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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.8.0)
E49672-02
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11 複数言語操作用の環境の構成

この章では、WebCenter Sitesで複数言語操作が可能になるように環境を構成する方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

11.1 WebCenter Sites固有の設定


注意:

  • 特定のWebCenter Sitesインスタンスに対して選択した設定は、すべてのクラスタ・メンバー(存在する場合)およびすべての環境(開発、コンテンツ管理、配信など)にわたって再生成する必要があります。

  • 次に説明するプロパティと変数のいずれも設定されていない場合、cs.contenttypeプロパティがデフォルトでtext/htmlに設定されます。出力の文字セットは、デフォルトで、デフォルト・システム・エンコーディングになります。


11.1.1 cs.contenttypeプロパティ

futuretense.inics.contenttypeプロパティは、システム全体の(グローバル)プロパティであり、送信文字エンコーディングを定義します。デフォルトでは、このプロパティは、text/html; charset=UTF-8に設定されます。特定のエンコーディングが必要な場合は、この値を変更します。たとえば、出力エンコーディングをShift_JISにする場合、このプロパティをtext/html; charset=Shift_JISに設定します。Sites Explorerは、この設定に依存してデータを適切に表示します。

11.1.2 cs.contenttype変数(SiteCatalog resargs1で設定)

cs.contenttype変数で、ページごとに出力エンコーディングを制御できます。この変数は、cs.contenttypeプロパティで定義された値をオーバーライドします。この変数は、第11.1.1項「cs.contenttypeプロパティ」に示すように、cs.contenttypeプロパティと同じように設定する必要があります。

WebServicesの下のページは、cs.contenttype=application/xml;charset=UTF-8に設定されていることに注意してください。

11.1.3 フォームの_charset_ hidden変数

HTML formタグを使用して国際化データを入力する場合、必ず、_charset_入力タイプ変数を、form宣言の後の一番最初に設定します。例:

<form action='ContentServer' method='get'>
<input type='hidden' name='_charset_'/>
<input type='hidden' name='pagename' value='<%=ics.GetVar("pagename")%>'/>
<input type='text' name='name' value='<%=ics.GetVar("name")%>'/>
<input type='submit'/>
</form>

値がない場合、_charset_ hidden変数は、Internet Explorerブラウザでのみ機能します。

11.1.4 望ましいエンコーディング

WebCenter Sitesで、HTTPリクエストを特定のエンコーディング(たとえば、Cp943C)で消費する必要があり、それが広く使用されているエンコーディング(Shift_JIS)に近似している場合、_charset_ hidden変数のみに頼るのは不十分です。Internet Explorerでは、Cp943Cに設定された_charset_値が検出されると、それがShift_JISに変更されます。これにより、WebCenter Sitesは、すべてのデータを強制的にShift_JISで読み取るようになります。これに対処するために、特別な名前のプロパティ構文が使用されます。

cs.contenttype.<charset>=<preferred_encoding_for_this_charset>

たとえば、前述のシナリオに関しては、このプロパティを次のように指定して、WebCenter SitesにCp943Cを使用するように示します。

cs.contenttype.Shift_JIS=Cp943C

このプロパティ構造は、Internet Explorerの動作が_charset_ valueの値と競合し、それが変更されるという前述のような特別な状況でのみ必要です。

11.1.5 XMLまたはJSPエレメントで指定されるエンコーディング

XMLエレメントの<?xml行内のエンコーディングは、ディスク上の.xmlファイルのエンコーディングを指定します。JSPの場合も同じです。ページ・ディレクティブ内に指定されたエンコーディングは、2つのことを指定します。1つめは、ディスク上の.jspファイルのエンコーディングです。2つめは、評価済JSPエレメントの出力エンコーディングです。これは、包含するJSPのエンコーディングに(またはXMLの場合はページの出力エンコーディング(content-type))に変換されます。したがって、cs.contenttypeを使用すると送信ページがShift-JISなどの特定のエンコーディングを持つことを指定できますが、JSPはUTF-8を出力でき、UTF-8は、Shift-JISに変換されて、ページのレスポンスの出力ストリームに入れられます。次の例は、エンコーディングの指定方法を示しています。

  • XML: <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

  • JSP: <%@ page contentType="text/html; charset=UTF-8" %>

11.1.6 SetVarタグの使用

JSPおよびXMLでSetVarタグを使用して、送信ページ・エンコーディングを制御することもできます。SetVarタグは、何かがストリームで出力される前に設定する必要があります。

