues
コンポーネントでリストを表示する方法を示します。ポップアップ・ダイアログに問合せパネルが含まれる場合は、ドロップダウン・リストの下部に「検索」リンクが表示されます。問合せパネルが使用されない場合は、「次へ」リンクが表示されます。
inputComboboxListOfValues
コンポーネントのドロップダウン・リストには、次の内容を表示できます。
完全なリスト: 図13-6に示したように、ListOfValuesModel.getItems()
メソッドにより項目の完全なリストが戻されます。
お気に入りリスト: ListOfValuesModel.getRecentItems()
メソッドにより、最近選択された項目のリストが戻されます。
検索リンク: ポップアップの「検索および選択」ダイアログが開かれるリンク。リンクは、ドロップダウン・リストのスクロール可能なリージョンにはありません。
customActions
ファセット: その他のコンテンツを追加するためのファセット。通常、1つ以上のcommandLink
コンポーネントが含まれます。ポップアップ・ダイアログの起動など、目的のアクションを実行するには、commandLink
にロジックを実装してください。
各行に表示される列数は、getItemDescriptors()
メソッドを使用してモデルから取得できます。デフォルトではすべての列が表示されます。
inputListOfValues
コンポーネントのポップアップ・ダイアログや、inputComboboxListOfValues
コンポーネントのオプションの検索ポップアップ・ダイアログにも、新規レコードを作成する機能があります。inputListOfValues
コンポーネントの場合、コンポーネントにcreatePopupId
属性が設定されていると、commandToolbarButton
を含むtoolbar
コンポーネントが作成アイコンとともに表示されます。図13-7に示すように、実行時に、LOVポップアップ・ダイアログにcommandToolbarButton
コンポーネントが表示されます。
ユーザーが「作成」ボタンをクリックすると、新規レコードの作成に使用できるポップアップ・ダイアログが表示されます。inputComboboxListOfValues
の場合は、ツールバーではなく、ダイアログ下部のcustomActions
ファセットに「作成」というラベルのcommandLink
が表示されます。このリンクにより、ユーザーが新規レコードを作成できるポップアップが起動されます。どちらの場合も、実際に新規レコードを作成するためのコードを入力する必要があります。
inputListOfValues
コンポーネントとinputComboboxListOfValues
コンポーネントの両方でcontext
ファセットがサポートされます。このファセットでは、コンテキスト情報の表示に使用できるaf:contextInfo
コントロールを追加できます。ユーザーがこの領域をクリックすると、コンテキスト情報を表示するポップアップ・ウィンドウが起動します。
ヒント: 独自の作成機能を作成するかわりに、ADFビジネス・コンポーネントおよびADFデータ・バインディングを使用できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』の「入力表の作成」を参照してください。 |
問合せコンポーネント同様、LOVコンポーネントもデータ・モデルに依存して機能を提供しています。このデータ・モデルはListOfValuesModel
クラスです。このモデルでは、値リストの表示に表モデルが使用され、問合せモデルにアクセスしてリストの検索を実行することも可能です。LOVコンポーネントを使用するには、指定されたインタフェースをListOfValuesModel
に実装する必要があります。
ヒント: 独自の |
ユーザーがリストで項目を選択すると、データは選択された行のオブジェクト(ここでは各オブジェクトは選択した行のrowData
)のリストとして返されます。オブジェクトのリストは、選択された後でキューに入れられるReturnPopupEvent
イベントで入手できます。
QueryModel
クラスも実装する場合は、ユーザーが検索の実行やリストのフィルタ処理に使用できるQuery
コンポーネントがポップアップ・ダイアログに含まれます。LOVポップアップ・ダイアログでのQuery
コンポーネントの使用に関して、次の点に注意してください。
保存済検索機能はサポートされていません。
ポップアップ・ダイアログのQuery
コンポーネントとその機能は、対応するQueryDescriptor
クラスに基づいています。
LOVポップアップ・ダイアログに含めることのできるコンポーネントは、query
、toolbar
およびtable
のみです。
ユーザーが「検索」ボタンをクリックして検索を開始すると、ListOfValuesModel.performQuery()
メソッドが起動され、検索が実行されます。問合せモデルの詳細は、第14章「問合せコンポーネントの使用方法」を参照してください。
