次の各トピックでは、ADF Facesの新機能と変更された機能について、およびこのガイドに記載されているその他の重要な変更について紹介します。このドキュメントは、以前は『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Webユーザー・インタフェース開発者ガイド』と呼ばれていたドキュメントの新版です。
Oracle JDeveloperおよびOracle Application Development Framework (Oracle ADF)のOracle Fusion Middlewareリリース12c (12.1.2)で、新規に追加または変更された開発機能は次のとおりです。これらの機能について、このガイドで説明しています。
新しいSkyrosスキン。コンポーネントの実行時のイメージが、すべて新しいSkyrosスキンを反映するように置き換えられました。さらに、次の変更も加えられました。
23.4.1.1項「スキンを使用したグラフ・フォントの全体的な設定方法」から、blafplus-rich.desktop
スキンに関する記述が削除されました。
Faceletsのサポート。すべての章で、Faceletsに関する説明が改訂されました。
新しいJDeveloperウィンドウ名、コンテキスト・メニューのオプション、およびJDeveloperのユーザー・インタフェースに対するその他の変更が、このガイドのすべての章に反映されています。
ボタン・コンポーネントとリンク・コンポーネントが、それぞれaf:button
コンポーネントとaf:link
コンポーネントに統合されました。このガイドに記載されているすべてのサンプル・コードが、これらの新しいコンポーネントを反映するために更新されました。
新しいtarget
タグにより、特定のイベント(1つまたは複数)がコンポーネントによって起動されたときに、どのターゲット・コンポーネントを実行およびレンダリングするかを明示的に記述できるようになりました。これにより、部分ページ・レンダリングをより詳細に制御できます。詳細は、第8章「部分ページ・コンテンツの再レンダリング」を参照してください。
convertTimeZone
コンバータは、inputText
およびinputDate
コンポーネントとともに2桁の年パターンが使用されている場合に、4桁の年の値を解釈できます。7.3.4項「日時コンバータに関する必知事項」を参照してください。
新しいpanelGridLayout
、gridRow
およびgridCell
コンポーネント。9.3項「グリッドでのコンテンツの配置」を参照してください。
新しいpanelDrawer
およびpanelSpringboard
コンポーネント。9.10項「パネルにおけるコンテンツの表示または非表示」を参照してください。
入力コンポーネント用の新しいplaceholder
属性およびusage
属性。
inputText
コンポーネントの詳細は、11.3.1項「inputTextコンポーネントの追加方法」を参照してください。
inputColor
コンポーネントの詳細は、11.5.1項「inputColorコンポーネントの追加方法」を参照してください。
inputDate
コンポーネントの詳細は、11.5.2項「inputDateコンポーネントの追加方法」を参照してください。
inputDate
コンポーネントに対して、タイム・ゾーンのカスタム・リストを構成できます。11.5.4項「カスタム・タイム・ゾーン・リストの作成に関する必知事項」を参照してください。
inputNumberSlider
およびinputRangeSlider
コンポーネントの新しいanimationInterval
属性。11.4.1項「inputNumberSliderまたはinputRangeSliderコンポーネントの追加方法」を参照してください。
selectBooleanCheckbox
コンポーネントの不確定(または混合)状態のサポート。11.6項「選択コンポーネントの使用方法」を参照してください。
inputFile
コンポーネントでの複数ファイルのアップロードのサポート。11.9項「ファイルのアップロード機能の使用方法」を参照してください。
コード編集用のウィジェットをレンダリングする新しいcodeEditor
コンポーネント。11.10項「コード・エディタの使用」を参照してください。
calendar
コンポーネントの新しい属性allDayActivityOrder
、hourZoom
およびtimeSlotsPerHour
。17.3.1項「Calendarコンポーネントの構成方法」を参照してください。
table
コンポーネントとtreeTable
コンポーネントで、連続スクロールではなく行のページ単位で移動できるようになりました。12.2.2項「コンテンツの配信」を参照してください。
table
コンポーネントとtreeTable
コンポーネントで、列の固定を最終列から開始できるようになりました。12.3.2項「表の書式設定」を参照してください。
table
およびtreeTable
コンポーネントで、個々の行が複数列にまたがれるようになりました。12.3.3項「列の書式設定」を参照してください。
新しいlistView
およびlistItem
コンポーネントにより、単純な1列の表が提供されます。12.10項「リストへのコレクションの表示」を参照してください。
button