JSPでは、次のように記述できます。

<cs:ftcs>
<ics:setvar name="cs.contenttype" value="text/html; charset=UTF-8" />
...
</cs:ftcs>
In XML, you have the following options:
<ftcs>
<setvar name="cs.contenttype" value="text/html; charset=utf-8"/>
...
</ftcs>

2つめのオプションは、ics.streamheaderタグを使用することですが、これも何かがストリームで出力される前に行う必要があり、XML内でのみ使用できます。

<ftcs>
<ics.streamheader name="Content-Type" value="text/html; charset=utf-8"/>
...
</ftcs>

11.1.7 HTTP METAタグの使用

エンコーディングが前述の方法のいずれかで指定されている場合、METAタグには何も効力もなくなります。それ以外の場合、ブラウザではMETAタグで指定されたエンコーディングでのデータの表示が試みられます。

11.2 Internet Explorerの設定

Internet Explorer 8には、デフォルトですべての言語がインストールされています。特定の言語でテキストを表示できない場合は、多くの場合、それをブラウザで有効化する必要があります。

別の言語でコンテンツを表示する手順は、次のとおりです。

  1. 「ツール」「インターネット オプション」「全般」タブに移動します。

  2. ページの右下にある「言語」をクリックします。

  3. 「追加」をクリックし、他の言語を、ボックスにすでに表示されている言語のリストに追加します。

  4. 「OK」をクリックします。

  5. Internet Explorerを閉じてから、再度開きます。コンテンツが、指定した言語で表示されるようになります(Webページがそのように提供されている場合)。

11.3 国際化のための追加の指定

次の項では、特定の国際化要件とともにWebCenter Sitesのいくつかの機能をリストします。これらの機能は次のとおりです。

11.3.1 ファイル・システムに格納されているファイル

url列参照のために、ファイル・システムには多くの間接ファイルが格納されています。この項で、それらのファイルについて説明します。

11.3.1.1 XMLおよびJSPファイル

第11.1.5項「XMLまたはJSPエレメントで指定されるエンコーディング」を参照してください。

11.3.1.2 HTMLファイル

HTMLファイルは、file.encoding Javaパラメータ値を使用して読み取られます。ファイル内のデータも、それが最初に格納された方法によって異なります。

11.3.1.3 SystemSQL問合せ

SystemSQLは、url列を使用して、ファイル・システム上のSQL問合せを保持するファイルを指します。このファイルがロードされると、そのファイルのエンコーディングはJavaデフォルト・エンコーディング(System.getProperty("file.encoding"))であると想定されます。SystemSQL問合せを作成可能な方法はいくつかあります(Sites Explorer、テキスト・エディタまたはWebCenter Sites)。問合せを作成するときは、おそらく、常にASCII7を使用することが最適です。それは、どのデータも通常、実行時に変数の置換を使用してマージされるためです。

11.3.1.4 SystemPageCache表から参照されるページ・キャッシュ・ファイル

ページ・キャッシュ・ファイルの場合、ファイルのエンコーディングがUTF-8になるように、ページ・キャッシュ・ファイルを管理します。このファイルはWebCenter Sitesを介してのみ読み取りおよび書き込みされるため、このように管理できます。

11.3.2 属性エディタ

属性エディタにテキストを指定する方法は2つあります。

  • 表示されるテキスト領域にテキストを入力します。Form Postの実行によってエンコーディングが判別されます。

  • 「参照」ボタンを使用して、テキスト・ファイルを選択します。そのテキスト・ファイルのエンコーディングは、xcelerate.charsetエンコーディングで指定されたエンコーディングに一致する必要があります。(xcelerate.charsetプロパティは、futuretense_xcel.iniファイル内にあります。)

11.3.2.1 記事本文、フレックス・アセット、ユーザー定義アセット

記事本文は、file.encoding Javaプロパティ値を使用してファイル・システムに格納されます。

11.3.3 XMLポスト

非ASCIIファイルをXMLポストを介して投稿する場合、Javaファイル・エンコーディングが、そのファイルのエンコーディングと一致する必要があります。たとえば、日本語のファイル(UTF-8として格納されている)をUTF-8システムに投稿する場合、XMLポスト・コマンドが実行される前に次のうちの1つが設定されている必要があります。

