Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメント・ガイド 11g リリース1(11.1.1) B63036-04 |
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この章では、Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメントの参照用トポロジに必要なソフトウェアをインストールする手順を説明します。Oracle HTTP ServerとOracle Fusion Middlewareをインストールします。
重要: セットアップのプロセスを開始する前に、『Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート』に目を通してインストールとデプロイメントに関する補足の考慮事項を確認しておくことを強くお薦めします。 |
この章には次のトピックが含まれます:
エンタープライズ・デプロイメントのソフトウェアのインストールは、2つの部分に分割できます。最初のパートでは必要なWeb層のインストールについて説明し、2番目のパートでは必要なOracle Fusion Middlewareコンポーネントについて説明します。以降の章では、Oracle Business Intelligenceの参照用トポロジを作成するために必要な構成手順を説明します。
表6-1に、各ホストにインストールするソフトウェアまたは各ホストからアクセス可能にするソフトウェアを示します。
表6-1 各ホストにインストールするソフトウェアまたは各ホストからアクセスできる必要があるソフトウェア
ホスト | Oracle HTTP Server |
Oracle WebLogic Server |
Oracle Business Intelligence |
---|---|---|---|
WEBHOST1 |
可 |
不要 |
不要 |
WEBHOST2 |
可 |
不要 |
不要 |
APPHOST1 |
不要 |
可 |
可 |
APPHOST2 |
不要 |
可 |
可 |
ソフトウェアのバージョンについては、第2.3項「インストールするソフトウェア・コンポーネントの特定」を参照してください。
この項の構成は、次のとおりです。
Oracle HTTP Serverをインストールする前に、コンピュータが次の要件を満たしていることを確認してください。
『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Tierインストレーション・ガイド』で指定されているように、システム、パッチ、カーネルの要件、およびその他の要件が満たされていることを確認します。
Oracle HTTP Serverはデフォルトではポート7777にインストールされるので、ノード上のどのサービスでもポート7777を使用していないことを確認する必要があります。このポートが使用中かどうかを確認するには、Oracle HTTP Serverをインストールする前に次のコマンドを実行します。
netstat -an | grep 7777
ポート7777が使用されている場合は解放する必要があります。
Linuxプラットフォームで、/etc/oraInst.locファイルが存在する場合には、その内容が正しいことを確認します。具体的には、インベントリ・ディレクトリが正しいこと、またそのディレクトリに対する書込み権限が付与されていることを確認します。/etc/oraInst.locファイルが存在しない場合には、この手順をスキップできます。
インストールを開始する前に、次の環境変数が設定されていないことを確認します。
LD_ASSUME_KERNEL
ORACLE_INSTANCE
Oracle HTTP Serverのインストール時には、Web層をインストールし、ドメインとは関連付けません。ただし、Web層をドメインに関連付けなくても、Web層用のMW_HOMEディレクトリを作成する必要があります。
第4章「エンタープライズ・デプロイメント用のファイル・システムの準備」の説明のとおり、冗長性を確保するため、Oracle Fusion Middlewareを記憶域上の少なくとも2つの場所にインストールします。
Oracle HTTP Serverのインストーラを次のインストール・メディアから起動します。
./runInstaller
「インベントリ・ディレクトリの指定」画面で、次の手順を実行します。
HOME/oraInventoryと入力します。HOMEは、インストールを実行するユーザーのホーム・ディレクトリです(この場所をお薦めします)。
インストールを実行しているユーザーのOSグループを入力します。
「OK」をクリックします。
画面上の指示に従い、/createCentralInventory.sh
をrootとして実行してから「OK」をクリックします。
「インベントリ・ディレクトリの指定」画面は、UNIXオペレーティング・システムで、Oracle Universal Installerによる初めてのインストール時のみ表示されます。インストーラは、インベントリ・ディレクトリを使用して、マシンにインストールしたすべてのOracle製品を追跡します。