およびlink
コンポーネントの新しいselected
属性。これをtrue
に設定すると、コンポーネントがレンダリング時に選択済としてスタイル設定されます。これらのコンポーネントのiconPosition
属性も、アイコンが指定された場合にコンポーネントがそのアイコンをどこにレンダリングするかを決定するために、追加の値(top
とbottom
)をサポートするようになりました。20.3項「ボタンおよびリンクのナビゲーション目的での使用」を参照してください。
navigationPane
コンポーネントに対する変更:
navigationPane
コンポーネントによってレンダリングされるタブのサイズを決定する機能。20.8.4項「ナビゲーション・タブのサイズに関する必知事項」を参照してください。
コンベア・ベルトのようにタブのオーバーフローを表示します。20.8.5項「圧縮レイアウトのナビゲーション・タブに関する必知事項」を参照してください。
新しいdynamicComponent
により、レンダリングするコンポーネントを実行時に正確に指定できます。第21章「実行時のコンポーネントの決定」を参照してください。
対話型のデータ視覚化ツールである新しいtimeline
コンポーネントを使用すると、ユーザーがイベントを時間順に表示して、定義された時間範囲内で時間を進めたり戻したりできます。27章「時系列コンポーネントの使用」を参照してください。22章「ADFデータ視覚化コンポーネントについて」も、この新しいコンポーネントの紹介を追加するために改訂されました。
サイズと色で視覚的に表された、2つのディメンションにまたがる数量的な階層データを表示する、新しいtreemap
およびsunburst
コンポーネント。次を参照してください。
HTML5のサポート。クライアントのブラウザでHTML5がサポートされている場合、次のDVTコンポーネントについてはFlashではなくHTML5がデフォルトのイメージ形式になります。
gauge
。24.2.5項「ゲージのイメージ形式に関する必知事項」を参照してください。
graph
。23.2.6項「グラフのイメージ形式に関する必知事項」を参照してください。
thematicMap
。28.6.6項「テーマ・マップのイメージ形式に関する必知事項」を参照してください。
HTML5は、サンバースト、時系列およびツリーマップを含むすべての新しいDVTコンポーネントにとっても、デフォルトのイメージ形式です。
graph
コンポーネントの新しい属性positionHint
およびmaxWidth
。23.3.4項「グラフの凡例のカスタマイズ方法」を参照してください。
グラフでのデータ・マーカー選択のサポート。23.7.8項「グラフのデータ・マーカー選択サポートの追加」を参照してください。
pivotTable
コンポーネントの新機能:
シングルクリックでの編集。25.1.2.3項「データ・セルの編集」を参照してください。
列およびヘッダー・レイヤーのソートに関するコンテキスト・メニュー・オプション。25.1.2.4項「データおよびヘッダーのソート」を参照してください。
スクロールバーにかわる新しいページ制御と、行および列データ・セルまたはヘッダーの開始位置を設定するための属性。25.1.2.6項「スクロールおよびページ・コントロール」と25.2.6項「大規模なデータ・セットの表示について」を参照してください。
大規模なデータ・セットを表示する場合の永続ヘッダー・レイヤー・ラベル。25.1.2.7項「永続ヘッダー・レイヤー」を参照してください。
大規模データ・セット内のデータの分割表示構成。25.1.2.8項「大規模データ・セットの分割ビュー」を参照してください。
ヘッダー・セルでの長いヘッダー・タイトルの折返し。25.1.2.10項「ヘッダー・セルの折返し」を参照してください。
アクティブ・データ・サービス(ADS)のサポート。25.1.2.11項「ADS(アクティブ・データ・サポート)」を参照してください。
ヘッダーおよびデータ・セルの宣言スタイル属性。25.2.4項「ピボット・テーブルの表示サイズおよびスタイルの構成」を参照してください。
モバイル機器のサポート。25.2.7項「タッチ装置でのピボット・テーブルに関する必知事項」を参照してください。
ピボット・フィルタ・バー。25.4.2項「Using a Pivot Filter Bar with a Graph」を参照してください。
印刷可能ページのサポート。25.5.4項「Displaying Pivot Tables in Printable Pages」を参照してください。
hierarchyViewer
コンポーネントでのドラッグ・アンド・ドロップのサポート。36.8.3項「DVT階層ビューア、サンバースト、およびツリーマップにドラッグ・アンド・ドロップ機能を追加する」を参照してください。
popup
コンポーネントがshowPrintablePageBehavior
タグの有効なルートになりました。37.2項「印刷用のページの表示」を参照してください。
編集可能なコンポーネントの値は、その値が最後のリクエスト以降に変更された場合にのみポストバックされます。A.2.3.16項「ポストバック・ペイロード・サイズの最適化」を参照してください。
HTMLページでのADFバージョン情報の表示または非表示。A.2.3.19項「バージョン番号情報」を参照してください。
