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Oracle Fusion Middleware 2日で管理者ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55896-04
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5 Oracle Fusion Middlewareの監視

この章では、Oracle Fusion Middlewareに対して、ステータスやパフォーマンスの監視、ルーティング・トポロジの表示など、基本的な監視タスクを実行する方法について説明します。

次の項目が含まれます。

5.1 Oracle Fusion Middlewareの監視の概要

Oracle Fusion Middleware環境の状態を監視し最適な実行状態を維持することは、管理者にとって重要な作業です。

Oracle Fusion Middlewareでは、次の方法で環境のステータスを監視できます。

5.2 Oracle Fusion Middlewareのステータスの監視

次の各項では、Fusion Middleware Controlを使用して、ファーム全体のステータスおよび各サーバーと各コンポーネントのステータスを表示する方法について説明します。

5.2.1 一般情報の表示

Oracle Fusion Middleware環境の全体ステータスは、Fusion Middleware Controlを使用して、ファーム・ホーム・ページから表示できます。このページには、すべてのコンポーネントの可用性とアプリケーションのデプロイのサマリーが表示されます。SOAコンポジット・アプリケーションがデプロイされている場合は、そのサマリーも表示されます。

全体的なステータスを表示するには、ナビゲーション・ペインからファームを選択します。

ファーム・ホーム・ページが、次の図のように表示されます。

status.gifの説明が続きます
図status.gifの説明

このページには、次のセクションがあります。

  • デプロイされたアプリケーションのリストおよびそれぞれのステータス

  • ドメインのリスト、そのドメイン内のサーバー、メタデータ・リポジトリ、その他のOracle Fusion Middlewareエンティティ、およびそれぞれのステータス

  • 関連ドキュメントへのリンクが表示されたリソース・センター

5.2.2 Oracle WebLogic Serverドメインの監視

Fusion Middleware Controlのドメイン・ホーム・ページから、ドメインにあるサーバー、クラスタ、デプロイメントなどのドメインのステータスを表示することも可能です。

ドメインを監視するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「WebLogicドメイン」を開きます。

  2. ドメインを選択します。

    ドメイン・ホーム・ページが、次の図のように表示されます。

    domainpage.gifの説明が続きます
    図domainpage.gifの説明

このページには、次のセクションがあります。

  • ドメインの一般的なサマリーおよびOracle WebLogic Server管理コンソールへのリンク

  • ドメイン内の管理サーバーと管理対象サーバーの両方に関する情報

  • ドメインのクラスタに関する情報

  • ドメインのデプロイメントに関する情報

  • リソース・センター: 詳細情報へのリンクが表示されます。


関連項目:

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用したOracle WebLogic Serverドメインの監視の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの紹介』の管理コンソールの概要に関する項を参照してください。管理コンソールでは、ドメインの状態およびパフォーマンスの詳細が提供されます。


5.2.3 Oracle WebLogic Server管理サーバーまたは管理対象サーバーの監視

Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle WebLogic Server管理サーバーまたは管理対象サーバーのステータスを表示できます。

管理サーバーまたは管理対象サーバーを監視するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「WebLogicドメイン」を開きます。続いて、目的のドメインを開きます。

  2. サーバーを選択します。

    サーバー・ホーム・ページが表示されます。

    次の図は、管理対象サーバーのホーム・ページを示しています。

    serverpage.gifの説明が続きます
    図serverpage.gifの説明

このページには、次のセクションがあります。

  • サーバーの状態やサーバーで実行中のサーブレット、JSPおよびEJBに関する情報など、サーバーの一般的なサマリー

  • レスポンスと負荷

  • サーバーにデプロイされたアプリケーションに関する情報


関連項目:

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用したサーバーの監視の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの紹介』の管理コンソールの概要に関する項を参照してください。管理コンソールでは、サーバーの状態およびパフォーマンスの詳細が提供されます。


