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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B62261-05
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12 Hypersonic SQL

この章では、Oracle Data IntegratorでのHypersonic SQLの使用方法について説明します。

この章には次の項が含まれます:

12.1 概要

Oracle Data Integrator (ODI)では、Hypersonic SQLデータベースのデータがシームレスに統合されます。Oracle Data Integratorの機能(リバース・エンジニアリング、データ整合性チェックおよび統合インタフェースなど)は、Hypersonic SQLを使用した場合に最良の動作が得られるように設計されています。

12.1.1 概念

Hypersonic SQLデータベースの概念は、Oracle Data Integratorの概念に次のようにマップされます。1つのHypersonic SQLサーバーはOracle Data Integratorの1つのデータ・サーバーに対応します。このサーバー内で、単一のOracle Data Integrator物理スキーマがデータベースにマップされます。

Oracle Data Integratorでは、Java Database Connectivity (JDBC)を使用してHypersonic SQLに接続します。

12.1.2 ナレッジ・モジュール

Oracle Data Integratorには、Hypersonic SQLデータを処理するためのナレッジ・モジュール(KM)が用意されています。これらのリストを表12-1に示します。これらのKMでは、Hypersonic SQL固有の機能が使用されます。Hypersonic SQLデータベースでは、汎用SQL KMを使用することもできます。詳細は、第4章「汎用SQL」を参照してください。

表12-1 Hypersonic SQLナレッジ・モジュール

ナレッジ・モジュール 説明

CKM HSQL

Hypersonic SQL表で定義された制約と照合して、データの整合性をチェックします。無効なレコードを拒否して、動的に作成されるエラー表に格納します。フロー制御および静的制御に使用できます。

JKM HSQL Consistent

トリガーを使用してHypersonic SQL表の一貫したジャーナル化を行うためのジャーナル化インフラストラクチャを作成します。Hypersonic SQLでの一貫性のあるチェンジ・データ・キャプチャを有効にします。

JKM HSQL Simple

トリガーを使用してHypersonic SQL表の単純なジャーナル化を行うためのジャーナル化インフラストラクチャを作成します。

SKM HSQL

Hypersonic SQLデータベースのデータ・アクセスWebサービスを生成します。


12.2 インストールおよび構成

Hypersonic SQLナレッジ・モジュールの使用を開始する前に、この項の情報を必ず読んでください。

12.2.1 システム要件および動作要件

インストールを実行する前に、システム要件および動作要件のドキュメントを読んで、使用する環境がインストールする製品の最低インストール要件を満たすことを確認する必要があります。

サポートされているプラットフォームおよびバージョンのリストには、次のOracle Technical Network (OTN)からアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/products/oracle-data-integrator/index.html

12.2.2 テクノロジ固有の要件

Oracle Data IntegratorでHypersonic SQLを使用するためのテクノロジ固有の要件はありません。

12.2.3 接続性要件

この項では、Hypersonic SQLデータベースに接続するための要件をリストします。

JDBCドライバ

Oracle Data Integratorは、Hypersonic SQL用JDBCドライバとともにインストールされます。このドライバではTCP/IPネットワーク・レイヤーが直接使用され、他のコンポーネントのインストールや構成は不要です。

12.3 トポロジの設定

トポロジの設定には次が含まれます。

  1. Hypersonic SQLデータ・サーバーの作成

  2. Hypersonic SQL物理スキーマの作成

12.3.1 Hypersonic SQLデータ・サーバーの作成

各Hypersonic SQLデータ・サーバーは、特定のHypersonic SQLユーザー・アカウントに接続された1つのHypersonic SQLデータベースに対応します。このユーザーは、データ・サーバーの下に作成されたOracle Data Integrator内の物理スキーマを介して、データベースにアクセスできます。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のデータ・サーバーの作成に関する項に記載されている標準の手順で、Hypersonic SQLテクノロジ用データ・サーバーを作成します。この項では、Hypersonic SQLデータ・サーバーの定義に関する必須または固有のフィールドのみについて説明します。

  1. 「定義」タブ:

    • 名前: Oracle Data Integratorに表示されるデータ・サーバーの名前

    • サーバー: データ・サーバーの物理名

    • ユーザー/パスワード: Hypersonic SQLユーザーおよびそのパスワード(通常sa)

  2. 「JDBC」タブ:

