この章では、拡張機能を配布するためのパッケージの作成方法について説明します。
この章には、次の項があります。
拡張機能をパッケージ化してデプロイする手順は次のとおりです。
まず、拡張機能バンドル・アーカイブとしてパッケージ化されたJARで構成される、拡張機能パッケージを作成します。拡張機能バンドル・アーカイブとは、拡張機能によって使用される拡張機能JARとすべてのサポート・ファイルを含んだJARファイルです。
拡張機能JARファイルには次のものが含まれます。
拡張機能マニフェスト・ファイルextension.xml
。
開発時と同じディレクトリ構造で配置された、コンパイル済のクラス・ファイルとリソース。
拡張機能バンドル・アーカイブには次のものが含まれます。
1つ以上の拡張機能JARファイル。
すべてのサポート・ファイル(ライブラリJARファイルなど)。
次に、拡張機能JARファイルを、配布用の.zip
ファイルへとパッケージ化します。
JDeveloperで今回初めて開いたプロジェクトの場合(たとえば、旧バージョンのJDeveloper用に記述された拡張機能を移行しようとしている場合など)は、「アプリケーション」ウィンドウでプロジェクトを右クリックし、「ターゲット・プラットフォームへのデプロイ」を選択します。これにより、バンドル・マニフェストmanifest.mf
が生成されます(まだ生成されていない場合)。「アプリケーション」ウィンドウをリフレッシュすることが必要になる場合があります。
拡張機能が外部ライブラリを参照する場合は、「アプリケーション」ウィンドウでMETA-INFノードの下のバンドル・マニフェストmanifest.mf
を探して開き、次の行を変更します。
Bundle-ClassPath: .
変更後:
Bundle-ClassPath: .,external:jdev-install/jdeveloper/jdev/extensions/library
Oracleホームの下の別のディレクトリに拡張機能をインストールする必要がある場合は、このメカニズムを使用して、記述されている機能拡張を登録する必要があります。
拡張機能プロジェクトを作成すると、OSGiバンドルを作成するための拡張機能デプロイメント・プロファイルも作成されます。詳細は、『Oracle Jdeveloperによるアプリケーションの開発』のデプロイメント・プロファイルに関する項を参照してください。
OSGiバンドル・プロファイルのパラメータは、「プロジェクト・プロパティ」ダイアログから設定します。
デプロイメント・プロファイルを編集する手順は、次のとおりです。
「アプリケーション」ウィンドウで、プロジェクトを右クリックして、「プロパティ」を選択します。または、「アプリケーション」メニューから「プロジェクト・プロパティ」を選択します。
「プロジェクト・プロパティ」ダイアログの左側のパネルで、「デプロイメント」を選択します。拡張機能プロファイルExtension (Extension JAR)
が選択されます。「編集」をクリックします。
OSGiバンドル・プロファイル・ダイアログのバンドル・オプション・ページで、バンドル名、バージョン、アクティベータなどの詳細方法を入力できます。作業中にヘルプを表示するには、[F1]を押すか、ダイアログから「ヘルプ」をクリックします。
ダイアログ内の他のページを選択すると、依存関係を設定したり、含めるライブラリを設定できます。詳細は、1.7.1項「依存関係について」を参照してください。
「デプロイメント・プロファイルのプロパティ」の編集が終了したら、「OK」をクリックします。
デプロイメント・プロファイルを編集したら、OSGiバンドルを作成できます。
OSGiバンドルを作成するには、次のようにします。
「アプリケーション」ウィンドウで、拡張機能プロジェクトを右クリックし、「デプロイ」→「extension-profile」を選択して、拡張機能のデプロイ・ダイアログを開きます。
「OSGiバンドルにデプロイ」オプションが選択されます。「次へ」をクリックし、サマリー・ページで、作成されるバンドルの詳細情報を確認します。問題なければ、「終了」をクリックします。
Oracle-home/jdeveloper/jdev/extensions
ディレクトリに、拡張機能を含んだOSGiバンドルが作成されます。
OSGiバンドルの実行とデバッグは、この場所から自動的に行えます。詳細は、第4章「拡張機能のテストとデバッグ」を参照してください。
拡張機能をチームに配布するには、拡張機能をファイル・システム上で利用可能にした後、「更新の確認」ウィザード(「ヘルプ」メニューからアクセス)を使用して拡張機能をインストールするようユーザーに指示します。詳細は、『Oracle Jdeveloperによるアプリケーションの開発』の拡張機能の操作に関する項を参照してください。
なお、拡張機能をWeb上の場所でホストして、より広範囲のユーザーがその拡張機能にアクセスできるようにすることもでき、オープンソース・プロジェクトとしてホストすれば、他のユーザーがその拡張機能にさらなる開発を加えて、機能の強化に協力できるようにすることもできます。
オラクルでは、複数のサードパーティ製JDeveloper拡張機能をホストしています。これらは、http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/jdev/index-099997.html
から利用できます。このサイトに自作の拡張機能をアップロードする場合は、JDeveloperおよびADFフォーラム(https://forums.oracle.com/forums/forum.jspa?forumID=83
)にメッセージを投稿してください。