値リスト・コンポーネントは、より単純な選択コンポーネントで処理できない複雑な選択プロセスがある場合に使用する必要があります。値リスト・コンポーネントでは、アクセッサ、スマート・リスト、自動提案およびその他の機能を使用して選択リストをフィルタ処理して、リスト基準を微調整できます。ポップアップ・ウィンドウにカスタム・コンテンツを作成できます。returnPopupListener
にコードを追加して、ポップアップ・ウィンドウが閉じるときに機能を実行できます。customActions
ファセットを使用して、追加のコンテンツを追加できます。作成機能により、ユーザーは新規レコードを作成できます。値リスト・コンポーネントは、データ入力を簡単にするために、データ入力機能の豊富なセットを提供します。
値リスト・コンポーネントを実装する前に、他のADF Faces機能を理解することが役立つ場合があります。また、ページに値リスト・コンポーネントを追加した後で、検証やアクセシビリティなどの機能を追加することが必要になる場合があります。入力コンポーネントで使用できる他の機能へのリンクを次に示します。
クライアント・コンポーネント: コンポーネントはクライアント・コンポーネントにすることができます。クライアントでコンポーネントを処理するには、第4章「ADF Facesクライアント側アーキテクチャの使用方法」を参照してください。
JavaScript API: すべての値リスト・コンポーネントには、プロパティ値を設定または取得するために使用できるJavaScriptクライアントAPIがあります。詳細は、ADF Faces JavaScript APIドキュメントを参照してください。
イベント: 値リスト・コンポーネントは、なんらかのロジックを実行することでアプリケーションで対応できるサーバー側とクライアント側両方のイベントを起動します。詳細は、第6章「イベントの処理」を参照してください。
検証および変換を値リスト・コンポーネントに追加できます。詳細は、第7章「入力の検証および変換」を参照してください。
ヒントとメッセージを表示でき、値リスト・コンポーネントにオンライン・ヘルプを関連付けることができます。詳細は、第19章「ヒント、メッセージおよびヘルプの表示」を参照してください。
特定の値リスト・コンポーネントをページの他のコンポーネントより前に検証することが必要になる場合があります。詳細は、5.2項「immediate属性の使用」を参照してください。
値リスト・コンポーネントから行った選択に基づいてページの他のコンポーネントを更新できます。詳細は、5.3項「最適化されたライフサイクルの使用」を参照してください。
スキンを使用してコンポーネントの外観を変更できます。詳細は、第28章「スタイルおよびスキンを使用した外観のカスタマイズ」を参照してください。
値リスト・コンポーネントをアクセス可能にできます。詳細は、第30章「アクセス可能なADF Facesページの開発」を参照してください。
文字列を値として受け取る属性に値を入力するかわりに、プロパティ・ファイルを使用できます。これらのファイルにより、これらの文字列の翻訳を管理できます。詳細は、第29章「ページの国際化およびローカライズ」を参照してください。
LOVコンポーネントは問合せコンポーネントを使用して検索リストに移入します。問合せコンポーネントの詳細は、第14章「問合せコンポーネントの使用方法」を参照してください。
selectOneChoice
など、その他のリスト・コンポーネントでも、ユーザーはリストから選択できますが、ポップアップ・ダイアログは含まれず、小規模なリストを対象としています。選択コンポーネント、リスト・ボックス・コンポーネントおよびラジオ・ボタンの詳細は、第11章「入力コンポーネントの使用およびフォームの定義」を参照してください。
アプリケーションでFusionテクノロジ・スタックを使用する場合は、ADFビジネス・コンポーネントがどのように構成されているかに基づいて、値リスト・コンポーネントを作成できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』の「データバインドされた基本的なページの作成」の章を参照してください。アプリケーションでEnterprise JavaBeansを使用する場合は、同じことを行うことができます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Java EE開発者ガイド』のデータバインドされた基本的なページの作成に関する項を参照してください。
LOVコンポーネントを使用するには、ADF FacesのAPIを使用してLOV機能にアクセスするデータ・モデルが必要です。図13-8に、ListOfValues
モデルのクラス図を示します。
操作を開始する前に:
値リスト・データ・モデルに関する知識が役立つ場合があります。詳細は、13.2項「ListOfValuesデータ・モデルの作成」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、13.1.1項「値リスト・コンポーネントの追加機能」を参照してください。