5.2.4 クラスタの監視

Fusion Middleware Controlを使用して、クラスタ内のサーバーやデプロイメントを含めて、クラスタのステータスを表示できます。

クラスタを監視するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、まずファームを開きます。そして、「WebLogicドメイン」を開いてから、対象ドメインを開きます。

  2. クラスタを選択します。

    次の図に示すように、クラスタ・ページが表示されます。

    cluster.gifの説明が続きます
    図cluster.gifの説明

    このページには、次のセクションがあります。

    • クラスタの全般的なサマリー: ブロードキャスト・チャネル、および(該当する場合は)負荷のアルゴリズムやメッセージ・モードなど

    • レスポンスと負荷のセクション: リクエスト数/分およびリクエスト処理時間を示す

    • デプロイ・セクション: クラスタにデプロイされたアプリケーションに関する情報を示す

    • サーバー・セクション: クラスタの一部であるサーバーを一覧表示した表を示す


関連項目:

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用したクラスタの監視の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの紹介』の管理コンソールの概要に関する項を参照してください。管理コンソールでは、クラスタの状態およびパフォーマンスの詳細が提供されます。


5.2.5 Javaコンポーネントの監視

Fusion Middleware Controlのコンポーネント・ホーム・ページに、Javaコンポーネントのステータス(コンポーネントが起動されているかどうかなど)を表示できます。

WebCenter Portal: SpacesなどのJavaコンポーネントを監視する手順は次のとおりです。

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開き、コンポーネント・タイプで「WebCenter」を選択してから、たとえばポータル、スペースの順に開きます。

  2. コンポーネントを選択します。たとえば、WebCenterスペースのインスタンスを選択します。

    コンポーネント・ホーム・ページが、次の図のように表示されます。

    comppage.gifの説明が続きます
    図comppage.gifの説明

このページには、次のセクションがあります。

  • WebCenterポータル: スペースのメトリック

  • CPUとメモリーの使用状況を示すグラフ

  • WebLogic Serverのメトリックを示すグラフ

  • セキュリティのメトリックを示すグラフ

  • WebCenterポータル: スペース・サービスを示すグラフ

  • 関連コンポーネント・セクション

  • 関連ドキュメントへのリンクが表示されたリソース・センター


関連項目:

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用したJavaコンポーネントの監視の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの紹介』の管理コンソールの概要に関する項を参照してください。


5.2.6 システム・コンポーネントの監視

Fusion Middleware Controlのコンポーネント・ホーム・ページに、Oracle HTTP ServerやOracle Web Cacheなどのシステム・コンポーネントのステータス(コンポーネントが起動されているかどうかなど)を表示できます。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを監視するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開き、インストール・タイプ(Web層など)を開きます。

  2. ohs1などのコンポーネントを選択します。

    コンポーネント・ホーム・ページが、次の図のように表示されます。

    opmn_comppage.gifの説明が続きます
    図opmn_comppage.gifの説明

このページには、次のセクションがあります。

  • 1秒当たりのリクエスト数とリクエスト処理時間が表示されたレスポンスと負荷のセクション

  • CPU使用率およびメモリー使用量

  • 仮想ホストと、その名前、リクエスト・スループットおよびレスポンス・サイズ

  • モジュール・リクエスト統計と、モジュール一覧およびそれぞれのスループット(各モジュールの処理時間が表示された表)

  • 関連ドキュメントへのリンクが表示されたリソース・センター

5.2.7 アプリケーションの監視

Fusion Middleware Controlを使用して、Java EEアプリケーション、SOAコンポジット・アプリケーション、ADFアプリケーションなど、あらゆるタイプのアプリケーションを監視できます。

Java EEアプリケーションを監視するには:

