この章では、Oracle Tuxedoおよびアドオン製品のライセンスについて説明します。2012年8月現在、Oracle Tuxedo製品はバージョン12cであることに注意してください。最新のパッケージおよびライセンス情報の詳細は、12cのドキュメント(http://docs.oracle.com/cd/E24329_01/doc.1211/e24414/toc.htm
)を参照してください。次の各項では、Oracle Tuxedo製品および製品ファミリについて説明します。
Oracle Tuxedo製品ファミリには、次のコンポーネントが含まれます。
Oracle Tuxedo: Webからエンタープライズにいたる異機種環境において、C/C++/COBOLベースの高性能なトランザクション・アプリケーションを作成するためのインフラストラクチャを提供します。Oracle Tuxedoを使用すると、ユーザーは、基礎となるハードウェア、オペレーティング・システム、ネットワークおよびデータベース環境に依存することなく分散アプリケーションを開発、管理およびデプロイできます。
Tuxedoインストール・プログラムを使用すると、Tuxedoの次のサーバーおよびクライアント・コンポーネントをインストールできます。
サーバー・コンポーネント:
Oracle Application-to-Transaction Monitor Interface(ATMI)サーバー・ソフトウェア
Oracle Common Object Request Broker Architecture(CORBA)C++サーバー・ソフトウェア
Oracle SNMP Agentソフトウェア
Oracle Tuxedo Administration Consoleソフトウェア
Link-Level Encryption(LLE)およびSecure Sockets Layer(SSL)暗号化ソフトウェア
クライアント・コンポーネント:
Oracle ATMI Workstation(/WS)クライアント・ソフトウェア
Oracle CORBA C++クライアント・ソフトウェア(C++クライアントObject Request Broker(ORB)および環境オブジェクトを含む)
Oracle Joltクライアント・ソフトウェア
Tuxedo.NET Workstationクライアント・ソフトウェア
LLEおよびSSL暗号化ソフトウェア
Oracle Tuxedoインストール・プログラムには、Oracle Tuxedoとともにインストールできる複数のTuxedo製品オプションが含まれます。次の表ではそれについて説明します。ただし、Oracle Tuxedoのライセンスはこれらの製品オプションには拡張されません。使用する前に、各製品のライセンスを個別に入手する必要があります。
製品オプション | 説明 |
---|---|
Oracle Tuxedo Jolt |
Oracle Tuxedoアプリケーション・サービスにアクセスするためのJavaベースのクライアントAPIを提供して、既存のTuxedoアプリケーションの機能をイントラネットやインターネット対応に拡張します。JoltクライアントAPIは、スタンドアロン・モード内で、またはOracle WebLogicサーバーなどのアプリケーション・サーバー内から使用できます。 |
Oracle Service Architecture Leveraging Tuxedo(SALT) |
WebサービスとしてTuxedoサービスにアクセスできる他、Tuxedoドメイン外にホストされているWebサービスにTuxedoアプリケーションからアクセスできます。SALTは、使いやすい、構成駆動型のモデルを提供するため、プログラミングの必要はありません。 |
Oracle Tuxedo Mainframe Adapters (SNAおよびTCP) |
IBMメインフレームまたはUnisysメインフレームで動作するTuxedoサービスとCICS/IMSサービスの間に双方向のトランザクション接続を提供します。これらのアダプタは、HOST形式との自動データ変換をサポートしています。 |
Oracle Tuxedo JCA Adapter |
Tuxedoサービスと、Oracle WebLogic ServerなどのJava EEアプリケーション・サーバーの間の、双方向のアクセスを可能にします。 Tuxedo JCA Adapterは、Java EEアプリケーション・サーバーが実行しているコンピュータでライセンスされます。 |
Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbench |
コードおよびデータの移行を自動化することにより、メインフレーム・アプリケーションの再ホスティングを簡素化および促進します。 |
Oracle Tuxedo Application Runtime(ART)for CICS and Batch |
Oracle Tuxedoに対して再ホストされるIBMメインフレーム・アプリケーションをサポートします。OLTPおよびBatchメインフレーム・アプリケーションを変更しないで実行できるAPIとサービスの組合せが提供されるので、ビジネス・ロジックとデータへの投資を無駄にしなくて済みます。 |
Oracle Tuxedo Application Runtime(ART)for Batch |
オープン・システムで実行されているOracle Tuxedoに対するメインフレーム・バッチ・アプリケーションの再ホストを有効にします。ART Workbenchによって変換されるJCLをサポートし、必要なJESサービス、JCL機能および標準のユーティリティを提供します。これにより、バッチ・アプリケーションを変更せずに実行できるため、ビジネス・ロジックとデータへの投資を無駄にしなくて済み、移行のコストおよびリスクを軽減できます。VSAMファイル、フラット・ファイル、GDG、DB2 UDB、DB2ConnectおよびOracle DBをサポートします。バッチ操作用のCLIシェルを提供し、TSAM/EM for BatchモニタリングおよびオペレーションWeb UIに依存します。ART for CICSとのCICS統合、および(IMS BMPジョブを実行するための)ART for IMSとのIMS統合を提供します。 |
Oracle Tuxedo Application Runtime (ART) for IMS |
Oracle Tuxedoに対して再ホストされるIBM IMS TMメインフレーム・アプリケーションをサポートします。TPおよびBatchメインフレーム・アプリケーションを変更しないで実行できるIMS互換プログラミング・モデルおよび必要なサービスが提供されるので、ビジネス・ロジックとデータへの投資を無駄にしなくて済み、移行のコストおよびリスクが最小限に抑えられます。 |
Oracle Tuxedo Message Queue |
ストア・アンド・フォワード、非同期キュー操作、公開とサブスクライブ、フィルタリング、通知および配信の関心点、信頼できるメッセージ配信、動的なキュー別名、未配信のメッセージ処理など、豊富なメッセージング機能を提供するエンタープライズ・メッセージング製品です。Oracle Tuxedo Message Queueは、インストールされているすべてのノードでライセンスされる必要があります。 |
次の項では、Exalogic Elastic Cloud SoftwareにおけるOracle Tuxedoの最適化について説明します。
第7.3.2項「Exalogic Elastic Cloud Softwareのソケット・ダイレクト・プロトコル」
第7.3.3項「ロック・メカニズムにおけるTuxedoの最適化」
Exalogic Elastic Cloud SoftwareをTuxedoで構成することで、Tuxedoドメイン内のノード間通信を最適化できます。Oracle Tuxedo on Oracle Exalogicユーザーズ・ガイドで説明されているとおりにExalogicドメインレベルの拡張機能が有効化された場合、こうした最適化を使用できます。
Exalogic Elastic Cloudを構成することで、Tuxedoネットワーク・チャネルおよびOracle Database接続の高パフォーマンス・プロトコルとしてソケット・ダイレクト・プロトコル(SDP)を利用できます。SDPベースのTuxedoネットワーク・チャネルおよびOracle Database接続の構成方法は、Oracle Tuxedo on Oracle Exalogicユーザーズ・ガイドを参照してください。
Exalogic Elastic Cloud SoftwareをTuxedoで構成することで、Tuxedoドメイン内の掲示板のロック・メカニズムを自動チューニングすることができます。Oracle Tuxedo on Oracle Exalogicユーザーズ・ガイドで説明されているとおりに拡張機能が有効化された場合、こうした最適化を使用できます。