ListOfValuesモデルおよび関連するイベントを作成する手順:
図13-8に示す各インタフェース・クラスの実装を作成します。表13-1にAPIを説明します。
表13-1 ListOfValuesモデルのAPI
メソッド | 機能 |
---|---|
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コンポーネントで |
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値が「検索および選択」ダイアログから選択されて、「OK」ボタンがクリックされた場合にコールされます。このメソッドにより、モデルは選択された値に基づいてモデルを更新できます。 |
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オートコンプリートを有効化するかどうかを決定するためにブールが戻されます。 |
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コンボボックス・ドロップダウンに表示する |
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「検索および選択」ダイアログに作成される |
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ListOfValues
モデルの例として、ADF FacesアプリケーションのApplication Sourcesディレクトリにある、oracle.adfdemo.view.lov
パッケージのDemoLOVBean
およびDemoComboboxLOVBean
クラスを参照してください。
inputListOfValues
コンポーネントの場合は、リストの移入に使用された属性にアクセスするマネージドBean(LOVモデルの作成に使用されたものと同じマネージドBeanでもかまいません)にロジックを指定します。inputComboboxListOfValues
コンポーネントでは、getItems()
およびgetRecentItems()
メソッドを使用してリストが戻されます。
InputListOfValues
コンポーネントに使用される「検索および選択」ポップアップ・ダイアログの場合、またはInputComboboxListOfValues
コンポーネントに「検索および選択」ポップアップ・ダイアログを使用する場合は、ListOfValuesModel.autoCompleteValue()
およびListOfValuesModel.valueSelected()
メソッドを実装します。これらのメソッドによりポップアップ・ダイアログが開かれ、コンポーネントに選択された値が適用されます。
inputListOfValues
コンポーネントでは、13.2項「ListOfValuesデータ・モデルの作成」に記載されているように、項目のリストにアクセスするために実装したListOfValues
モデルが使用されます。
始める前に:
inputListOfValues
コンポーネントに関する知識が役立つ場合があります。詳細は、13.3項「nputListOfValuesコンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、13.1.1項「値リスト・コンポーネントの追加機能」を参照してください。
次のタスクを完了する必要があります。
inputListOfValuesコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「共通」パネルから「入力値リスト」をドラッグしてページにドロップします。
プロパティ・インスペクタで、「共通」セクションを開いて次の属性を設定します。
model: 13.2.1項「ListOfValuesデータ・モデルの作成方法」で作成したように、ListOfValuesModel
実装に解決されるEL式を入力します。
value: 13.2.1項「ListOfValuesデータ・モデルの作成方法」で作成したように、リストへの移入に使用された属性値に解決されるEL式を入力します。
「外観」セクションを開き、次の属性値を設定します。
popupTitle: 「検索および選択」ポップアップ・ダイアログのタイトルを指定します。
searchDesc: マウスが置かれた際にコンポーネントのヒントとして表示するテキストを入力します。
このセクションの残りの属性は、他の入力コンポーネントと同じ方法で移入できます。詳細は、11.3項「inputTextコンポーネントの使用方法」を参照してください。
「動作」セクションを開き、次の属性値を設定します。
autoSubmit: 該当するアクション(クリックやテキストの変更など)が実行された場合に、含まれているフォームがコンポーネントにより自動的に送信されるようにするにはtrue
に設定します。これにより、オートコンプリートが機能します。