  1. ナビゲーション・ペインで「アプリケーションのデプロイ」を開き、監視するアプリケーションを選択します。

    アプリケーション・ホーム・ページが表示されます。

  2. このページでは、アプリケーションのステータスのサマリー、アプリケーションのエントリ・ポイント、アプリケーションに関連付けられたWebサービスやモジュール、およびレスポンスと負荷を表示できます。

    次の図は、アプリケーション・ホーム・ページの一部を示しています。

    app_home.gifの説明が続きます
    図app_home.gifの説明

このページには、次のセクションがあります。

  • アプリケーションの状態、デプロイ先の管理対象サーバー、アクティブ・セッションに関する情報、アクティブ・リクエストに関する情報、リクエスト処理時間に関する情報などのアプリケーションのサマリー

  • WebモジュールおよびWebサービスなどのエントリ・ポイント

  • 各モジュール・タイプのモジュール一覧

  • リクエスト数/分およびリクエスト処理時間を示すレスポンスと負荷

  • 最も頻繁にリクエストされるサーブレット、JSPおよびWebサービスの一覧

5.3 Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのパフォーマンスの監視

アプリケーションの実行速度低下や停止などの問題が発生した場合、特定のターゲットのパフォーマンス・メトリックなどの詳細なパフォーマンス情報を表示して、その問題を詳しく調べることができます。

Oracle Fusion Middlewareでは、ランタイム・パフォーマンスが自動的かつ継続的に測定されます。パフォーマンス・メトリックは自動的に有効化されるため、オプションを設定したり追加構成を行うことなく情報を収集できます。

Fusion Middleware Controlはリアルタイム・データを提供します。履歴データを表示する必要がある場合は、Oracle Enterprise Manager Grid Controlの使用を検討してください。

Oracle Web Logic管理対象サーバーのパフォーマンスを表示するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、まずファームを開きます。そして、「WebLogicドメイン」を開いてから、対象ドメインを開きます。

  2. 監視するサーバーを選択します。

    サーバー・ホーム・ページが表示されます。

  3. 「WebLogicサーバー」メニューから、「パフォーマンス・サマリー」を選択します。

    「パフォーマンス・サマリー」ページが表示されます。Oracle WebLogic Serverにデプロイされているアプリケーションのパフォーマンス・メトリックと、レスポンス時間およびリクエスト処理時間に関する情報が表示されます。

  4. 追加のメトリックを表示するには、「メトリック・パレットの表示」をクリックしてメトリック・カテゴリを開きます。

    次の図は、「メトリック・パレット」が表示された「パフォーマンス・サマリー」ページを示しています。

    metrics.gifの説明が続きます
    図metrics.gifの説明

  5. パフォーマンス・サマリーに追加するメトリックを選択します。

  6. 別のターゲットをオーバーレイするには、「オーバーレイ」をクリックして、ターゲットを選択します。そのターゲットがグラフに追加されるので、複数のターゲットのパフォーマンスを同時に表示して、それらのパフォーマンスを比較できます。

  7. グラフに表示される時間枠をカスタマイズするには、次のいずれかを実行します。

    • 「スライダ」をクリックして、スライダ・ツールを表示します。スライダを使用すると、グラフに表示される時間幅を変更できます。たとえば、過去15分間の表示を過去10分間の表示に変更するには、左側のスライダ・コントロールを、過去10分間が表示されるように右にスライドさせます。

    • カレンダと時計のアイコンを選択します。「開始時間」「終了時間」に時間を入力します。このような時間に関して利用可能なデータがない場合、確認メッセージが表示され、このデータが利用可能な期間へと時系列が自動的に調整されることが説明されます。

Oracle HTTP ServerやOracle SOA Suiteなどのコンポーネントのパフォーマンスも表示できます。そのコンポーネントに移動して、動的ターゲット・メニューから、「監視」「パフォーマンス・サマリー」を選択します。

