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Oracle® Fusion Middlewareライセンス情報
リリース12c (12.1.2)
E47972-02
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2 Application Server製品

この章では、Application Server製品ファミリと、この製品ファミリで使用できる機能について説明します。内容は次のとおりです。

2.1 Oracle TopLink and Application Development Framework

Oracle TopLink and Application Development Frameworkは、Oracle WebLogic ServerまたはOracle Internet Application Serverのエディションとは別に、単独でライセンスを購入できます。

Oracle TopLink and Application Development Frameworkのライセンスには、次のものが含まれます。


注意:

アプリケーション開発フレームワークで使用する開発ツール(Oracle JDeveloperなど)は、「Developer Tools」ページ(http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/index.html)から無償で入手できます。


2.1.1 Oracle MapViewer

Oracle MapViewerは、API、ならびにインタラクティブな地理空間Webマッピング・アプリケーションを開発および実行するためのライブラリを提供します。Oracle MapViewerは、Oracle Spatialデータベースにおける地理空間コンテンツ用に最適化されています。これにはEARが含まれており、JavaおよびJavaScriptベースの開発向けにJava EEサーバー/クライアント・ライブラリにデプロイする必要があります。

Oracle MapViewerは、Oracle TopLink and Application Development Framework、およびOracle Toplink and Application Development Frameworkが付属するOracle Internet Application ServerおよびOracle Weblogic Serverのすべてのエディションに含まれています。

2.1.2 Application Development Frameworkでのモビリティのサポート

Application Development Framework (ADF)を使用すると、エンタープライズ・アプリケーションにより、複数画面への配信(デスクトップ・ブラウザだけでなく、モバイル・ブラウザやネイティブなモバイルのアプリケーションも含む)をサポートすることが可能になります。

Mobile ADFには、3つのテクノロジ・パスが含まれており、各パスにはOracle TopLink and Application Development Frameworkのライセンスが適用されます。

  • ADF Faces Rich Client Components。これには、デスクトップ・ブラウザおよびタブレット・ブラウザのアプリケーションの開発に使用できる包括的なコンポーネント・セットが含まれています。

  • ADF Mobile Browser。これには、携帯電話ブラウザ向けに最適化されているコンポーネントが含まれます。

  • ADF Mobile。これには、モバイル・デバイスにインストールするハイブリッド・モバイル・アプリケーションを開発するためのフレームワークとランタイムが含まれます。開発したアプリケーションにも、Oracle TopLink and Application Development Frameworkの使用許諾条項が適用されることに注意してください。さらに、Oracle Application Development Frameworkモバイル開発者ガイドに要約されているとおり、ADF Mobileアプリケーションの開発に必要なハードウェアおよびソフトウェアの前提条件をすべて満たす必要があります。サード・パーティのモバイルSDKについては個別にプロビジョニングが必要であり、オラクル社はこれらのサード・パーティのモバイルSDKに対する取得の援助および補償は行いません。

2.2 Oracle WebLogic Server

Oracle WebLogic Serverには異なる機能を持つ3つのエディションがあり、各エディションは、様々な種類のアプリケーション、様々な開発シナリオおよびデプロイメント・シナリオに適しています。また、Oracleは、特定の用途に合わせてOracle WebLogic Serverの機能を拡張する、複数のアプリケーション・サーバー・オプション、パックおよびその他の製品を提供しています。この項では、Oracle WebLogic Serverの各エディションのライセンスについて説明します。

表2-1に、Oracle WebLogic Serverのライセンス・オプションを示します。

表2-1 Oracle WebLogic Serverの各エディションのライセンス

エディションのライセンス 高度な機能 含まれる機能

Standard Edition

WebLogic Server Standard Editionには次の機能が含まれます。

次のものが含まれます。

  • Java EE

  • 高パフォーマンスのJMSメッセージ

  • HTTP Pub-Subサーバー

  • WebLogic JDBCドライバ、WebLogic Serverクライアント、WebLogicとApacheのWebサーバー・プラグイン

  • Oracle WebLogic Management Framework (Oracle Web Tierを介して含まれる)

Enterprise Edition

Standard Editionのすべての機能に加えて、次の機能が含まれます。

  • クラスタリングのサポート

  • Oracle Virtual Assembly Builder

  • Oracle Java SE Advanced(WebLogic Server限定。これらのサーバー・コンポーネントにアクセスするクライアント・アプリケーションのためにJava SEが含まれます)。

  • Oracle WebLogic Software Kit for Oracle Database Appliance

Standard Editionのすべての機能に加えて、次の機能が含まれます。

  • 全サーバー移行およびサービス移行

  • Oracle Virtual Assembly Builder(OVAB)により、仮想環境およびクラウド環境における複数層アプリケーション・トポロジの迅速な構成およびプロビジョニングが可能になります。

WebLogic Suite

Enterprise Editionのすべての機能に加えて、次の機能が含まれます。

  • Oracle Coherence Enterprise Edition

  • Oracle Forms, Reports, Portal and Discoverer

  • Oracle Enterprise Manager Pack for Oracle Coherence

  • Oracle Java SE Suite(WebLogic Server、Oracle Containers for J2EE、Coherence限定。これらのサーバー・コンポーネントにアクセスするクライアント・アプリケーションのためにJava SEが含まれます)。

Enterprise Editionのすべての機能に加えて、次の機能が含まれます。

  • Oracle Coherence Enterprise Editionにより提供されるアプリケーション・データ管理。フォルト・トレラントなデータ・キャッシュ、データ管理、ライトビハインド、トランザクション、分析およびイベントが含まれます。ライセンスの詳細は、第2.6項「Oracle Coherence」を参照してください。

  • WebLogic Server上でJRockit Real Timeとともに実行するJava EEアプリケーション用の確定的ガベージ・コレクションを備えた高パフォーマンス、低レイテンシのJDK。JRockit Real TimeはJava SE Suiteに含まれます。Java SE Editionの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/terms/products/index.htmlを参照してください。

  • Oracle Enterprise Manager Management Pack for Oracle Coherenceを使用した、Oracle Coherenceの監視、管理およびプロビジョニングを行う管理ツールライセンスの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/oem/grid-control/documentation/index.htmlから入手できる『Oracle Enterprise Managerライセンス情報』のドキュメントを参照してください。

また、次を含むOracle Internet Application Server Enterprise Editionも含まれています。

  • Oracle Internet Directory

  • Oracle Single Sign-On

  • Oracle Discoverer

  • Oracle Reports Services

  • Oracle Forms Services

  • Oracle WebLogic Server

  • Oracle Containers for J2EE

  • Oracle Portal

  • Oracle Web Cache

  • Oracle Directory Integration Platform

Oracle Internet Application Server Enterprise Editionのライセンスの詳細は、第2.3項「Oracle Internet Application Server」を参照してください。


脚注1 これは単一ドメイン用のスタンドアロンOracle Fusion Middleware Controlコンソールであり、オラクル社の包括的なマルチドメインWLS管理ソリューションであるOracle Enterprise Manager Cloud Controlではありません。Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを介した複数ドメイン管理の詳細は、第2.7項「WebLogic Server Management Pack Enterprise Edition」を参照してください。

2.2.1 Oracle WebLogic製品エディションのインストール

Oracle WebLogic Serverは、入手可能な各エディションに直接対応するインストール・プログラムを提供していません。ライセンスされているエディションに応じて、次に例示する個別のインストーラを1つまたは複数実行する必要があります。

  • Oracle WebLogic Server

  • Oracle Web Tier

  • Oracle Coherence

  • Oracle JRockit

  • Oracle JDeveloper

  • Oracle TopLink

  • Oracle Business Intelligence

  • SOA Suite for Oracle Middleware

  • Oracle Virtual Assembly Builder

また、インストーラの多くには、一括または個別にインストールできる複数のコンポーネントが含まれており、各インストール・コンポーネントには最小限のライセンス要件があります。次の表では、Oracle WebLogic Serverインストール・プログラムからインストールできる各インストール・オプションに対する最小限のエディション要件を示しています。

表2-2 WebLogic製品の各エディションに必要なインストール・プログラム

エディションのライセンス 対応するインストール・プログラム

Standard Edition

Standard Editionには、次のインストール・プログラムが含まれています。

  • WebLogic Serverのネット・インストーラまたはパッケージ・インストーラ、およびApacheプラグイン(オプション)。このインストーラには、コアJEE 5アプリケーション・サーバー、管理コンソール、構成ウィザードおよびアップグレード・フレームワーク、WebLogicおよびサード・パーティのJDBCドライバ、JMS、WebLogic Serverクライアント、Webサーバーのプラグイン、およびXqueryのサポート、WebLogic Serverサンプル、Oracle Enterprise Pack for Eclipse、WebLogic SIP Server脚注1、およびSun JDKまたはOracle JRockit JDK(プラットフォームに依存)が含まれています。

  • Oracle JDeveloperインストーラ

  • Oracle TopLinkインストーラ

  • Oracle Web Tierインストーラ

Enterprise Edition

Enterprise Editionのインストール・プログラムには、Standard Editionのすべてのインストール・プログラムに加えて、次のインストーラが含まれています。

  • Oracle JRockit Mission Control

  • Oracle Virtual Assembly Builder(OVAB)

注意:

クラスタ・サポートを追加するために、追加のインストール手順は必要ありません。

WebLogic Suite

WebLogic Suiteのインストール・プログラムには、Enterprise Editionのすべてのインストール・プログラムに加えて、次のものが含まれます。