createPopupId: リストに新規オブジェクトを作成するために使用されたポップアップ・ダイアログを実装した場合は、そのポップアップ・コンポーネントのIDを指定します。これにより、定義したポップアップ・ダイアログにバインドされたcommandToolbarButton
コンポーネントを含む表の上にtoolbar
コンポーネントが表示されます。ポップアップにダイアログを追加した場合は、表をリフレッシュするタイミングが自動的に決定されます。ポップアップにダイアログを追加しなかった場合、表は常にリフレッシュされます。
launchPopupListener: ポップアップの起動時に追加の機能を提供するために実装するlaunchPopupListener
に解決されるEL式を入力します。
returnPopupListener: 値が戻された場合に追加の機能を提供するために実装するreturnPopupListener
コンポーネントに解決されるEL式を入力します。
このセクションの残りの属性は、他の入力コンポーネントと同じ方法で移入できます。詳細は、11.3項「inputTextコンポーネントの使用方法」を参照してください。
ユーザーが新しい項目を作成できるようにする場合は、手順4で指定されたIDを使用してポップアップ・ダイアログを作成します。詳細は、第15章「ポップアップ・ダイアログ、メニューおよびウィンドウの使用方法」を参照してください。
コンポーネント・パレットで、「操作」パネルから「自動提案動作」をドラッグしてinputListOfValues
コンポーネントに子としてドロップします。
プロパティ・インスペクタで、各自動提案属性について次のように入力します。
suggestItems
メソッドに解決されるEL式。
メソッドはsuggestItems
のList<javax.model.SelectItem>
を返す必要があります。メソッド・シグネチャは、List<javax.model.SelectItem> suggestItems(javax.faces.context.FacesContext, oracle.adf.view.rich.model.AutoSuggestUIHints)
の形式である必要があります。
smartList
メソッドに解決されるEL式。メソッドはスマート・リスト項目のList<javax.model.SelectItem>
を返す必要があります。
自動提案リストに表示される項目数。完全なリストを表示するには-1を入力します。
このメソッドをマネージドBeanで実装している場合、JSFページ・エントリは例13-4に示す形式である必要があります。
例13-4 LOVのautoSuggestBehaviorタグ
<af:inputListOfValues value="#{bean.value}" id="inputId"> ... <af:autoSuggestBehavior suggestItems="#{bean.suggestItems}" smartList="#{bean.smartList}" maxSuggestedItems="7"/> </af:inputListOfValues>
コンポーネントがADFモデルなどのデータ・モデルで使用される場合、suggestItem
メソッドはデフォルト実装で提供される必要があります。
ADFモデルを使用していない場合は、suggestItems
メソッドを作成してリストを処理および表示します。suggestItems
メソッド・シグネチャを例13-5に示します。
inputComboboxListOfValues
コンポーネントを使用すると、ユーザーはドロップダウン・リストから値を選択し、inputListOfValues
コンポーネントと同じように、ページのLOVフィールドおよび可能な場合はその他のフィールドに移入できます。ただし、リストの値を完全なリストとして表示することや、最近参照した値ごとに表示することも可能になります。問合せAPIを実装していれば、13.2項「ListOfValuesデータ・モデルの作成」で説明されているように、ポップアップ・ダイアログで検索を実行するようにコンポーネントを構成することもできます。
始める前に:
inputComboboxListOfValues
コンポーネントに関する知識が役立つ場合があります。詳細は、13.4項「InputComboboxListOfValuesコンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、13.1.1項「値リスト・コンポーネントの追加機能」を参照してください。
inputComboboxListOfValuesコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「共通」パネルから入力コンボ・ボックス値リストをドラッグしてページにドロップします。
プロパティ・インスペクタで、「共通」セクションを開いて次の属性を設定します。
model: 13.2.1項「ListOfValuesデータ・モデルの作成方法」で作成したように、ListOfValuesModel
実装に解決されるEL式を入力します。