5.4 ルーティング・トポロジの表示

Fusion Middleware Controlには、ファームのトポロジ・ビューアが用意されています。トポロジ・ビューアは、ファームにある各コンポーネントと各要素間のルーティング関係をグラフィカルに表すツールです。コンポーネント間でリクエストがルーティングされる経路を容易に確認できます。たとえば、Oracle Web CacheからOracle HTTP Server、Managed Server、データソースへのリクエストのルーティング経路を表示できます。


注意:

Oracle WebLogic Server、Oracle Web Cache、Oracle HTTP Serverの関係を表示するには、各ターゲットが実行中で、そのステータスが「稼働中」と表示されている必要があります。


トポロジ・ビューアを使用するとOracle Fusion Middleware環境を容易に監視できます。どのエンティティが稼働中で、どのエンティティが停止しているかを確認できます。

トポロジを出力することもできます。

トポロジを表示するには:

  1. 「トポロジ」をクリックします。

    「トポロジ・ビューア」が別のウィンドウに表示されます。

  2. 特定のターゲットの情報を表示するには、ターゲットの上にマウスを置きます。追加情報を表示するには、「追加」をクリックします。

    管理対象サーバーsoa_server1の情報が表示された「トポロジ・ビューア」ウィンドウを次に示します。

    topoview.gifの説明が続きます
    図topoview.gifの説明

トポロジ・ビューアでは、以下の処理も実行できます。


注意:

  • Mozilla Firefoxを使用している場合は、トポロジ・ビューア内のリンクまたはメニュー・アイテムをクリックすると、動作はFusion Middleware Controlのメイン・ウィンドウに戻りますが、フォーカスがメイン・ウィンドウに戻るとはかぎりません。たとえば、ターゲット・ノードを右クリックしてターゲット・メニューから「ログ・メッセージの表示」を選択しても、フォーカスはトポロジ・ビューアのウィンドウに残ったままになります(メイン・ウィンドウに戻ると、「ログ・メッセージ」ページが正しく表示されます)。

    この問題を回避するには、Firefoxで次の変更を行います。

    「ツール」メニューから、「オプション」「コンテンツ」を選択します。「詳細設定」をクリックします。「JavaScript の詳細設定」ダイアログ・ボックスで、「ウィンドウのフォーカス(前面か背面か)を切り替える」を選択します。

  • Internet Explorerを使用している場合は、「常に新しいタブでポップアップを開く」オプションを選択解除します。


5.5 ポート番号の表示

デフォルトでは、インストール時またはコンポーネントの作成時に、Oracle Fusion Middlewareにより各種コンポーネントとサービスに対してポート番号が割り当てられます(インストール時または構成時に特定のポートを指定できます)。割り当てられたポート番号は、Fusion Middleware Controlの「ポートの使用状況」ページで表示できます。

Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle WebLogic Serverドメイン、管理サーバー、管理対象サーバーまたはSOA InfrastructureやOracle Web Cacheなどのコンポーネントのポート番号を表示できます。

WebLogicドメインが現在使用しているポート番号を表示するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「WebLogicドメイン」を開きます。

  2. ドメインを選択します。

  3. 「WebLogicドメイン」メニューから「ポートの使用状況」を選択します。

    次の図に示すように、「ポートの使用状況」ページが表示されます。

    ports.gifの説明が続きます
    図ports.gifの説明

    必要に応じて、「表示」から管理対象サーバーを選択することで、表示するポートをフィルタできます。

「ポートの使用状況」の詳細な表には、使用されているポート、IPアドレス、コンポーネント、チャネルおよびプロトコルが表示されます。

ターゲットに移動し、ターゲットのメニューから「ポートの使用状況」を選択することで、管理サーバー、管理対象サーバーおよびSOA InfrastructureやOracle Web Cacheなどのコンポーネントについて同様のページを表示できます。


コマンド:

OPMNコマンド:

opmnctl status l

WLSTコマンド:

get('AdministrationPort')
get('ListenPort')

5.6 関連情報

この章で説明した内容の詳細は、次を参照してください。