  • Oracle Identity Management

  • Oracle Enterprise Manager Cloud Control 12c (Oracle Enterprise Management Pack for Oracle Coherenceの機能を取得)

  • Oracle Enterprise Manager Pack for Oracle Coherence

  • Oracle JRockit

  • Oracle Portal, Forms, Reports and Discoverer


脚注1 WebLogic SIP Serverの使用権限を取得するには、Oracle Communications Converged Application Serverのライセンスが必要です。詳細は、第2.2.2.4項「WebLogic SIP Server」を参照してください。

2.2.2 その他の機能に関するライセンス上の考慮事項

WebLogic Serverの特定のエディションの一部の機能には、その他のライセンス上の考慮事項があります。

2.2.2.1 Oracle Internet Application ServerでのWebLogic

Internet Application Server Enterprise EditionのWebLogic Server Basicの権利は、WebLogic Suiteに含まれるWebLogic Server Enterprise Editionの使用制限なしの完全な機能に取って代わられます。


注意:

WebLogic Suiteとは別にOracle Internet Application Serverのライセンスを購入する場合は、WebLogic Server Basicと呼ばれる制約のあるWebLogicライセンスが含まれます。ただし、WebLogic Suiteの一部としてOracle Internet Application Serverのライセンスを購入する場合は、使用制限なしのWebLogic Server Enterprise Editionライセンスが含まれます。

これは、WebLogic Suite内に2つのWebLogic Server Enterpriseライセンスがあるのではなく、WebLogic Suiteに含まれるWebLogic Server Enterprise Editionを制限なしで使用できるように、Internet Application Serverに含まれるWebLogic Serverに対する権限が拡張されることを示しています。


2.2.2.2 管理機能

管理機能については、次のライセンス上の考慮事項に注意してください。

  • Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは、WebLogic Server Standard Edition、WebLogic Server Enterprise EditionおよびWebLogic Suiteに含まれています。脚注1

  • WebLogic Serverのすべてのエディションで、WebLogic Server管理コンソール、WebLogic Scripting Tool、およびWebLogic JMXが使用制限なしで使用できます。

  • WebLogic Server Standard Edition、WebLogic Server Enterprise EditionおよびWebLogic SuiteはOracle Enterprise Manager Cloud Controlと連携します。これはOracleの統合エンタープライズIT管理製品ラインであり、業界で唯一、すべてを備えたビジネス主導型の統合エンタープライズ・クラウド管理ソリューションです。脚注2

2.2.2.3 高可用性機能

Oracle WebLogic Serverは、高可用性およびスケーラビリティを備えたアプリケーションのデプロイをサポートする、次の複数の機能およびツールを提供しています。

  • WebLogic Serverクラスタ: 作業負荷をWebLogic Serverの複数のインスタンス間に分散させることにより、アプリケーションにスケーラビリティと信頼性を提供します。

  • ワーク・マネージャ: 定義したルールに基づき、また、実際のランタイム・パフォーマンスの統計を監視することによって、作業の優先順位を決定します。ワーク・マネージャは、過度の作業負荷の検出、回避、およびその状態からのリカバリなど、過負荷からの保護を提供します。ワーク・マネージャはWebLogic Serverドメイン全体に対して適用することも、特定のアプリケーション・コンポーネントに適用することもできます。

  • WebLogic Server永続ストア: 永続性を必要とするWebLogic Serverのサブシステムおよびサービスに対する、組込み型の高パフォーマンスのストレージ・ソリューションです。ストア・アンド・フォワード機能により送信されたメッセージを一時的に格納できます。ファイル・ベースのストアまたはJDBC対応データベースの永続性が永続ストアによってサポートされます。

  • ネットワーク・チャネル: ネットワークのトラフィックをその種類に基づいて複数のチャネルに分割することにより、ネットワーク・リソースの効率的な利用を簡単にできるようにします。

  • ストア・アンド・フォワード・サービス: 複数のWebLogic Serverインスタンスに分散されているアプリケーション間でメッセージを確実に配信できます。ネットワークの問題やシステム障害が原因で、メッセージの送信時に宛先が使用不能になっている場合、メッセージはローカルのサーバー・インスタンスに保存されて、リモートの宛先が使用可能になった時点で宛先に転送されます。

  • Oracle Database Real Application Cluster(RAC)統合: WebLogic Serverにより、マルチ・データ・ソース(アプリケーション・レイヤーで論理的に1つのデータ・ソースとして扱われるOracle Database RAC内の各ノードを表すデータ・ソースの集合)、およびGridLinkデータ・ソース(WebLogic Server内でOracle Database RACごとにデータ・ソースを1つのみ必要とするOracle Database RACとの統合)を介して提供されます。

    マルチ・データ・ソースは、接続リクエスト時にそのマルチ・データ・ソースに関連付けられたデータ・ソース間でロード・バランシングまたはフェイルオーバー処理を提供するデータ・ソースのグループを抽象化したものです。

WebLogic Serverの高可用性機能の一部では、特別なライセンス上の考慮事項が必要です。 これについては、次の項で説明します。

2.2.2.3.1 WebLogic Server Standard Edition

Standard Editionライセンスは、クラスタ・サポートを除く、WebLogic Serverのほとんどの高可用性機能に対して無制限にアクセスできます。Standard Editionライセンスでは、次に対して制限がありません。脚注3

  • WebLogicドメイン内で構成される管理対象サーバーのインスタンスの数

  • WebLogicClusterプラグイン構成パラメータを使用したクラスタ化されていない管理対象サーバーのインスタンス間のロード・バランシングを実行するための、Apache HTTP Serverプラグインの使用

2.2.2.3.2 クラスタ・サポート

クラスタ・サポートは、WebLogic Server Enterprise EditionおよびWebLogic Suiteのすべてのライセンスで提供されており、これには次の機能があります。

  • アプリケーション・フェイルオーバー

    アプリケーション・コンポーネントがなんらかの理由で使用できなくなった場合、障害のあるオブジェクトのコピーによりジョブが終了されます。ハードウェアまたはその他で障害が発生した場合、セッション状態は、障害のあるノードの作業を再開させることができる他のクラスタ・ノードで使用できます。

  • クラスタ管理

    管理対象サーバーのクラスタを作成すると、これらのクラスタ化されたサーバーを1つのエンティティとして管理できます。クラスタ管理機能は、構成、アプリケーション・デプロイメントおよび監視用に提供されています。

  • サーバー移行を使用した、クラスタ化されたサーバー・インスタンスのコンピュータ間の自動および手動移行

    サーバー・インスタンスのホスティングが失敗した場合は、サービス移行を使用した、連続的なシングルトン・サービス(JMSおよびJTAトランザクション・リカバリ・システムなど、特定の時間に単一のサーバー・インスタンスでのみ実行されるサービス)の可用性が保証されます。

  • ロード・バランシング

    処理する作業の量に基づき、受信リクエストをWebLogic Serverクラスタ内のインスタンスにルーティングできます。

WebLogic Serverデプロイメントでは、次のタイプのオブジェクトをクラスタ化できます。

  • サーブレット

  • Java Server Pages

  • Enterprise JavaBeans

  • リモート・メソッド呼出し(RMI)オブジェクト

  • Java Messaging Service(JMS)宛先。注意:

    • 接続ファクトリと宛先の対象を、異なるWebLogic Serverインスタンスに指定できます。

    • 外部サーバーおよび分散宛先は、WebLogic Serverの複数インスタンス間で使用できます。

2.2.2.3.3 Oracle WebLogic Server中間層インスタンスの高可用性の考慮事項

複数の方法により、WebLogic Serverインスタンスを高可用性にすることができます。これらの高可用性モデルには、それぞれ固有のライセンス要件があります。これらの考慮事項は、Oracle Databaseの高可用性機能に関するライセンス上の考慮事項と同様です。

  • バックアップ: このタイプのリカバリの場合、プライマリ・サーバーのWebLogic Serverデータまたはファイルは、テープ・メディアなどのストレージ・デバイスに格納されます。ユーザーは追加のライセンスを購入する必要はありません

  • フェイルオーバー(アクティブ/パッシブ・クラスタまたはコールド・フェイルオーバー・クラスタとも呼ばれる): このタイプのリカバリの場合、WebLogic Serverのノードはアクティブ/パッシブ・クラスタ内で構成され、最初にインストールされたノードがプライマリ・ノードとして動作します。プライマリ・ノードに障害が発生した場合、クラスタ内のノードの1つが、プライマリ・ノードとして動作します。このような環境の場合、Oracleでは、Oracle WebLogic Serverのライセンスを持つユーザーに対し、年間最大10日(連続日数ではなく合計日数)まで、1台のスペア・コンピュータ上でのWebLogic Serverの実行を許可します。その他の使用については、環境がフル・ライセンスを取得している必要があります。また、フェイルオーバー環境にWebLogic Serverのライセンスを取得する場合は、同じメトリック(ProcessorまたはNamed User Plus)を使用する必要があります。

