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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsチュートリアル
11g リリース1(11.1.1)
B61377-02
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2 レポートへのデータの追加

予想完了時間: 15分

会社の人事管理のためにWebレポートの作成を必要とするシナリオについて検討します。このWebレポートでは、部門内の各従業員の給与情報を表示する必要があります。会社のロゴやカラーに対応したHTMLページはすでに用意されています。このページに必要な情報を追加する必要があります。

この章では、図2-1に示すように、Reports Builderのデータ・ウィザードを使用して既存のHTMLページにデータを追加する方法を説明します。この章の最後に、Webレポートでデータを使用可能にするデータ・モデルが作成されます。

図2-1 HTMLページへのデータの追加

この後にadddata_xg.gifの説明があります
「図2-1 HTMLページへのデータの追加」の説明

2.1 Webページのオープン

この項では、emprev.htmという名前の提供されたWebページ・テンプレートをオープンする方法を説明します。まず、テンプレートの内容を確認できるように、WebブラウザでこのWebページをオープンします。


注意:

このファイルがない場合は、「はじめに」の章にある「前提条件」を参照してください。


WebブラウザでサンプルHTMLページをオープンするには

Reports Builderで既存のHTMLページをオープンするには

  1. Reports Builderを起動します。


    注意:

    UNIXを使用している場合は、Reports Builderがインストールされているディレクトリに移動し、rwbuilder.shを実行します。


  2. 「ようこそ」ダイアログ・ボックスで、「既存レポートを開く」をクリックし、「OK」をクリックします。

  3. 「開く」ダイアログ・ボックスで、チュートリアル・サンプル・ファイルが格納されたフォルダに移動します。たとえば、d:\Reports_Tutorialなどです。

  4. emprev.htmファイルを検索し、「開く」をクリックします。

EMPREVレポートがオブジェクト・ナビゲータで表示されます。

図2-2 既存のHTMLページが表示されているオブジェクト・ナビゲータ

この後にadddata_on.gifの説明があります
「図2-2 既存のHTMLページが表示されているオブジェクト・ナビゲータ」の説明

2.2 データ・ウィザードによる、サンプルWebページへのデータの追加

レポートを作成する場合、まず、レポートで使用するデータを選択して、データ・モデルを構築する必要があります。

この項では、データ・ウィザードを使用して、Webレポート用にデータ・モデルを構築する手順について説明します。このデータ・モデルによって、サンプル・スキーマのデータをレポートで使用できるようになります。

既存のHTMLページにデータを追加するには

  1. データ・ウィザードをオープンして、レイアウトを定義し、データ・モデルを追加します。

    1. オブジェクト・ナビゲータで、「データ・モデル」ノードをダブルクリックします。

    2. データ・モデル・ビューで、キャンバスを右クリックし、ポップアップ・メニューから「データ・ウィザード」を選択します。

  2. 「ようこそ」ページが表示される場合は、「次へ」をクリックします。

  3. 「問合せ名」ページで、「次へ」をクリックして、デフォルト名を受け入れます。

  4. 「データ・ソース」ページで、「SQL問合せ」が選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。


    注意:

    「データ・ソース」ページで、レポートに使用するデータ・ソースを任意に選択できます。プラガブル・データ・ソースの使用方法の詳細は、Oracle Reportsのオンライン・ヘルプを参照してください。


  5. 「データ」ページで、次のいずれかを実行できます。

    • テキスト・エディタでtutorial_sql.txtファイルをオープンし、問合せをコピーして、「SQL問合せ文」ボックスに貼り付けます。ステップ16に進みます。

    • Query Builderの使用方法について学習します。ステップ6から15に進みます。

  6. Query Builderを使用するには、「クエリー・ビルダー」をクリックします。


    注意:

    提供されたサンプル・スキーマを含むデータベースの接続情報がわからない場合、管理者に連絡してください。


  7. Query Builderで、EMPLOYEES表をダブルクリックします。

  8. 再び、EMPLOYEES表をダブルクリックし、「閉じる」をクリックします。

    図2-3 Query Builderに表示されているEMPLOYEES表

    この後にadddata_qb.gifの説明があります
    「図2-3 Query Builderに表示されているEMPLOYEES表」の説明

    Query Builderでは、EMPLOYEES表がEMPLOYEESとEMPLOYEES A1として表示されます。EMPLOYEESのMANAGER IDとEMPLOYEES A1のEMPLOYEE IDのリンクは、EMPLOYEES表の制約によって自動的に作成されます。


    注意:

    列名には太字で表記されているものと、イタリックで表記されているものがあります。太字で表記されている列名は主キー、イタリックで表記されている列名は外部キーを示します。


