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Oracle® Fusion Middleware Oracle Virtual Assembly Builderの使用
12c (12.1.2)
E47991-02
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2 アーキテクチャ

この章では、Oracle Virtual Assembly Builderのアーキテクチャについて説明します。内容は次のとおりです。

2.1 主要コンポーネント

この項では、Oracle Virtual Assembly Builderの主要コンポーネントについて説明します。

2.1.1 Oracle Virtual Assembly Builder Studio

Oracle Virtual Assembly Builder Studioは、ユーザーがアセンブリを作成できるようにするコンポーネントで、インタフェースとしてOracle Virtual Assembly Builder Studio GUIとabctlコマンドライン・インタフェースの2つがあります。

Oracle Virtual Assembly Builder Studioおよびabctlは、図2-2に示すように、Oracle Virtual Assembly Builder DeployerとWebクライアントとしてやり取りします。Oracle Virtual Assembly Builder Studioには、Oracle Virtual Assembly Builder Studioからデプロイメントを開始したり、デプロイメントでOracle Virtual Assembly Builder Deployerを利用したりできるデプロイヤ・ユーザー・インタフェースが用意されています。

2.1.1.1 カタログの概要

Oracle Virtual Assembly Builder Studioカタログには、イントロスペクションの結果であるアプライアンスおよびアセンブリのメタデータ定義が含まれます。これらのアプライアンスおよびアセンブリの取得されたファイル・セット、仮想マシン・テンプレートおよびデプロイメント・プランもカタログに格納されます。

図2-1に、Oracle Virtual Assembly Builder Studioとカタログとの関係およびデプロイヤとOracleソフトウェア・ライブラリとの関係を示します。

図2-1 Oracle Virtual Assembly Builder Studioとデプロイヤ

アセンブリの作成ウィザード
「図2-1 Oracle Virtual Assembly Builder Studioとデプロイヤ」の説明

2.1.2 デプロイヤ

Oracle Virtual Assembly Builder Deployerは、Oracle Virtual Assembly Builder Studioによって作成されたアセンブリ・アーカイブを保守するJava EEアプリケーションで、Oracle VMなどの仮想化されたシステムにアセンブリ・アーカイブを登録するための操作と、アセンブリ・アーカイブによって定義されるソフトウェア・システムのデプロイメントを編成するための操作を提供します。

Oracle Virtual Assembly Builder Studioによって作成されたアセンブリ・アーカイブには、互いに連携してアプリケーションを形成する複数の関連ソフトウェア・スタックで構成されるソフトウェア・システムに関する情報が含まれます。この仕組みはアセンブリと呼ばれます。アセンブリ・アーカイブには、仮想化された環境でアセンブリのインスタンスをインスタンス化するのに使用されるアセンブリおよび仮想マシン・テンプレートに関するメタデータが含まれます。

デプロイヤは、WebLogic Server管理サーバーのサーブレット・コンテナ内で稼働します。図2-2に、Oracle Virtual Assembly Builder Deployerの最上位コンポーネントを示します。

図2-2 デプロイヤのアーキテクチャ

アセンブリの作成ウィザード
「図2-2 デプロイヤのアーキテクチャ」の説明

2.1.2.1 Webアプリケーション

Oracle Virtual Assembly Builder Deployerへのインタフェースは、アセンブリ・アーカイブのアップロード、仮想化システムへのアセンブリ・アーカイブの登録、およびアセンブリ・アーカイブに定義されるシステムのデプロイメント・インスタンスの管理のための操作を提供するWebサービスです。

Webサービスに対する操作は、HTTPリクエストをOracle Virtual Assembly Builder Deployerのコンテキスト・パスにポストすることによって実行されます。リクエストには、アクションを定義するリクエスト・パラメータに続いて、操作の引数を定義するゼロ以上のリクエスト・パラメータが含まれます。レスポンスは通常、実行される操作に関連するXML文書です。ただし、アセンブリ・アーカイブ、デプロイメント・プラン、メタデータ・ファイルなどのアーティファクトがデプロイヤからクライアントにダウンロードされる場合を除きます。サンプルのリクエストおよびレスポンスは、『Oracle Virtual Assembly Builder開発者ガイド』を参照してください。

操作によっては、非同期アクションを定義できます。

2.2 設定のシナリオ

この項では、Oracle Virtual Assembly Builderを設定できる様々な方法について説明します。

2.2.1 デプロイヤのみインストールするシナリオ

Oracle Virtual Assembly Builder Studioなしで、Oracle Virtual Assembly Builder Deployerを単独で設定できます。このインストール・シナリオでは、デプロイメント・ターゲットの構成、デプロイヤへのアセンブリ・アーカイブのアップロード、アセンブリ・インスタンスの作成、アセンブリ・インスタンスのデプロイ、アンデプロイ、起動、停止、およびアプライアンス・インスタンスのスケーリングが可能になります。

この構成には、次のインタフェースが含まれます。

  • デプロイヤでPaaS操作または管理操作を実行するには、WebサービスAPIを使用できます。

  • デプロイヤでPaaS操作または管理操作のWebサービスAPIとやり取りするには、abctlを使用できます。

2.2.2 Studioと同じ場所に配置されないデプロイヤ

Oracle Virtual Assembly Builder Deployerとリモートでやり取りするように、Oracle Virtual Assembly Builder Studioを設定できます。

このインストール・シナリオでは、アプライアンスとアセンブリの作成、アプライアンス・テンプレートとアセンブリ・アーカイブの作成、およびデプロイメント・プランの作成が可能になります。

この構成には、次のインタフェースが含まれます。

  • Oracle Virtual Assembly Builder Studioグラフィカル・ユーザー・インタフェース

  • abctl CLI (アセンブリを作成およびデプロイするための全機能)

2.2.3 Studioと同じ場所に配置されるデプロイヤ

同じマシンのOracle Virtual Assembly Builder Studioと同じ場所に配置されるOracle Virtual Assembly Builder Deployerを異なるプロセスで設定できます。この構成には、Oracle Virtual Assembly Builder DeployerとOracle Virtual Assembly Builder Studioの前述のインタフェースが含まれており、「デプロイヤのみインストールするシナリオ」で説明した全操作と、「Studioと同じ場所に配置されないデプロイヤ」で説明した全操作の実行が可能になります。

2.3 デプロイメント・プラットフォーム

Oracle Virtual Assembly Builderアセンブリ・アーカイブは、Oracle VM 3.2以上のプラットフォームにデプロイできます。