  • リモート・ミラーリング: このメソッドの内容は、WebLogic Serverソフトウェアのセカンダリ・サイトへのコピーと、プライマリWebLogic Serverの構成およびデータの変更内容のセカンダリ・サイトへのコピーです。これは、ストレージ・ベースのリモート・ミラーリングまたはホスト・ベースのミラーリングなどの技術を介して達成されます。プライマリ・サイトで障害が発生した場合、セカンダリ・サイト上のOracle WebLogic Serverがリモート・ストレージを使用して実行されます。このような環境の場合、Oracle WebLogic Serverはプライマリ・サイトでフル・ライセンスを取得している必要があり、セカンダリ・サイトでインストールまたは実行、あるいはその両方がすでに行われている場合には、そこでもフル・ライセンスを取得している必要があります。また、WebLogic Serverの両ドメインのライセンス取得には、同じメトリック(ProcessorまたはNamed User Plus)を使用する必要があります。

2.2.2.3.4 データベース統合

WebLogic Server JDBCマルチ・データ・ソース(GridLink for RACとも呼ばれます)は、WebLogic Server Standard Edition、WebLogic Server Enterprise EditionおよびWebLogic Suiteで使用できます。

WebLogic Server GridLinkデータ・ソース(通称Active GridLink for RAC)の使用は、WebLogic SuiteまたはExalogic Elastic Cloud Softwareのライセンスの一部としてのみ使用できる権利です。

表2-3では、ライセンスで限定されたOracle WebLogic Server GridLinkデータ・ソースのXML構成要素について説明します。

表2-3 GridLinkデータ・ソース(Active GridLink for RAC)の構成の詳細

データ・ソースの構成 説明
<fan-enabled>

WebLogic Serverの高速アプリケーション通知(FAN)イベント認識を可能にします

<ons-node-list>

Oracle Notification Service(ONS)ノードのリストを識別します

<ons-wallet-file>

ONS用のSSLキーを定義するファイルを識別します


WebLogic ServerにおけるGridLinkデータ・ソースの構成の詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』のGridLinkデータ・ソースの使用に関する項を参照してください。

2.2.2.3.5 Oracle WebLogic Software Kit for Oracle Database Appliance

Oracle WebLogic Software Kit (「キット」) for Oracle Database Applianceには、WebLogic ServerでのOracle Traffic Directorの使用制限付きライセンスとWebLogic Server用の統合ソフトウェアが含まれており、これらは両方ともOracle Database Appliance (ODA)に固有のものです。

Oracle WebLogic Software Kit (「キット」) for Oracle Database Applianceの使用はOracle Database Applianceに制限されています。キットのOracle Traffic Directorの機能は、高可用性仮想IP、Access Manager WebGate、オリジン・サーバーのWebLogic Serverへのロード・バランシング、およびOracle Database Applianceでのコンテンツ・キャッシュに制限されます。

2.2.2.4 WebLogic SIP Server

WebLogic SIP Serverは、Oracle WebLogic Serverのすべてのエディションに含まれます。 ただし、SIP Serverの使用権限を取得するには、Oracle Communications Converged Application Server(OCCAS)のライセンスが必要です。

2.2.2.5 Apache Derby

Apache Derbyは完全なJavaのオープン・ソースRDBMSであり、WebLogic Server配布キットに含まれているのは単にWebLogic Serverの評価(カスタム・アプリケーションを用いた評価、あるいはWebLogic Serverに付属して提供されるパッケージ済サンプル・アプリケーションを介した評価)をサポートするために提供されます。Derbyの使用は、次のURLで参照可能なApacheライセンス・バージョン2.0の条件に従います:

http://www.apache.org/licenses/

2.2.2.6 Java SE

Java SEの次の考慮事項に注意してください。Java SE Editionの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/terms/products/index.htmlを参照してください。

2.2.2.6.1 Java SE

Java SEには、Java Development Kit(JDK)、Java Runtime Environment(JRE)およびJRockit JDKが含まれます。

2.2.2.6.2 Oracle Java SE Advanced

Oracle Java SE Advancedには、Java SEに加えて、JRockit Mission ControlやFlight Recorderなど、Javaのミッション・クリティカルなエンタープライズ・クライアントおよびサーバー・デプロイメントのための追加機能が含まれます。

Oracle Java SE Advancedは、WebLogic Server Enterprise Editionに含まれています。Oracle Java SEおよび関連するすべてのコンポーネントは、その使用がWebLogic Serverに限定されています。クライアント・アプリケーションからWebLogic Server Enterprise Editionコンポーネントにアクセスできるようにすることだけを目的に、Java SEがWebLogic Server Enterprise Editionに含まれています。

2.2.2.6.3 Oracle Java SE Suite

Oracle Java SE Suiteには、Oracle Java SE Advancedに加えて、JRockit Real Timeなど、ソフト・リアルタイムおよび仮想化のための追加機能が含まれます。

Oracle Java SE Suiteは、WebLogic Suiteに含まれています。Oracle Java SEおよび関連するすべてのコンポーネントは、その使用がWebLogic Server、Oracle Containers for J2EEおよびCoherenceに限定されています。クライアント・アプリケーションからWebLogic Suiteコンポーネントにアクセスできるようにすることだけを目的に、Java SEがWebLogic Suiteに含まれています。

2.2.2.7 スタンドアロンWebLogicクライアント

WebLogic Server Standard Edition、WebLogic Server Enterprise EditionおよびWebLogic Suiteのライセンスでは、WebLogic Serverにホストされたアプリケーションにアクセスするスタンドアロン・クライアントを作成するためにWebLogic ServerとバンドルされたクライアントJARファイルが使用制限なしで使用できます。

スタンドアロン・クライアントを作成するためにOracle WebLogic Serverで提供しているクライアントJARとその他のリソース、およびそれらがサポートする主な機能を、表2-4に示します。

表2-4 スタンドアロン・クライアントに対して提供されるクライアントJARファイルおよびその他のリソース

クライアント・タイプ バンドルされたリソース 主要な機能

WebLogicフル・クライアント(T3)

wlfullclient.jar

次をサポートします。

  • ほとんどのJava EEおよびWebLogic固有の機能

  • クラスタリング、SSL

  • JMSおよびJMS SAFクライアント

WebLogicシン・クライアント(T3)

wlthint3client.jar

次をサポートします。

  • Oracle WebLogicのリモート・メソッド呼出し(RMI)用のT3プロトコル(RMI over HTTPなど)

  • WebLogic Serverで使用可能なJMX、JNDIおよびEJBリソースへのアクセス

  • JTAを使用したトランザクションの開始と終了

  • WebLogicクライアントのJMS機能

  • クライアント・サイドのクラスタリング

  • JAAS認証およびJSSE SSL

WebLogic-IIOP

wlfullclient.jar

  • ほとんどのWebLogic固有の機能をサポート

  • クラスタリング、SSLをサポート

  • IIOPシン・クライアントよりも高速で、スケーラビリティが高い

  • 非ORBベース

  • WebLogic Server JMSをサポートしない

Java EEアプリケーション・クライアント(シン・クライアント)

wlclient.jar

  • クラスタリング、SSL、セキュリティおよびトランザクションを含む多数のJava EE機能

  • CORBA 2.4 ORBを使用

JMSシン・クライアント

wljmsclient.jar

wlclient.jar

  • シン・クライアントの機能

  • WebLogic JMS(マルチキャスト・セッションおよびJMSHelperクラス・メソッドのクライアント・サイドのXML選択を除く)

  • SSL

JMS SAFクライアント(ストア・アンド・フォワード・サービス用)

wlsafclient.jar

wljmsclient.jar

wlclient.jar

  • メッセージをクライアント上でローカルに格納し、クライアントの接続時にサーバー・サイドのJMS宛先に転送

  • SSLをサポート

JMS Cクライアント

wlfullclient.jarまたは

wljmsclient.jar

wlclient.jar

  • WebLogic JMSアプリケーションおよびリソースにアクセス可能なCクライアント・アプリケーション

  • SSLをサポート

JMS .NETクライアント

WebLogic.Messaging.dll動的ライブラリ

WebLogic JMSアプリケーションおよびリソースにアクセス可能な、C#で記述されたMicrosoft .NETクライアント・アプリケーション

JMXクライアント

wljmxclient.jar

WebLogic Server MBeanにアクセス

Webサービス・クライアント

wseeclient.jar

Webサービスを起動


2.2.2.8 その他のWebLogic Serverクライアント

WebLogic Server Standard Edition、WebLogic Server Enterprise EditionおよびWebLogic Suiteのライセンスにより、ライセンスが付与されたWebLogic Serverインストールでは、表2-5で挙げて説明しているクライアントを無制限に使用できます。

表2-5 ライセンスが付与されたWebLogic Serverでの使用について制限されていないその他のクライアント

クライアント・タイプ 主要な機能

WebLogic Scripting Tool(WLST)

WebLogic Serverインスタンスを構成するためのクライアント

WebLogic Server用のWebサーバーのプラグイン

Apache HTTP Server、Microsoft Internet Information Server、Oracle HTTP ServerおよびOracle iPlanet Web Server用のクライアント


2.2.3 使用制限付きライセンス

次の使用制限付きライセンスは、次に示すエディションおよび製品のOracle WebLogic Serverに含まれています。

2.2.3.1 Oracle Databaseライセンス要件

WebLogic SuiteにはOracle Internet Application Server Enterprise Editionが含まれ、これにはOracleデータベースの使用制限付きライセンスが含まれます。詳細は、第2.3.3項「使用制限付きライセンス」を参照してください。