    • JDBCドライバ: org.hsqldb.jdbcDriver

    • JDBC URL: jdbc:hsqldb:hsql://<host>:<port>

      URLのパラメータは次のとおりです。

      • <host>: Hypersonic SQLマシンのネットワーク名またはIPアドレス

      • <port>: ポート番号

12.3.2 Hypersonic SQL物理スキーマの作成

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の物理スキーマの作成に関する項に記載されている標準の手順で、物理スキーマを作成します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の論理スキーマの作成に関する項に記載されている標準の手順で、この物理スキーマ用の論理スキーマを作成し、特定のコンテキストで関連付けます。

12.4 統合プロジェクトの設定

Hypersonic SQLデータベースを使用してプロジェクトを設定するには、標準の手順に従います。『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の統合プロジェクトの作成に関する項を参照してください。

Hypersonic SQLでの作業を開始するにあたり、使用するプロジェクトに次のナレッジ・モジュールをインポートすることをお薦めします。

使用するプロジェクトに汎用SQL KMもインポートします。これらのKMの詳細は、第4章「汎用SQL」を参照してください。

12.5 Hypersonic SQLモデルの作成およびリバース・エンジニアリング

この項には次のトピックが含まれます:

12.5.1 Hypersonic SQLモデルの作成

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のモデルの作成に関する項に記載されている標準の手順で、Hypersonic SQLモデルを作成します。

12.5.2 Hypersonic SQLモデルのリバース・エンジニアリング

Hypersonic SQLでは、JDBCドライバの機能のみを使用する標準のリバース・エンジニアリングがサポートされています。

Hypersonic SQLで標準のリバース・エンジニアリングを実行するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のモデルのリバース・エンジニアリングに関する項に記載されている通常の手順を行います。

12.6 チェンジ・データ・キャプチャの設定

ODI Hypersonic SQLナレッジ・モジュールでは、チェンジ・データ・キャプチャ機能がサポートされています。ジャーナル化の設定方法およびキャプチャされた変更の使用方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の「チェンジ・データ・キャプチャの使用」を参照してください。

Hypersonic SQLジャーナル化ナレッジ・モジュールでは、単純ジャーナル化および一貫性セット・ジャーナル化がサポートされています。このJKMでは、トリガーを使用してソース表でのデータ変更をキャプチャします。

Oracle Data Integratorには、Hypersonic SQL表をジャーナル化するためのナレッジ・モジュールが用意されています。これらのリストを表12-2に示します。

表12-2 Hypersonic SQLジャーナル化ナレッジ・モジュール

KM 説明

JKM HSQL Consistent

トリガーを使用してHypersonic SQL表の一貫したジャーナル化を行うためのジャーナル化インフラストラクチャを作成します。Hypersonic SQLでの一貫性のあるチェンジ・データ・キャプチャを有効にします。

JKM HSQL Simple

トリガーを使用してHypersonic SQL表の単純なジャーナル化を行うためのジャーナル化インフラストラクチャを作成します。


12.7 データ品質の設定

Oracle Data Integratorには、Hypersonic SQL表で定義された制約と照合してデータの整合性をチェックするためのHSQL CKMが用意されています。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の「フロー制御および統合後制御の設定」を参照してください。

Oracle Data Integratorには、Hypersonic SQLのチェックを実行するためのナレッジ・モジュールが用意されています。これらのリストを表12-3に示します。

表12-3 Hypersonic SQLデータベース用チェック・ナレッジ・モジュール

推奨KM 説明

CKM HSQL

Hypersonic SQL表で定義された制約と照合して、データの整合性をチェックします。無効なレコードを拒否して、動的に作成されるエラー表に格納します。フロー制御および静的制御に使用できます。


12.8 インタフェースの設計

統合インタフェースのソース、ステージング領域またはターゲットとしてHypersonic SQLを使用できます。

インタフェースまたはチェック用に選択したKMによって、このインタフェースまたはチェックの機能およびパフォーマンスが決まります。この項に示す推奨事項は、Hypersonic SQLデータ・サーバーに関連する様々な状況でのKMの選択に役立ちます。

Oracle Data Integratorには、ロードまたは統合のためのHypersonic SQL専用のナレッジ・モジュールは用意されていません。汎用SQL KM、もしくはソース、ターゲットまたはステージング領域として使用する他のテクノロジ固有のKMを使用してください。