「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。
「インストール・タイプの選択」画面で「ソフトウェアのインストール - 構成なし」を選択し、「次へ」をクリックします。
「前提条件のチェック」画面で、すべてのチェックが正常に完了したことを確認して「次へ」をクリックします。
Oracle Middleware Home: ORACLE_BASE
/product/fmw
Oracle Home Directory: Oracle_WT1
ディレクトリ名が同じでも、これらはWEBHOST1とWEBHOST2上にある2つの別個のボリュームであることに注意してください。
「次へ」をクリックします。
セキュリティ・アップデートの指定画面で、セキュリティ更新をOracleサポートから受信するかどうかを指定します。受信する場合は、電子メール・アドレスを入力します。
「インストール・サマリー」画面で、選択内容が正しいことを確認します。適切でない場合は、「戻る」をクリックしてそれまでの画面に戻り、選択内容を変更します。問題がなければ、「インストール」をクリックします。
UNIXシステムでoracleRoot.sh
スクリプトの実行を要求された場合は、必ずrootユーザーとしてスクリプトを実行します。
Oracle HTTP Serverソフトウェアがインストールされます。
「インストールの進行状況」画面で「次へ」をクリックします。
「インストール完了」画面で「終了」をクリックして終了します。
この項では、Oracle Business Intelligenceのエンタープライズ・デプロイメントの参照用トポロジに必要なOracle Fusion Middlewareソフトウェアをインストールする手順を説明します。インストールするソフトウェア・コンポーネントは、WebLogic Serverホーム(WL_HOME)およびOracleホーム(ORACLE_HOME)です。第4章「エンタープライズ・デプロイメント用のファイル・システムの準備」の説明のとおり、冗長性を確保するため、Oracle Fusion Middlewareを記憶域上の少なくとも2つの場所にインストールします。
重要: セットアップのプロセスを開始する前に、『Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート』に目を通してインストールとデプロイメントに関する補足の考慮事項を確認しておくことを強くお薦めします。 |
この項の内容は次のとおりです。
Oracle WebLogic Serverを、64ビットJDKを使用して64ビット・プラットフォームにインストールする場合は、この項の手順ではなく、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』の64ビットJDKを使用した64ビット・プラットフォームへのWebLogic Serverのインストールに関する項を参照してください。
次の手順を実行して、Oracle WebLogic ServerをAPPHOST1とAPPHOST2にインストールします。
Oracle WebLogic Serverのインストーラを次のインストール・メディアから起動します。
「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。
「ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択」画面で、次の手順を実行します。
「新しいミドルウェア・ホームを作成する」を選択します。
「ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ」で、ORACLE_BASE
/product/fmw
と入力します
注意: ORACLE_BASEは、Oracle製品のインストール先であるベース・ディレクトリです。このディレクトリは ディレクトリ名が同じでも、これらはAPPHOST1とAPPHOST2上にある2つの別個のボリュームであることに注意してください。 |
「次へ」をクリックします。
「セキュリティ更新のための登録」画面で、セキュリティ更新をOracleサポートから受信するかどうかを指定します。受信する場合は、電子メール・アドレスを入力します。
「次へ」をクリックします。
「インストール・タイプの選択」画面で、「標準」を選択して「次へ」をクリックします。
「製品インストール・ディレクトリの選択」画面で、ORACLE_BASE/product/fmw/wlserver_10.3ディレクトリを受け入れます。Oracle Coherenceの場合もデフォルトのディレクトリ(ORACLE_BASE/product/fmw/coherence_3.7)を受け入れます。
「次へ」をクリックします。
「インストールの概要」画面で「次へ」をクリックします。
Oracle WebLogic Serverソフトウェアがインストールされます。