2.2.3.2 Oracle Internet Application Server要件

WebLogic Suiteに含まれる使用制限付きライセンスの詳細は、第2.3.3項「使用制限付きライセンス」を参照してください。

2.2.3.3 Oracle JDeveloperライセンス要件

Oracle JDeveloperには、HP SOA SystinetレジストリからのUDDIクライアント・ライブラリがバンドルされています。これらのライブラリおよびUDDIクライアント機能は、Oracle Service Registryに接続して通信する目的でのみ、エンド・ユーザーにライセンスされます。

2.2.3.4 Oracle Java SE AdvancedおよびOracle Java SE Suite

WebLogic Server EEには、Oracle Java SE Advancedの使用制限付きライセンスが含まれます。Oracle Java SEおよび関連するすべてのコンポーネントは、その使用がWebLogic Serverに限定されています。クライアント・アプリケーションからWebLogic Server Enterprise Editionコンポーネントにアクセスできるようにすることを目的に、Java SEがWebLogic Server Enterprise Editionに含まれています。

WebLogic Suiteには、Oracle Java SE Suiteの使用制限付きライセンスが含まれます。Oracle Java SEおよび関連するすべてのコンポーネントは、その使用がWebLogic Server、Oracle Containers for J2EEおよびCoherenceに限定されています。クライアント・アプリケーションからWebLogic Suiteコンポーネントにアクセスできるようにすることだけを目的に、Java SEがWebLogic Suiteに含まれています。

Java SE Editionの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/terms/products/index.htmlを参照してください。

2.2.4 Exalogic Elastic Cloud SoftwareにおけるOracle WebLogic Serverの最適化

次の各項では、Exalogic Elastic Cloud softwareにおけるOracle Weblogic Serverの最適化について説明します。

WebLogic ServerにおけるExalogic Elastic Cloud Softwareの最適化は、WebLogic Server Basicライセンスでは使用できません。これらの機能の権限を保持するには、WebLogic Serverのフルユース・ライセンスを実行している必要があります。

2.2.4.1 Exalogic Elastic Cloud Softwareにおける入出力およびワーク・マネージャの最適化

Exalogic Elastic Cloud Softwareを構成することで、WebLogic Serverの入出力およびワーク・マネージャを最適化できます。表2-6では、Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスに限定されたこれらのオプションでWebLogic Serverを構成するためのMBean属性についてリストおよび説明しています。

表2-6 WebLogic Serverで有効なExalogic Elastic Cloud Software構成

MBean属性脚注1 説明

KernelMBean.ScatteredReadsEnabled=true

ネットワークの高スループットにより環境内のI/O時の効率を高めます。

KernelMBean.GatheredWritesEnabled=true

ネットワークの高スループットにより環境内のI/O時の効率を高めます。

KernelMBean.AddWorkManagerThreadsByCpuCount

Exalogicプロセッサ・アーキテクチャ・スレッド機能により自動チューニング・スレッド・プールを調整して、その効率を高めます

ServerMBean.useConcurrentQueueForRequestManager=true

ロックレス・リクエスト・マネージャを使用すると、Exalogicシステムにおける処理(特にJMSユースケース)の同時実行性および効率性が向上します。


脚注1これらのMBeanの詳細は、Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスを参照してください。

2.2.4.2 Exalogic Elastic Cloud SoftwareにおけるJDBCおよびデータ・ソースの最適化

Exalogic Elastic Cloud Softwareを構成することで、WebLogic ServerにおけるJDBC接続を最適化し、Oracle Database Real Application Cluster接続を強化できます。表2-7では、Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスに限定されたOracle JDBC機能をリストし、説明しています。第2.2.4.4項「Exalogic Elastic Cloud Softwareのソケット・ダイレクト・プロトコル」で説明しているように、プロトコル部分がSDPに設定(PROTOCOL=SDP)されたJDBC接続文字列を使用したWebLogic Serverデータ・ソースは、Exalogic Elastic Cloud Softwareに限定されていることに注意してください。

表2-7 Exalogic Elastic Cloud Software Oracle JDBCオプション

オプション 説明

oracle.jdbc.enableJavaNetFastPath

Oracle JDBC Driverによりデータ・コピーおよび断片化を減らすことを可能にします。


Exalogic Elastic Cloud Softwareには、WebLogic Server GridLinkデータ・ソース(通称Active GridLink for RAC)の権限が含まれます。Exalogic Elastic Cloud Softwareの権利に対してGridLinkデータ・ソースで使用できるXML構成要素の定義については、第2.2.2.3.4項「データベース統合」の説明を参照してください。

2.2.4.3 Exalogic Elastic Cloud Softwareにおけるクラスタ状態のレプリケーションの最適化

Exalogic Elastic Cloud Softwareを構成することで、WebLogic Serverの状態のレプリケーションを最適化できます。具体的には、状態のレプリケーションの一方向RMIおよびマルチチャネル・レプリケーションは、Exalogic Elastic Cloud Softwareに限定されています。

こうしたクラスタ状態のレプリケーションの最適化を構成する方法は、Oracle Fusion Middleware Exalogic Enterpriseデプロイメント・ガイドのクラスタレベル・セッション・レプリケーション拡張機能の有効化に関する項を参照してください。

表2-8では、Exalogic Elastic Cloudに限定された、WebLogic Serverクラスタ状態のレプリケーションMBeanをリストおよび説明しています。

表2-8 Exalogic Elastic Cloud Softwareの状態レプリケーション用MBean

MBean 説明

ServerMBean.setReplicationPorts(String ports)

WebLogic Serverクラスタ内の1つのサーバーに複数のレプリケーション・チャネルを構成することを可能にします。

ClusterMBean.setOneWayRmiForReplicationEnabled(boolean enable)

状態のレプリケーションの方向を一方向のみに設定することを可能にします。

ClusterMBean.setSessionLazyDeserializationEnabled(boolean enable)

セッションのレプリケーションの効率を高めます。


2.2.4.4 Exalogic Elastic Cloud Softwareのソケット・ダイレクト・プロトコル

Exalogic Elastic Cloudを構成することで、WebLogicネットワーク・チャネルおよびJDBC接続の高パフォーマンス・プロトコルとしてソケット・ダイレクト・プロトコル(SDP)を利用できます。

SDPプロトコルを含む((PROTOCOL=SDP)など)JDBC接続文字列を使用したWebLogic Serverデータ・ソースは、Exalogic Elastic Cloud Softwareに限定されています。SDPベースのWebLogic Serverデータ・ソースの構成方法は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』のGridLinkデータ・ソースのソケット・ダイレクト・プロトコルの有効化に関する項を参照してください。

表3-4では、Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスに限定されたOracle WebLogic Server SDP機能をリストおよび説明しています。

表2-9 Exalogic Elastic Cloud Software WebLogic MBean構成オプション

MBean属性 説明

NetworkAccessPointMBean.SDPEnabled

ネットワーク・チャネルでソケット・ダイレクト・プロトコルをサポートするかどうかを指定します。


NetworkAccessPointMBean.SDPEnabled属性の詳細は、Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスを参照してください。

2.2.4.5 Exalogic Elastic Cloud Softwareにおけるサーバーおよびサービス移行のパフォーマンスの最適化

Exalogic Elastic Cloud SoftwareをWebLogic Serverで構成することで、JMSおよびJTAトランザクション・リカバリ・サービスなどの固定サービスの移行、またはこうしたサービスをホストする移行可能なサーバーの移行に関して、より迅速な障害検出およびフェイルオーバーが可能になります。

表2-10では、Exalogic Elastic Cloudに限定された、WebLogic ServerクラスタMBeanをリストおよび説明しています。

表2-10 Exalogic Elastic Cloud Software WebLogic MBean構成オプション

MBean 説明

ClusterMBean.memberDeathDetectorEnabled=true

障害が発生したシングルトン・サービスをより迅速に検出し、サーバーおよびサービス移行のパフォーマンスを向上させることが可能です。


2.2.4.6 Exalogic Elastic Cloud SoftwareにおけるJava Server Pageファクトリのキャッシュの最適化

Exalogic Elastic Cloud SoftwareをWebLogic Serverで構成することで、JSPファクトリのキャッシュを使用し、WebLogic Serverで動作するFusion Middleware製品およびFusion Middlewareアプリケーションで使用されるJSP Servletエンジン(OJSP)に構築されたWebアプリケーションのスケーラビリティを向上させることができます。

Oracle WebLogic Server 11g リリース1におけるExalogic固有の拡張機能の有効化に関する項で説明されているとおりにExalogicドメインレベルの拡張機能が有効化された場合、こうした最適化を使用できます。また、こうした最適化は、initパラメータjsp_factory_caching(デフォルトはfalse)を有効にすることで制御できます。

2.2.4.7 Exalogic Elastic Cloud SoftwareにおけるOracle HTTPクライアントの最適化

Exalogic Elastic Cloud SoftwareをWebLogic Serverで構成することで、Oracle HTTPクライアント接続管理を最適化し、WebLogic Serverで動作するFusion Middleware製品に組み込まれたWebアプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。

Oracle WebLogic Server 11g リリース1におけるExalogic固有の拡張機能の有効化に関する項で説明されているとおりにExalogicドメインレベルの拡張機能が有効化された場合、こうした最適化を使用できます。

