Oracle® Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド 11gリリース1 (11.1.1.7.0) B55904-07 |
|
前 |
次 |
この章では、RCUを入手、実行してスキーマを作成および削除する方法を、グラフィカル・インタフェースとコマンドライン・インタフェースの両方について説明します。
次のトピックを取り扱います:
開始する前に、第1.1項「RCUのシステム要件およびデータベース要件」を読んでおいてください。作業を続けるには、動作保証された稼働中のデータベースを適切に構成しておく必要があります。
ここでは、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントに必要となるスキーマとその依存スキーマを一覧表示します。RCUを実行する前に、作成が必要なスキーマをメモしておく必要があります。
表2-1は、OracleデータベースおよびMicrosoft SQL ServerデータベースでのOracle SOA Suite製品の必須スキーマと依存スキーマを示しています。
表2-1 OracleデータベースおよびMicrosoft SQL ServerデータベースでのOracle SOA Suite製品の必須スキーマ
コンポーネント | スキーマ所有者 | 依存関係 |
---|---|---|
SOAインフラストラクチャ |
|
|
Business Activity Monitoring |
|
|
ユーザー・メッセージング・サービス |
|
|
注意: Oracleデータベース上で、 GRANT ALL ON dbms_aqadm TO new_user WITH GRANT OPTION; GRANT ALL ON dbms_aq TO new_user WITH GRANT OPTION; GRANT aq_user_role TO new_user; GRANT EXECUTE ON dbms_aqin to new_user WITH GRANT OPTION; GRANT EXECUTE ON dbms_aqjms to new_user WITH GRANT OPTION; |
表2-2は、IBM DB2データベースでのOracle SOA Suite製品の必須スキーマと依存スキーマを示しています。
Oracle WebCenter Portalのスキーマはすべて、動作保証されたすべてのデータベースでサポートされています。
表2-3は、OracleデータベースおよびMicrosoft SQL ServerデータベースでのOracle WebCenter Portal製品の必須スキーマと依存スキーマを示しています。
表2-3 OracleデータベースおよびMicrosoft SQL ServerデータベースでのOracle WebCenter Portal製品の必須スキーマ
コンポーネント | スキーマ所有者 | 依存関係 |
---|---|---|
Spacesおよびサービス |
|
|
ポートレット・プロデューサ |
|
なし。 |
ディスカッション |
|
なし。 |
アクティビティ・グラフおよびAnalytics |
|
なし。 |
表2-4は、IBM DB2データベースでのOracle WebCenter Portal製品の必須スキーマを示しています。
表2-4 IBM DB2データベースでのOracle WebCenter Portal製品の必須スキーマ
コンポーネント | スキーマ所有者 | 依存関係 | 必須のオペレーティング・システム・ユーザー |
---|---|---|---|
Spacesおよびサービス |
|
|
|
ポートレット・プロデューサ |
|
なし。 |
|
ディスカッション |
|
なし。 |
|
アクティビティ・グラフおよびAnalytics |
|
なし。 |
|
アプリケーション開発者がWebCenter Portalアプリケーションを構築する場合は、RCUを再度実行して、Spacesおよびサービスのスキーマ(OracleデータベースおよびMicrosoft SQL Serverデータベースでのprefix
_WEBCENTER
、またはIBM DB2データベースでのprefix
_WC
)の2つ目のバージョンを作成する必要があります。このスキーマはOracle WebCenter Portalのスペースで使用されるSpacesおよびサービスのスキーマとは異なるため、別のスキーマ接頭辞を使用する必要があります。WebCenterスキーマを必要とするWebCenterサービスの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterインストレーション・ガイド』の表5-1を参照してください。
Oracle Application Developerには、Oracle WSM Policy ManagerとOracle WSM-PM Extensionが含まれています。これらのコンポーネントをインストールする前に、データベースにメタデータ・サービス(MDS
)スキーマが存在している必要があります。
すべてのデータベースに、スキーマprefix_
MDS
を作成する必要があります。IBM DB2データベースには、オペレーティング・システム・ユーザーprefix_
mds
も作成する必要があります。
Oracle Identity Managementのスキーマは、Microsoft SQL ServerデータベースやIBM DB2データベースではサポートされていません。
表2-5は、OracleデータベースでのOracle Identity Management製品の必須スキーマと依存スキーマを示しています。
表2-5 OracleデータベースでのOracle Identity Managementコンポーネントの必須スキーマ
コンポーネント | スキーマ所有者 | 依存関係 |
---|---|---|
Oracle Internet Directory |
|
なし。 |
Oracle Identity Federation |
|
なし。 |
Oracle Identity Manager |
