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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Scheduler開発者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7)
B66615-04
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2 Oracle Enterprise Schedulerのインストールの検証

この章では、Oracle Enterprise Schedulerが正しくインストールされたことを確認する方法について説明します。

この章では、次の項目について説明します。

2.1 Oracle Enterprise Schedulerのインストールの検証の概要

Oracle Enterprise Schedulerのヘルス・チェックを使用すると、Webブラウザを使用してOracle Enterprise Schedulerのインストールを検証できます。ヘルス・チェックWebページにより、Oracle Enterprise Schedulerが想定どおり機能することを検証するためにスケジュールされた単純なジョブが発行されます。

2.2 Oracle Enterprise Schedulerのインストールのブラウザを使用した検証方法

Webブラウザで、Javaヘルス・チェック・サーブレットにアクセスします。ヘルス・チェック・ページにアクセスできるのは、管理者権限のあるユーザーのみです。

Oracle Enterprise Schedulerのインストールを検証する手順は、次のとおりです。

  1. Webブラウザで次のURLを入力します。

    http://<hostName>:<port>/EssHealthCheck/checkHealth.jsp
    

    ここで、hostNameはOracle Enterprise Schedulerがインストールされているサーバーであり、portはポート番号です。

    Oracle Enterprise Schedulerクラスタを検証するには、次のURLを使用します。

    http://<hostName>:<port>/EssHealthCheck/diagnoseHealth.jsp
    

    図2-1に示すように、Oracle Enterprise Schedulerの診断ヘルス・チェック・ページが表示されます。

    図2-1 診断ヘルス・チェック・ページ

    診断ヘルス・チェック・ページ
  2. Oracle WebLogic Serverの管理者ユーザー名およびパスワードを使用して、診断サーブレットにログインします。

  3. 「ヘルス・チェック」ボタンをクリックして、インストールを検証します。

2.3 Oracle Enterprise Schedulerのインストールのプログラムによる検証方法

アプリケーションから、ヘルス・チェック・サーブレットにプログラムによりアクセスします。ヘルス・チェック・ページにアクセスできるのは、管理者権限のあるユーザーのみです。

Oracle Enterprise Schedulerのインストールをプログラムにより検証する手順は、次のとおりです。

  1. 次のURLにアクセスします。

    http://<hostName>:<port>/EssHealthCheck/checkHealth
    

    ここで、hostNameはOracle Enterprise Schedulerがインストールされているサーバーであり、portはポート番号です。

  2. 表2-1に示すように、HTTPレスポンス・コードを使用して、Oracle Enterprise Schedulerのインストールのヘルスを測定します。

    表2-1 HTTPレスポンス・コード

    レスポンス・コード
    Oracle Enterprise Scheduler
    ステータス・コード
    コメント

    200(OK)

    Oracle Enterprise Schedulerは起動され実行中です。

    テスト・ジョブが発行され、デフォルトの期間内に成功しました。

    202(ACCEPTED)

    Oracle Enterprise Schedulerは起動され実行中ですが、処理の遅延が発生しました。

    202 (SC_ACCEPTED)の値は、リクエストに対する操作が行われているが、処理がまだ完了していないことをクライアントに示しています。

    テスト・ジョブは発行されましたが、デフォルトの期間内に完了できませんでした。

    500 (INTERNAL_SERVER_ERROR)

    Oracle Enterprise Schedulerのインストールにエラーがあります。

    ジョブの発行または実行中にエラーが発生しました。


2.4 Oracle Enterprise Schedulerのインストールの検証時の処理内容

ヘルス・チェック・メカニズムは、HttpServletを拡張するESSHealthcheckサーブレットで構成されています。メタデータとパッケージングの依存関係は、Webサービス・アプローチの場合と同じです。

メタデータ・サービスは、ジョブ・タイプやジョブ定義などのメタデータ・オブジェクトを取得するために使用します。必要なメタデータ・ファイルは、EssHealthcheckJobType.xmlEssHealthcheckJobDefinition.xmlです。これらはess-app-meta.marとしてパッケージ化され、これ自体がファイルeas-app.earにパッケージ化される必要があります。ess-health-check.warとしてアーカイブされたサーブレットは、ジョブをスケジュールするためにランタイム・メタデータにアクセスします。


注意:

すべてのメタデータをリポジトリに登録するよう、必ずファイルadf-config.xmlを正しく構成してください。


例2-1に、ファイルess-app.earess-ejb.jarおよびess-app-meta.marの構造を示します。

例2-1 ヘルス・チェック・ファイルの構造

ESS-APP.EAR
|  |
|  |__APP-INF/classes/META-INF/ESSWebService.wsdl
|__ess-ejb.jar
|__ess-mbeans.war
|__ess-ws.war
|__ess-ra.rar |
|__ess-health-check.war
    |__WEB-INF
         |__web.xml
         |__weblogic.xml
         |__classes/oracle/ess/healthcheck/view/EssHealthcheckServlet.class
         |__classes/oracle/ess/healthcheck/view/EssConsoleServlet.class
         |__classes/oracle/ess/healthcheck/view/EssClusterHealthcheckServlet.class
         |__checkHealth.jsp 
         |__diagnoseHealth.jsp
         |__essVersion.jsp

ESS-EJB.JAR
Along with the existing set of files, oracle/ess/healthcheck/core/EssHealthcheckJob.class is added to the ess-ejb.jar.

ESS-APP-META.MAR

oracle/as/ess/essapp/internal/WorkAssignment/ESSInternalWA.xml
oracle/as/ess/essapp/internal/Workshift/ESSInternalWS.xml
oracle/as/ess/essapp/healthcheck/Jobs/EssHealthcheckJobDefn.xml
oracle/as/ess/essapp/batchdelete/Jobs/BatchDeleteJob.xml
oracle/as/ess/essapp/healthcheck/JobType/EssHealthcheckJobType.xml
oracle/as/ess/essapp/batchdelete/JobType/BatchDeleteJobType.xml

ヘルス・チェック・サーブレットにより、HTTPリクエストの一部としてOracle Enterprise Schedulerを使用した単純なジョブがスケジュールされます。数秒後、サーブレットによりRuntimeServiceBean.getRequestState()がコールされ、ジョブのステータスが確認されてサーブレット・コード内でレスポンス・メッセージが作成されます。その後、サーブレットはジョブの成功または失敗を示すレスポンスを返します。

2.5 実行時に行われる処理: Oracle Enterprise Schedulerのインストールの検証方法

サーブレットは、ジョブが終了状態に到達するか、または10秒間実行されるか、そのいずれか最初に発生した状況を待機します。

単一のノードまたはクラスタのヘルスを確認する場合は、ヘルス・チェックが発行されたサーバーに固有のプロセッサによって、ヘルス・チェック・リクエストが処理されます。これは、SYS_requestedProcessorというシステム・プロパティを使用して行われます。システム・プロパティの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Scheduler管理者ガイド』の「Oracle Enterprise Schedulerジョブの作業の管理」、ジョブ・セットの作成または編集に関する項の表を参照してください。