2.3 Oracle Internet Application Server

Oracle Internet Application Serverには異なる機能を持つ3つのエディションがあり、各エディションは、様々な種類のアプリケーション、様々な開発シナリオおよびデプロイメント・シナリオに適しています。また、Oracleは、特定の用途にあわせてOracle Internet Application Serverの機能を拡張する、複数のアプリケーション・サーバー・オプション、パックおよびその他の製品を提供しています。この項では、Oracle Internet Application Serverの各エディションのライセンスについて説明します。


注意:

Oracle Internet Application ServerおよびOracle Forms and Reports Server製品のすべてのエディションには、WebLogic Server Basicに対する権限が含まれています。WebLogic Server Basicの用途は、Forms、Reports、Discoverer、Portalなどの製品内で提供されるコンポーネントの実行のみです。また、Oracle Containers for J2EEなどに開発されるカスタムJavaアプリケーションにも使用することができます。Oracle Internet Application ServerおよびOracle Forms and Reports以外の製品が、Oracle Internet Application ServerまたはOracle Forms and Reportsのいずれかのエディションに対するライセンスに依存している場合、ライセンス・ドキュメントに特に記載されていないかぎり、それらの製品をWebLogic Server Basicで実行する権限はありません。WebLogic Server Basicの詳細は、付録A「WebLogic Server Basic」を参照してください。


表2-11に、Oracle Internet Application Serverのライセンス・オプションを示します。

表2-11 Oracle Internet Application Serverのエディション

エディションのライセンス 高度な機能 含まれる機能

Standard Edition

Oracle Internet Application Server Standard Editionには次の機能が含まれています。

注意: Oracle Fusion Middleware 10g リリース2およびリリース3のOracle Internet Application Serverには、J2EEコンテナとしてのOracle Containers for J2EE(OC4J)のライセンス権限が含まれています。Oracle Fusion Middlewareの今後のリリースでは、Oracle Internet Application Serverのユーザーは、OC4J 10gリリース2およびリリース3 (OC4Jのターミナル・リリース)の権限を引き続き保持します。

Oracle Internet Application Serverには、Oracle Security Developer Toolsも含まれています。

Oracle Internet Application Server Standard Editionには、前述のコンポーネントに加えて、次のコンポーネントも含まれます。

  • Oracle Internet Directory

  • Oracle Single Sign-On

  • Oracle Directory Services Manager

注意: Oracle Fusion Middleware 10g リリース2のOracle Internet Application Serverには、Oracle Single Sign-Onのライセンス権限が含まれています。Oracle Fusion Middleware 11gのOracle Internet Application Serverのお客様は、Oracle Single Sign-On 10gリリース2の権限を引き続き保持します。また、Oracle Fusion Middleware 11gでは、Oracle Internet Application Serverのお客様は、付録B「Oracle Access Manager Basic」で説明するOracle Access Manager Basicに対する権限も付与されます。

Oracle Fusion Middleware 10g リリース2のOracle Internet Application Server Standard Editionには、Oracle Internet DirectoryおよびOracle Single Sign-Onの使用制限付きライセンスが含まれています。これらの製品のフルユース・ライセンスは、Oracle Internet Application Server Enterprise EditionおよびOracle Identity and Access Management Suite Plusでも使用できます。

  • mod_ossl

  • mod_oradav

  • mod_fastcgi

  • mod_rewrite

  • プロキシ・プラグイン

  • XML Developer Kit

  • Oracle Security Developer Tools

  • Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control

  • JAAS(Java Authentication and Authorization Service)プロバイダ

  • OracleおよびOracle以外のデータベース用Data Direct JDBCドライバ

  • mod_plsql

  • mod_osso

  • mod_perl

  • Perl Interpreter

  • DBI/DBDデータ・アクセス・ライブラリ

  • Oracle Content Management SDK

  • Oracle Repository Creation Utility

Enterprise Edition

Oracle Internet Application Server Enterprise Editionには、Standard Editionのすべての機能に加えて、次の機能が含まれています。

  • Oracle Internet Directory

  • Oracle Single Sign-On

  • Oracle Discoverer

  • Oracle Reports Services

  • Oracle Forms Services

  • Oracle Directory Services Manager

前述のコンポーネントに加えて、Oracle Internet Application Server Enterprise Editionには、Oracle Fusion Middleware 10g リリース2の次のコンポーネントに対する権限が含まれています。

  • Oracle Delegated Administration Services

  • Oracle Directory Integration Platform

  • Oracle Single Sign-On

Oracle Internet Application Server Enterprise Editionには、Oracle Internet Directoryのフルユース・ライセンスが含まれています。

注意: Oracle Fusion Middleware 10g リリース2のOracle Internet Application Serverには、Oracle Single Sign-Onのライセンス権限が含まれています。Oracle Fusion Middleware 11gのOracle Internet Application Serverのお客様は、Oracle Single Sign-On 10gリリース2の権限を引き続き保持します。また、Oracle Fusion Middleware 11gでは、Oracle Internet Application Serverのお客様は、付録B「Oracle Access Manager Basic」で説明するOracle Access Manager Basicに対する権限も付与されます。

注意: Oracle Internet Application Server Enterprise Editionのライセンスを取得した場合、Identity Management and Access Managementの一部のコンポーネントは、Oracle Fusion Middleware 10gの以前のリリースからのものとなります。

Standard Editionのすべての機能に加えて、次の機能が含まれます。

  • Oracle Identity Managementの機能

  • Business Intelligenceの機能

  • アプリケーション・インターコネクト・ツールキット

  • テクノロジ・アダプタおよびOracle Enterprise Service Bus

  • Oracle B2B

Identity Managementの機能の詳細は、第2.3.2.2.2項「Oracle Identity Management」を参照してください。


2.3.1 Oracle Internet Application Serverのエディションおよびインストール・タイプ

Oracle Internet Application Serverのインストール時には、いくつかのインストール・タイプから選択します。それぞれのインストール・タイプによって、特定のコンポーネントと機能のセットが用意されています。

Oracle Internet Application Serverのエディションは、これらの製品のインストール・タイプに直接マッピングしていません。これらの2つの概念が、どのように相互に関連しているかを理解することが重要です。表2-12に、各インストール・タイプの最小限のエディション要件を示します。

いずれの場合も、表示されている最小限のエディションは、インストール・タイプのインストールに必要なエディションです。ただし、最小限のエディションでは、該当のインストール・タイプに含まれているすべての製品を使用できない場合があります。たとえば、あるインストール・タイプからPortal、Forms、ReportsおよびDiscovererをインストールできますが、Standard EditionライセンスではOracle Forms、ReportsおよびDiscovererを使用できません。これらの制限事項については表2-13で説明します。

表2-12 Oracle Internet Application Serverのインストール・タイプに対するエディション要件

インストール・タイプ Oracle Internet Application Serverに必要な最小限のエディション

Web Tier

Standard Edition

WebLogic Server

Standard Edition

JDeveloper

Standard Edition

TopLink

Standard Edition

Oracle Identity Management

Standard Edition

Portal, Forms, Reports and Discoverer

Standard Edition

Integration、Oracle B2B

Enterprise Edition

Repository Creation Utility

Standard Edition


表2-13では、Oracle Internet Application Serverの各エディションで使用可能なインストール・タイプ、および各エディションとインストールの組合せに関連する例外と制限を示します。

表2-13 Oracle Internet Application Serverのエディションに含まれるインストール・タイプ

エディション インストール・タイプ 例外

Standard Edition

Web Tier

WebLogic Server

JDeveloper

TopLink

Portal, Forms, Reports and Discoverer

Repository Creation Utility

次の機能が必要な場合は、Enterprise Editionにアップグレードします。

  • Portal, Forms, Reports and Discoverer

  • Oracle Single Sign-On

  • Oracle Internet Directory

関連項目: 第2.3.3項「使用制限付きライセンス」

Enterprise Edition

Web Tier

WebLogic Server

JDeveloper

TopLink

Portal, Forms, Reports and Discoverer

Integration、Oracle B2B

Repository Creation Utility

Discoverer PlusまたはDiscoverer Viewer(あるいはその両方)を使用するには、少なくともInternet Developer Suiteの1ライセンスが必要です。

Integrationインストールの場合、すべてのパッケージ・アプリケーション、レガシー・システムおよびB2Bのアダプタは、単独でライセンスされます。

関連項目: 第2.3.3項「使用制限付きライセンス」


2.3.2 その他の機能に関するライセンス上の考慮事項

Oracle Application Serverの特定の機能には、その他のライセンス上の考慮事項があります。この項は、次の項目で構成されています。

2.3.2.1 管理機能

管理機能については、次のライセンス上の考慮事項に注意してください。

  • Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは、Oracle Application Serverのすべてのエディションに含まれています。

  • Oracle Application Server Enterprise EditionはOracle Enterprise Manager Cloud Controlで管理できます。これはOracleの統合エンタープライズIT管理製品ラインであり、業界で唯一、すべてを備えたビジネス主導型の統合エンタープライズ・クラウド管理ソリューションです。

2.3.2.2 セキュリティ機能

Oracle Application Serverは、クライアントとアプリケーション・サーバー間、アプリケーション・サーバーとデータベース間のセキュリティを確保するための多数の機能を提供しています。

