ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middlewareリリース・ノート
11g リリース1 (11.1.1) for Linux x86
B55924-13
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

12 Oracle Web Cache

この章では、Oracle Web Cacheに関連する問題について説明します。次のトピックが含まれます:

12.1 構成の問題および回避策

この項では、構成に関する問題およびその回避策について説明します。次のトピックが含まれます:

12.1.1 Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererのインストール時に生成されるランダム・パスワードの再設定

セキュリティ強化のため、Oracle Web Cacheの管理では、ハードコードされたデフォルトのパスワードは使用されません。

Oracle Web Tierインストール・タイプをインストールする場合、Oracle Universal Installerでパスワードを選択するよう求められます。Oracle Universal Installerの「Web Cache管理者」ページで、administratorアカウントのパスワードを入力するよう求められます。administratorアカウントは、Oracle Web Cache Managerにログインし、そのインタフェースを通じて構成を変更することを許可されたOracle Web Cache管理者です。

Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererをインストールする場合、administratorのパスワードのプロンプトは表示されません。かわりに、Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererインストール・タイプでは、インストール時に選択されたランダムな値が使用されます。

どのインストール・タイプであっても、構成を始める前に、これらのアカウントのパスワードをセキュアなパスワードに変更してください。キャッシュ・クラスタを構成する場合、クラスタのすべてのメンバーでadministratorアカウント用に同じパスワードを使用する必要があります。

パスワードを変更するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』のパスワード・セキュリティの構成に関する項に説明されているとおりに、Fusion Middleware Controlの「Passwords」ページを使用します。

12.1.2 異なるユーザーとしてOracle Web Cacheプロセスを実行することがサポートされない問題

webcache_setuser.sh setidentityコマンドの使用を通じて、インストールされているユーザー以外のユーザーとしてOracle Web Cacheを実行することはサポートされません。

具体的には、次の手順を使用してユーザーIDを変更することはできません

  1. Oracle Web Cache Managerを使用して「Process Identity」ページ(「Properties」「Process Identity」)でOracle Web Cacheプロセスのプロセス認証を変更します。

  2. webcache_setuser.shスクリプトを次のように使用して、ファイルとディレクトリの所有権を変更します。

    webcache_setuser.sh setidentity user_ID 
    

    user_IDは、「Process Identity」ページの「User ID」フィールドで指定したユーザーです。

  3. opmnctlを使用してOracle Web Cacheを再起動します。

    Oracle Web Cacheは起動しますが、すぐに停止します。

    また、次のようなメッセージがイベント・ログに表示されます。

    [2009-06-02T21:22:46+00:00] [webcache] [ERROR:1] [WXE-13212] [logging] [ecid: ] 
    Access log file /scratch/webtier/home/instances/instance1/diagnostics/logs/WebCache/webcache1/access_log could not be opened.
    [2009-06-02T21:22:46+00:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-13310] [io] [ecid: ] 
    Problem opening file /scratch/webtier/home/instances/instance1/config/WebCache/webcache1/webcache.pid (Access Denied).
    [2009-06-02T21:22:46+00:00] [webcache] [ERROR:1] [WXE-11985] [esi] [ecid: ] 
    Oracle Web Cache is unable to obtain the size of the default ESI fragment page 
    /scratch/webtier/home/instances/instance1/config/WebCache/webcache1/files/esi_fragment_error.txt.
    [2009-06-02T21:22:46+00:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-11905] [security]
    [ecid: ] SSL additional information: The system could not open the specified file. 
    

webcache_setuser.shスクリプトの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』のルート権限を使用したwebcachedの実行に関する項を参照してください。

12.1.3 IPv6ネットワークでのWeb Cacheの使用

Oracle Web Cacheでは、デフォルトでIPv6アドレス・ファミリをサポートしています。しかし、IPv6を使用するには、オペレーティング・システムでIPv6サポートが有効になっていることを確認する必要があります。この問題は、IPv4のみのシステムおよびカーネル・レベルでIPv6をサポートするシステムには当てはまりません。

12.2 ドキュメントの訂正箇所

この項では、Oracle Web Cacheドキュメントの誤りについて概要を示します。次のトピックが含まれます:

12.2.1 コア・ダンプの生成を有効にする手順

『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』のコア・ダンプの生成の有効化に関する情報は、使用できません。

Oracle Web Cacheが停止したときのコア・ダンプの生成を有効にするには、$INSTANCE_HOME/config/WebCache/webcache_name/webcache.xmlファイルで、CORE="YES"TRACEDUMP要素に追加します。

更新後のTRACEDUMP要素は、次のようになります。

<TRACEDUMP FILENAME=file_name CORE="YES"/>

指定した名前のコア・ダンプ・ファイルは、$INSTANCE_HOME/config/WebCache/webcache_nameディレクトリに作成されます。

12.2.2 CRLのサポートに関する概要

『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』の5.1.1.2.2項「証明書」には、次のように記載されています。

「Oracle HTTP ServerではOpenSSL証明書失効リストがサポートされますが、Oracle Web Cacheではサポートされません。」

この記述は誤りです。Oracle Web Cacheでは、CRLがサポートされます

12.2.3 CRLの場所の構成に関する概要

『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』の5.5.3項「証明書失効リスト(CRL)の構成」には、次のような誤った記述があります。

  • 誤った記述: 「Fusion Middleware ControlまたはOracle Web Cache Managerでは、証明書失効リスト(CRL)によるクライアント証明書の検証はサポートされません。このサポートは、webcache.xmlファイルを手動で編集することで構成できます。」

    概要: この記述は誤りです。CRLのサポートは、Oracle Web Cache Managerを次のように使用して有効化および構成できます。

    1. 「Listen Ports」ページに移動します。

    2. CRL設定を構成するHTTPSポートを選択し、「Edit Selected」をクリックします。

      「Edit/Add Listen Port」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    3. 「Certificate Revocation List Enabled」オプションを選択します。

    4. 「CRL Path」フィールドに、CRLが格納されるディレクトリへの完全修飾パスを指定します。たとえば、/home/crlなどです。

    5. 「CRL File」・フィールドに、CRLファイルの完全修飾パスおよびファイル名を指定します。たとえば、/home/oracle/crl/CA/crlなどです。

  • 誤った記述: CRLによる証明書検証を構成する手順の手順4: 「HTTPS LISTENディレクティブにSSLCRLPATHおよびSSLCRLFILEパラメータを追加して、CRLファイルの場所を構成します。」

    概要: この記述は誤りです。SSLCRLPATHまたはSSLCRLFILEいずれかHTTPS LISTENディレクティブに追加します。両方を追加するのではありません。