|
|
Oracle Access Manager |
|
|
Oracle Adaptive Access Manager |
|
|
Oracle Adaptive Access Manager(パーティション・サポート) |
|
|
Oracle Entitlements Server |
|
|
Oracle Data Integratorをインストールする前に、OracleデータベースやMicrosoft SQL ServerデータベースにOracle Data Integratorのスキーマ(prefix_
ODI_REPO
)が存在している必要があります。
注意: Oracle Database 12c上にリポジトリを作成している場合は、ユーザーがオブジェクトを作成できる制限を割り当てる必要があります。予想されるリポジトリのサイズに対応できるように割当て制限を選択してください。リポジトリのサイズがわからない場合は、無制限の表領域を付与できます。例:
GRANT UNLIMITED TABLESPACE TO odi_DB_repos_user
|
IBM DB2データベースでは、Oracle Data Integratorのスキーマ名はprefix_
ODI
になり、オペレーティング・システム・ユーザーprefix_
odi
も作成する必要があります。
Oracle Business Intelligenceをインストールする前に、OracleデータベースまたはMicrosoft SQL ServerデータベースにBusiness Intelligence Platformのスキーマ(prefix_
BIPLATFORM
)が存在している必要があります。
IBM DB2データベースでは、Business Intelligence Platformのスキーマ名はprefix_
BI
になり、オペレーティング・システム・ユーザーprefix_
bi
も作成する必要があります。
Oracle PortalおよびOracle Discovererのスキーマは、Microsoft SQL ServerデータベースやIBM DB2データベースではサポートされていません。
表2-6は、OracleデータベースでのOracle PortalおよびOracle Discovererの必須スキーマと依存スキーマを示しています。
表2-7は、OracleデータベースおよびMicrosoft SQL ServerデータベースでのOracle WebCenter Contentの必須スキーマと依存スキーマを示しています。
表2-7 OracleデータベースおよびMicrosoft SQL ServerデータベースでのWebCenter Contentの必須スキーマ
コンポーネント | スキーマ所有者 | 依存関係 |
---|---|---|
Oracle Information Rights Management |
|
なし。 |
Oracle WebCenter Content Server 11g - 完全 |
|
なし。 |
Oracle WebCenter Content Server 11g - 検索のみ |
|
なし。 |
Oracle WebCenter Content: Records |
|
なし。 |
Oracle WebCenter Content: Imaging |
|
なし。 |
表2-8は、IBM DB2データベースでのOracle WebCenter Contentコンポーネントの必須スキーマを示しています。
表2-8 IBM DB2データベースでのWebCenter Contentの必須スキーマ
コンポーネント | スキーマ所有者 | 依存関係 | 必須のオペレーティング・システム・ユーザー |
---|---|---|---|
Oracle Information Rights Management |
|
なし。 |
|
Oracle Content Server 11g - 完全 |
|
なし。 |
|
Oracle WebCenter Content: Records |
|
なし。 |
|
Oracle WebCenter Content: Imaging |
|
なし。 |
|
使用しているリリースに適したバージョンのRCUを取得するには、Oracle Fusion Middlewareのダウンロード、インストールおよび構成のREADMEファイル・ページに移動してください。ここにOracle Fusion Middlewareソフトウェアを取得するためのリンクおよび重要な情報が示されています。
.zip
ファイルのダウンロード後、選択したディレクトリにコンテンツを解凍します。このディレクトリがRCU_HOME
ディレクトリになります。
注意: Windowsオペレーティング・システムでは、名前にスペースを含むディレクトリにRCUの |
RCU_HOME
ディレクトリ内のbin
ディレクトリからRCUを起動します。
注意: 英語以外の言語のデータベースを使用してRCUを実行する場合は、次の環境変数を設定します。 setenv LANG en_US.UTF8 setenv LC_ALL $LANG setenv NLS_LANG american_america |
Linuxオペレーティング・システムの場合:
cd RCU_HOME/bin
./rcu
Windowsオペレーティング・システムの場合:
cd RCU_HOME\bin
rcu.bat
データベースにスキーマを作成する場合は、第2.5項「スキーマの作成」を参照してください。
データベースからスキーマを削除する場合は、第2.6項「スキーマの削除」を参照してください。
スキーマを作成するには、表2-9の指示に従います。
画面の名前をクリックすると、その画面の詳細情報が表示されます。特に指定がなければ、「次へ」をクリックして次の画面に進みます。
表2-9 スキーマの作成に関するRCU画面および説明
RCU画面 | 手順および必要な操作 |
---|---|
|
なし。 |
|
「作成」を選択します。 |
|