「インストール完了」画面で、「Quickstartの実行」オプションの選択を解除して「完了」をクリックします。
Oracle WebLogic Serverのインストール後、ORACLE_HOMEディレクトリに次のディレクトリおよびファイルが存在することを確認し、インストールが成功したことを確認します。
coherence_
version
modules
registry.xml
utils
domain-registry.xml
logs
ocm.rsp
registry.dat
wlserver_10.3
次の手順を実行して、Oracle BI EE 11g (11.1.1.7.0)をAPPHOST1およびAPPHOST2にインストールします。インストールは共有記憶域で実行するので、MW_HOMEはAPPHOST1およびAPPHOST2のOracle BI Serverからアクセスされ、使用されます。
Linuxプラットフォームで、/etc/oraInst.locファイルが存在している場合には、その内容が正しいことを確認します。具体的には、インベントリ・ディレクトリが正しいこと、またそのディレクトリに対する書込み権限が付与されていることを確認します。/etc/oraInst.locファイルが存在しない場合には、この手順をスキップできます。
Oracle Business Intelligenceのインストーラを次のインストール・メディアから起動します。
./runInstaller
「インベントリ・ディレクトリの指定」画面で、次の手順を実行します。
HOME
/oraInventory
と入力します。ここで、HOME
はインストールを実行するユーザーのホーム・ディレクトリです(これが推奨場所です)。
インストールを実行しているユーザーのOSグループを入力します。
「次へ」をクリックします。
画面上の指示に従い、/createCentralInventory.shをrootとして実行してから「OK」をクリックします。
「インベントリ・ディレクトリの指定」画面は、UNIXオペレーティング・システムで、Oracle Universal Installerによる初めてのインストール時のみ表示されます。インストーラは、インベントリ・ディレクトリを使用して、コンピュータにインストールしたすべてのOracle製品を追跡します。
「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。
「ソフトウェア更新のインストール」画面で、ソフトウェアの更新をスキップするか、ソフトウェアの更新をMy Oracle Supportから検索するか、更新をローカル・ディレクトリから検索するかを指定します。決定したら、「次へ」をクリックします。
「インストール・タイプの選択」画面で、「ソフトウェアのみインストール」を選択して「次へ」をクリックします。
「前提条件のチェック」画面で、すべてのチェックが正常に完了したことを確認して「次へ」をクリックします。
「インストール場所の指定」画面で、前にインストールしたミドルウェア・ホームをドロップダウン・リストで選択します。「Oracleホーム」ディレクトリには、ディレクトリ名(Oracle_BI1
)を入力します。
「次へ」をクリックします。
「アプリケーション・サーバー」画面で、「WebLogic Server」が選択されていることを確認してから「次へ」をクリックします。
セキュリティ・アップデートの指定画面で、セキュリティ更新をOracleサポートから受信するかどうかを指定します。受信する場合は、電子メール・アドレスを入力し、「次へ」をクリックします。
「サマリー」画面で「インストール」をクリックします。
Oracle Business Intelligenceソフトウェアがインストールされます。
「インストールの進行状況」画面で「次へ」をクリックします。
完了画面で「終了」をクリックします。
Oracle WebLogic ServerおよびOracle Business Intelligenceの両方のインストール後、ORACLE_HOMEディレクトリに次のディレクトリおよびファイルが存在することを確認し、インストールが成功したことを確認します。
coherence_
X
.
X
jrockit-jdk
Y
.
Y
modules
oracle_common
registry.xml
utils
domain-registry.xml
logs
ocm.rsp
registry.dat
Oracle_BI1
wlserver_10.3
この時点でミドルウェア・ホームをバックアップします。最初にサーバーが停止していることを確認します。
ミドルウェア・ホームをバックアップするには、次のコマンドを実行します。
APPHOSTn> tar -cvpf fmwhomeback.tar ORACLE_BASE/product/fmw HOME/oraInventory
このコマンドでは、Oracle WebLogic ServerおよびOracle Business Intelligenceを含むOracle Fusion Middlewareコンポーネントの両方のインストール・ファイルのバックアップが作成されます。