2.3.2.2.1 Oracle Advanced Security

Oracle Advanced Securityによって、Oracle SQL*Netプロトコル上の通信が暗号化されセキュアになります。また、アプリケーション・サーバーとデータベース間における厳密認証サービスが提供されます。Oracle Advanced Securityは、セキュア・バイ・デフォルト・アーキテクチャの一部として、Oracle Fusion Middlewareとともにデフォルトでインストールされます。これにより、アプリケーション・サーバーとOracleデータベース間でのセキュアな通信と厳密認証に必要なクライアント・コンポーネントが提供されます。ただし、Oracle Advanced Securityによって提供されるセキュアな通信と認証サービスを構成して使用するには、アプリケーション・サーバーと通信するOracleデータベースとともに、Oracle Advanced Securityのライセンスも必要となります。

2.3.2.2.2 Oracle Identity Management

Oracle Internet Application Server Enterprise Editionに含まれるOracle Identity Managementライセンスには、次のコンポーネントが含まれます。

  • Oracle Internet Directory

  • Oracle Directory Integration Platform

  • Oracle Delegated Administration Services

  • Oracle Directory Services Manager

  • Oracle Single Sign-On

  • Oracle Access Manager Basic

    詳細は、付録B「Oracle Access Manager Basic」を参照してください。

一部のOracle Identity Management機能の使用制限付きライセンスは、特定の用途のアプリケーション・サーバーに含まれています。詳細は、第2.3.3項「使用制限付きライセンス」を参照してください。

2.3.2.3 高可用性機能

Oracle Internet Application Serverには、いくつかの高可用性機能があり、これには、別途ライセンス上の考慮事項があります。これらの考慮事項は、Oracle Databaseの高可用性機能に関するライセンス上の考慮事項と同様です。これらの考慮事項は、第2.2.2.3.3項「Oracle WebLogic Server中間層インスタンスの高可用性の考慮事項」を参照してください。Oracle Internet Application Serverの高可用性には、WebLogic Server Basicの使用制限付きライセンスに基づく追加的な制限があります。付録A「WebLogic Server Basic」を参照してください。

2.3.2.4 アダプタ

Oracle Fusion Middleware Adaptersの詳細は、11g R1のライセンス・ドキュメントでOracle Fusion Middleware Adaptersに関する項(http://docs.oracle.com/cd/E28280_01/doc.1111/e14860/adapters.htm#BABBGCGE)を参照してください。テクノロジ・アダプタは、Oracle Internet Application Serverのすべてのエディションに含まれています。他のアダプタには、個別のライセンスが必要です。

2.3.3 使用制限付きライセンス

次の使用制限付きライセンスは、次に示すエディションおよび製品のOracle Internet Application Serverに含まれています。

2.3.3.1 Standard Edition

  • Oracle Single Sign-On: Oracle Portalとともに使用するためにのみ提供されています。

  • Oracle Internet Directory: Oracle Single Sign-Onおよびアプリケーション・サーバー・コンポーネントとともに使用して、次の操作を実行するために提供されています。

    • ユーザーとグループ、および対応するセキュリティ資格証明と権限をプロビジョニング、格納および管理します。

    • サード・パーティのディレクトリ・サービスとデータの同期をとります。

    • コンポーネント固有のその他のメタデータを格納します。

  • Oracle Advanced Securityオプション: Oracle Java SSLライブラリでの使用にのみ制限されて組み込まれています。

  • Oracle Database(Enterprise Edition): Oracle Repository Creation Utilityデータベース・スキーマで製品メタデータの格納に使用するためにのみ提供されています。


注意:

インストール時に、ライセンス購入済の既存のデータベースに製品メタデータをインストールするように選択できます。このオプションを選択すると、ライセンス上、次のような影響があります。

  • 使用制限付きライセンスは、既存のデータベースのOracle Repository Creation Utilityデータベース・スキーマとしての使用には適用されません。

  • 既存のデータベースが実行されているコンピュータで、他のOracle Application Serverのインストールが実行されていない場合、そのコンピュータに対するOracle Internet Application Serverライセンス要件はありません。

  • Oracle Repository Creation Utilityデータベース・スキーマを既存のデータベースにインストールすると、そのデータベースにアクセスするユーザー数が増加し、その結果、データベースのライセンス要件に影響が出る場合があります。契約に従った適切な数のデータベース・ライセンスがあることを確認する必要があります。


2.3.3.2 Enterprise Edition

  • Oracle Advanced Securityオプション: Oracle Java SSLライブラリでの使用にのみ制限されて組み込まれています。

  • Oracle Database(Enterprise Edition): Oracle Repository Creation Utilityデータベース・スキーマで製品メタデータの格納に使用するためにのみ提供されています。


注意:

インストール時に、ライセンス購入済の既存のデータベースにOracle Repository Creation Utilityデータベース・スキーマをインストールするように選択できます。このオプションを選択すると、ライセンス上、次のような影響があります。

  • 使用制限付きライセンスは、既存のデータベースのOracle Repository Creation Utilityデータベース・スキーマとしての使用には適用されません。

  • 既存のデータベースが実行されているコンピュータで、他のOracle Fusion Middlewareのインストールが実行されていない場合、そのコンピュータに対するOracle Internet Application Serverライセンス要件はありません。

  • Oracle Repository Creation Utilityデータベース・スキーマを既存のデータベースにインストールすると、そのデータベースにアクセスするユーザー数が増加し、その結果、データベースのライセンス要件に影響が出る場合があります。契約に従った適切な数のデータベース・ライセンスがあることを確認する必要があります。


2.3.3.3 Oracle Databaseライセンス要件: Oracle Internet Application Server (Standard Edition、Enterprise Edition)およびWebLogic Suite

Oracle Application Server InfrastructureデータベースにOracle Repository Creation Utilityデータベース・スキーマ以外のデータを格納するには、そのOracle Database(Standard Edition、Standard Edition OneまたはEnterprise Edition)のフルユース・ライセンスが必要です。

2.3.3.3.1 Oracle Database Standard EditionまたはStandard Edition Oneのフルユース・ライセンス

Oracle DatabaseのStandard EditionまたはStandard Edition Oneのフルユース・ライセンスの購入が必要なデータの種類として、次のようなものがあります。

  • Oracle Content Management SDKのOracle Databaseに格納されるドキュメントまたはその他のオブジェクト

  • ポータル・リポジトリに格納されるドキュメントまたはすべてのタイプのコンテンツ

  • Oracle Integration B2B

  • BPEL Process Managerのすべてのプロセス・インスタンス・データ(Oracle Databaseをデハイドレーション・ストアとして使用するものも含む)

  • 汎用のLDAPディレクトリとしてのOracle Internet Directoryの使用に関連するすべてのLDAPデータ

  • アプリケーションによって作成または更新される、その他すべてのカスタム・データ

2.3.3.3.2 Oracle Database Enterprise Editionのフルユース・ライセンス

次の2種類のデータでは、Oracle Database Enterprise Editionのフルユース・ライセンスの購入が必要です。

  • ホスティング用のデータベースのVPD機能を使用する、すべてのOracle Portal

  • データベース・レプリケーションが使用されるときのOracle Internet Directory LDAPディレクトリの使用に関連するすべてのLDAPデータ

2.3.3.3.3 Oracle Databaseのフルユース・ライセンスが不要な場合

次の場合、Oracle Internet Application Serverの購入時に、Oracle Databaseのフルユース・ライセンスの購入は不要です。

  • Oracle Web Cacheのみを使用している場合

  • Oracle以外のデータベースに対してのみOracle Business Intelligence Discovererを使用している場合

  • Oracle以外のデータベースに対してのみOracle Reports Servicesを使用している場合

2.4 Oracle GlassFish Server

Oracle GlassFish Serverは、Java EEアプリケーションの開発およびデプロイ用の機能豊富な管理コンソールおよびスクリプティング・インフラストラクチャが用意された、Java EEサーバー・インフラストラクチャです。Oracle GlassFish Serverは、スタンドアロン製品として提供されています。

Oracle GlassFish Serverのライセンスを取得した場合、次のものが含まれています。

Oracle GlassFish Serverは、Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・グリッド・ポートフォリオの一部であり、エンタープライズJava、Java EE 6およびJava Webサービス・インフラストラクチャの最新の実装を備えた軽量インフラストラクチャを必要とするアプリケーションに理想的に適しています。

Oracle GlassFish ServerもOracle Enterprise Manager Cloud Control 12cで管理できます。これはOracleの統合エンタープライズIT管理製品ラインであり、業界で唯一、すべてを備えたビジネス主導型の統合エンタープライズ・クラウド管理ソリューションです。Oracle GlassFish ServerのCloud Controlでの管理は単独でライセンスされます。詳細は、第2.7項「WebLogic Server Management Pack Enterprise Edition」を参照してください。

2.4.1 Java SE

Java SEには、Java Development Kit(JDK)、Java Runtime Environment(JRE)およびJRockit JDKが含まれます。

Java SE Editionの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/terms/products/index.htmlを参照してください。

2.5 Oracle Web Tier

Oracle Web Tierは、次のコンポーネントで構成される高パフォーマンスのWebサーバー・インフラストラクチャです。

2.6 Oracle Coherence

Oracle Coherenceは、インメモリー・データ・グリッド・ソリューションです。 これを使用すると、頻繁に使用するデータへの高速アクセスが提供されることで、アプリケーションをスケーリングできるようになります。

