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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
11g リリース 1 (11.1.1)
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10.3 印刷環境の構成

この項では、UNIXでのプリンタのインストール後に実行する構成の手順について説明します。

10.3.1 uiprint.txtファイルの編集

第10.1項「UNIXでの印刷の概要」で説明したように、Oracle Reportsによって論理プリンタ・ドライバが作成されます。この内部的なプリンタ・ドライバが作成されるようにするには、使用可能なプリンタ・キューの名前、そのキューで使用されるドライバのタイプ、ドライバのバージョン、プリンタ記述ファイルなどの情報を指定する必要があります。uiprint.txtは、このような情報を伝えるためのメイン・ファイルです。ツールは次の場所にあります。

INSTANCE_HOME/config/FRComponent/frcommon/guicommon/tk/admin/uiprint.txt

uiprint.txtはプリンタ構成ファイルです。Oracle Reportsでは、内部プリンタ・ドライバを作成するときにこのファイルが読み取られます。このファイルは、Oracle Reportsのインスタンスごとに変更してください。

uiprint.txt内のエントリのフォーマットは次のとおりです。

Printer:DriverType:DriverVersion:PrinterDescription:PrinterDescriptionFile:

uiprint.txt内のこの1行のエントリは指定フォーマットで記述されますが、Oracle Reportsで使用される1つのプリンタを定義します。各行に5つのフィールドがあり、それぞれコロンで区切られています。表10-1は、uiprint.txtのエントリの各要素の説明です。

表10-1 uiprint.txtのエントリの要素

要素 説明

プリンタ

プリンタ(またはプリンタ・キュー)の名前を指定します。この名前がlprコマンドまたはlpコマンドで使用されます。

使用可能なプリンタのリストを得るには、次のコマンドを使用します。

lpstat -a

プリンタのステータスを調べるには、lpstatコマンドを使用します。

Solaris

lpstat -p printername

Linux

lpstat -p printername

HP-UX

lpstat -d printername

HP Tru64

lpstat -p printername

IBM AIX

lpstat -p printername

IBM AIXでは、-pの後に空白を入れないでください。

DriverType

このプリンタで使用するプリンタ・ドライバのタイプを指定します。ドライバは、PostScript、PCLまたはASCIIです。

DriverVersion

使用するドライバ・タイプのバージョンを指定します。PostScriptプリンタの場合は1または2、PCLの場合はPCL Version 5です。

PrinterDescription

プリンタの速度や場所など、プリンタの説明を指定します。この情報は、プリンタ関連のダイアログ・ボックスに表示されます。

PrinterDescriptionFile

このプリンタで使用されるプリンタ記述ファイルを指定します。タイプに応じて次のいずれかを指定します。

  • PostScriptプリンタを使用する場合は、PPDファイルの名前を指定します。PPDはPostScript Printer Descriptionの略です。指定のPPDファイルが見つからない場合は、default.ppdが使用されます。Oracle Reportsでは、次の場所で順次PPDファイルが検索されます。

    • ORACLE_INSTANCE/config/FRComponent/frcommom/guicommon/tk/admin/PPD

    • ORACLE_HOME/guicommon/tk/admin/PPD

  • PCLプリンタを使用する場合は、HPDファイルの名前を指定します。指定のHPDファイルが見つからない場合は、ui4.hpdが使用されます。Oracle Reportsでは、次の場所でHPDファイルが検索されます。

    ORACLE_HOME/guicommon/tk/admin/HPD 
    
  • ASCIIプリンタを使用する場合は、ここには何も指定しません。このフィールドは、ASCIIプリンタでは無視されます。


使用上の注意

  • uiprint.txt内のエントリのフィールドはすべて指定する必要があります。また、行の終わりにはコロンを付けます。

  • uiprint.txtには、1つ以上のエントリを定義する必要があります。または、関連するプリンタ変数(TK_PRINTERおよびPRINTER)を設定します。これらが指定されていない場合は、Oracle Reportsでプリンタ関連のタスクは実行できません。


    関連項目:

    プリンタ関連の環境変数の詳細は、第10.3.2項「環境変数」を参照してください。


    内部プリンタ・ドライバは、Oracle Reportsの描画用サーフェスです。Oracle Reportsでは、このサーフェスが印刷に使用されるだけでなく、ファイルへの出力を生成する場合にも内部的に使用されます。したがって、uiprint.txtのエントリを正しく指定するか、プリンタ関連の環境変数のいずれかを設定しておく必要があります。ユーザーがプリンタを簡単に選択できるようにするために、ユーザーが利用可能なプリンタをすべてuiprint.txtに指定しておくことをお薦めします。

例:

uiprint.txtのエントリの例を2つ示します。

colprt14:PostScript:2:RMSC Atrium HPLaserJet5:default.ppd: 
colprt15PCL:5:RMSC 1st Floor HPLaser4:ui4.hpd:

10.3.2 環境変数

この項では、印刷に関連する環境変数の一覧を示します。


関連項目:

Oracle Reportsで設定可能な環境変数の詳細は、付録B「環境変数」を参照してください。


10.3.3 印刷プロパティのダイアログ・ボックス

UNIXでは、Oracle Reports Builderの様々なダイアログ・ボックスを通してプリンタ関連の操作が行われます。

10.3.3.1 「ページ設定」ダイアログ・ボックス

「ページ設定」ダイアログ・ボックスでは、印刷されるページの外観を指定します。指定できるオプションは、使用するプリンタ・ドライバのタイプによって異なります。内部プリンタ・ドライバは、このダイアログ・ボックスで指定された情報(スケール、回転、幅、高さなど)を使用して、プリンタに出力するページのフォーマットを行います。

10.3.3.2 「ジョブの印刷」ダイアログ・ボックス

印刷ジョブの特性は、使用するプリンタ・ドライバに応じてそれぞれ異なります。「ジョブの印刷」ダイアログ・ボックスは印刷ジョブの実行直前に表示されるもので、ジョブをプリンタに送信するために必要な印刷ジョブ情報を入力できます。