  • システム・ロケールがUTF-8に設定されている必要がある。

  • -Dfile.encoding=UTF-8のオプションがXMLポスト・コマンドに指定されている必要がある。

同様に、そのファイルがShift_JISとして格納されている場合は、対応するシステム・ロケールが設定されているか、Java file.encodingオプションが指定されている必要があります。

WebCenter Sitesでは、投稿されたXMLファイルの最初の行としての<?xml行のエンコーディングがサポートされています。これは、.xmlファイルが読み取られるエンコーディングまで、他のすべてをオーバーライドします。

11.3.4 Catalog Mover

CatalogMover.bat (UNIX上では.sh)ファイルを開き、javaコマンドを変更して、カタログに格納されている文字の表示に必要なエンコーディングを反映する値を指定したfile.encodingパラメータを含めます。このステップは、ファイル・システムのデフォルト・エンコーディングが、カタログに格納されているデータのものと一致する場合は省略できます。

11.3.5 Sites Explorer

Sites Explorerは、futuretense.iniのcs.contenttypeプロパティが適切な値に設定されていることを必要とします。単純なASCII文字を表示する場合は、何も行う必要はありません。ただし、日本語など複雑な文字を表示する場合は、cs.contenttypeを次のうちの1つに設定する必要があります。

  • text/html;charset=SJIS

  • text/html;charset=UTF-8

さらに、場合によっては、ユーザーは日本語および他の各種文字セットのフォント・サポートをロードし、それらが適切に表示されるようにする必要があります。たとえば、これをWindows 2003で行うには、「設定」「コントロール パネル」「地域のオプション」に移動します。最初の「全般」タブで、「システムの言語設定」のリストからサポートする言語を選択します。「適用」「OK」をクリックします。この時点で、WindowsインストールCDの挿入が必要になります。

11.3.6 サイト・デスクトップとサイトDocLink

サイト・デスクトップおよびサイトDocLinkクライアントは、Windowsによってサポートされる文字セットをサポートします。サイト・デスクトップまたはサイトDocLinkで特定の文字セットを有効化するには、最初にWindowsでそれを有効化します。手順は、Microsoft Windowsのドキュメントを参照してください。

11.3.7 WebCenter Sitesインタフェース

ユーザーのマシンは、WebCenter Sitesインタフェースで表示される文字をサポート可能であることが必要です。英語以外の言語では、ユーザーは次のことを確認する必要があります。

  • 文字の表示に適したフォントがインストールされている。

  • Windowsマシンでは、ロケールおよび言語の設定が、表示される文字をサポートしている。たとえば、日本語の文字をインタフェースに表示する場合、最初に、日本語の文字を表示するようにWindowsを構成する必要があります。(ターゲット言語をサポートするようにWindowsを構成する手順は、Windowsのドキュメントを参照してください)

  • UNIXマシンでは、ロケール(LANGおよびLC_ALL環境変数)が適切に設定されている必要があります。

  • ブラウザのエンコーディングも適切に設定されている必要があります。

11.3.7.1 単一言語の制限

コンテンツ管理システムを多言語に構成できますが、ユーザー・インタフェースの特定の部分では表示できる言語は1つのみです。

たとえば、WebCenter Sitesデータベースの表および列の名前、およびカテゴリやソース・コードなど個々のアイテムは、1つの名前をのみ持つことができます。したがって、個々のWebCenter Sitesのテキストの大部分は多言語で表示可能ですが、フィールド名やアセット・タイプ名などのアイテムは、1つの言語でのみ表示できます。

1つの名前のみ持つことができる、つまり1つの言語でのみ表示できるアイテムのリストは、次のとおりです。

  • アセット・タイプ名

  • フィールド名

  • アセット名

  • カテゴリ

  • ソース・コード

  • ツリー・タブ名

  • サイト名

  • ワークフロー・ビルディング・ブロック(アクション、電子メール・オブジェクト、条件、状態、ステップ、プロセス)の名前

  • ロール名

  • スタート・メニュー・アイテム(「検索」と「新規」の両方)

2つ以上の言語をサポートしているシステムでは、どの言語が大多数のコンテンツ・プロバイダによって使用されるのかを判別し、その言語を使用してサイト、タブ、アセット・タイプなどに名前を付ける必要があります。

11.3.8 機能の制限

WebCenter Sitesには、国際化使用に対して次の機能の制限があります。

  • プロパティ・エディタは、ASCIIのみサポートしています。

  • 小数は、US書式(小数区切りは「.」)で入力する必要があります。