この章では、Dynamic Converterのテンプレートおよびテンプレート・タイプについて説明します。また、テンプレートのチェックイン方法についても説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
関連項目
Dynamic Converterの能力、柔軟性および複雑さの多くは、テンプレートを使用して変換プロセスを動作させる機能と密接に結び付いています。テンプレートを使用すると、変換済Webページのビジュアル・プロパティやナビゲーショナル・プロパティをきめ細かく制御できます。
テンプレートはプレーンテキストによるHTMLファイルまたはXMLファイルであり、テンプレートの作成者はそれらのファイル内で特殊タグを使用して、ソース・ドキュメント内の様々な要素を挿入、繰返しおよびリンクしたり、それらの要素を条件として使用したりできます。これらの書式設定の指示セットを、Content Serverに格納されている1つまたは複数のコンテンツ・アイテムと関連付けられます。テンプレートを(「テンプレートの選択ルール」ページで)コンテンツ・アイテムに割り当てる際に、コンテンツ・アイテムをWebページとして表示する方法を制御できます。
コンテンツ・アイテムを参照する(Dynamic Converterによって生成された) (HTML)リンクをユーザーがクリックすると、そのコンテンツ・アイテムに関連付けられているテンプレートを使用して動的変換が実行されます(第27.3項を参照)。
Dynamic Converterでは、次の4つのタイプのテンプレートを使用できます。
クラシックHTML変換テンプレート: クラシックHTML変換テンプレート(旧名GUIテンプレート)はXML (Extensible Markup Language)で記述され、Dynamic ConverterのクラシックHTML変換エディタ用に設計されています。これらのテンプレートは、クラシックHTML変換エディタを使用して変更したり、リアルタイムに表示したりできます。クラシックHTML変換テンプレートのファイル拡張子は、.ttp
です。詳細は、第31章「HTML変換テンプレート」を参照してください。
HTML変換テンプレート: HTML変換エディタは、HTML、GIF、JPEGおよびPNGの各形式を使用して、ソース・ファイルを忠実に表現することを主な目標としています。C APIや強力でカスタマイズ可能なXMLファイルを使用すると、出力の内容や構造に影響を与える各種オプションをHTML Conversion Editorで設定できます。HTML Conversion EditorはJavaベースであるため、JREがインストールされている任意のブラウザ・インスタンスで実行できます。詳細は、第31章「HTML変換テンプレート」を参照してください。
クラシックHTML変換レイアウト・テンプレート: レイアウト・テンプレートは、変換済コンテンツ・アイテムのページ全体のレイアウトを制御することによってGUIテンプレートを補完するように設計されています。レイアウト・テンプレートを使用して、変換済の各Webページに表示する共通の枠線、サイト・ナビゲーションまたは会社のロゴを作成できます。また、「ホーム」、「検索」などへのリンクを使用して、コンテンツ・サーバーのルック・アンド・フィールを管理することもできます。レイアウト・テンプレートには、通常は、HTMLコード(特にHTML表)、トークン(GUIテンプレート設定を表現)およびIdoc Scriptまたは他のスクリプト言語が含まれます。詳細は、第32章「クラシックHTML変換レイアウト・テンプレート」を参照してください。
スクリプト・テンプレート: スクリプト・テンプレートは、テキストベースの変換テンプレートであり、スクリプトで記述された一連のルールを変換済ドキュメントに適用します。これらはプレーンテキスト・ファイルであり、要素、索引、マクロ、プラグマおよびIdoc Scriptを使用するコードを手入力する必要があります。スクリプト・テンプレートを変更するには、その記述言語に関する知識が必要です。スクリプト・テンプレートのファイル拡張子は、.hcst
です。詳細は、第33章「スクリプト・テンプレートの管理」を参照してください。
HTML変換テンプレートとスクリプト・テンプレートの相違点の詳細、および移行する場合の推奨事項は、第31.3.3項を参照してください。
Dynamic Converterユーザーは、テンプレートを使用することによって、変換済ドキュメントを無限の柔軟性で表現できます。ユーザーは通常、次の3つの戦略のいずれかに基づいてテンプレートを選択します。
Dynamic Converterユーザーの様々なニーズ(洗練されたナビゲーション、ドキュメント索引付けエンジン用の簡易HTMLなど)を満たすように設計された豊富なサンプル・テンプレートをOracle Technology Network (http://www.oracle.com/technetwork/indexes/samplecode/
)からダウンロードできます。
わずかな作業でOracle Technology Networkからダウンロード可能なサンプル・テンプレートを変更できます。グラフィックや静的テキストの追加のような簡単な変更は、サンプル・テンプレートを使用した実験に興味があるユーザーなら簡単に実行できます。
高度なユーザーは、自身のニーズに合わせてカスタマイズした独自設計のテンプレートを作成することもできます。そのようなテンプレートには、Javaなど、広範囲にわたるWeb標準の要素を組み込むことができます。言うまでもなく、この方法を選択するユーザーは、高度な技術的スキルを習得済である必要があります。
テンプレートの選択ルールにテンプレートを割り当てて(第29章「テンプレート・ルールの管理」を参照)、そのテンプレートをDynamic Converterが変換プロセスで使用できるようにするには、まず、テンプレートをコンテンツ・サーバーにチェックインしておく必要があります。
テンプレートをチェックインするには:
「Dynamic Converterの管理」ページを開きます。
「既存のテンプレートのチェックイン」をクリックします。
テンプレートのチェックイン・フォームで、テンプレートに必要なすべてのメタデータを指定します。
正しいテンプレート・タイプが選択されていることを確認してください。正しいテンプレート・タイプが選択されていない場合、そのテンプレートが特定のタイプの使用可能なテンプレートのリストに表示されない可能性があります。その場合は、チェックインされているテンプレートのコンテンツ情報ページを開いて、テンプレート・タイプを更新する必要があります。
完了後に、「チェックイン」をクリックし、テンプレート・ファイルをコンテンツ・サーバーにチェックインします。
コンテンツをコンテンツ・サーバーにチェックインする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの使用』を参照してください。