この付録では、SmartUpgradeを使用してアプリケーションをアップグレードする際に生成される出力ディレクトリについて説明します。
SmartUpgradeは、生成されたアーティファクトをデフォルトでディスク上の一連のディレクトリに保存します。Oracle JDeveloperを使用している場合、ディレクトリはプロジェクト・ディレクトリと相対的になります。コマンドライン・インタフェースを使用している場合、ディレクトリは、コマンドライン・インタフェースを実行しているディレクトリと相対的になります。
さらに具体的には次のようになります。
Oracle JDeveloperを使用している場合、出力ディレクトリは、デフォルトで新しいプロジェクト・ディレクトリ内の/gen_src/
ディレクトリ下になります。ただし、Java EEアップグレード・ウィザードのOC4Jアーティファクト・ページとは別の場所を定義できます。その場所は、SmartUpgradeがアップグレード・レポートを保存するプロジェクト・ディレクトリと相対的になります。
SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用している場合、出力ディレクトリは、コマンドライン・ツールを呼び出したディレクトリ内のアップグレード・ディレクトリに作成されます。
図A-1は、ディスク上の出力ファイルの編成を示しています。
表A-1は、生成される主要ディレクトリの説明と目的を示しています。
表A-2は、Webサービス・アーティファクト生成に固有の出力ディレクトリの説明です。
表A-1 SmartUpgrade出力ディレクトリの概要
ディレクトリ | 説明 |
---|---|
final |
SmartUpgradeツールの最終出力を表すアーカイブが含まれます。 ( |
classes |
アーティファクトのコンパイルと生成に使用されるクラス・ファイルが含まれます。 |
source |
アーティファクトのコンパイルと生成に使用されるソース・ファイルが含まれます。 |
staging |
アプリケーション全体をルート・ディレクトリ内のfinalディレクトリにアーカイブする前に、アプリケーションのサブコンポーネントのステージングに使用されるディレクトリです。 |
static |
SmartUpgradeで生成されるデータ・ソース構成ファイルなどの静的アーティファクトが含まれます。 |
表A-2 Webサービスに固有の 出力ディレクトリの概要
ディレクトリ | 説明 | いつ作成または上書きされるか |
---|---|---|
final |
アップグレードされた、デプロイ可能な最後のWebサービス・アプリケーションが含まれます。 アプリケーションは、パッケージ化されたエンタープライズ・アーカイブ・ファイルの形式でディスクに展開されます。 |
Webサービス・アーティファクトを生成するオプションでSmartUpgradeを実行するたびに上書きされ、再作成されます。 特に、SmartUpgradeの「レポート」コンテキスト・メニューの「再生成」オプションを使用してアーティファクトを再生成する場合や、コマンドライン引数を引き続き使用する場合に上書きされます。 explodedディレクトリとintermediateディレクトリの内容をマージすると再作成されます。 |
intermediate |
デプロイ可能な最後のアプリケーション・アーカイブにまだパッケージ化されていない、アップグレード済のWebサービス・アーティファクトとglueコードが含まれます。 Webサービス・アーティファクトの中間情報のみが含まれます。 |
Webサービスの glueコードを生成するように構成されるSmartUpgradeを実行するたびに上書きされ、再作成されます。 glueコードの生成を省略するオプションを有効にすると、このディレクトリは上書きされません。その後、生成されたコードを手動でさらに変更できます。 |
exploded |
元の入力アプリケーション・アーカイブが含まれます。これは現状のままディスクに展開され、変更はありません。 |
ソース・アップグレード・プランを生成するように構成されるSmartUpgradeを実行するたびに上書きされ、再作成されます。 |