  9. EMPLOYEES表で、次のフィールドのチェック・ボックスを選択します(次の順番どおりにフィールドを選択する必要があります)。

    • EMPLOYEE_ID

    • FIRST_NAME

    • LAST_NAME

    • HIRE_DATE

    • JOB_ID

    • SALARY

    • DEPARTMENT_ID

  10. EMPLOYEES A1表で、次のフィールドのチェック・ボックスを選択します。

    • EMPLOYEE_ID

    • FIRST_NAME

    • LAST_NAME

  11. 「OK」をクリックします。

  12. 「SQL問合せ文」テキスト・ボックスに、Query Builderで生成した問合せが表示されます。その内容は次のようになります。

    SELECT ALL EMPLOYEES.EMPLOYEE_ID
    , EMPLOYEES.FIRST_NAME,EMPLOYEES.LAST_NAME
    , EMPLOYEES.HIRE_DATE
    , EMPLOYEES.SALARY
    , EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID
    , EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID
    , EMPLOYEES_A1.JOB_ID
    , EMPLOYEES_A1.FIRST_NAME, EMPLOYEES_A1.LAST_NAME
    FROM EMPLOYEES, EMPLOYEES EMPLOYEES_A1
    WHERE (EMPLOYEES.MANAGER_ID = EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID)
    
  13. 部門100の従業員のみに対してデータを取り出すには、AND句を追加します。この場合、問合せは次のようになります(太字は、新しいコードを示します)。

    SELECT ALL EMPLOYEES.EMPLOYEE_ID
      , EMPLOYEES.FIRST_NAME,EMPLOYEES.LAST_NAME
      , EMPLOYEES.HIRE_DATE
      , EMPLOYEES.SALARY
      , EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID
      , EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID
      , EMPLOYEES_A1.JOB_ID
      , EMPLOYEES_A1.FIRST_NAME, EMPLOYEES_A1.LAST_NAME
    FROM EMPLOYEES, EMPLOYEES EMPLOYEES_A1
    WHERE (EMPLOYEES.MANAGER_ID = EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID)
    AND EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID=100
    
  14. ここで、従業員名で姓を先に表示し、レポートを見やすくします。

    EMPLOYEES.FIRST_NAMEおよびEMPLOYEES.LAST_NAMEの各フィールドを、emp_nameという別名で連結します。

    問合せの行は、次のようになります。

    , EMPLOYEES.LAST_NAME ||', '|| EMPLOYEES.FIRST_NAME emp_name
    
  15. EMPLOYEES_A1.FIRST_NAMEおよびEMPLOYEES_A1.LAST_NAMEの各フィールドを、mgr_nameという別名で連結します。

    問合せの行は、次のようになります。

      , EMPLOYEES_A1.LAST_NAME ||', '|| EMPLOYEES_A1.FIRST_NAME mgr_name
    
  16. 問合せが正しいことを確認します。問合せ全体は、次のようになります。

    SELECT ALL EMPLOYEES.EMPLOYEE_ID, 
    EMPLOYEES.LAST_NAME||','|| EMPLOYEES.FIRST_NAME emp_name, EMPLOYEES.HIRE_DATE, EMPLOYEES.JOB_ID, EMPLOYEES.SALARY, EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID, EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID, 
    EMPLOYEES_A1.LAST_NAME||','|| EMPLOYEES_A1.FIRST_NAME mgr_name
    FROM EMPLOYEES, EMPLOYEES EMPLOYEES_A1
    WHERE (EMPLOYEES.MANAGER_ID = EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID)
    AND EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID = 100
    

    注意:

    問合せが正しいことを確認するには、提供されたサンプル・ファイルのtutorial_sql.txtをオープンします。


  17. 「次へ」をクリックします。

  18. 生データが選択されたので、これを部門管理者名ごとのグループに編成します。

    「グループ」ページで、左の列のMGR_NAMEフィールドをクリックし、右矢印をクリックして、そのフィールドを「グループ・フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  19. データの一部を計算します。「合計」ページに、一般的に使用される計算の一部が表示されます。

    「合計」ページで、左の列の「SALARY」をクリックし、「合計」をクリックして、「合計」リストの「Salary」列の合計を表示します。

  20. 「終了」をクリックします。

    図2-4 レポートのデータ・モデル・ビュー

    この後にadddata_dm.gifの説明があります
    「図2-4 レポートのデータ・モデル・ビュー」の説明


注意:

データ・モデル・ビューの左上の部分には、レポートレベルのサマリー列が表示されます。ただし、この図では示されていません。


2.3 JSPファイルでのレポートの保存

Reports Builderでは、レポートを様々な形式で保存できます。この例ではJSPベースのWebレポートを作成しているため、レポートをJSP形式で保存します。

JSPでレポートを保存するには

  1. オブジェクト・ナビゲータでレポートを選択し、「ファイル」「別名保存」を選択します。

  2. 「保存」ダイアログ・ボックスで、レポート名をemprev_自分のイニシャルに変更し、タイプを「レポートJSP (.jsp)」に変更して、「保存」をクリックします。


    注意:

    提供されたファイルを上書きしないように、必ず自分のイニシャルを挿入してください。JSPは、Webへのレポート公開に使用するReports Builderの主要なテクノロジなので、レポートをJSP形式で保存すると、このチュートリアルの後の章での使用に備えることができます。


  3. 「ファイル」「閉じる」を選択します。

2.4 まとめ

お疲れ様でした。これでデータ・モデルが作成され、Webページにレポートを組み込むことができます。この章では、次の手順を学習しました。

作業を確認するには、第3章「Webレポートのソース・コードの確認」に進みます。または、第5章「Webレポートのレポート・ブロックの作成」に進み、レポートの作成を継続します。