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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
B61376-03
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1.2 レポート

この項の各トピックでは、レポートの基本的な概念について説明します。高度な概念は、第2.1項「レポート」を参照してください。

1.2.1 レポートについて

レポートは次のオブジェクトから構成されており、これら全体が1つのレポートを定義します。

  • データ・モデル・オブジェクト(問合せ、グループ、列、リンク、ユーザー・パラメータ)

  • レイアウト・オブジェクト(繰返し枠、枠、フィールド、ボイラープレート、アンカー)

  • パラメータ・フォーム・オブジェクト(パラメータ、フィールド、ボイラープレート)

  • PL/SQLオブジェクト(プログラム・ユニット、トリガー)

  • 外部PL/SQLライブラリへの参照(ある場合)

  • Webソース・ビューに表示されるコード(JSPベースのWebレポートの場合)

プロパティ・インスペクタを使用して、レポートのプロパティを定義します。ドキュメントの分類(種別)プロパティ(「タイトル」、「作成者」、「件名」および「キーワード」)は、レポート・ドキュメントのカタログ化と検索に役立ちます。

Oracle Reports Builderを起動したときに、既存のレポートを開くか、レポート・ウィザードを使用して新規レポートを作成するか、手動で新規レポートを作成するかを選択できます。


注意:

「ソース・コントロール」はデフォルトで無効になっています。このため、「ファイル」メニューの「管理」オプションは常に無効になっています。


1.2.1.1 レポート・ウィザードを使用した新規レポートの作成

レポート・ウィザードを使用すると、Webとペーパーの両方のレイアウトに対応したレポートを作成する手順を迅速かつ簡単に実行できます。

  1. 新規レポート定義を作成します。

  2. データ・モデルを定義します(レポート出力を生成するために使用するデータ、データ・リレーションシップおよび計算を選択します)。

  3. レイアウトを指定します。デフォルトのレイアウトを使用してそれを必要に応じてカスタマイズすることも、独自のレイアウトを作成することもできます。Oracle Reports Builderには、第1.3項「レポート・スタイル」で説明しているデフォルトのレイアウト・スタイルが付属しています。

  4. 次に、レポート・エディタの様々なビューを使用してレポートを変更します。

1.2.1.2 手動での新規レポートの作成

手動での新規レポートの作成を選択すると、Oracle Reports Builderによって新しいデフォルトのレポート定義が作成されます。最初に表示されるウィンドウは、オブジェクト・ナビゲータと呼ばれます。このウィンドウには、レポート・オブジェクトの詳細なリストが表示されます。まず、Oracle Reports Builderによってレポート定義の構成要素として作成されたすべてのオブジェクトが表示されます。オブジェクト・ナビゲータを使用して、レポートの定義時に、連結ライブラリ、トリガーおよびプログラム・ユニットを含むレポート内の全オブジェクトへのアクセスと変更を行うことができます。オブジェクト・ナビゲータ表示を変更して、オブジェクトを階層やタイプ別に一覧表示できます。

関連項目

第4.5.1項「レポートの作成」

1.2.2 Webレポートについて

Webパブリッシングに重点を置くことにより、Oracle Reportsでは、包括的なパブリッシング・ソリューションとしての役割がさらに強化されました。以前のリリースでは、Oracle Reports BuilderのWeb機能は、単にペーパー・レポート(複数のページ)をHTMLまたはPDFで表示するものでした。これによって企業のデータをWebに移行することが可能となりましたが、作成されるHTMLはサイズが大きく、あまり柔軟性がありませんでした。

Webレポートにこれまで備わっていたペーパーベースのレポートのための機能はそのまま残されていますが(第4.6.10項「ペーパーベースのレポートへのWebリンクの追加」を参照)、Oracle ReportsではJavaServer Pages (JSP)が基盤テクノロジとして使用されており、Oracle Reports Builderを使用して取り出した情報をWebページに組み込むこともできます。これに伴ってレポートのWebソース・ビューが導入され、1つのレポートでJSPベースの定義とペーパーベースの定義の両方を作成できるようになりました。つまり、ペーパー・レポートを様々な出力形式でWebに公開することも、Webソース・ビューにJSPコーディングを追加してWebの機能をさらに活用することもできるようになります。たとえば、1つのレポートでペーパーのPDFバージョンとJSPベースのWebバージョンを作成する場合に、どちらを選択するかは、要件に応じて、およびWebソース・ビューとペーパー・デザイン・ビューのどちらがより目的の出力を容易に作成できるかによって決定できます。

Oracle Reportsにはサーブレット・テクノロジも採用されています。サーブレットは、CGIにかわるJavaベースのプログラムです。サーブレットを利用すると、プラットフォームに依存せずにWebベースのアプリケーションを構築でき、CGIプログラムでのパフォーマンスの制限もありません。

Webレポートは、次のいずれかの方法で作成できます。

  • レポート・ウィザードで、レポート・レイアウトをWebレポートおよびペーパー・レポートの両方、Webレポートのみ、またはペーパー・レポートのみ、のいずれにするかを選択します。Webレポートとペーパー・レポートの両方に使用されるデフォルトのレイアウトが、ペーパー・デザイン・ビューに表示されます。Webレポートのソース・コードは、Webソース・ビューで参照できます。

  • 既存のHTMLドキュメント(Webページ)を開き、レポート・ブロック・ウィザードを使用してWebページにレポートを埋め込みます。この方法では、柔軟にレポートを作成でき、複数のソースからの情報を1つのWebページに完全に統合するといった要求を満たすことができます。第4.6.4項「Webページへのレポート・ブロックの追加」を参照してください。

  • Webソース・ビューを表示して(第4.6.2項「Webレポートのソース・コードの表示」を参照)、Oracle ReportsのカスタムJSPタグを手動で挿入します。Oracle Reportsオンライン・ヘルプリファレンスに関する項にあるOracle ReportsのJSPタグに関するトピックを参照してください。

  • 既存のWebページに、既存のレポートを挿入します。それを行うには、Webソース・ビューを使用してレポートとWebページのソース・コードを表示し、レポート・ブロックをコピーしてWebページ内の目的の位置に貼り付けます。

  • Oracle Reports 6i以降で利用可能となった機能を使用して、HTMLとハイパーリンクを既存のレポートに追加してペーパーベースのWebレポート(HTMLファイル)を作成します。第4.6.10項「ペーパーベースのレポートへのWebリンクの追加」を参照してください。

レポート出力をWebブラウザでプレビューするには、「プログラム」→「Webレイアウトを実行」を選択します。プレビューを使用すると、変更がレポートの出力にどのように影響するかをすぐに確認できます。


注意:

デフォルトのブラウザとしてNetscape 7.0を使用し、ブラウザにレポートが表示されない場合は、レジストリ・キーHKEY_CURRENT_USERS\Software\Oracle\Toolkit\Tkbrowserをブラウザのデフォルトの場所に設定します。BrowserNameおよびBrowserPathのキーに正しい値が指定されていることを確認してください。たとえば、BrowserName=Netscape 7BrowserPath=C:\Program Files\Netscape\Netscape\Netscp.exeになります。


関連項目

第2.2項「Webレポート」

第1.9.4項「Webレポートのパラメータ・フォームについて」

第2.8.8項「HTMLおよびHTMLCSS出力について」

第2.8.10項「PDF出力について」

第4.6.1項「Webレポートの作成」

第4.7.16.4項「Webブラウザでのレポート出力の表示」

第4.7.17.3項「Webブラウザでのレポートの印刷」