アダプタ
着信イベント・ソースとの直接のインタフェースになるEPNの要素です。アダプタは着信プロトコルを認識し、イベント・データを標準化フォームに変換して、POJOによって問合せを実行できるようにします。アダプタは、標準化したイベント・データをストリームに転送します。
チャネル
チャネルは、アダプタとプロセッサの間、プロセッサとイベントBeanの間など、他のタイプのコンポーネント間でイベントが流れる物理的な経路を表します。チャネルのモデルにはストリームまたはリレーションがあります。
決定論的ガベージ・コレクション
メモリー・ヒープのガベージ・コレクションのための短い、予測可能な休止時間 - これは、使われないオブジェクトをヒープから削除し、新しいオブジェクトのために領域を解放するプロセスです。
EPN
Oracleイベント処理ネットワーク。EPNは、イベントを処理するためにOracle Event Processingが使用するアダプタ、ストリーム、POJOおよびビジネス・ロジックPOJOの相互接続です。
関数
Oracle CQL関数は、データ項目を処理して結果を返すという点で演算子に似ています。関数が演算子と異なるのは引数の形式です。この形式のため、関数は0、1、2およびそれ以上の引数を処理できます。
増分処理
スケーラビリティとパフォーマンスを改善するためのユーザー定義集計関数の設計パターンです。新しいイベントの受信時の(再)計算コストが、それまでに受信したイベントの合計数ではなく、新しいイベントの数に比例するようになります。
ユーザー定義集計関数が増分処理に対応する場合は、supports incremental processing句をregister function文に指定して、Oracle Event Processing Service Engineが処理済イベント・データの再スキャンを実行するかわりに新しいイベント・データのみを提供するように指示します。
現在ウィンドウ
時間に基づくスライディング・ウィンドウの特別なケース。パラメータとして時間間隔Tを取るストリームSは、S [Range T]と指定されます。現在ウィンドウは、S [Now](省略形はS [Range 0])と指定されます。T = 0のとき、時刻tのリレーションは、タイムスタンプtの要素Sから取得されるタプルで構成されます。
スライディング・ウィンドウも参照してください。
OSGi
Java用の動的モジュール・システム。サービス指向かつコンポーネントベースの環境と、標準化されたソフトウェア・ライフサイクル管理を提供します。Oracle Event Processingのアプリケーションは、OSGiバンドルとしてパッケージ化されてデプロイされます。詳細は、http://www.osgi.org/を参照してください。
分割ウィンドウ
分割されたスライディング・ウィンドウ。タプルNの正の整数とストリームの属性のサブセット{A1,... Ak}をパラメータとして取るストリームSは、S[Partition By A1 ... Ak Rows N]と指定されます。オプションで、S[Partition By A1 ... Ak Rows N Range T]と指定することもできます。
スライディング・ウィンドウも参照してください。
POJO
Plain Old Java Object。サードパーティ・インタフェースの実装やサードパーティ・クラスの拡張が必要ないJavaクラスです。Oracle Event Processingでは、POJOを使用してビジネス・ロジックを表すことができます。
プロセッサ
EPN内の要素。標準化されたイベント・データをストリームから取得し、問合せ(CQLまたはEPLで表される)を使用して処理します。場合によっては、新しいイベントを生成して出力ストリームに送ります。
リレーション
リレーションとは、時間で変化するタプルのバッグです。この「時間」は時間ドメインの一瞬を指します。各瞬間において、リレーションは制限されたセットです。また、リレーションの変化する状態を表すように、挿入、削除、または更新を含む、タイムスタンプを持つタプルのシーケンスとして表すこともできます。更新は、タイムスタンプの昇順でシステムに到着する必要があります。ストリームと同様、リレーションにはすべてのタプルが準拠する固定スキーマがあります。
スライディング・ウィンドウ
SQL99から導出されたウィンドウ仕様に基づく、ストリームからリレーションへの演算子。
現在ウィンドウ、分割ウィンドウ、無制限ウィンドウ(タプルベース)および無限ウィンドウ(時間ベース)も参照してください。
ソース
Oracle CQLのソースは、Enterprise Link BAM Adapter、JMSキュー、トピック、ファイルなど、Oracle CQL問合せの実行対象のデータが生成されるところです。
Spring Framework
Java用の軽量オープン・ソース・アプリケーション・フレームワークです。Oracle Event ProcessingはSpring Frameworkを使用してOracle Event Processingアプリケーションをホストします。詳細は、http://www.springframework.org/を参照してください。
ストリーム
ストリームとはタイムスタンプを持つタプルのシーケンスです。同じタイムスタンプを持つ複数のタプルがある場合があります。入力ストリームのタプルは、タイムスタンプの昇順にシステムに到着する必要があります。ストリームには名前付き属性のセットで構成される関連付けられたスキーマがあり、ストリームのすべてのタプルはスキーマに準拠しています。
ストリームは、タプルとタイムスタンプのペアのバッグ(複数セット)です。タイムスタンプを持つタプルの「挿入」シーケンスとして表すことができます。
Oracle Event Processingでは、ストリームはチャネル・コンポーネントとしてモデル化されます。
スループット
Oracle CQLのソースは、Enterprise Link BAM Adapter、JMSキュー、トピック、ファイルなど、Oracle CQL問合せの実行対象のデータが生成されるところです。
タプル
「ストリームのタプル」という用語はストリーム要素のデータ部分(タイムスタンプ・データは除く)の順序付きリストを表します(<s,t>のs)。たとえば、株価表示データ・ストリームは次のように表されます。各ストリーム要素は、<timestamp value>、<stock symbol>および<stock price>で構成されます。
... <timestampN> NVDA,4 <timestampN+1> ORCL,62 <timestampN+2> PCAR,38 <timestampN+3> SPOT,53 <timestampN+4> PDCO,44 <timestampN+5> PTEN,50 ...
ストリーム要素<timestampN+1> ORCL,62では、タプルはORCL,62です。
ストリームも参照してください。
無限ウィンドウ(時間ベース)
時間に基づくスライディング・ウィンドウの特別なケース。パラメータとして時間間隔Tを取るストリームSは、S [Range T]と指定されます。無限ウィンドウは、S [Range Unbounded](省略形はS [Range infinity])と指定されます。T = infinityのとき、時刻tのリレーションは、tまでのSのすべての要素から取得されるタプルで構成されます。
スライディング・ウィンドウも参照してください。
無限ウィンドウ(タプルベース)
タプルに基づくライディング・ウィンドウの特別なケース。パラメータとしてタプル数Nを取るストリームSは、S [Rows N]と指定されます。無限ウィンドウは、S [Rows Unbounded](省略形はS [Rows infinity])と指定されます。これはS [Range Unbounded]と等価です。T = infinityのとき、時刻tのリレーションは、tまでのSのすべての要素から取得されるタプルで構成されます。
スライディング・ウィンドウも参照してください。