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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
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18.3 レポートの配布

レポートを作成した後、エンド・ユーザーが参照できるようにレポートを配布できます。この項では、ペーパー・レイアウトによるレポート(REP、RDF、XMLまたはJSPレポート)の配布方法およびWebレイアウトによるレポート(JSPレポート)の配布方法について説明します。


注意:

JSPベースのWebレポートの作成とテストの例の詳細は、『Oracle Reportsチュートリアル』およびOracle Reportsレポートの作成マニュアルのJSPベースのWebレポートのシンプル・パラメータ・フォームの作成に関する項を参照してください。


次の表は、レポートの配布に使用できる方法を、レポートのタイプごとに示しています。

表18-3 レポートの配布方法

レポートのタイプ 方法 使用目的

ペーパー・レイアウトを使用したレポート(REP、RDF、XML)

ペーパー・レイアウトを使用したレポートの配布


ペーパー・レイアウトのみを使用してレポートを配布する方法。

ペーパー・レイアウトを使用したJSPレポート

ペーパー・レイアウトを使用したレポートの配布


どのタイプのペーパー・レポートに対しても、最も簡単な配布方法。ただし、JSPレポートでペーパー・レイアウトとWebレイアウトの両方を使用する場合は、第18.3.3項「WebおよびペーパーへのJSPレポートの配布」を参照することをお薦めします。

ペーパー・レイアウトおよびWebレイアウトを使用したJSPレポート

WebおよびペーパーへのJSPレポートの配布


Webレイアウトとペーパー・レイアウトの両方を使用してレポートを公開する場合に推奨される方法。



注意:

rwrunおよびrwclientは、レポートのペーパー・レイアウトを実行します。レポートは、JSPにペーパー・レイアウトのみしかない場合でも処理され、実行されます。JSPにWebレイアウトのみがあり、ペーパー・レイアウトがない場合、rwrunまたはrwclientを使用してJSPレポートを実行すると、出力が空白になります。JSPにペーパー・レイアウトがある場合は、そのJSPをRDFとして保存してから、rwrunまたはrwclientを使用してRDFを実行することをお薦めします。


18.3.1 ペーパー・レイアウトを使用したレポートの配布

ペーパー・レポートを作成した後、ユーザーがレポートを実行できるように、レポートをReports Serverに配布できます。この項の手順では、RDF、REP、XMLまたはJSPタイプのレポートを配布する方法について説明します。


注意:

JSPレポートは、レポート設計者がJSPレポートに使用したレイアウトに応じて、Webまたはペーパーのどちらへでも配布できます。この項では、ペーパー・レイアウトを使用してJSPレポートを配布する手順について説明します。ペーパー・レイアウトおよびWebレイアウトを使用したJSPレポートを配布する場合は、第18.3.3項「WebおよびペーパーへのJSPレポートの配布」に記載された手順に従ってください。


レポートがJavaクラス(たとえば、バーコード・クラスやWebサービス・スタブなど)に依存する場合は、これらのクラスにアクセスするようにプロセスを構成する必要があります。つまり、ペーパー・レイアウトがあるJSPレポートにJavaクラスが含まれている場合、サーバー構成ファイル(スタンドアロン・サーバーの場合は$ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/rwserver.conf、インプロセス・サーバーの場合は$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/<WLS_SERVER_NAME>/applications/reports_<version>/configuration/rwserver.conf)のengine要素のclassPathプロパティを設定する必要があります。

ペーパー・レポートを配布するには:

  1. レポート・ファイル(RDF、REP、XMLまたはJSP)とその関連ファイル(PLL、PLX、参照イメージなど)を、アプリケーション・サーバーの配布ディレクトリに転送します。


    注意:

    ファイルを転送するには、FTPやWebDAVなどの、サポートされている方法を使用できます。


  2. ファイルの転送先であるアプリケーション・サーバーにあるディレクトリが、Reports Serverのアクセス・パスに含まれていることを確認してください。そうでない場合、REPORTS_PATH環境変数を使用するか、サーバー構成ファイルのReports engine要素のsourceDirプロパティを設定します。

18.3.2 ペーパー・レイアウトを使用したレポートの実行

ペーパー・レポートの配布が終了したら、Webブラウザからレポートを実行できます。

たとえば、ブラウザで、「アドレス」フィールドに、次のURLを入力します。

http://your_web_server:port_num/reports/rwservlet?server=server_name&report=
myreport.rdf&userid=username/password@my_db&desformat=pdf&destype=cache

