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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.8.0)
E49682-01
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41 キャッシュ・ツールの使用

この章では、キャッシュ・ツールを使用して本番キャッシュおよび管理キャッシュに格納されたコミュニティおよびガジェット情報を表示し、これらのキャッシュに有効な情報が含まれていることを検証する方法について説明します。

この章は、次の項で構成されています。

41.1 キャッシュ・ツールの概要

(すべてのサイトの)コミュニティ-ガジェット・データはすべてWebCenter Sitesデータベースに格納され、そこから取得されます。これには、ユーザーが生成したコンテンツ(コメント、レビューおよびユーザー・プロファイルなど)、およびコミュニティ・インタフェースとガジェット・インタフェースで構成された設定(権限、外観およびモデレート設定など)が含まれます。

データが初めてリクエストされると、WebCenter Sitesデータベースから読み取られ、管理キャッシュまたは本番キャッシュのいずれかに格納されます。キャッシュは、データにすばやくアクセスするための一時記憶域です。これ以降のリクエストでは、データは格納先のキャッシュから直接読み取られます(データベースへの負荷が軽減されます)。キャッシュ・ツールは、キャッシュに格納されているデータの情報を表示、検証するために使用されます。

41.2 キャッシュ情報の表示

キャッシュ・ツールにアクセスしたときに最初に表示される画面は、管理システムまたは本番システムのいずれかのキャッシュ・サマリー画面です。サマリー画面には、管理システムと本番システムに格納されているデータの統計が含まれています。各システムのキャッシュに格納されているデータの詳細は、サマリー画面で目的のキャッシュの名前をクリックすると表示できます。

キャッシュ情報を表示するには:

  1. 次のいずれかを実行して、キャッシュ・ツールにアクセスします。

    • 管理キャッシュに格納されているデータの情報を表示するには、<mnmt-protocol>://<mnmt-host>:<mnmt-port>/<mnmt-context>/cacheと入力します。

      ここで、<mnmt-host>:<mnmt-port>は管理システムを実行しているサーバーのホスト名とポート番号です。

    • 本番キャッシュに格納されているデータの情報を表示するには、<prod-protocol>://<prod-host>:<prod-port>/<prod-context>/cacheと入力します。

      ここで、<prod-host>:<prod-port>は本番システムを実行しているサーバーのホスト名とポート番号です。

  2. ログイン画面で、割り当てられた資格証明を使用してキャッシュ・ツールにログインします。


    注意:

    キャッシュ・ツールにログインするには、xceladmin ACLが割り当てられている必要があります。


  3. 「ログイン」をクリックします。

    次のいずれかのキャッシュ・サマリー画面(図41-1または図41-2)が表示されます。

    図41-1 「サマリー管理」画面

    図41-1の説明が続きます
    「図41-1 「サマリー管理」画面」の説明

    図41-2 「サマリー本番」画面

    図41-2の説明が続きます
    「図41-2 「サマリー本番」画面」の説明

    「サマリー管理」画面には、管理キャッシュに格納されているコミュニティ-ガジェット・データに関する統計が含まれています。これには、コミュニティ・インタフェースとガジェット・インタフェースに表示されるユーザー生成コンテンツ、ウィジェット設定およびその他のデータなどがあります。「サマリー本番」画面には、本番キャッシュに格納されているコミュニティ-ガジェット・データに関する統計が含まれています。これには、Webサイトに表示されるユーザー生成コンテンツ、訪問者プロファイル情報およびその他のデータなどがあります。

    表41-1は、サマリー画面の列について説明しています。サマリー画面には、管理(または本番)システムでキャッシュをフラッシュするオプションも用意されています。キャッシュに格納されているデータをフラッシュするには、目的のキャッシュを選択し、サマリー画面上部にある「キャッシュのフラッシュ」をクリックします。

    表41-1 サマリー画面の列の概要

    説明

    キャッシュ名

    コミュニティ-ガジェット・データが格納されているキャッシュの名前です。使用可能なキャッシュは次のとおりです。

    • 共通

    • 依存関係

    • 共有

    目的のキャッシュ名をクリックして、そのキャッシュに格納されているデータの詳細情報を表示します。

    合計数

    現在キャッシュに格納されているオブジェクトの数です。

    メモリー格納数

    メモリーに格納されているオブジェクトの数です。

    ディスク格納数

    ディスクに格納されているオブジェクトの数です。

    キャッシュ・ヒット数

    リクエストされ、キャッシュから提供されたオブジェクトの合計数です。

    メモリー内でのヒット数

    リクエストされ、メモリーから提供されたオブジェクトの合計数です。

    ディスク上のヒット数

    リクエストされ、ディスクから提供されたオブジェクトの合計数です。

    キャッシュ・ミス数

    リクエストされたものの、キャッシュに格納されていなかったためにWebCenter Sitesデータベースから読み取る必要があったオブジェクトの合計数です。

    削除件数

    ディスクの空き容量がないためにディスクから削除されたアイテムの合計数です。

    平均取得時間、ミリ秒

    コミュニティ・アプリケーションやガジェット・アプリケーションでリクエストされたデータの取得にかかった平均時間(ミリ秒)です。

    メモリー内の最大要素数

    キャッシュで許可されている要素の最大数です。

    ディスク上の最大要素数

    ディスクに格納できる要素の最大数です。

    ディスクへのオーバーフロー

    trueに設定すると、maxElementsInMemoryパラメータで許可されている数よりも多い要素がメモリー・ストアに存在した場合に、要素のディスクへのオーバーフローが開始されます。


