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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity Manager管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B62264-04
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25 アプリケーション・サーバーのパフォーマンスのチューニング

この章では、Oracle Identity Manager用のOracle WebLogic Serverをチューニングしてパフォーマンスを向上させる方法について説明します。次の項で構成されています。


注意:

  • この項では、すべてのチューニング・パラメータの推奨および値を参考のみの目的で示しています。必要性、アプリケーションの使用パターン、負荷およびハードウェア仕様に基づいて、値を変更してください。

  • いずれかの設定を変更した場合、サーバーを再起動する必要があります。



関連項目:

Oracle Application Serverのチューニングの詳細は、『Oracle® WebLogic Serverパフォーマンスおよびチューニング』ドキュメントを参照してください。


25.1 JVMメモリー設定

JVMメモリー設定を変更するには:

  1. DOMAIN_HOME/bin/setSOADomainEnv.shまたはsetSOADomainEnv.cmdファイルを開きます。

  2. DEFAULT_MEM_ARGSおよびPORT_MEM_ARGSの値をデフォルト値から変更します。

  3. setSOADomainEnv.shまたはsetSOADomainEnv.cmdファイルを保存します。


注意:

StringIndexOutOfBoundsExceptionエラーを回避するために、次のオプションを追加します。

-XX:-UseSSE42Intrinsics

このパラメータは、Sun JDKの場合のみ必要です。


25.2 JDBC接続プール

Oracle Identity Managerは、Oracle WebLogic ServerにデプロイされたoimOperationsDBおよびoimJMSStoreDSデータソースを使用します。最大接続は、デフォルトで50に設定されています。この値を必要に応じて増やす必要があります。JDBC接続プールの容量を増やすには、次の手順を実行します。

  1. WebLogic Server管理コンソールを開きます。

  2. JDBCデータソースxlXADSの場合:

    1. 「サービス」「JDBC」→「データ・ソース」「oimOperationsDB」の順にクリックし、「接続プール」タブをクリックします。

    2. 必要に応じて、初期容量と最大容量を調整します。

    JDBCデータソースxlDSの場合:

    1. 「サービス」「JDBC」「データ・ソース」「oimJMSStoreDS」の順にクリックし、「接続プール」タブをクリックします。

    2. 必要に応じて、初期容量と最大容量を調整します。

  3. 変更を保存し、有効にします。


    注意:

    アプリケーション・サーバーの接続プールでの接続数の増加は、データベース構成の変更による補正が必要です。Oracle DatabaseのMAX SESSIONS設定を増やす必要がある場合があります。


25.3 メッセージドリブンBeanの数

Oracle Identity Managerでは、メッセージドリブンBean (MDB)を使用して、リコンシリエーション、監査、リクエストおよびアテステーションなどのすべてのオフライン・アクティビティの処理や、内部カーネル操作を行います。デフォルトでは、合計80 MDBインスタンスがリクエストを同時に処理します。ただし、これは、要件に基づいて、OIMMDBWorkManager構成を変更することで増加できます。これを行うには、次のようにします。

  1. WebLogic管理コンソールにログインします。

  2. 「環境」「ワーク・マネージャ」「MaxThreadsConstraint-1」に移動します。

  3. 必要に応じてカウントを80からより大きい値に変更します。

25.4 ユーザー・インタフェース・スレッド

Oracle Identity Managerは、デフォルトでは20のフロントエンド・スレッド構成を提供します。これらのスレッドは、フロントエンド・リクエストを処理するために使用されます。フロントエンド・スレッド構成の数を変更するには、次のようにします。

  1. WebLogic管理コンソールにログインします。

  2. 「環境」「ワーク・マネージャ」「MaxThreadsConstraint-0」に移動します。

  3. カウントの数を20から必要な数に変更します。

25.5 アダプタとプラグイン構成の再ロードの無効化

デフォルトでは、アダプタとログイン構成の再ロードは、開発を容易にするために有効化されています。これらは本番環境では無効化する必要があります。これを行うには、次のようにします。

  1. 「構成ファイルのエクスポートとインポート」の説明に従って、MDSから/db/oim-config.xmlファイルをエクスポートします。

  2. oim-config.xmlファイルで、次のコードを置換します。

    <ADPClassLoaderConfig adapterReloadingEnabled="true" loadingStyle="ParentFirst" reloadInterval="15" reloadingEnabled="true">
    

    置換後:

    <ADPClassLoaderConfig adapterReloadingEnabled="false" loadingStyle="ParentFirst" reloadInterval="15" reloadingEnabled="false">
    
  3. 次のコードを置換します。

    <storeConfig reloadingEnabled="true" reloadingInterval="20"/>
    

    置換後:

    <storeConfig reloadingEnabled="false" reloadingInterval="20"/>
    
  4. oim-config.xmlファイルを保存して、MDSにインポートして戻します。

25.6 UNIX用のオープン・ファイル記述子数の変更(オプション)

WebLogicでは、WEBLOGIC_HOME/common/bin/commEnv.shスクリプトでオープン・ファイル記述子の数が1024に制限されています。WebLogicでは同時ユーザー数が非常に多い場合は、「TOO MANY OPEN FILES」例外がスローされることがあります。このエラーが発生した場合は、スクリプトのこの制限値を1024より大きい数値に変更します。オペレーティング・システムが増加したオープン・ファイル数を処理できることを確認してください。

25.7 Solaris Sparc T3またはT4に対するJVMガベージ・コレクションのチューニング

Solaris Sparc T3またはT4でJVMガベージ・コレクションをチューニングするには、次の手順を実行します。

  1. テキスト・エディタで、DOMAIN_HOME/bin/ディレクトリにあるsetSOADomainEnv.shまたはsetSOADomainEnv.cmdファイルを開きます。

  2. USER_MEM_ARGSの値を次のように設定します。


    注意:

    USER_MEM_ARGSの値は例として示しています。この値は必要に応じて変更できます。


    USER_MEM_ARGS="-Xms3048m -Xmx3048m -Xmn1648m -Xss256k -XX:PermSize=384m -XX:MaxPermSize=384m"
    
  3. JAVA_OPTIONSの値を次のように設定します。


    注意:

    JAVA_OPTIONSの値は例として示しています。この値は必要に応じて変更できます。


    JAVA_OPTIONS="-Xnoclassgc -XX:SurvivorRatio=8 -XX:TargetSurvivorRatio=90
     -XX:PermSize=350m -XX:MaxPermSize=350m -XX:+AggressiveOpts
     -XX:+UseParallelOldGC -XX:ParallelGCThreads=8 -XX:+PrintGCDetails
     -XX:+PrintGCTimeStamps -XX:+PrintGCDateStamps  -XX:ReservedCodeCacheSize=64m
     -XX:CICompilerCount=8 -XX:+AlwaysPreTouch -XX:+PrintReferenceGC
     -XX:+ParallelRefProcEnabled -XX:-UseAdaptiveSizePolicy
     -XX:+PrintAdaptiveSizePolicy -XX:+DisableExplicitGC"
    
  4. ファイルを保存して閉じます。