この例では、レポートがブラウザにPDFフォーマット(desformat=PDF)で表示されます。

ブラウザからレポートを実行する方法の詳細は、第18.5項「Webブラウザからのレポート・リクエストの指定」を参照してください。

18.3.3 WebおよびペーパーへのJSPレポートの配布

JSPレポートは2種類の方法で配布できます。1つは既存のOracle Reportsアプリケーションを使用する方法で、もう1つはユーザー自身が作成したJava EEアプリケーションを使用する方法です。JSPベースのWebレポートを開発およびテストする場合は、既存のアプリケーションを使用する方法が便利です。ただし、レポートの配布準備ができている場合は、ユーザー自身が作成したアプリケーションを使用する方をお薦めします。


注意:

JSPレポートを配布する最も簡単な方法は、次のディレクトリにレポートをコピーする方法です。

$DOMAIN_HOME\servers\WLS_REPORTS\tmp\_WL_user\reports_release\dir_name\war

この項に記載されている、独自のEARファイルを作成してデプロイする手順は単なる指針であり、包括的なものではありません。手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』を参照してください。


ペーパー・レイアウトとWebレイアウトの両方を使用したJSPレポートについて

Oracle Reports Builderでは、ペーパー・レイアウトまたはWebレイアウト(あるいはその両方)でJSPレポートを作成できます。これらの各レポートは、次の異なるプロセスを使用して実行します。

  • ペーパー・レイアウトを使用したJSPレポートは、Oracle Reportsエンジンを介して実行されます。

  • Webレイアウトを使用したJSPレポートは、Java EEコンテナを介して実行されます。

レポートがJavaクラス(たとえば、バーコード・クラスやWebサービス・スタブなど)に依存する場合は、これらのクラスにアクセスするようにプロセスを構成する必要があります。つまり、ペーパー・レイアウトがあるJSPレポートにJavaクラスが含まれている場合、サーバー構成ファイル(スタンドアロン・サーバーの場合は$ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/rwserver.conf、インプロセス・サーバーの場合は$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/<WLS_SERVER_NAME>/applications/reports_<version>/configuration/rwserver.conf)のengine要素のclassPathプロパティを設定する必要があります。

Webレイアウトを使用したJSPレポートにJavaクラスが含まれる場合は、WARファイルにクラスまたはJARを追加するか、Java EEコンテナのclasspathを変更します。詳細は、Oracle Containers for Java EEのドキュメントを参照してください。


注意:

ペーパーおよびWebレイアウトを使用したレポート作成の例は、Oracle Reportsレポートの作成マニュアルのバーコードを使用したレポートの作成に関する項を参照してください。簡単なJSPベース型Webレポートの例は、『Oracle Reportsチュートリアル』を参照してください。


この項の手順では、Java EEアプリケーションを使用して、ペーパーおよびWebレイアウトのJSPレポートを配布する方法について説明します。ペーパーおよびWebレイアウトのJSPレポートを配布するために、新たにOracle Reports Java EEアプリケーションを作成できます。このアプリケーションは、Oracle WebLogic Serverの既存インスタンスや新規インスタンスで作成できます。

18.3.3.1 新規Java EEアプリケーションの作成

この項では、Oracle Reports用に新しいJava EEアプリケーションを作成する方法を説明します。アプリケーション情報を含むWebアプリケーション・アーカイブ(WAR)ファイルを作成して、それをエンタープライズ・アーカイブ(EAR)ファイルとしてデプロイします。Java EEアプリケーションを新たに作成するには、Oracle JDeveloperや他のJava開発ツールを使用できますし、手動でも作成できます。アプリケーションの作成にOracle JDeveloperを使用しない場合は、アプリケーションとJSPレポートの両方に若干の変更を加える必要があります。

Java EEアプリケーションを作成するには:


注意:

Java EEアプリケーションの作成に関する知識が十分でない場合、Sun社のWebサイト(http://java.sun.com/javaee)を参照してください。Oracle JDeveloperの使用方法の詳細は、Oracle JDeveloperのオンライン・ヘルプを参照してください。


  1. EARファイルを作成する前に、WEB-INFなどのすべての必要なディレクトリとweb.xmlファイルがアプリケーションに含まれることを確認します。


    注意:

    WEB-INFディレクトリには、reports_tld.jarという名前のOracle Reports用JSPタグ・ライブラリが必要です。Oracle Fusion Middlewareでは、タグ・ライブラリは次のディレクトリにあります。

    DOMAIN_HOME/servers/WLS_REPORTS/tmp/_WL_user/reports_version/random_string/war/WEB-INF/lib/reports_tld.jar
    