ADF Facesキャッシング・フィルタ(ACF)によるOracle Traffic Directorのサポート。A.2.3.21項「ADF Facesキャッシング・フィルタ」を参照してください。
無効なブラウザの通知。A.2.3.23項「Internet Explorer互換性ビュー・モード」を参照してください。
警告ダイアログが表示された場合のセッション・タイムアウト。A.2.3.24項「セッション・タイムアウトの警告」を参照してください。
URL内の動的URLパラメータの削除。A.2.3.26項「クリーンなURL」を参照してください。
ページのロード中に表示されるスプラッシュ画面を無効にする機能。A.2.3.27項「ページのロード中スプラッシュ画面」を参照してください。
特定のレイアウト・コンポーネントや表がどのように拡大処理されるかをグローバルにコントロールします。A.2.3.29項「レイアウトと表コンポーネントの形状管理」を参照してください。
コンテンツ配信ネットワーク(CDN)のサポート。付録A「コンテンツ配信ネットワークの使用」を参照してください。
タブレットおよびモバイル機器のサポートの強化。付録D「ADF Facesを使用したタッチ装置のWebアプリケーションの作成」を参照してください。
リリース12c (12.1.2)に対応して、このドキュメントは修正と明確化のためにいくつかの面で更新されました。さらに、次の各項では次のような大きな変更または追加も行われました。
各章に、ユースケースと例に関する項が含められました。
各章のすべての概要の項が、「...について」というタイトルに変わりました。
7.4項「カスタムADF Facesコンバータの作成」を明確化のために改訂しました。
7.4.1項「カスタムADF Facesコンバータの作成方法」のサンプル・コードを更新しました。
7.5.1項「検証の追加方法」から不要になった文章を削除しました。
「カルーセルでのイメージの表示」の項を「出力コンポーネントの使用」の章から「表、ツリー、およびその他のコレクションベースのコンポーネントの使用」の章に移動しました。12.11項「カルーセルでのイメージの表示」を参照してください。
19章「ヒント、メッセージおよびヘルプの表示」を明確化のために改訂し、不要になったコンテンツを削除しました。
カスタマイズ可能なアプリケーションでリソース・バンドルをオーバーライドする場合にadf-config.xml
ファイルで行う構成について説明するために、32章「ページの国際化およびローカライズ」を改訂しました。32.3.8項「カスタマイズ可能なアプリケーションでのリソース・バンドルのオーバーライドに関する必知事項」を参照してください。
22章「ADFデータ視覚化コンポーネントの概要」を改訂し、graph
およびgauge
コンポーネントの埋込みフォントに関する不要になったコンテンツを削除しました。さらに、アクティブ・データ・サービス(ADS)をサポートするDVTコンポーネントのリストを記載しました。
23章「グラフ・コンポーネントの使用方法」の様々な項を、次の目的のために改訂しました。
より多くのユースケースを追加する。
サンプル・コードおよび手順のエラーを修正する。
グラフ・コンポーネントに含まれている既存のコンポーネントを反映する。
時間セレクタを作成するための手順が追加されました。23.7.3.3項「グラフへの時間セレクタの追加方法」を参照してください。
24章「ゲージ・コンポーネントの使用方法」の様々な項を、次の目的のために改訂しました。
サンプル・コードおよび手順のエラーを修正する。
ゲージ・コンポーネントに含まれている既存のコンポーネントを反映する。
24.4.3項「ゲージ・テキストの書式設定方法」のコンテンツを24.4.4項「ゲージのテキスト・リソースの指定方法」に移動する。
スキニング・キーを使用して様々な機能を実現する方法を説明する。
24章「ゲージ・コンポーネントの使用方法」から次の項を削除しました。
「ゲージ・セット内のゲージのレイアウトの指定方法」
「ゲージ・セット表示の構成に関する必知事項」
33.3.3項「ADFデータ視覚化コンポーネントのアクセシビリティ・ガイドライン」を改訂し、treemap
およびsunburst
コンポーネントに関するガイドラインを記載しました。
29章「階層ビューア・コンポーネントの使用方法」の様々な項を、次の目的のために改訂しました。
サンプル・コードおよび手順のエラーを修正する
スキニング・キーを使用して様々な機能を実現する方法を説明する。
29章「階層ビューア・コンポーネントの使用方法」から、ポップアップ・メニューを起動するように階層ビューアを構成する方法に関する不要になった項を削除しました。
グラフ・コンポーネントとガント・コンポーネントのドラッグ・アンド・ドロップ機能を36.8項「DVTコンポーネントのドラッグ・アンド・ドロップ機能の追加」にまとめました。
37.3項「メール可能なページの作成」を改訂して、サポートされている電子メール・クライアントのリストを追加し、table
およびtreeTable
コンポーネントに関する情報を追加しました。
A.2.3.11項「テストの自動化」を改訂し、テスト自動化が有効にされた後にのみアサーション失敗エラーを生成するコーディング・エラーを記載しました。
アプリケーション・ユーザー・インタフェースのトラブルシューティングを記載するために新しい付録を追加しました。付録G「ADF Facesのトラブルシューティング」を参照してください。