この項は、次の項目で構成されています。

2.6.1 Oracle Coherence StandardおよびEnterprise Edition

この項は、次の項目で構成されています。

2.6.1.1 ライセンス・モデル

Coherence EnterpriseおよびStandard Editionのライセンス・モデルは、クラスタ内での同種のピアツーピア・デプロイメントを提供します。つまり、Coherenceクラスタ内のすべてのメンバー・ノードがCoherenceの同一サーバー・エディションでライセンスを付与される必要があります。たとえば、Enterprise Editionクラスタ内のクラスタ・メンバー・ノードはすべて、Coherence Enterprise Editionの適切なライセンスを受けて実行される必要があります。StandardおよびEnterprise Editionのライセンスでは、キャッシュ・クライアント脚注4とキャッシュ・サーバー脚注5は区別されません。StandardおよびEnterprise Editionでは、キャッシュ・クライアントは適切なサーバー・エディション・ライセンスを付与される必要があります。

2.6.1.2 EnterpriseおよびStandard Editionクラスタへのクライアント・アクセス

TCP/IPを使用(Extend/TCPを使用)した、クラスタのメンバーではないクライアントによるEnterprise EditionまたはStandard Editionクラスタへのアクセスを可能にするため、Coherenceデータ・クライアントを使用できます。Coherence EnterpriseまたはStandard Editionのすべてのライセンスには、Coherenceデータ・クライアントのライセンスが追加料金なしで無制限に含まれます。データ・クライアントは複数言語クライアントでもあります。現在使用できるのは、Java、C++または.NET(C#)データ・クライアントです。Coherenceデータ・クライアントは、Extendプロキシと呼ばれる1つ以上の特別構成クラスタ・メンバー・ノードによってCoherenceクラスタに接続します。また、Extendプロキシ・ノードはすべて、適切なサーバー・エディション・ライセンスによって正しくライセンス付与されている必要があります。Coherenceデータ・クライアントは、Coherenceクラスタ内のデータにアクセス(データの挿入、取得、問合せ)し、標準のCoherence APIを使用してサービス起動リクエストを発行できますが、グリッド内のデータの変更について通知を受け取るためにサインアップすることはできません。さらに、データ・クライアントはニア・キャッシュまたは連続問合せを使用できません。 これらの機能も、クラスタからのデータ変更通知を受け取る機能に依存しているためです。

図2-1は、EnterpriseまたはStandard Editionのデプロイメントをライセンスの観点から示しています。

図2-1 Oracle Coherence StandardまたはEnterprise Editionのデプロイメント

図2-1の説明は次にあります
「図2-1 Oracle Coherence StandardまたはEnterprise Editionのデプロイメント」の説明

2.6.2 Oracle Coherence Grid Edition

Grid Editionライセンスには、Real Time Clientの無制限の使用が含まれます。 このReal Time Clientは、次の2種類があります。

2.6.2.1 Real Time Cluster Member Client

Real Time Cluster Member Clientは、Grid Editionクラスタの一部であり、Grid Editionのあらゆる機能を有します。 ただし、パーティション化されたデータを管理するためのGrid Edition機能およびExtendプロキシとして機能するためのGrid Edition機能は有しません。別の言い方をすれば、これはパーティション化されたすべてのキャッシュ・サービスのstorage-enabled属性がfalseに設定され、Extend/TCPクライアントからの接続をホスティングできないGrid Editionノードです。

Real Time Cluster Member Clientは必ずJavaクライアントです。

Real Time Cluster Member Clientノードは、他のReal Time ClientのExtendプロキシとしては構成できません(サーバー・エディション・ノードのみ、複数言語のデータ・クライアントおよびReal Time Extend/TCP Clientが使用するプロキシ・サーバーとして構成できます)。

2.6.2.2 Real Time Extend/TCP Client

Real Time Extend/TCP Clientは、TCP/IPを使用し、Extendプロキシと呼ばれる特別な構成のクラスタ・メンバー・ノードの1つ以上を介してCoherenceクラスタに接続します。Extendプロキシ・ノードも、すべてGrid Editionライセンスによって正しくライセンス付与されている必要があります。

Real Time Extend/TCP Clientは複数言語クライアントであり、現在使用できるのは、Java、.NET(C#)およびC++ Real Time Extend/TCP Clientです。

データ・クライアントとは対照的に、Real Time Extend/TCP Clientは、グリッドでのイベント発生について通知を受け取るためにサインアップでき、Coherenceのニア・キャッシュおよび連続問合せを利用できます。

Grid Editionライセンス・モデルでは、Coherence Grid Editionの各ライセンスにReal Time Clientのライセンスが追加料金なしで無制限に含まれています。

図2-2は、Grid Editionのデプロイメントをライセンスの観点から示しています。

図2-2 Oracle Coherence Grid Editionのデプロイメント

図2-2の説明は次にあります
「図2-2 Oracle Coherence Grid Editionのデプロイメント」の説明

2.6.3 Java SE with Oracle Coherence

Java SEは、Oracle Coherence Standard Edition、Oracle Coherence Enterprise Edition、およびOracle Coherence Grid Editionのすべてのライセンスに含まれています。Java SEは、これらの製品内のコンポーネントにホストされた実行中のアプリケーションに限定されています。

Java SE Editionの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/terms/products/index.htmlを参照してください。

2.6.4 Oracle TopLink with Oracle Coherence

TopLink with Coherenceの使用に限定されたOracle TopLink and Application Development Framework (第2.1項「Oracle TopLink and Application Development Framework」を参照)の使用制限付きライセンスは、Oracle Coherence Enterprise EditionおよびOracle Coherence Grid Editionのすべてのライセンスに含まれます。

2.6.5 Exalogic Elastic Cloud SoftwareにおけるCoherenceの最適化

Exalogic Elastic Cloud SoftwareをCoherenceで構成することで、Coherenceクラスタにおけるポイント・ツー・ポイント通信およびCoherence*Webキャッシングのパフォーマンスを最適化できます。

次のオプションに対する権利は、CoherenceがExalogic Elastic Cloud Softwareとともにライセンスされている場合のみ使用できます。

  • ExalogicにおけるCoherenceクラスタの最適化されたポイント・ツー・ポイント通信の場合、信頼できるトランスポート・オプションimbおよびsdmbの使用。

  • ExalogicにおけるCoherence*Webキャッシング・パフォーマンスの最適化の場合、Coherence*Webコンテキスト・パラメータのドキュメントで説明している、Coherence*Web OptimizeModifiedSessionsの使用。

2.6.6 Management Pack for Oracle Coherence

Management Pack for Oracle Coherenceは、包括的な監視および管理機能をCoherenceに提供します。このパックを使用すると、様々なクラスタ・アーティファクトとその相互依存関係に関する詳細なメトリックが提供されて、クラスタの完全な可視性を得られます。単一のコンソールから複数のCoherenceクラスタを監視できます。

Enterprise Managerではメトリック・アラートに対するデフォルトのサポートが提供され、ユーザーはクラスタの状況を事前に監視できます。様々なパフォーマンス・チャートに、パフォーマンスのリアルタイムおよび履歴の傾向が示されます。Enterprise Managerを使用すると、Coherenceソフトウェアの設定および分散したマシンでのクラスタの作成に関する日常的なタスクが自動化されます。また、Enterprise Managerを使用すると、ユーザーはすでに監視しているCoherenceクラスタで新しいノードを開始および停止することもできます。同様に、ユーザーはクラスタ全体を開始および停止することもできます。

Management Pack for Oracle Coherenceに関するライセンスの詳細は、『Oracle Enterprise Managerライセンス情報』のOracle Middleware Enterprise Managementに関する項を参照してください。このドキュメントは、http://www.oracle.com/technetwork/oem/grid-control/documentation/index.htmlの「Oracle Enterprise Manager Documentation」から入手できます。

2.6.7 Coherenceサーバー・エディションの使用可能な機能

表2-14に、次のCoherenceサーバー・エディションで使用可能な機能を示します。

  • Standard Edition(旧称Caching Edition。 アプリケーション・キャッシュ・ソリューション)

  • Enterprise Edition(旧称Application Edition。 アプリケーション・データ管理ソリューション)

  • Grid Edition(旧称Data Grid Edition。 企業全体のデータ管理ソリューション)

表2-14 Coherenceサーバー・エディション

カテゴリ 機能 Standard Edition Enterprise Edition Grid Edition

全般

フォルト・トレラントなデータ・キャッシュ

全般

データ管理(ライトビハインド、トランザクション、分析、およびイベントなど)

該当なし

接続性

組込みのデータ・クライアントおよびReal Time Client機能脚注1

接続性

TCMPクラスタ・テクノロジ脚注2脚注3

接続性

クロス・プラットフォーム・データ・クライアントのサポート

接続性

マルチキャスト・フリーの操作(WKA)

該当なし

セキュリティ

ネットワーク・トラフィック暗号化

セキュリティ

JAAS(Java Authentication & Authorization Service)