  2. JSPベースのWebレポートがOracle Reports用JSPタグ・ライブラリの場所を示していることを確認します。そうでない場合は、レポートは実行されません。

    JSPタグ・ライブラリの場所を指定するには、JSPファイルでtaglibディレクティブを使用します。

    <%@ taglib uri="/WEB-INF/lib/reports_tld.jar" prefix="rw" %>
    
  3. 手動またはOracle JDeveloperなどのツールを使用して、新規EARファイルを作成します。適切なJava EEフォーマットに従って、WARファイルを作成していることを確認してください。

  4. JSPレポートでペーパー・レイアウトが使用され、ペーパーとして配布する場合は、web.xmlファイルを開きます。


    注意:

    Oracle Fusion Middlewareでは、web.xmlファイルは次のディレクトリにあります。

    DOMAIN_HOME/servers/WLS_REPORTS/tmp/_WL_user/reports_version/random_string/war/WEB-INF/lib/reports_tld.jar
    

    Webレイアウトのみを使用したJSPレポートを配布する場合は、ステップ7に進みます。

  5. web.xmlファイルに、次のコードを追加します。

    <servlet>
      <servlet-name>rwservlet</servlet-name>
      <servlet-class>oracle.reports.rwclient.RWClient</servlet-class>
      <load-on-startup>yes</load-on-startup>
    </servlet>
    <servlet-mapping>
      <servlet-name>rwservlet</servlet-name>
      <url-pattern>/rwservlet*</url-pattern>
    </servlet-mapping>
    

    この新しい定義により、/rwservletで始まるすべてのURLが、定義したOracle Reports Servletにリダイレクトされます。


    注意:

    Oracle Reports Servlet名およびURLは変更できます。


  6. web.xmlファイルを保存します。

  7. WARファイルからEARファイルを作成します。これらのファイルをコンパイルした後で、保存先を書き留めます。

18.3.3.2 WebLogic Serverを使用したJava EEアプリケーションのデプロイ

WARファイルとEARファイルを作成したら、それらをOracle Fusion Middlewareにデプロイできます。これにより、アプリケーションはWebで使用可能になります。これらのファイルは、Oracle Enterprise Managerを使用してデプロイできます。この際、WebLogic Serverインスタンスは既存または新規のどちらでもかまいません。Oracle WebLogic ServerへのJava EEアプリケーションのデプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』を参照してください。

18.3.4 JSPベースのWebレポートのブラウザからの実行

JSPレポートがWebレポートの場合は、作成したJSPレポートをWebブラウザから実行できます。たとえば、ブラウザで、「アドレス」フィールドに、次のURLを入力します。

http://your_computer_name:port/MyReportApp/JSPreportname.jsp?userid=user ID/password@database_name

注意:

このURLでは、MyReportAppが作成したアプリケーションの名前です。


この時点でJSPベースのWebレポートを変更する場合は、次のいずれかを実行してください。

ブラウザからレポートを実行する方法の詳細は、第18.5項「Webブラウザからのレポート・リクエストの指定」を参照してください。

18.3.5 ペーパー・レイアウトを使用したJSPレポートの実行

JSPレポートがペーパー・レイアウトの場合は、次のURLを使用して、ブラウザからJSPレポートを実行できます。

http://your_web_server:portnum/MyReportApp/rwservlet?report=myreport.jsp&userid=
username/password@my_db&server=server_name&desformat=pdf&destype=cache

この例では、レポートがブラウザにPDFフォーマット(desformat=PDF)で表示されます。

ブラウザからレポートを実行する方法の詳細は、第18.5項「Webブラウザからのレポート・リクエストの指定」を参照してください。

18.3.6 UNIXでWE8MSWIN1252キャラクタ・セットを使用したレポートの実行

UNIXフォントには、WE8MSWIN1252キャラクタ・セットが設定されていません。NLS_LANG=AMERICAN_AMERICA.WE8MSWIN1252の場合、これによってOracle Reportsが正常に実行されない場合があります。インストールされたフォントのコード・ページ(Tk2Motif.rgbファイルで定義)をWE8MSWIN1252キャラクタ・セットにマップする必要があります。TK2Motif.rgbファイルは、ORACLE_INSTANCE/config/FRComponent/frcommon/guicommon/tk/adminディレクトリにあります。


注意:

このマッピングが必要なのは、Oracle Reports Builder、非バッチ・モード(BATCH=NO)のReports Converter、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY=NOに設定されたReports ServerおよびReports Runtimeです。Reports ServerとReports Runtimeでは、REPORTS_DEFAULT_DISPLAYを使用して必要なフォントが判断されます。


例1

Tk2Motif*fontMapCs: ISO8859-1=WE8MSWIN1252 (ISO8859-1フォントがインストールされている場合)