  4. 各システムのキャッシュに含まれているデータの詳細を表示します。サマリー画面の「キャッシュ名」列で、目的のキャッシュの名前をクリックします。詳細は、次を参照してください。

41.2.1 共通キャッシュの情報の表示

「共通」キャッシュ画面(図41-3)にアクセスするには、サマリー画面の「キャッシュ名」列で「共通」をクリックします。

図41-3 「共通」キャッシュ画面

図41-3の説明が続きます
「図41-3 「共通」キャッシュ画面」の説明

管理システムの共通キャッシュには、コミュニティ・インタフェースおよびガジェット・インタフェースをコミュニティ・アプリケーションおよびガジェット・アプリケーションのユーザーに表示するために必要なデータ問合せの結果が含まれています。本番システムの共通キャッシュには、サイト訪問者にWebサイトでウィジェットやガジェットを表示するために必要なデータ問合せの結果が含まれています。

表41-2は、この画面の列について説明しています。「共通」キャッシュ画面を使用すると、目的のエントリをポイントして、コンテキスト・メニューから「詳細」を選択することにより、共通キャッシュにリストされるエントリの詳細情報を表示することもできます。また、エントリをポイントして「削除」を選択することにより、そのエントリを削除することもできます。

表41-2 「共通」キャッシュ画面の列の概要

説明

タイトル

共通キャッシュの各アイテムを一意に識別します。

ヒット数

リクエストされ、共通キャッシュを読み取ることにより提供されたオブジェクトの合計数です。

作成時間

データがWebCenter Sitesデータベースからフェッチされ、今後のアクセスのためにキャッシュに格納された日付です。

最終アクセス時間

データが共通キャッシュから取得された最新の日付です。

依存関係

データが依存するWebCenter Sitesデータベースの対応するアセットがリストされます。データが複数のデータベース表と関連付けられている場合は、そのエントリの複数の依存関係がリストされます。


41.2.2 依存関係キャッシュの情報の表示

「依存関係」キャッシュ画面(図41-4に表示)にアクセスするには、サマリー画面の「キャッシュ名」列で「依存関係」をクリックします。

図41-4 「依存関係」キャッシュ画面

図41-4の説明が続きます
「図41-4 「依存関係」キャッシュ画面」の説明

データベース表のデータへのリンクはすべて依存関係キャッシュに格納されます。「依存関係」キャッシュ画面には、管理(または本番)システムに存在する問合せの依存関係がリストされます。表41-3は、この画面の列について説明しています。

表41-3 「依存関係」キャッシュ画面の列の概要

説明

キー

依存関係キャッシュの各アイテムを一意に識別します。

ヒット数

リクエストされ、依存関係キャッシュを読み取ることにより提供されたオブジェクトの合計数です。

生成数

アプリケーションの開始以降、対応するエントリに対してデータベースで行われた変更の合計数です。

作成時間

オブジェクトがWebCenter Sitesデータベースからフェッチされ、今後のアクセスのためにキャッシュに格納された日付です。

最終アクセス時間

データが依存関係キャッシュから取得された最新の日付です。


41.2.3 共有キャッシュの情報の表示

「共有」キャッシュ画面(図41-5に表示)にアクセスするには、サマリー画面の「キャッシュ名」列で「共有」をクリックします。

図41-5 「共有」キャッシュ画面

図41-5の説明が続きます
「図41-5 「共有」キャッシュ画面」の説明

共有キャッシュには、クラスタ・メンバー間で共有され、クラスタ・メンバーの同期を可能にするデータが格納されます。共有キャッシュに格納されているデータには、フィードID、サイトID、captcha検証データ、シングル・サインオン・チケットの状態、制限付きワードおよび認可済ドメインなどがあります。「共有」キャッシュ画面を使用すると、共有キャッシュに格納されているデータを表示できます。

表41-4は、「共有」キャッシュ画面の列について説明しています。また、「共有」キャッシュ画面を使用すると、目的のエントリをポイントし、コンテキスト・メニューから「詳細」を選択することにより、この画面にリストされているエントリの詳細を表示することもできます。また、エントリをポイントして「削除」を選択することにより、そのエントリを削除することもできます。

表41-4 「共有」キャッシュ画面の列の概要

説明

タイトル

共有キャッシュの各アイテムを一意に識別します。

ヒット数

リクエストされ、共有キャッシュを読み取ることにより提供されたオブジェクトの合計数です。

作成時間

オブジェクトがWebCenter Sitesデータベースからフェッチされ、今後のアクセスのためにキャッシュに格納された日付です。

最終アクセス時間

データが共有キャッシュから取得された最新の日付です。

依存関係

データが依存するWebCenter Sitesデータベースの対応するアセットがリストされます。データが複数のデータベース表と関連付けられている場合は、そのエントリの複数の依存関係がリストされます。