管理および監視

管理ホスト脚注4

管理および監視

クラスタ化したJMXを介した管理

該当なし

管理および監視

Oracle WebLogic Management Framework


該当なし

キャッシング

ローカル・キャッシュ、ニア・キャッシュ、連続問合せキャッシュ、リアルタイム・イベント

キャッシング

完全にレプリケートされたデータの管理

キャッシング

パーティション化されたデータの管理

キャッシング

リードスルー/ライトスルー・キャッシングを介したデータ・ソースの統合

キャッシング

Elasticデータ

該当なし

該当なし

キャッシング

GoldenGate HotCache

該当なし

該当なし

統合

TopLinkとの統合

統合

Hibernateとの統合

統合

アプリケーション・サーバーのHTTPセッション管理

該当なし

統合

BEA Portal p13n cacheとの統合

該当なし

分析

InvocableMapとQueryMapの並行処理脚注5

該当なし

トランザクション

ライトビハインド・キャッシュ

該当なし

トランザクション

J2CAリソース・アダプタ

該当なし

コンピューティング・グリッド

InvocationService

該当なし

コンピューティング・グリッド

WorkManager

該当なし

エンタープライズ・データ・グリッド

WANサポート脚注6

該当なし

該当なし

エンタープライズ・データ・グリッド

クロス・プラットフォームReal Time Clientのサポート

該当なし

該当なし


脚注1 Coherence TCMPクラスタは、Coherenceのエディションに関して同種である必要があります。あるタイプのTCMPクラスタ(Caching Editionなど)がデータ・クライアントまたはReal Time Clientとして別のタイプのTCMPクラスタ(Grid Editionなど)に接続することは可能ですが、これにはサーバー・サイドのライセンスが必要です。接続タイプは構成可能であり、デフォルトでReal Time Clientに設定されます。

脚注2 単一のTCMPベース・クラスタの枠の中で、Coherenceのエディションを混在させることはできません。異なるエディション・タイプを統合するには、Coherence*Extendを使用します(各クラスタがデータ・クライアントまたはReal Time Clientのいずれかの役割を果たします)。

脚注3 Oracleのクラスタを意識したワイヤ・プロトコル(TCMP)は、直接的なサーバー・アクセスを可能にするクラスタ全体の詳細な情報を提供することにより、低レイテンシおよび高スループット、フェイルオーバー/フェイルバック/リバランシングの高速化を実現するとともに、任意の参加メンバーがサービス・プロバイダとしての機能(データ管理、リモート起動、管理および監視など)を実行することを可能にします。

脚注4 ローカルMBeanServerとの統合をサポートします。ローカルJMXエージェントとともに、このノードによる管理および監視機能の提供を可能にします。クラスタ化したJMXのサポートによって、このノードによるリモート・ノードの管理および監視機能も追加されます。

脚注5 InvocableMapとQueryMapの並行処理サポートでは、処理は可能なかぎりサーバー・サイドで実行されるようになり、データ転送が最小化され、索引付けの使用が可能になり、クラスタ全体で実行が並行処理されます。並行処理サポートがない場合、処理では評価のためクライアントに渡すデータセット全体が取得されます(非常に非効率的)。

脚注6 クラスタ間の相互接続を実装するWANおよびその他のデプロイメントにはGrid Editionが必要です。データまたは処理(あるいはその両方)に対する責任の範囲が複数のデータ・センターにまたがっており、Coherenceが提供するメッセージングまたは接続の任意の形式を介してデータ・センター間でアクティビティが統合されるようなデプロイメントが含まれます(Coherence*Extendによって相互接続された2つ以上のTCMPクラスタを特徴とするデプロイメントなど)。

2.6.8 Coherenceクライアント・エディションの使用可能な機能

表2-15に、次のCoherenceクライアント・エディションで使用可能な機能を示します。データ・クライアントは、すべてのCoherenceサーバー・エディションで使用できます。Real Time Clientは、Grid Editionでのみ使用できます。Extend/TCPは、TCP/IPによるトランスポート用に構成されたCoherence*Extendの略称です。

  • データ・クライアント: どこでも使用できるデータ・グリッド・クライアント。あらゆるCoherenceサーバー・エディションで使用できます。

  • Extend/TCPクライアントとして構成されたReal Time Client: リアルタイム・デスクトップ・クライアント。Coherence Grid Editionでのみ使用できます。

  • コンピューティング・クライアントとして構成されたReal Time Client: 重要な管理容易性、監視、サービスのクオリティおよびパフォーマンス機能を提供するサーバー・クラスのクライアント。Coherence Grid Editionでのみ使用できます。

表2-15 Coherenceクライアント・エディション

カテゴリ 機能 データ・クライアント Real Time Client(Extend/TCP) Real Time Client(コンピューティング)

全般

データ・グリッド上のデータおよびサービスへのアクセス

全般

データ・グリッドとのリアルタイム同期

該当なし

API言語

Java

API言語

.NET

該当なし

API言語

C++

該当なし

クライアントAPI

データ変換(PIFPOF / ExternalizableLite / XmlBean)

クライアントAPI

InvocationService脚注1

クライアントAPI

NamedCache(コア)

クライアントAPI

NamedCache(ObservableMapリアルタイム・イベントあり)

該当なし

クライアントAPI

MemberListener

該当なし

該当なし

接続性

Coherence*Extendクライアント脚注2

接続性

マルチキャスト・フリーの操作脚注3

接続性

TCMPクラスタ・テクノロジ脚注4

該当なし

該当なし

セキュリティ

ネットワーク・トラフィック暗号化

セキュリティ

JAAS(Java Authentication & Authorization Service)

該当なし

該当なし

キャッシング

ローカル・キャッシュ

該当なし

キャッシング

ニア・キャッシュ

該当なし

キャッシング

連続問合せキャッシュ

該当なし

キャッシング

完全にレプリケートされたキャッシュ

該当なし

該当なし

トランザクション

ローカル・トランザクション

該当なし

該当なし

統合

Hibernateとの統合

該当なし

該当なし

統合

アプリケーション・サーバーのHTTPセッション管理

該当なし

該当なし

統合

BEA Portal p13n cacheとの統合

該当なし

該当なし

管理および監視

管理ホスト

該当なし

該当なし

管理および監視

クラスタ化したJMXを介した管理

該当なし

該当なし

コンピューティング・グリッド

InvocationService

該当なし

該当なし

コンピューティング・グリッド

WorkManager

該当なし

該当なし


脚注1 データ・クライアントおよびReal Time Client(Extend/TCP)の起動は、接続先のExtendプロキシ・サーバーによって実行されます。

脚注2 データ・クライアントおよびReal Time Client(Extend/TCP)では、コアTCMPクラスタをより広範囲のネットワーク(デスクトップ、その他のサーバーおよびWANリンクを含む)に拡張するために、Coherence*Extendが使用されます。Coherence*Extendプロトコルは、TCP/IPによりトランスポートされます。

脚注3 データ・クライアントおよびReal Time Client (Extend/TCP)では、コアTCMPクラスタをより広範囲のネットワーク(デスクトップ、その他のサーバーおよびWANリンクを含む)に拡張するために、Coherence*Extendが使用されます。Coherence*Extendプロトコルは、TCP/IPによりトランスポートされます。

脚注4 Oracleのクラスタを意識したワイヤ・プロトコル(TCMP)は、直接的なサーバー・アクセスを可能にするクラスタ全体の詳細な情報を提供することにより、低レイテンシおよび高スループット、フェイルオーバー/フェイルバック/リバランシングの高速化を実現するとともに、任意の参加メンバーがサービス・プロバイダとしての機能(データ管理、リモート起動、管理および監視など)を実行することを可能にします。

2.7 WebLogic Server Management Pack Enterprise Edition

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionは、Internet Application Server Enterprise Edition、Oracle WebLogic Serverの各エディション、またはOracle GlassFish Serverにライセンス可能です。

このパックは、Oracle WebLogic Server、Oracle Application ServerおよびOracle GlassFish Serverを管理するための、完全かつ費用対効果に優れた使用しやすいソリューションを提供します。上位レベルでは、このパックはアプリケーション・パフォーマンス管理、管理、ビジネス・トランザクション管理、構成管理、サービス・レベル管理、プロビジョニング、およびこれらのミドルウェア・コンポーネントの多くにわたるパッチ自動化の機能を提供します。

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionに関するライセンスの詳細は、『Oracle Enterprise Managerライセンス情報』のOracle Middleware Enterprise Managementに関する項を参照してください。このドキュメントは、http://www.oracle.com/technetwork/oem/grid-control/documentation/index.htmlの「Oracle Enterprise Manager Documentation」から入手できます。



脚注の説明

脚注1: これは単一ドメイン用のスタンドアロンOracle Fusion Middleware Controlコンソールであり、オラクル社の包括的なマルチドメインWLS管理ソリューションであるOracle Enterprise Manager Cloud Controlではありません。Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを介した複数ドメイン管理の詳細は、第2.7項「WebLogic Server Management Pack Enterprise Edition」を参照してください。
脚注2: WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionを介してライセンスされます。
脚注3: Oracle Enterprise Performance Management製品について、Oracle WebLogic Server Standard Editionでは、管理対象サーバーの機能的/組織的なグループ化を目的としたランタイム以外のクラスタリングの使用もサポートされます。第2.2.2.3.2項「クラスタ・サポート」で定義されているその他のクラスタリング機能はサポートされません。
脚注4: キャッシュ・クライアントとして構成されたクラスタ・メンバーは、ストレージが無効化されたクラスタ・メンバーです。つまり、パーティション化されたすべてのキャッシュ・サービスのlocal-storage属性がfalseに設定されたクラスタ・メンバーです。
脚注5: キャッシュ・サーバーとして構成されたクラスタ・メンバーは、ストレージが有効化されたクラスタ・メンバーです。つまり、パーティション化されたすべてまたは一部のキャッシュ・サービスのlocal-storage属性がtrueに設定されたクラスタ・メンバーです。