データベースの接続の詳細を指定し、「次へ」をクリックします。 IBM DB2データベースにスキーマを作成する場合は、作成するスキーマごとにオペレーティング・システム・ユーザーを1つ作成しておく必要があることを忘れないでください。詳細は、第1.1.4項「IBM DB2データベースの重要情報」を参照してください。 別のダイアログ・ウィンドウが開き、接続、およびデータベースのいくつかの前提条件がチェックされます。エラーが発生しないでデータベースのチェックがパスしたら、「OK」をクリックしてこのダイアログ・ウィンドウを閉じ、次の画面に進みます。 |
|
スキーマの接頭辞を指定して、データベースにスキーマを作成するコンポーネントを選択します。 ご使用の製品に必要なスキーマを確認するには、第2.2項「必須スキーマおよび依存スキーマ」を参照してください。 インストールするコンポーネントの接頭辞とスキーマ名は忘れないでください。製品インストールの構成フェーズで必要になります。これらの値はメモしておくことをお薦めします。 |
|
スキーマ所有者のパスワードを指定します。 この画面で入力したパスワードは忘れないでください。製品インストールの構成フェーズで必要となります。これらの値はメモしておくことをお薦めします。 |
|
「コンポーネントの選択」(作成操作用)で、マスターおよび作業リポジトリ( |
|
作成するスキーマに対して目的の表領域マッピングを構成し、「次へ」をクリックします。 別のダイアログ・ウィンドウが開き、これらの表領域の作成を確認するように求められます。「OK」をクリックして先に進み、このダイアログ・ウィンドウを閉じます。 表領域作成の進行状況を示す2番目のダイアログ・ウィンドウが表示されます。この処理が完了したら、「OK」をクリックしてこのウィンドウを閉じ、次の画面に進みます。 |
|
この画面上の情報を確認し、「作成」をクリックしてスキーマの作成を開始します。 |
|
ログ・ファイルの場所を確認し、「閉じる」をクリックして画面を閉じます。 |
データベースからスキーマを削除するには、RCUを起動して(第2.4項「RCUの起動」を参照)、表2-10の手順に従います。
画面の名前をクリックすると、その画面の詳細情報が表示されます。特に指定がなければ、「次へ」をクリックして次の画面に進みます。
表2-10 スキーマの削除に関するRCU画面および説明
画面 | 手順および必要な操作 |
---|---|
|
なし。 |
|
「削除」を選択します。 |
|
データベースの接続の詳細を指定し、「次へ」をクリックします。 別のダイアログ・ウィンドウが開き、接続、およびデータベースのいくつかの前提条件がチェックされます。エラーが発生しないでデータベースのチェックがパスしたら、「OK」をクリックしてこのダイアログ・ウィンドウを閉じ、次の画面に進みます。 |
|
削除する接頭辞とスキーマを選択し、「次」をクリックします。 別のダイアログ・ウィンドウが開き、選択したスキーマの削除を確認するように求められます。「OK」をクリックしてこのウィンドウを閉じます。 2番目のダイアログ・ウィンドウが表示され、削除するスキーマの前提条件がチェックされます。この処理が完了したら、「OK」をクリックしてこのウィンドウを閉じ、次の画面に進みます。 |
|
画面上の情報を確認し、「削除」をクリックしてスキーマを削除します。 |
|
ログ・ファイルの場所を確認し、「閉じる」をクリックして画面を閉じます。 |
複数のスキーマで共有されている表領域は削除されません。たとえば、監査サービス・スキーマ(DEV_IAU
など)とメタデータ・サービス・スキーマ(DEV_MDS
など)を作成した場合は、両方のスキーマで一時表領域DEV_IAS_TEMP
が使用されます(第A.9.1項「デフォルトの表領域マッピング」を参照)。
その後、DEV_IAU
スキーマを削除しても、DEV_IAS_TEMP
表領域はDEV_MDS
スキーマでも使用されているため、削除されません。
データベースをWindowsオペレーティング・システム上で実行している場合、RCUを使用してそのデータベースからスキーマを削除すると、一部のコンポーネント・データファイルは削除されません。これらのデータファイルは、データベースのOracleホーム内のoradata
データベースに格納されています。
たとえば、Oracle Internet Directory (OID)の場合は、次のデータファイルを削除する必要があります。
ATTRS1_OID.DBF
BATTRS1_OID.DBF
GCATS1_OID.DBF
GDEFAULT1_OID.DBF
SVRMG1_OID.DBF
IASTEMP.DBF
削除したスキーマを再度作成する場合は、そのデータファイルを手動で削除してからスキーマを再度作成する必要があります。
Oracle Portalリポジトリには、RCUを使用したインストールができないデモ・スキーマ(portal_schema_user_name
_DEMO
)が含まれています。このスキーマをテストのためにインストールする場合は、instdemo.sql
スクリプトを使用する必要があります。
> sqlplus /nolog SQL> connect sys as sysdba SQL> @instdemo.sql portal_schema_user_name portal_schema_user_password default_tablespace temporary_table_space name_of_the_demo_schema_user password_of_the_demo_schema_user name_of_the_log_file database_connection_string
例:
SQL> @instdemo.sql portal portalpassword portal ias_temp portal_demo portaldemopassword example_app.log (DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=db.example.com)(PORT=1521)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=orcl)))