value: 13.2.1項「ListOfValuesデータ・モデルの作成方法」で作成したように、リストへの移入に使用された属性値に解決されるEL式を入力します。
「外観」セクションを開き、次の属性値を設定します。
popupTitle: 「検索および選択」ポップアップ・ダイアログのタイトルを指定します。
searchDesc: マウスが置かれた際にコンポーネントのヒントとして表示するテキストを入力します。
このセクションの残りの属性は、他の入力コンポーネントと同じ方法で移入できます。詳細は、11.3項「inputTextコンポーネントの使用方法」を参照してください。
「動作」セクションを開き、次の属性値を設定します。
autoSubmit: 該当するアクション(クリックやテキストの変更など)が実行された場合に、含まれているフォームがコンポーネントにより自動的に送信されるようにするにはtrue
に設定します。これにより、オートコンプリートが機能します。
createPopupId: リストに新規オブジェクトを作成するために使用されたポップアップ・ダイアログを実装した場合は、そのポップアップ・コンポーネントのIDを指定します。これにより、定義したダイアログにバインドされたcommandToolbarButton
コンポーネントを含む表の上にtoolbar
コンポーネントが表示されます。ポップアップにダイアログを追加した場合は、表をリフレッシュするタイミングが自動的に決定されます。ポップアップにダイアログを追加しなかった場合、表は常にリフレッシュされます。
launchPopupListener: ポップアップ・ダイアログが開かれる際に追加の機能を提供するために実装するlaunchPopupListener
ハンドラに解決されるEL式を入力します。
returnPopupListener: 値が戻された場合に追加の機能を提供するために実装するreturnPopupListener
ハンドラに解決されるEL式を入力します。
このセクションの残りの属性は、他の入力コンポーネントと同じ方法で移入できます。詳細は、11.3項「inputTextコンポーネントの使用方法」を参照してください。
launchPopupListener
を使用している場合は、LaunchPopupEvent
クラスのgetPopupType()
メソッドを使用してイベントのソースを区別できます。getPopupType()
は、イベントがLOV検索および選択ダイアログを起動した結果である場合にDROPDOWN_LIST
を返し、イベントがユーザーによるダイアログでの「検索」ボタンのクリックの結果である場合にSEARCH_DIALOG
を返します。
ユーザーが新しい項目を作成できるようにする場合は、手順5で指定されたIDを使用してポップアップ・ダイアログを作成します。詳細は、第15章「ポップアップ・ダイアログ、メニューおよびウィンドウの使用方法」を参照してください。
コンポーネント・パレットで、「操作」パネルから「自動提案動作」をドラッグし、inputComboboxListOfValues
コンポーネントに子としてドロップします。
プロパティ・インスペクタで、各自動提案属性について次のように入力します。
suggestItems
メソッドに解決されるEL式。
メソッドはsuggestItems
のList<javax.model.SelectItem>
を返す必要があります。メソッド・シグネチャは、List<javax.model.SelectItem> suggestItems(javax.faces.context.FacesContext, oracle.adf.view.rich.model.AutoSuggestUIHints)
の形式である必要があります。
smartList
メソッドに解決されるEL式。メソッドはスマート・リスト項目のList<javax.model.SelectItem>
を返す必要があります。
自動提案リストに表示される項目数。完全なリストを表示するには-1を入力します。
このメソッドをマネージドBeanで実装している場合、JSFページ・エントリは例13-6に示す形式である必要があります。
例13-6 LOVのautoSuggestBehaviorタグ
<af:inputComboboxListOfValues value="#{bean.value}" id="inputId"> ... <af:autoSuggestBehavior suggestItems="#{bean.suggestItems}" smartList="#{bean.smartList}" maxSuggestedItems="7"/> </af:inputComboboxListOfValues>
コンポーネントがADFモデルなどのデータ・モデルで使用される場合、suggestItem
メソッドはデフォルト実装で提供される必要があります。
コンポーネントをADFモデルとともに使用していない場合は、suggestItems
メソッドを作成してリストを処理および表示します。suggestItems
メソッド・シグネチャを例13-7に示します。